inti-solのブログ

inti-solのブログ

PR

×

カレンダー

コメント新着

inti-sol @ Re[1]:目詰まりではなく不足だ(05/22) マルダリッグさん 商品がない、そういう…
マルダリッグ@ Re:目詰まりではなく不足だ(05/22) 昔ソ連など旧社会主義国が、商店に商品が…
nordhausen@ Re:その昔、公務員叩きが流行したことがありましたが(05/25) ところで、北海道新聞2026年5月12日記事で…
inti-sol @ Re[1]:富士スバルラインで五合目へ(05/17) マルダリッグさん いや、エンジンのない…
2013.10.23
XML
カテゴリ: 政治
「家族制度を守れるのか」 婚外子相続の民法改正、自民から慎重論噴出

「民法上の法律婚と自己矛盾し、結婚制度を否定する話になる。私は政府の人間だが、おかしいと思う」
西川京子文部科学副大臣は23日の党法務部会で、9月の最高裁決定に基づいた民法改正案に反対した。
若手議員からも異論が相次いだ。
「親が亡くなった途端に、親の面倒を見ていない(事実婚の)子供が遺産相続に現れることがあるが、許されるのか」
「自民党は昨年の衆院選で『日本や家族の絆を取り戻す』と訴えて勝利した。家族制度を促す価値観をつくるのが立法府の仕事だ」
弁護士出身の柴山昌彦前総務副大臣も「戸籍や住民票の実務で混乱が生じる可能性が否めない。最高裁決定は尊重しなければいけないが、いかに家族制度を守るかパッケージで議論しなければいけない」と指摘した。
党内で慎重論が強いのには理由がある。法律婚と事実婚の法的な格差をなくせば国民の結婚観や家族観に誤った影響を与えかねず、事実婚が増え、家族制度が崩壊しかねないという懸念が拭えないからだ。最高裁決定が婚外子の相続差別を違憲とした理由に「社会動向や家族形態の多様化」を挙げたことにも、「根拠が曖昧だ」との批判がある。
それでも政府高官は23日、「最高裁決定を受けた法改正だからやるしかない」と語り、あくまでも臨時国会で民法改正案を成立させる意向を示した。公明党の石井啓一政調会長も「速やかに法的措置を取るべきだ。自民党は検討作業を急いでほしい」と早期改正を求めた。
自民党法務部会は近く民法改正案の法案審査に入る予定だが、大塚拓法務部会長は23日、記者団に対し「(党内了承の)見通しは分からない」と語った。
婚外子相続に関する最高裁決定 最高裁大法廷は9月、結婚していない男女間に生まれた非嫡出子(婚外子)の遺産相続分を嫡出子の半分と定めた民法の規定を「違憲」と判断した。理由に「社会動向や家族形態の多様化、国民意識の変化」などを挙げた。

---

この民法改正案は、婚外子の遺産相続を結婚した夫婦の子の半分とする民法の規定について、最高裁が9月に違憲判決を出したことを受けてのことです。このときの違憲判決に対するネット上の反応については、記事を書いたことがあります。

婚外子差別違憲判決

ネトウヨの脊髄反射的な反応の低レベルぶりに呆れていたら、自民党の国会議員連中もまた、ネトウヨと同レベルの脊髄反射をしているというのです。ま、もはや自民党の国会議員などネトウヨとほぼ同化していると考えれば不思議なことではないのかもしれませんが、何というか暗澹たる気分になります。

「家族制度を守れるのか」だそうですが、婚外子をもうけることが家族制度の破壊だとすれば、婚外子をもうけてしまった時点でそうなっているはずです。それから何十年か経って、父親が亡くなったときに遺産相続の配分がどうなる、という時点に至ってから、家族制度が守れるもなにもないでしょう。

