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江口寿史『劇画それからのパイレーツ』(1981年の「少年ジャンプ」愛読者賞参加作品。 加筆・改稿して『すすめ!! パイレーツ』最終巻に最終話として収録)より。 湯村輝彦風のヘタウマ絵で、 農民が乗った耕耘機を描いて、 そこに矢印で「→こおうんき」 その隣りに、農家の母親が子供を連れている絵を描いて、 そこに矢印で「←こをうむき」2年間、コミックス収録が許されなかった「中国棒球隊」の話でも思ったけど、江口先生って、わりとナチュラルにコンサバティブですね。江口寿史:著『江口寿史 JUMP WORKS(2)/すすめ!! パイレーツ(1)』集英社江口寿史:著『江口寿史 JUMP WORKS(3)/すすめ!! パイレーツ(2)』集英社
2007.01.31
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中学校2年生の時に、教育実習にやってきた女子大生の先生と理科室の前の廊下で。桃井はるこ:著『アキハバLOVE 秋葉原と一緒に大人になった』扶桑社
2007.01.30
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小学校5年生の時に、大家さんの家の娘と軽トラの荷台で。眞鍋かをり:著『眞鍋かをりのココだけの話』インフォバーン:ココログブックス
2007.01.30
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『密室』・『誘拐』・『不在証明崩壊』の前身として、角川文庫からは、こういう2冊のアンソロジーも出ていたんですね。(整理番号が【ん】ではないから、気がつかなかった。)阿刀田高 他:著『ミステリーアンソロジー 密室殺人事件』角川文庫【あ-7-14】「天国に一番近いプール」阿刀田高「不透明な密室」折原一「袋小路の死神」栗本薫「洋書騒動」黒崎緑「モルグ街の殺人」清水義範「緑の扉は危険」法月綸太郎「虚像の殺意」羽場博行「ある東京の扉」連城三紀彦赤川次郎 他:著『ミステリーアンソロジー 現場不在証明』角川文庫【あ-6-162】「二つの顔」赤川次郎「ダブルライン」姉小路祐「ローカル線とシンデレラ」有栖川有栖「黒白の反転」今邑彩「飛び降りた男」黒川博行「百物語の殺人」高橋克彦「凶悪な炎」深谷忠記『密室殺人事件』は、阿刀田高個人の整理番号である【あ-7】の枠内で、『現場不在証明』も、赤川次郎個人の整理番号である【あ-6】の枠内で、それぞれ出版されている。どちらも、このアンソロジーのためのオリジナル短篇をまとめたのではなく、既成の作品の中からテーマ別に拾い集めてきたものばかりなので、【ん】シリーズのミステリーアンソロジーとは、きっぱりと別物ですね。だから、もう読んでしまっている短篇も多いなあ。
2007.01.29
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狙って観ていたんじゃなくて、たまたま第1話から観ていただけなんですが、電車が出てくるところだけを別にすれば、↓この話とソックリ同じですね。黒岩よしひろ:著『流星超人ズバーン(1)』集英社:ジャンプコミックス黒岩よしひろ:著『流星超人ズバーン(2)』集英社:ジャンプコミックス黒岩よしひろ:著『流星超人ズバーン(3)』集英社:ジャンプコミックス(オレは去年から今年にかけて、黒岩先生の全作品を急ピッチで読破したばかりなので、 今は何を観ても黒岩よしひろ作品っぽく思える。 とくに「少年誌っぽいもの」「バトルっぽいもの」「岩っぽいもの」であれば、なおさらだ。)*毎年『仮面ライダー』新作のスタートに律儀につきあっているわけじゃないけど、今回は、たまたま初回から観ている、という偶然があり、またミニスカ黒ストッキングのオネエチャンも出てきたりしていたので、これから毎週、続けて観るかも知れない。早く、「テレビ絵本」のようなものが出版されないカシラ。あのミニスカ黒ストッキング少女の、立ちポーズ全身カット写真を入手したいんですよ。もちろんセンズリ用だが、ついでに仕事にも役立てて、あの衣装を「ガキさん」のデフォルト衣装にしてしまってもいいかも知れない。う~む、勉強熱心なオレ参上!
2007.01.28
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折原一:著『天井裏の散歩者 幸福荘殺人日記』角川文庫いま読んでいる最中なのですが、この本は、もともと『ミステリーアンソロジー 誘拐』の解説(新保博久)で、作中の興味深い仕掛けについて触れられていた本だったよなあ…と思って、50円で見つけたものを買ってきたんですけど、『誘拐』の解説を、よく読み返してみたら、そこに名前が挙がっていたのは↓こっちでした。折原一:著『幸福荘の秘密 続・天井裏の散歩者』角川文庫早とちり。でも、『天井裏の散歩者』を先に読まないで『続・天井裏の散歩者』から読む…というのも、どうかと思うので、結果的に、まず『天井裏の散歩者』から読んでいる、という偶然の選択は正しい。*折原一という人は、よく知らないんですが、『ミステリ百科事典』が文春文庫から再刊された時に、文藝春秋のPR誌「本の話」に推薦文エッセイを書いていた人ですよね。その一点だけで、興味があった人なんですが、もうひとつ、この人の名前の字面を見ていると「頭が良くて、クソ真面目で、気難しくて、 髪が長くて痩せていて色白で不健康そうなメガネっコ女子高生作家」の顔がどういうわけだか浮かんできてしまう。チヤホヤされるのに慣れていないから、評価されると逆に追いつめられてしまって、苦しまぎれの盗作騒ぎなんか起こしてしまいかねないような、オドオドした文学少女。萌えるな~。そういう人はいいな~。そんな女の子が実在しているのかどうかは知りません。知りませんが、「折原一」の名前からオレは、いつも架空のメガネっコ作家のことを連想しちゃってるんですよ。なぜだろう?『天井裏の散歩者』に載っていた著者プロフィールの写真では、折原一先生は、メガネこそかけているものの、オレのイメージとは似ても似つかないオッサンでした。いま読んでいる、その『天井裏の散歩者』には、「超アイドル級の清純派美女で、 その外見だけで多くの男性読者を獲得している 乙女ちっくライトノベル作家」という女性キャラクターが登場するんですが、そういう人気作家さん(絶対に実在することはない)よりも、オレは盗作大好きの不機嫌メガネっコ作家(実在?)のほうに勃起するんですよね。そのオレの性癖は性癖として、そんな、実在するかどうかも分からないロリータ作家のことを、どうして「折原一」という名前から連想してしまうのだろう。不思議だ。*【こたえ】篠原一:著『壊音』文春文庫
