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2012.03.05
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カテゴリ: 災害
「雪消えた」「湯気上がった」次々報告 富士山の「異変」は何かの予兆なのか



「かすかな水蒸気が白く見えた」

「富士山の湯気」は、2012年2月10日に山梨県側3合目の道路付近で発生した。道路管理の関係者の、「地面から湯気のようなものが出ている」との通報に基づいて、気象庁火山課などが確認に出向いた。
気象庁は、「たしかに湯気ではありましたが、温泉地のように湧き出しているように出ていたわけではありません。その日は外気がマイナス10度でしたので、そこに10度程度のかすかな水蒸気が出ていたのですから、ふだんよりも白く見えたと考えられます」と説明する。
その日の日中も調べを続けたが、気温が上昇したこともあって湯気は見えなくなった。気象庁は「ただちに噴火に結びつくものではない」と話している。
それにしても、富士山ではこうした湯気がよく発生するのだろうか、気象庁に聞いてみた。「正直、それはこれまでもあったかもしれないし、なんとも言えないところなんです」とし、こう続けた。
「富士山には大小いくつもの空洞があって、そこから空気が湯気のようになって漏れ出てきたと考えられます。そのため、これまでも目には見えていなかったが(湯気が)出ていた可能性はないとはいえません。ただ、通報があって確認したのは、おそらく初めてに近いことかと思います」
気象庁はこのことを、2月29日に開かれた火山予知連絡会にも報告した。しかし、「全国の火山活動の評価」で、富士山は「噴火予報(噴火警戒レベル1 平常)」にあたり、特段火山活動に変化が認められないレベルにある。
ちなみに、現在火山活動が活発な鹿児島県の霧島山(新燃岳)は「火口周辺警報(噴火警戒レベル3)」だ。

山麓の富士河口湖町は冷静
気象庁は現在も「湯気」の温度観測を続けていて、「今のところ、温度が上がるなどの変化はありません」と話している。
地震活動や地殻変動のデータも特段の変化はなく、今回の現象は「現時点では、噴火活動と直接関連するものではない」と繰り返す。
しかし、富士山では東日本大震災の発生直後の11年3月15日に山頂の南南西約5キロメートル、深さ15キロメートルを震源とする静岡県東部地震(暫定値マグニチュード6.4、最大震度6強)が発生し、「それ以降、その震源から山頂直下付近にかけて地震活動が活発な状況となり、その後地震活動は低下しつつも継続している」と、火山噴火予知連絡会が報告している。
2012年1月28日には、山梨県で震度5弱を観測した地震が発生した。気象庁は「震災のあとですし地域に住んでいる方など、富士山の『変化』に敏感になっていることはあると思います」と話すが、山麓にあたる山梨県富士河口湖町は「富士山の湯気」をどう受けとめているのだろう――。
同町は「噴煙が上がったということではないですし、皆さん冷静でしたよ」(企画課)と話している。

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富士山は、かつて「休火山」とされていましたが、現在は休火山という概念自体がなくなっています。だいたい、300年前の噴火なんてのは、人間の歴史という物差しでは「大昔」ですが、地球の歴史の中では、「ついさっき」でしかありません。
従って、理論上は、富士山はいつ噴火しても不思議ではないのです。
ただし、現時点で噴火の予兆があるわけではありません。今回わずかな噴気によって騒ぎになっていますが、実際は、宝永の噴火の後度々噴気が観測されています。Wikipediaによると、1854年安政東海地震によって始まった噴気活動は100年以上も継続し、1950年代まで続きました。活動が終息しかかった1957年の時点でも、気象庁の観測で噴気の温度が50度だったそうですから、今回の噴気の10度程度なんて温度は、話にもなりません。これを噴火の差し迫った予兆ととらえるのは、無理がある。

ただ、富士山の噴火(噴気活動も)が大地震と密接に関連していることは疑いありません。ずっと以前の記事に、富士山の噴火は東海/東南海/南海地震と連動していると書いてしまったことがありますが、これは私の記憶違いで、東海地震がなくても、他の地域の大地震と連動して噴火したこともあります。(宝永噴火は東海地震との連動ですが)
従って、昨年の東日本大震災に連動して富士山が噴火する可能性もあります。それに、震災以降富士山近辺を震源とする比較的大きな地震がいくつか起こっているのは気になるところではあります。
いずれにしても、火山の噴火には明瞭な予兆があるので、地震と違い、予知が差し迫っていることを予知するのは、それほど困難なことではありません。

では、もしも富士山が噴火したらどんなことになるでしょうか。
実は、たいしたことはないのです。いや、経済や交通には莫大な影響が考えられますが、人的被害に関しては、昨年の大震災よりはるかに被害は小さいだろうと思われます。


その宝永噴火での噴出物の総量は、0.7立方キロメートルと推計されています。

その前、864年の貞観噴火はさらに大規模で、宝永噴火とは違って溶岩も大量に噴出、「?の海」と呼ばれる湖が溶岩に埋め尽くされ、そのわずかな断片が現在の富士五湖になりました。噴出物総量が1.4立方キロと推定されています。

噴出総量0.7立方キロとか1.4立方キロといっても、比較する対象がないと大きいのか小さいのか、よく分かりませんね。
20世紀以降に記録された最大級の噴火は、1991年フィリピンのピナツボ山噴火です。その噴出物総量は10立方キロ。それに次ぐのが1980年米国ワシントン州のセント・ヘレンズ火山噴火で、噴出物は1立方キロ。
19世紀までさかのぼると、1815年インドネシアのタンボラ山噴火の噴出物総量が100立方キロ。噴火による直接の犠牲者も1万人以上(噴火に起因する餓死者も含めればその数倍)出ています。さらに有史以前にまで遡ると、想像もつかないようなとてつもない規模の巨大噴火の例が数多くあります。
日本に限っても、鬼界カルデラ(7300年前)・加久藤カルデラ(33万年前)・姶良カルデラ(25000年前)など、噴出量100立方キロを超える噴火が目白押し。中でも最大級は9万年前の阿蘇山大噴火で、噴出物総量が600立方キロ、九州の半分以上と山口県を火砕流が覆い、今なら火砕流の焼死者だけで犠牲者500万人近くに達するはずです。

これら想像を絶する大噴火に比べれば、富士山の噴火はたいしたことはありません。予知さえ出来れば直接の犠牲者はゼロに抑えることも不可能ではありません。ただ、経済と交通への影響は、深刻なものがあるでしょう。とりあえず、東京には火山灰の雪が降る。宝永噴火でも江戸への降灰は数センチあり、これによって多くの人がぜんそくに苦しめられた記録が残っています。また、電気製品や電子機器への影響も深刻だと思われます。
ただ、鹿児島あたりでは、桜島の降灰が四六時中あって、それでも車も鉄道も、パソコンも電気製品も普通に動いているところから見て(いや、故障はあるのかもしれないけど)、何か対策はあるのだろうなという気はします。





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最終更新日  2012.03.05 21:35:26
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私が  
Bill McCreary さん
登るまで噴火されちゃ困ります。 (2012.03.06 22:46:56)

私も  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

>登るまで噴火されちゃ困ります。

私も、まだ登っていないのです。登る対象としては、富士山に興味はそれほどないとはいえ、いつかは登っておきたいなと思います。今年あたり登っておこうかな。
(2012.03.06 23:22:39)

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