Bill McCrearyさん

我が家は毎日新聞を取っているので、その記事は紙面で読みました。うーーーん、と思いましたね。

>いつぞやの踏切で女性が亡くなった事件も、踏切に入り込んだ老人は認知症だったという話もありますしね。

そうだったのですが。なるほど。なにか、いろいろな意味でため息の出る話です。 (2014.01.14 22:17:18)

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2013.10.16
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テーマ: ニュース(96635)
カテゴリ: その他
<特集ワイド>認知症事故と損害賠償 介護現場に衝撃の判決


「ある判決」が介護の現場に衝撃を広げている。91歳(当時)の認知症の男性が線路内に入り、列車にはねられて死亡した事故。裁判所は遺族に対し「注意義務を怠った」として、鉄道会社に720万円を支払うよう命じた。認知症の老人は閉じ込めておけというのか--介護関係者からはそんな怒りの声すら聞こえてくる。
(以下略)

---

記事が非常に長いので、概要のみの引用とします。認知症で要介護4の老人が、家族が目を離した一瞬の隙に家から出て行って、JR東海の線路に入り込み、電車にはねられたという事故が2007年12月に起こりました。この事故についてJR東海が遺族に損害賠償を求めて提訴し、何と720万円の支払いを命じる判決が出された、というのです。
この男性を介護していたのは、当時85歳の妻、そして介護のために横浜から近所に引っ越してきた息子(現在63歳、ということは当時57歳でしょうか)だそうです。実際には、当時85歳の妻だって、介護が必要な状態に近かったはずです。

当時57歳の息子は、その時点では年金をもらえる年齢ではなく、横浜から移り住んでくるにあたっては、仕事は辞めたのか休職したのか転職したのか、あるいはフリーの仕事だったのか、そのあたりの事情は定かではありませんが、そうとうの犠牲、経済的なマイナスと引き換えに引っ越してきたことは間違いないでしょう。

その状況で、判決は

介護していた妻に「まどろんで目をつむり、夫から目を離していた」と過失による賠償責任を認めた。長男については「法定監督義務者や代理監督者に準ずる」と位置付け、民間施設やホームヘルパーを利用しなかったと指摘して賠償を命じた。

のだそうです。

85歳の妻が夫から一瞬目を離したことが過失だというのです。どう考えても、人間の能力を超えたことを要求しているとしか思えません。

そして「民間施設やホームヘルパーを利用しなかった」ことも過失だというのです。民間施設とは、何のことでしょうか。たとえば特別養護老人ホーム(特養)でしょうか。しかし、残念ながら特養の入所は何年待ちです。比較的すぐに入れる老人保健施設(老健)は、原則として6か月しか入所できません。今は、サービス付高齢者住宅(2007年当時は高齢者専用賃貸住宅と呼ばれていた)というものもあり、最近は次々と建設されているので待ち時間も少ないですが、特養や老健よりは費用がかかり、また2007年当時はまだそれほど多くは存在しなかったはずです。

それにも増して、徘徊癖のある認知症の人は、入所施設からは敬遠されがちです。まさしく、こういう事件が起こることがあり得るからです。

あるいは、デイケアなど日中過ごす通所施設の利用を言っているのでしょうか。しかし、それも結局は日中だけのことですし、施設から出て行ってしまうリスクは変わりません。

ホームヘルパーを利用しなかったことが過失だ、ということは、逆にいえばホームヘルパーを利用していればこういう事件が防げた、ということになります。当然、そんなことはあり得ません。最重度の要介護5の認定で、目いっぱいの訪問介護を受けられたとしても、1日2~3時間程度です。24時間のうち2~3時間だけヘルパーの目があることで、この種の事故が防げるはずがないのは明らかです。

もちろん、こういう状況の人を家庭だけで面倒を見るのは非常に困難で、そのままでは介護者の生活は、肉体的にも精神的にも経済的にも破壊されます。だから、ヘルパーや通所施設は利用すべきだったとは思いますが、それによってこういう事故がなくなるわけではありません。入所施設の申し込みもすべきだったと思いますが、そう決意したとしても、実際に入所できるまでには時間がかかります。

だから、こんな事態になってこんな判決を食らうのなら、それを避けるには、徘徊老人は殺してしまうか座敷牢でも作って閉じ込めておくしかない、ということになつてしまいます。もちろん、そんなことをすれば、別種の犯罪行為ということになります※。あるいは、息子の立場で考えれば、介護になど関わらない、知らぬ存ぜぬで関係を絶つのが、こういう事態で賠償責任が降りかかってこないもっとも現実的な対応、ということになります。