2007.01.28
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遠藤賢司『東京ワッショイ』「東京退屈男」「東京ワッショイ」「天国への音楽」「哀愁の東京タワー」「続 東京ワッショイ」「不滅の男」「ほんとだよ」「輪廻」「UFO」「とどかぬ想い」 遠藤賢司『宇宙防衛軍』「宇宙防衛軍」「通好みロック」「ザ・ガードマン」「東京演歌」「白銀の翼」「春のめざめ」「喜びの歌」「哀愁の東京タワー」「夜汽車のブルース」「宇宙防衛軍のマーチ」「宇宙防衛軍放送局」
2007.01.27
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やっぱりポイントで買うのは、こっちの本にしよう。河合夏希:著/吉田修一:原作/金子ありさ:脚本『Sayuri's Happy Diary 7月24日通りのクリスマス』SDP:Angel Works税込み840円。今回のポイント消費には、ピッタリです。*↓昨日、ブックスーパーいとうで見つけたコレは、原作小説のコミカライズなんですね。吉田修一:原作/春名里日:漫画『7月24日通り』講談社:デザートKC↓原作の小説があった、ということも、さっきまで知らなかったんだけど。吉田修一:著『7月24日通り』新潮社↓映画版のコミカライズは、コレ。吉田修一:原作/金子ありさ:映画脚本/浦川まさる&佳弥:漫画『劇場版 7月24日通りのクリスマス』講談社:ミチャオKCDX↓映画のガイド本までは必要ないなあ。『7月24日通りのクリスマス ビジュアルブック』ぴあ
2007.01.26
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1月24日づけで、またアフィリエイトの「未確定」ポイントが増えていました。【楽器de元気】から、26476円。これが有効になれば、2ヶ月後には「264」ポイントが来てしまう。ここまでで1月度の合計は「325」ポイント。では、現在の「未確定」分を整理してみます。※12月度 12月10日【馬刺しのさくら工房】 99ポイント 12月12日【デジ倉家電館】 181ポイント 12月20日【介護のお悩み解決!アプトケア】126ポイント 12月21日【楽天トラベル】 60ポイント 12月25日【楽天ダウンロード】 4ポイント 12月27日【Best Buy Sunglasses】 45ポイント (小計 515ポイント)※1月度(1月25日現在) 1月8日【楽天ブックス】 36ポイント 1月21日【楽天ブックス】 25ポイント 1月24日【楽器de元気】 264ポイント (小計 325ポイント)合計で「840」ポイントになりますね。(まあ、全部が有効になったとすれば、の話だが。)予想以上に多く貯まっていたので、↓このへんの本でも買って、ポイントをドブに捨てようカシラ。槇村君子:著『エラいところに嫁いでしまった!』新潮社槇村君子:著『エラいところに嫁いでしまった!(2) 夫婦激闘編』新潮社
2007.01.25
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オレには、「あるある」も「納豆」も、まったく興味がない問題だった。(納豆が大嫌いなんです。 小学生の頃に、同級生の女の子の家へ遊びに行って、 イチゴを御馳走になって、 帰る時に、その子の家のダイニングキッチンの前を通ったら、 家族の人が納豆を食べているところに出くわして、 おかげで玄関先にイチゴ色のゲロを吐いてしまった、というぐらい大嫌い。 その事件以来、ますます嫌いになった。)とにかくオレは澤田隆治が大嫌いなので、あの時間の放送枠から「花王がスポンサーを降りた」と聞いても、「これで『花王名人劇場』によって積み上げられた実績が、全部なくなった。 いい気味だザマアみろイッヒッヒ」としか思わなかった。でも、このニュースを知って、初めて「そ、それは大ゴトだ!」と思ってしまいました。 「日本テレワーク・古矢社長引責辞任へ」↓このシリーズのファンでしたから。野田昌宏:著『レモン月夜の宇宙船』ハヤカワ文庫JA「レモン月夜の宇宙船」「ラプラスの鬼」「ステファン・ラドクリフの薔薇」「真っ赤な雨靴」「東京未来計画」「OH!WHEN THE MARTIANS GO MARCHIN' IN」「五号回線始末記」「学術研究助成金」野田昌宏:著『キャベツ畑でつかまえて』ハヤカワ文庫JA「リモートセンシング」「ランドサット、愛をこめて」「チャリティ・ショー計画」「あけましておめでとう計画」「オペレーション〈氷〉」「キャベツ畑でつかまえて…」まず最初に思ったのは「古矢サン、ホントに実在してたのか!?」ということだった。いや、実在しているのは知っていたが、こういう形でメディアに出てこられると、いやいや、もともとメディアの中の人物として古矢サンのことも受けとめていたんだから、もっとも今回も、同じメディア内の出来事をメディアが報道しているわけなのだが、「事件」とか「ニュース」というものの中に古矢サンやテレワークが巻き込まれているわけで、しかし小説の中で、ガチャピン宇宙人が出現して巻き起こっていた騒動は、あれは明らかに「事件」であり「ニュース」であったのであるからして、え~と、うまく理屈はつけられませんが、とにかく、こういうことはオモシロイ!「古矢社長」と聞いて、オレは笑ってしまいました!これはニッポン放送×ライブドア騒動の時の、日本全国が「亀渕昭信社長」に笑ってしまった面白さと似ている。(オレが、もっと笑ったのは「あまいくにお副社長」。)
2007.01.24
