hongming漫筆

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2007.12.30
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カテゴリ: 欧米露の本
岩波書店。1962.6.16第1刷。1973.10.30第9刷。

 「算数のできる子は空想力がないに違いない」という教師の思いこみによって、南洋についての作文を書かなくてはならなくなったコンラート少年が、リンゲルフート叔父さんと、偶然知り合った馬とともに、ドラえもんのタイムマシンのような装置で、南洋への半日旅行。
 その途中で、なまけものの国、偉大な過去の白、さかさの世界、電気の年、赤道を通って南洋にたどり着く。
 全体としては荒唐無稽で楽しいものにしたかったのだろうが、まとまりにかける。
 最後の作文は、活字ではなく手書きで、誤字もある小学生の作文として訳せればよかった。

 巻末に「詩集から」として詩が収録されている。
 そのうち「子どもと親」の3作はいかにもケストナーという感じがする。
 中でも「最初の絶望」と「マッチ売りの少年」は実話だという。
 そもそも、ケストナーの記憶の最初に「絶望」があったのかもしれない。だからこそ、「希望」に目を向けるのだろう。


 訳されてから40年がたち、今では使わない言葉、ほかの言い方の方がわかりやすい言葉が目につく。

 「球軸受《たまじくう》け」(p46)は「ベアリング」
 「露台《ろだい》」(p53)は「バルコニー」
 「心おぼえ」(p111)は「メモ」

 「小アジア」(p65)は最近は聞かない語だ。
 「あみあげぐつ」(p107)は、子どもの頃から、ヨーロッパの小説に出てくるのを読んで、どんなものか不思議に思っていたもの。
 今では、どういうものかわかるが、何かもっと違う呼び方がないのだろうか。

(12月21日読了)

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Last updated  2013.08.29 22:17:16
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