※もっとも、座敷牢はともかく、結局のところ何らかの形で行動の自由を制約する以外には、解決策はないわけで。入所施設だって結局は出入り口を閉鎖する、という形でしか対応はできないのですが。

さすがに、高裁ではこの判決は覆る、と思いたいのですが、はたしてどうなるのでしょうか。





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最終更新日  2013.10.17 07:02:54
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Re:この判決は暴挙である(10/16)  
おっちゃん さん
判決もおかしいですが、「JR東海が遺族に損害賠償を求めて提訴」というのがもっとおかしいでしょう。轢き殺したくせに・・・ (2013.10.17 08:02:50)

Re[1]:この判決は暴挙である(10/16)  
inti-sol  さん
おっちゃん

>判決もおかしいですが、「JR東海が遺族に損害賠償を求めて提訴」というのがもっとおかしいでしょう。

まったく、おっしゃるとおりです。あまりにも当然のことなので、言及していませんでした。

>轢き殺したくせに・・・

これに関しては、まあ遺族同様鉄道会社も不可抗力ではあると思いますが。 (2013.10.17 20:27:23)

Re:この判決は暴挙である(10/16)  
Bill McCreary さん
朝日新聞もこの事故の記事を書いていました。ネットで調べた範囲では、この判決には批判的な意見が目立ちますね。

それにしても、認知症の親が徘徊してそれが鉄道事故を起こして弁償を請求されたら、そんなことなら親の介護なんかできないという話になります。鉄道会社もこの種の事故でいつでも損害を請求するわけでもないでしょうから、先方は資産家かなにかで、請求しやすいのかもとかつまらんことを考えました。 (2013.10.17 21:06:55)

Re[1]:この判決は暴挙である(10/16)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

>それにしても、認知症の親が徘徊してそれが鉄道事故を起こして弁償を請求されたら、そんなことなら親の介護なんかできないという話になります。

そのとおりです。もともと、記事に書いたように徘徊系の認知症は、受け入れてくれる施設も少ないし、かなり厄介です。その介護を頑張ったら損害賠償を請求されました、というのでは、見殺しにしておいたほうがよい、ということになります。

鉄道会社もこの種の事故でいつでも損害を請求するわけでもないでしょうから、先方は資産家かなにかで、請求しやすいのかもとかつまらんことを考えました。
-----
(2013.10.17 21:40:33)

Re:この判決は暴挙である(10/16)  
Bill McCreary さん
inti-solさんもお読みになったかもしれませんが、この記事が興味深いですね。

//mainichi.jp/select/news/20140112k0000m040087000c.html

本来だったら法律とまではいわずとも、行政がガイドラインとかを作って、対応するべきなんですかね。そうでなければ保険での対応が必要でしょう。いつぞやの踏切で女性が亡くなった事件も、踏切に入り込んだ老人は認知症だったという話もありますしね。 (2014.01.14 18:47:59)

Re[1]:この判決は暴挙である(10/16)  
inti-sol  さん

Re:この判決は暴挙である(10/16)  
Bill McCreary さん
この件で記事を書きまして、inti-solさんのこの記事をリンクさせていただき参考にさせていただきました。感謝いたします。

でもこの件は、私たちも当事者にならない保証はありませんもんね。 (2014.01.23 07:04:51)

Re[1]:この判決は暴挙である(10/16)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

>でもこの件は、私たちも当事者にならない保証はありませんもんね。

そうなのです。父は、末期がんで最後に入院したとき、譫妄になりました。あれも、ある種の認知症のようなものだし、実際にいきなり着替え始めて、点滴を引いたまま病室から出て行こうとしましたから。幸か不幸か、1ヵ月後には亡くなったので、それ以上おおごとにはなりませんでしたが。 (2014.01.23 21:53:06)

Re:この判決は暴挙である(10/16)  
Bill McCreary さん
明日記事にするつもりですが、宮崎の交通事故では、運転手の男性が朝突然家を出て車を運転したようで、そうなるとこの記事の事件同様家族の管理責任も出てきますね。これもどうなることか。 (2015.10.31 19:35:55)

Re[1]:この判決は暴挙である(10/16)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

>明日記事にするつもりですが、宮崎の交通事故では、運転手の男性が朝突然家を出て車を運転したようで

うーーーーーん。そうなのですか。
認知症(かも知れない)高齢者の無謀運転は、実は他人事ではないのです。以前、仕事で、そういうことにかかわりがありました。私の勤務先で、それによる交通事故に巻き込まれる人が出かねない状況があったのです。幸い、起こらなかったですが、「ヒヤリ・ハット」は何回か。 (2015.11.01 00:34:30)

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