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今村敏彦:撮影『亀井絵里写真集 17才』ワニブックスああ、カメちゃん! カメちゃんカメちゃん!! 塚田和徳:撮影『新垣里沙写真集 あま夏』ワニブックスああ、ガキさん! ガキさんガキさん!! 橋本雅司:撮影『道重さゆみ写真集 憧憬』ワニブックスああ、シゲさん! …あれ? このシゲさん違~う。そう、その通り!以前にも触れたように、シゲさんは、このリアル「シゲさん」とは、名前が似ているだけで、まったく違うキャラクターなんです。むしろ、ウチのシゲさんは、新垣結衣(『ギャルサー』限定仕様)のほうに、よほど近い。*もともと『Stage Girls』は、3年前から『ウサちゃんカメちゃん』というタイトルで構想されていた企画でした。カメちゃんは「カメちゃん」のままだったんだけど、その相方は、常に「ウサちゃんピース!」を連発するような、カワイ子ブリッ子ぶりっ子、ブルブルぶりっ子なキャラクターで、名前も「ウサちゃん」でした。ウサちゃんとカメちゃんのコンビで、コンビ名は「ウサギとカメ」。作品タイトルが『ウサちゃんカメちゃん』。でも、相方が「ウサちゃん」だと、どうやってもストーリーが動き出さないんですね。それで、思い切って、「ウサちゃん」のキャラクターを似ても似つかないハードなものに変更してみたのが、(でも、せっかくだから名前を「シゲさん」にして、痕跡だけを残した)現在の『Stage Girls』なんですよ。ガキさんは、そうなってから出現してきた。「ウサちゃん」が「シゲさん」になって、ようやく、コンビが解散してカメちゃんに新しい相方が…という流れが生まれて、ガキさんの出番も必要になってきたわけなんですね。*では、この人は『Stage Girls』には登場しないのか? 根本好伸:撮影『田中れいな写真集 少女R』ワニブックスさ~て、どうなんでしょうねえ。今から、えーと、二、四、…6週間後の、第4話をお楽しみにお待ちください。
2007.01.24
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これぞ「青春芸人漫画」のオリジナル本命盤!黒岩よしひろ+上野毛あさみ『Stage Girls(ステージガールズ)』が、いよいよ今週号から、隔週体制で新連載スタートしました!!よろしくお願いしますよ皆さん。自分で編集担当しておいて今さら言うのもナンだが、誌面になった形で、あらためて読んでみると、元から想定していたよりも、ずっとずっと、絵が「エロっぽい」ですね。とくに「百合っぽい」ですね。(黒岩先生を起用した以上、多少は想定していたことだったが。)そっちの方向で、そっちのファン層に、もしかしたらブレイクするかも知れない…と胸算用を始めてしまいそうになります。(それは、オレが何を見ても「百合」に見える、「腐男子」だからだろうけど。)*もちろん、こっちとしては、もっと大きい展開、アニメ化・ゲーム化・キャラクターグッズ化まで視野に入れていますよ!アニメ版は、できれば『アカギ』や『DEATH NOTE』の枠の、日テレ火曜深夜がいいですね。そして主題歌を、かつての名曲・リザードの『浅草六区』にしていただきたい。(『アカギ』で古井戸を使っていたように。)リザード『浅草六区/ミーシャ』リザード『BABYLON ROCKERS』「宣戦布告」「さよならプラスティック・エイジ」「浅草六区」「販売機で愛を買ったよ」「キッズ/バビロン・ロッカーズ」「月光価千金」「リザード・ソング」「光州市街戦」「まっぷたつ」「SA・KA・NA」「ゴム」まさに、ニューウェーヴ世代の東京が誇る、最高の芸人讃歌ですよ!ロクデナシのブルースじゃないんですよ!!(ただ、あの曲の歌詞の、 「♪エノケンみたいに歌うのさ~ ロッパのように踊るのさ~♪」の部分が、 オレは昔から「ロッパが、踊るか?」という部分で引っかかってしょうがないので、 もし可能ならば、番組用に歌詞を替えた、ニューバージョンを製作してほしいところ。 そうですね、「♪二郎さんみたいに歌うのさ~欽坊のように踊るのさ~♪」とかで。)もっとも、あの時間にオンエアされることになると、『やぐちひとり』の真裏になってしまうことだけが心配なんですが。
2007.01.24
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一時期の角川文庫で、ここ数日の話題にのぼったものを中心にして、ミステリーのアンソロジーが集中しているのは、このあたりの整理番号ですね。『名探偵の挑戦状』角川文庫【ん-16-1】 「三毛猫ホームズの英雄伝説」赤川次郎 「他殺の効用/浅見光彦」内田康夫 「殺怪獣事件/伊集院大介」栗本薫 「魔光/牛尾刑事」森村誠一『ミステリーアンソロジー 密室』角川文庫【ん-17-1】 「消えた背番号11」姉小路祐 「開かずの間の怪」有栖川有栖 「うば捨て伝説」岩崎正吾 「傾いた密室」折原一 「密室のユリ」二階堂黎人 「ロス・マクドナルドは黄色い部屋の夢を見るか?」法月綸太郎 「靴の中の死体/クリスマスの密室」山口雅也 「声たち」若竹七海『金田一耕助の新たな挑戦』角川文庫【ん-17-2】 「笑う生首」亜木冬彦 「生きていた死者」姉小路祐 「金田一耕助帰国す」五十嵐均 「本人殺人事件」霞流一 「萩狂乱」斎藤澪 「金田一耕助最後の事件」柴田よしき 「髑髏指南」服部まゆみ 「私が暴いた殺人」羽場博行 「陪審法廷異聞 消失した死体」藤村耕造『ミステリーアンソロジー 誘拐』角川文庫【ん-17-3】 「二十世紀的誘拐」有栖川有栖 「セコい誘拐」五十嵐均 「二重誘拐」折原一 「知らすべからず」香納諒一 「スイカの脅迫状」霞流一 「トランスミッション」法月綸太郎 「さらわれた幽霊」山口雅也 「誰の眉?」吉村達也(『ミステリーアンソロジー 不在証明崩壊』角川文庫【あ-26-53】 「八反田青空共栄会殺人事件」浅黄斑 「死体の冷めないうちに」芦辺拓 「三つの日付」有栖川有栖 「オレンジの半分」加納朋子 「真犯人を探せ(仮題)」倉知淳 「変装の家」二階堂黎人 「シャドウ・プレイ」法月綸太郎 「アリバイの泡」山口雅也 )※オマケ中島河太郎:編『君らの魂を悪魔に売りつけよ 新青年傑作選』角川文庫【ん-18-1】 「永遠の女囚」木々高太郎 「家常茶飯」佐藤春夫 「変化する陳述」石浜金作 「月世界の女」高木彬光 「彼が殺したか」浜尾四郎 「印度林檎」角田喜久雄 「蔵の中」横溝正史 「烙印」大下宇陀児 解説「『新青年』の歴史と編集者」中島河太郎中島河太郎:編『君らの狂気で死を孕ませよ 新青年傑作選』角川文庫【ん-18-2】 「死体昇天」角田喜久雄 「精神分析」水上呂理 「人間灰」海野十三 「睡り人形」木々高太郎 「秘密」平林初之輔 「四次元の断面」甲賀三郎 「閉鎖を命ぜられた妖怪館」山本禾太郎 「陰獣」江戸川乱歩 解説「『新青年』こぼれ話」中島河太郎そうなると、この以前と、以後が、どうしても気になるじゃないですか。