「民法上の法律婚と自己矛盾し、結婚制度を否定する話になる。」というのも、まったく理解できない言い分です。法律婚とどこが矛盾し、どこが結婚制度を否定しているのでしょうか。子どもについてはともかく、「妻」に関しては法律上の妻には遺産の半分の相続権がありますが、婚外子の母親である女性の相続権はゼロです※。その点については違憲判決が出たことはないし、もちろん法改正も行われません。

※法律上の妻との間に子どもが1人、不倫相手との間に子どもが1人という例で考えると、遺産相続割合は
今まで 妻1/2、嫡子1/3、婚外子1/6

改正後 妻1/2、嫡子・婚外子とも1/4


「親が亡くなった途端に、親の面倒を見ていない(事実婚の)子供が遺産相続に現れることがあるが、許されるのか」
これについても、先の記事で指摘しましたが、嫡子であっても、親の面倒など見ない子どもはいくらでもいて、それなのに親が亡くなった途端に遺産相続に現れる、なんて例は掃いて捨てるほどあります。親の面倒を見た子どもと、何も面倒を見なかった子どもで相続権が対等なのか、なんてトラブルはいくらでもある。でも、法律上相続権は対等。これは仕方がないことです。
嫡子同士であっても、親の面倒を見た貢献度別に相続権に差をつけるような法改正をするんですか?それなら、上記のような言い分も説得力を持ちますが、そのような改正が行われる予定はないし、現実的に無理です。そうである以上は、「現にそういう子どもに相続を許す制度になっているのに、今更何いっているの?」と言うしかありません。

なお、嫡子と婚外子の関係は、様々なパターンがあります。9月に違憲判決が出た例は、父親は法律上の妻との結婚生活は破綻して、実際には不倫相手の女性と同居していた。だから、親の面倒を見ていたのも婚外子の側で、嫡子の側は親の面倒を見ていなかったようです。

現実問題として、夫がよそで婚外子を作り、認知までしてしまったら(認知しなければ婚外子に相続権は発生しない)、元の妻との関係はまず破綻するでしょうし、そのまま離婚に至る例が大半でしょう。したがって、婚外子と嫡子で相続争いが生じる場合、上記のような例はかなり多いものと思います。一昔前の名士のように、父親が亡くなったら、突然「妾の子だ」という人物が現れて、などという事例は、婚外子の中でも多数派ではないだろうとおもいます。

嫡子から見て「赤の他人」に遺産を横取りされた、と見えるような事例は、現行の規定の元でも多々起こりうることです。たとえば離婚後あるいは配偶者の死後に再婚した場合、再婚相手には当然相続権が生じますから、最初の妻との間の子から見れば、赤の他人に遺産をかっさらわれたようにしか見えないでしょう。実際、そういう種類のトラブルを耳にすることはありますね。悪女が後妻に入って遺産を横取りした、みたいな。
でも、だからって、「再婚相手には相続権を認めない」なんて相続制度にできますか?
できるわけがありません。同じく、前述のように、親の面倒を見た程度で相続権に差を付ける相続制度だってできるわけがないのです。

結局、どうやったって相続権で不利になって憤慨する人は出てくるし、それは仕方のないことです。すべての当事者がいつも納得できるような相続制度なんて、存在しない。であれば、次善の策は機械的に公平にすることしかありません。

それにしても、違憲法令審査権がある最高裁から「違憲だ」という判決が出ているのに、それに従わないとしたら、国会が自ら憲法を破るのと同じことになります。法治国家たることを自ら放棄しようと、民法改正に反対する議員たちは思っている、ということなんでしょうか。

「法律婚と事実婚の法的な格差をなくせば国民の結婚観や家族観に誤った影響を与えかねず、事実婚が増え、家族制度が崩壊しかねないという懸念が拭えない」というのは、いかにも産経的論法だなと思いますね。不倫が増えることは確かに好ましくはありませんが、事実婚が増えることは、何か問題があるのでしょうか。

ま、子どもが増えなくてよいのなら、それでもいいでしょうがね。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2013.10.24 00:56:41
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: