hongming漫筆

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2000.01.09
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カテゴリ: その他の読書録




 自分のことをほとんど語ることなく亡くなった母。
 作者は、母の死後、その母が一体どこでどんな家に生まれ、母方の親族は一体どういうつながりになっているのかを解き明かしていく。
 その過程を、母の思い出などを交えて綴っている。
 登場する人物は、直接関わりのない人がイニシャルになっているのをのぞけば、親族もみな実名である。
 これは随筆ではないか、と思ったが、解説によれば「私小説」であるらしい。
 調べながら書いたのではなく、すべてが明らかになってから書き始めてあり、後に、事実を明らかするときのための伏線も張ってある。
 ミステリのようであり、読んでいるうちに引き込まれてしまった。しかし、謎解きではなく、母が生まれたあたりを歩き回り、出会った人に話を聞くことですべてが明らかになる。
 それほどまでして隠さなくてはならないことか、とは思うが、当人にとっては切実な問題だったのだろう。
 一カ所、読んでいて、「あっ」と思ったところがある。

 この男は、小関智弘『 大森界隈職人往来 』に登場する男ではないだろうか。小関智弘は、いったい何のために集めているのか分からず、同僚と首を捻っているが、この本に、その使い道が書いてある。
 意外なところで意外なものとつながっているものだ。





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Last updated  2005.04.01 21:47:02
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