調べてみました。【ん-15】は、スヌーピーでした。シュルツ先生の『ピーナッツ』のシリーズ。【ん-14】は、あずみ椋『ニーベルングの指環』。ワーグナーのオペラを漫画化したもの。【ん-13】は 永井豪『けっこう仮面』。【ん-12】は江口寿史『すすめ!! パイレーツ』。【ん-11】は手塚治虫。もともと、このあたりのゾーンは漫画文庫の枠だったみたいですね。【ん-10】以前は、どうしても見つかりませんでした。(存在しないのかも知れません。)では、今度は逆方向に進んで、【ん-19】以降はどうなっているのか…と調べようとしましたが、その【ん-19】自体が、どうしても見つからないので、ここで投げ出します。断念します。あきらめます。皆さん、ヒマでヒマで死にそうになっていたら、代わりに調べておいてください。それではサヨウナラ。(けっして、【ん-20】【ん-21】【ん-22】を見つけてみたら ものすごくツマラナイことになっていたので 何も知らなかったフリをしている…というわけではありません。)
2007.01.23
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「週刊少年キング」連載の『人外魔境』シリーズというのは、角川ホラー文庫が出た後までも、わりとオレにとっては、どうでもいい存在でした。それが重要になってきたのは、【式貴士と私】こういうことを始めて、いろいろと調べてみて、数々の新事実が判明した後なんですね。1969年の「少年キング」、その年の夏に『人外魔境』シリーズがスタートするわけなんですが、それより5ヶ月前の春先、3月9日号(第11号)に、こういう巻頭カラー大特集が掲載されていたんですよ。『SF恐怖特集 人外大魔境』 企画:間羊太郎 構成とえ:秋吉 巒 参考図書:小栗虫太郎『人外魔境』(桃源社)以下のような、小説『人外魔境』の名場面を、イラストで紹介している特集なんですよ。 「湖上の魔神殿」 「巨獣の塩地獄」 「奇獣の楽園峡」 「暗黒の水蛇城」 「魔海の奇岩墓地」 「太平洋漏水孔」 「アマゾンの化木人」 「水生人の沼」この同じ頃、「少年マガジン」の大伴昌司「巻頭カラー画報」でも、 『大秘境 香山滋のふしぎな世界』(1969.02.16 第8号) 『大魔境 小栗虫太郎の世界』(1969.04.06 第15号) 『妖異パノラマ館 江戸川乱歩の怪美な世界』(1969.06.15 第25号)などのイラスト特集があって、たいへんな流行だったんですね。(柳柊二画伯がイラストを担当した『香山滋のふしぎな世界』は、 ↓この本に収録されています。週刊少年マガジン編集部:編『復刻「少年マガジン」カラー大図解 ヴィジュアルの魔術師 大伴昌司の世界』講談社 また、以前に触れた『柳柊二 怪奇画帖』でも、イラストの一部が再録されている。)で、「少年マガジン」に大伴昌司:企画の『大魔境 小栗虫太郎の世界』があるなら、「少年キング」にも『SF恐怖特集 人外大魔境』があって、そっちの企画者は、間羊太郎だった。と、いうことはですよ。その数ヶ月後に「少年キング」誌上で結実した、漫画の短篇競作シリーズ『人外魔境』にも、間羊太郎が関わっていないはずはないじゃないですか!もっと言うなら、漫画の『人外魔境』も、間羊太郎の企画によるものだったのかも知れないじゃないですか!オレが、『人外魔境』シリーズについて積極的に調べ始めたのは、そのことに気づいてからです。(間羊太郎の『人外魔境』シリーズへの関与が本当なら、 翌年の『江戸川乱歩・恐怖シリーズ』にも 間羊太郎が関係している可能性は、非常に高い。 オレは、そう思っています。 当時の間羊太郎は 「キング」と「マガジン」両方の編集部に出入りしていた身ですが、 『乱歩シリーズ』と同時期に「マガジン」で展開されていた、 『異色作家サキ・短編傑作シリーズ』となると、どうなんだろう? そこまでは関係しちゃいないのかな? 松本零士先生が『乱歩シリーズ』に参加していないのは、 「マガジン」の『サキ』シリーズのほうに登場していたせいですが、 そのような対抗する事情があったのなら、 やっぱり同じ人物による企画ではないのかなあ。 じゃあ、「マガジン」の『サキ』と入れ替わるようにして 今度は「キング」で始まった『異色短編シリーズ O・ヘンリーの世界』は? それなら、これは以前にも触れたけど、 1969年前半の「マガジン」に、橘外男:原作の漫画が やたらと載っていたのは、いったい誰のサシガネ?)*で、もし漫画『人外魔境』シリーズが間羊太郎の企画だったのだとすると、間羊太郎の書誌リストをまとめている中で、どうしても避けて通れないものが出てまいります。それは、角川ホラー文庫『ホラーコミック傑作選 第4集/人外魔境』の、カバー表4コピーです。 人類は月へはばたき、さら に遥かなる宇宙の深淵に挑 戦せんとす。 しばしまて。きみよ、きみ の足もとを! きみの故郷 の地球を見よ! なおかつ 数知れぬ謎が、数知れぬ驚 異が、数知れぬ神秘が蠢き、 蟠るのを、きみは知るであ ろう。 さればきみよ、いざ未知の 国へ旅立たん。興奮と冒険 と狂気の果てしなき国へ! 人外魔境へ! 巨匠が描く恐怖ワールド! 時空を超えて甦る傑作アン ソロジー。最後の3行は、別に考えよう。この3行は、角川ホラー文庫の刊行時に、ホラー文庫の編集者が付け足した文章であるのでしょう。しかし、その前までは?ここまでは、誰が書いたものか…という以前に、これは、いつ書かれたものなのか?「人類は月へはばたき、さらに遥かなる宇宙の深淵に挑戦せんとす。」これが、1999年の文章ですか?1999年の人類が、月へはばたいていましたか?さらに遥かなる宇宙の深淵に挑戦しようなんて、していましたか?どう考えても、これはアポロ計画の真っ只中、1969年の当時に書かれたものに違いないじゃないですか!「挑戦せんとす。」この現在進行形に御注目ください。もしかしたら、1999年当時に、漫画の初出である30年前の時代性に思いを馳せて、「まるで今が1969年であるかのようなつもりで」角川の編集者が頑張って書いたものなのかも知れませんが、だったら、「挑戦せんとす。」とは、ならないでしょうね。1999年の時点であれば誰でも、アポロ以降の人類が、月より遠くの「遥かなる宇宙の深淵」にはけっきょく挑戦できなかったことを知ってしまっていますからね。まだ、その結末を知らなかった、希望に満ちあふれていた1969年の人類が書いたものです。コレは明らかに。こんな文章が、いったい1969年に、どこに掲載されていたというのでしょう。しかも「少年キング」の『人外魔境』シリーズの周囲で。おそらく、連載開始前の予告? アオリ記事?あるいは連載以前に「少年キング」で展開されていた、『人外魔境』特集の中…?その、いずれであるにしても、この文章を書いた人物が誰なのか。だいたいのところで特定はできちゃいますね。オレの中では、もう動かせない結論になっていますね。実際に「この表4コピーは、どこから持ってきたんですか?」というのを角川ホラー文庫の編集を担当された方に伺ってみないと真実のところは分かりませんが、オレは完全に「これは1969年の間羊太郎の文章である」と信じておりますよ。(だとすると、 「きみよ、きみの足もとを!」 このへんなんて、たまらなく間羊太郎っぽい。 …というか、式貴士っぽい。)
2007.01.23
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それは江藤淳が死んだ頃、1999年9月の【神州愚鈍城】より。> 今月の『狂犬樓』 投稿者:石川誠壱 投稿日:09月17日(金)03時27分15秒>(前略)> 永島敏行アニキ萌え萌え~系のホモとしては、> 気になるのは「江藤淳」よりも「江藤潤」だったりするのだが、> それはともかく。>> 昔、文藝賞選考委員・江藤淳に絶賛されてデビューした、> 一橋の学生作家がいましたよね。> 他の選考委員、全員が糞ミソ。> 四面楚歌の中を江藤淳たった一人だけがゴリ押しして、受賞した。>> さて。> オレが『笑っていいとも!』に出ていた、> 中村泰士の替え歌のコーナーというのは金曜日で、> その金曜日には、もうひとつ「五つの焦点(フォーカス)」というコーナーがあった。> その作家先生と、山本コウタローと(一橋つながり)、タモリの3人で、> その週にあったニュースを解説するコーナー。> (タモリが混じってるから、3人あわせて眼の「焦点」は五つ。> フジサンケイグループ的に、このネーミングをパクッたのが> 後年の【SPA!】連載「おすぎとピーコの三つ目が行く」だったのでは?)>> だから、オレが『いいとも』に出るたびに(出演したのは4回だけど)> 同じ現場には、その作家先生がいたわけです。>> で、その『いいとも』出演がキッカケで、オレはデビューすることになった。> 「青い渚の飛沫が白~い~」事情があって、> オレのデビューに際しては『いいとも』の番組全体としてのバックアップは> まったく得られなかったわけですが、> レコード発売の直前になって、デビュー告知の出演だけは、させてもらえることになった。> オレが自分で、おサラとポスター持って、エンディングに出てくる。>> エンディングだから、出演者もみんな舞台上に揃っていて、> 作家先生も含めて、オレを出迎える。>> ただ、オレは「番組からのデビュー」じゃなかったもんだから、> みんな冷たいの冷たいの。>> タモリ曰く「コイツはダメだね。すぐ潰れるね」> オンエアで、そう言われた。> (その2年後に、オレはタモリのラジオ番組に作家で入ったのだが、> タモさんはオレのことを全然覚えていなかった。もちろん「ダメだね」と言ったことも。)>> 山本コウタロー、無視。> 中村泰士まで、無視。> (後の、泡沫候補つながり。)>> そんな、全員から糞ミソ、四面楚歌状態の中で、> 作家先生だけが、オレにこう言ってくれたんです。>> 「彼、けっこういい男じゃないですか」>> オレは、そんなこと言われたことはなかったし、> とくに「言われたい」と望んでいたわけでもないのだが、> とにかく、形としては、> 「作家先生だけが助け舟を出してくれた」。>> 嫌いだったんですけどね、この人のこと。> その当時から、この先生を「好きだ」という人も世の中にいなかったし、> (とくに男では。ペログリされてるスッチーの気持ちまでは知らないが)> 今でも、けっしてオレは好きではないのだが、> でも、その時のおかげで、ヘンな「恩」が出来てしまった。>> この作家先生にとっての「江藤淳」のような存在が、> オレにとっての、この先生であるわけですよ。>> ということは、オレはいずれ、> 誰かの「江藤淳」にならないといけないんだろうか。>> *>> この話を、ごくごく短く3行でまとめて、> 「モービル石油のガソリンスタンドの前で> 『豚になったクリスタル』を読んでいるオレの近影」写真とともに、> 【BUBKA】と【ニャン2倶楽部】に書いたところ。>> ある日、オレが白夜の編集部で、> パソコンゲームやって遊んでいたら、> たまたま編集部に来ていた作家先生(その頃、先生は【ニャン2】で連載やってたから)が、> わざわざオレのところまで挨拶に来てくださいました。>> あ~、かたじけない、首吊りたい。>> ただ、先生も、その時のことは、> まったく覚えていらっしゃらなかったようです。その先生が、後に、どこやらの県知事になってしまったのは皆さん御存知の通りです。田中康夫:著『なんとなく、クリスタル』河出書房新社田中康夫:著『なんとなく、クリスタル』新潮文庫田中康夫:著『なんとなく、クリスタル』河出文庫*で、その『笑っていいとも!』の生放送があったのは金曜日。具体的に言うと1984年1月20日。その翌日、1月21日の土曜日が、オレのデビューシングル『杜撰な戦い』の発売日であり、さらに、その土曜日の深夜の『オールナイトフジ』生放送への出演が、オレのプロのタレントとしての初仕事であったわけです。女の子以外の、『オールナイトフジ』のレギュラー出演者といえば、言うまでもなく鶴太郎と、とんねるず。でも、とんねるずは1983年いっぱいで、元の事務所(日企)を辞めて、新しい事務所(AtoZ)に移籍していたところだったので、業界の慣例によるペナルティのため、その1984年前半の半年間は、それまでの仕事を休養することを余儀なくされていた。だから、その期間には、番組内での「とんねるずのポジション」には、似たようなスタイルの別の芸人が週替わりで出演していたのである。赤信号とか、パワーズとか、ちびっこギャングとか。オレの出演した、その週には、それがツーツーレロレロだったんですよ。番組の中では、オレは鶴チャンとはオープニングでトークをしたけれども、(で、自分のコーナーで女の子たちとは盛大にヤリあったけれども)けっきょくツーレロとカラむことがなかったので、後に、どこやらの県知事になってしまった人とも、ほとんど会話を交わした記憶がありません。ただ、楽屋が隣り同士だったんですね。そのために、ツーレロの楽屋での会話が筒抜けだった。現・宮崎県知事が、台本を読みながら「おい、この石川誠壱ってのは誰だ!?」と絶叫していたのをまるで23年前のことのように覚えている。あと、ツーレロさんは楽屋では、ずっと「太陽系の惑星の英語名あてクイズ」をやっていた。「じゃあ木星!」「…ジュピター?」「正解。え~と、土星は?」「サターン!」「そう!」というようなことを、延々。軍団のお兄さんたちは、殿から「オマエら一般常識を身につけろ」といつも厳しく言われているんだろうなあ…ということを思ったが、やっぱり県知事は、勉強するのが好きだったんでしょうね。『オールナイトフジ』の楽屋でも、寸暇を惜しんで勉強していた、ということなんだから。それだけの話なんですが、どうして芸能界入りしたばかりの頃のオレとスレ違っていった人たちが、みんな県知事になってしまうのだろう、という不思議もある。23年前の、その2日間に出会った人だけでも、その中に県知事が2人、泡沫候補が2人。これで終わりだとは、とても思えない。いつ、次には鶴チャンが選挙に出ようと言い出すか、恐ろしくて仕方がない。 そのまんま東:著『どん底』音羽出版
2007.01.22
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ちょっと話は飛びますが…。小栗虫太郎:原作の『人外魔境』シリーズが連載されていたのは、1969年の「週刊少年キング」。その翌年、1970年の「週刊少年キング」には、江戸川乱歩の小説を原作にした、複数の漫画家競作による読切短篇の企画、『江戸川乱歩・恐怖シリーズ』というものがあった。以下の4作家による7作品が全部。横山光輝「白髪鬼」(連載 1970.04.05 第15号~1970.05.10 第20号)原作:「白髪鬼」桑田次郎「地獄風景」(連載 1970.05.17 第21号~1970.06.07 第24号)原作:「地獄風景」古賀新一「屋根裏の散歩者」(連載 1970.07.19 第30号~1970.08.09 第33号)原作:「屋根裏の散歩者」石川球太「人間椅子」(連載 1970.08.16 第34号~1970.08.23 第35号)原作:「人間椅子」石川球太「芋虫」(1970.08.30 第36号)原作:「芋虫」石川球太「白昼夢」(1970.09.06 第37号)原作:「白昼夢」石川球太「お勢地獄」(1970.09.13 第38号)原作:「お勢登場」*で、これは、タテ割りの個人別作品集には、ほとんど収録されていません。横山光輝『白髪鬼』(収録作品集不明。たぶんナシ。)桑田次郎『地獄風景』※桑田次郎:著『桑田次郎名作選(5) 大魔境』朝日ソノラマ:サンコミックス(1980.02)古賀新一『屋根裏の散歩者』(収録作品集不明。たぶんナシ。)石川球太『人間椅子』『芋虫』『白昼夢』『お勢地獄』(収録作品集不明。たぶんナシ。)ただひとつ桑田次郎の『地獄風景』だけが、『人外魔境』の『人ならぬ人』なんかと一緒に、朝日ソノラマ・サンコミックス版の『大魔境』に収録されているだけなんですね。(ちなみに、サンコミの表題作『大魔境』は1969年11月の「別冊冒険王」掲載作品。 原題は『呪われた森』。 「少年キング」の『人外魔境』シリーズとは、似て非なるものです。)桑田次郎の『人外魔境』2作、『水棲人』と『人ならぬ人』を初めて一緒に収録した単行本、マンガショップのSF短編傑作集『悪夢の使者』では、今度は『地獄風景』が外されている。(関係ないはずの『大魔境』まで入っているというのに。)*そして、『人外魔境』のコミックスで「全部入れろ」「関係ないのは入れるな」「解説つけろ」と悪評フンプンだった角川ホラー文庫。「この次に『江戸川乱歩シリーズ』を出すなら、今度こそちゃんとやれ」とさんざん言われていながら、けっきょく本当に出した『江戸川乱歩・恐怖シリーズ』のアンソロジーは、コレでした。江戸川乱歩:原作『ホラーコミック傑作選 第5集/白髪鬼』角川ホラー文庫(2000.03)横山光輝「白髪鬼」桑田次郎「地獄風景」古賀新一「陰獣」「少年キング」のシリーズ全7作のうちからは、2本しか収録されていない。石川球太作品は、完全にオミット。古賀新一は、『屋根裏の散歩者』の代わりに長篇『陰獣』が入っている。これは1984年に出版された描き下ろし単行本からの再録で、もちろん「少年キング」の企画とは完全に無関係。江戸川乱歩:原作/古賀新一:画『陰獣/人でなしの恋』講談社:コミックノベルス(1984.04)事務的な「初出一覧」の表示があるだけで、解説・解題・説明の類いは皆無。全部入れろ! 関係ないのは入れるな! 解説つけろ!まったく同じことを2度やって、角川ホラー文庫は評判を地に落としてしまったんですね。しかし、まあ、最初から「少年キング傑作集」と謳っているわけじゃないし、何が入れられなくて何を差し替えたのか、当初の意図を解説で明かしてもいないから、江戸川乱歩が原作の漫画を集めたものでさえあれば、「全部入れてない」も「違うのが混ざってる」も、知らないふりはできるのだよな。たまたま、偶然、乱歩原作漫画の優れたものを集めてみたら、こういうラインナップになってしまった…というだけであって、「少年キング」企画のことなんてハナから意識していませんでした、と言い張ればどうにか逃げられる。「少年キング」の古賀新一と石川球太が収録できなくて、古賀新一については別の作品で埋め合わせたら、それが偶然たまたま長篇で、それだけでもうページ数がノルマに達して、石川球太の別の作品を捜す手間も省けたから、この形でお茶を濁した。…なんてことは、まったくない! ぜんぶ偶然!それでも、「解説がない」という指摘からは逃げようがないけどね。
2007.01.21
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「少年キング」の『人外魔境』シリーズは、複数の作家による競作企画なので、それぞれの短篇漫画は、それぞれの作家の個人作品集に、まず収録されてしまっている。その状況についてのデータ。手塚治虫『虎人境』※虫プロ商事「ベストコミック〈手塚治虫大特集〉」(1971.06&07)※手塚治虫:著『SF★ファイブ』大都社:スターコミックス(1978.01)※手塚治虫:著『大暴走』講談社:手塚治虫漫画全集(1981.07)※手塚治虫:著『SF★ファイブ』大都社:スターコミックス(1989.08)※手塚治虫:著『大暴走』秋田文庫(1996.10)※手塚治虫:著『手塚治虫 THE BEST(17) 新・聊斎志異』集英社:ジャンプコミックス(2001.11)※手塚治虫:著『手塚治虫怪奇短編集 夜よさよなら』講談社:KPC(2004.04) ※手塚治虫:著『手塚治虫怪奇短編集(3) 忘却の彼方の真実編』講談社漫画文庫(2004.11)水木しげる『化木人のなぞ』※水木しげる:著『妖怪水車』朝日ソノラマ:サンコミックス(1971.09)※水木しげる:著『人面草 水木しげる短編傑作集《恐怖編》』朝日ソノラマ:サンワイドコミックス(1985.05)※水木しげる:著/呉智英:編『愛蔵版・水木しげる作品集(1) 異界への旅』中央公論社(1990.05)※水木しげる:著/呉智英:編『水木しげる作品集 異界への旅(1)』中公文庫コミック版(1996.11)桑田次郎『水せい人』※桑田次郎:著『SF大傑作短篇集 人外魔境』東京三世社:マイコミックス(1981.01) 改題「人外魔境 ─水棲人─」 ※桑田次郎:著『桑田次郎SF短編傑作集 悪夢の使者』マンガショップ(2005.08) 改題「人外魔境 水棲人」横山光輝『大暗黒』(収録作品集不明。たぶんナシ。)手塚治虫『黄色魔境』※手塚治虫:著『海のトリトン(4)』秋田書店:サンデーコミックス(1973.04)※手塚治虫:著『SF★ファイブ』大都社:スターコミックス(1978.01)※手塚治虫:著『大暴走』講談社:手塚治虫漫画全集(1981.07)※手塚治虫:著『SF★ファイブ』大都社:スターコミックス(1989.08)※手塚治虫:著『大暴走』秋田文庫(1996.10) ※手塚治虫:著『手塚治虫恐怖短編集(3) 消滅の世界編』講談社漫画文庫(2001.06)※手塚治虫:著『手塚治虫怪奇短編集 夜よさよなら』講談社:KPC(2004.04)松本零士『有尾人』※「週刊少年キング増刊号」(1979.09.13)桑田次郎『人類ならぬ人間』※桑田次郎:著『桑田次郎名作選(5) 大魔境』朝日ソノラマ:サンコミックス(1980.02) 改題「人外魔境 ─人ならぬ人─」 ※桑田次郎:著『桑田次郎SF短編傑作集 悪夢の使者』マンガショップ(2005.08) 改題「人外魔境 人ならぬ人」上記は、要するにタテ割りで、作家別に収録されている単行本のリストであるわけですが、これを横割りにして、この『人外魔境』シリーズの作品であるものを集める、という趣旨で、複数の漫画家によるアンソロジーとして刊行された本が、ひとつだけあります。それが、かの悪名高い企画、角川ホラー文庫の『人外魔境』です。 『ホラーコミック傑作選 第4集/人外魔境』角川ホラー文庫(1999.12)手塚治虫「虎人境」水木しげる「化木人のなぞ」横山光輝「大暗黒」手塚治虫「黄色魔境」松本零士「有尾人の夢」桑田次郎「人類ならぬ人間」この「少年キング」の連作企画そのものに注目して、横割りで集めた短篇集、という今までになかった唯一のアンソロジー。目の付けどころはお見事、実にアッパレだったのですが、ただ、結果が良くなかった。あまりにも半端な収録内容になってしまっていた。まず、桑田次郎の『水せい人』(『水棲人』)が入っていない。そして松本零士の『有尾人』が入っていない代わりに、まったくシリーズとは別の作品『有尾人の夢』が入っている。『有尾人の夢』は「プレイコミック」掲載(1975.09.13)の独立した短篇で、ただ『有尾人』とタイトルが似通っているだけであって、ここに一緒に収録する意味は全然ない。(編集者が『有尾人』と『有尾人の夢』を混同して、気づかずに載せてしまったのか? それとも『有尾人』の原稿紛失か何かで、代わりに無理に『有尾人の夢』を入れたのか? 松本先生が、『有尾人』の出来に不満があって、 そんなもの今さら載せるぐらいなら、『有尾人の夢』を載せろ、とゴリ押ししたのか? 本当の事情は分かりません。 でも松本先生は、『銀河鉄道999』ブーム真っ只中の1979年には、 「少年キング」増刊号に『有尾人』を再録することを許可しているのですから、 もし『有尾人』を封印したくなる事情が松本先生に発生したのなら、 それは79年以降のことなんでしょうね。 何があったんだ。夢が時間を裏切ったのか? 時間が夢を裏切ったのか?)あるべきものが入っていないのも困りますが、あるべきものがなくて、無関係な似通ったものが入っている、というのももっと困りますよね。そして、このアンソロジーには、「それはどういうことなのか」というのを説明する解説が、まったくない。事務的な「初出一覧」の表示が巻末にあるだけ。昔の「少年キング」に、こういう企画があって…、という説明すら、どこにもない。同じ雑誌で連載されていた、一連の競作シリーズだったのだ、ということが角川ホラー文庫だけを読んでいる読者には、ちっとも伝わらないんですよ。つまり、何の本だか分からないんですね。せっかく唯一の、意欲的な横割り企画だったのに、こうして半端な形で刊行されてしまうと、もっとちゃんとした形の『人外魔境シリーズ・完全版』が作りにくくなってしまうではないですか。どうせ角川ホラー文庫で一度だけ実現するほどの企画なら、そこを頑張って『完全版』にしておけば良かったのに。「ただ出しておけばいい」というつもりで出されると、周囲が迷惑するんですよ。でも、これは未確認なんですけど、オレにとっては、このコミックス文庫『人外魔境』には、ひとつだけ興味深いポイントがあるんですね。そこがオレの推定していた通りなら、それだけが、この本の価値だと思う。
2007.01.21
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オレが、篠原クマさんの表紙絵を目当てに角川文庫の『人外魔境』を買ったのは、1983年か84年ですね。シリーズ全作を全部まとめて読んだのは、その時が初めてだった。その前に、小栗虫太郎の『人外魔境』シリーズ中の作品というのは、ヨコジュンの『日本SF古典集成』で『遊魂境』を読んでいたのが唯一だった。それが1981年。横田順彌:編『日本SF古典集成(I)』ハヤカワ文庫JA「西征快心篇」巌垣月洲/横田順彌:翻案「南極の怪事」押川春浪「暗黒星」黒岩涙香「悪魔の舌」村山槐多「星を売る店」稲垣足穂「のんしゃらん記録」佐藤春夫「建設義勇軍」宮野周一「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」海野十三「地図にない島」蘭郁二郎解説:横田順彌横田順彌:編『日本SF古典集成(II)』ハヤカワ文庫JA「風流志道軒伝」平賀源内/横田順彌:翻案「月世界競争探検」押川春浪「シグナルとシグナレス」宮沢賢治「地球を弔う」「星座の主」「地球別離」「未来への遺言」中山忠直「人工心臓」小酒井不木「卵」夢野久作「怪船人魚号」高橋鉄「偏行文明」木々高太郎「夜のロマンツェ」中谷栄一「宇宙線の情熱」大下宇陀児「地軸作戦」海野十三解説:横田順彌横田順彌:編『日本SF古典集成(III)』ハヤカワ文庫JA「明治百年東京繁盛記」坪谷水哉「魔術師」谷崎潤一郎「件」内田百間「人間の卵」高田義一郎「ジャマイカ氏の実験」城昌幸「乙女を誘拐した人造人間の話」龍膽寺雄「氷人」南沢十七「俘囚」海野十三「遊魂境」小栗虫太郎「植物の人」蘭郁二郎「女面獅身」木々高太郎「二千六百万年後」横溝正史解説:横田順彌では、それまでに『人外魔境』という物語をまったく知らなかったのか、というと、そんなことはなくて、漫画で知っていた。1969年に「週刊少年キング」で連載されていた、複数の漫画家競作による読切短篇シリーズ『人外魔境』。それを読んでいた。オレの世代なら誰でもそうだろうが、とにかくオレは藤子不二雄のアニメと不二家のお菓子が大好きだったので、 TVの『オバQ』と不二家のCMは欠かさず観ていた。 だから「少年サンデー」で連載されていた『オバケのQ太郎』も大好きで読んでいた。続く『パーマン』も大好きだったので、 TVの『パーマン』と不二家のCMは欠かさず観ていた。 「少年サンデー」で連載されていた『パーマン』も大好きで読んでいた。さらに続く『怪物くん』も大好きだったので、 TVの『怪物くん』と不二家のCMは欠かさず観ていた。 「少年サンデー」では『怪物くん』が連載されていなかったので、 その年から読む雑誌を「少年キング」に乗り換えて、 大好きな『怪物くん』を「少年キング」で読んだ。(不二家のお菓子ほどには、ニッスイのソーセージは好きじゃなかったので、 『ウメ星デンカ』以降は、藤子アニメ・藤子漫画の記憶は曖昧である。)だから1968年までは「少年サンデー」派だったオレは、1969年以降には、明確に「少年キング」派だったんですよ。そのおかげで『人外魔境』シリーズの連載期間に間に合っている。(赤塚不二夫の『われら8プロ』なんかにも間に合った。)*競作漫画の『人外魔境』シリーズは、以下の5作家による7作品が全部。手塚治虫「虎人境」(1969.08.03 第32号)原作ナシ水木しげる「化木人のなぞ」(1969.08.10 第33号)原作:「第五類人猿」桑田次郎「水せい人」(1969.08.17 第34号)原作:「水棲人」横山光輝「大暗黒」(1969.08.24 第35号)原作:「大暗黒」手塚治虫「黄色魔境」(1969.08.31 第36号)原作ナシ松本零士「有尾人」(1969.09.07 第37号)原作:「有尾人」桑田次郎「人類ならぬ人間」(1969.09.14 第38号)原作:「火礁海」手塚先生だけが、小栗虫太郎を無視して、勝手にオリジナル作品を描いている。2本も。これが、このシリーズを、ややこしくしているポイントでありましょう。
2007.01.21
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オレが久生十蘭の『地底獣国』だけ読みたかったのは、小栗虫太郎『人外魔境』の角川文庫版で、巻末の解説に名前が挙がっていたからなんですね。小栗虫太郎:著『人外魔境』角川文庫「有尾人」「大暗黒」「天母峰」「『太平洋漏水孔』漂流記」「水棲人」「畸獣楽園」「火礁海」「遊魂境」「第五類人猿」「地軸二万哩」「死の番卒」「伽羅絶境」「アメリカ鉄仮面」解説:中島河太郎後に角川ホラー文庫で再刊されている『人外魔境』の解説(横井司)には、そういう記述はない。 小栗虫太郎:著『人外魔境』角川ホラー文庫戦前に書かれた日本の秘境探険小説として『人外魔境』シリーズと並ぶ名作であるのが、久生十蘭の『地底獣国』だ、ということらしいのだ。でも、『地底獣国』って短篇1本なんですよね。長篇で、それだけで1冊になっているわけでも、連作のシリーズになって、1冊にまとまっているわけでもないでしょ。1冊になっているなら、その1冊を捜してきて読めばいいんだけど、独立した短篇ひとつだけ、というのは、どの本で読むのが最も相応しいんだろう?やっぱり、アンソロジー収録の1篇として読むのがいいんじゃないか?(久生十蘭の短篇集で読むよりも。)そう思っていたから、『新青年傑作選集』の第5巻が欲しかったんですけどね。久生十蘭のベスト版である、ちくま文庫にウカツに手を出しちゃうと、「久生十蘭の作品集を集めなきゃいけない」「『怪奇探偵小説傑作選』シリーズの他の本も集めなきゃいけない」そういう気にさせられてしまいそうで、ちょっと腰が引ける。*そもそもオレが角川文庫の『人外魔境』に手を出したのは、小栗虫太郎に興味があったわけでも「戦前の小説」に興味があったわけでも「秘境探険」に興味があったわけでもなくて、もともとは、これが目当てだったんですけどね。「カバー 篠原勝之」!20歳前後の、最底辺の暮らしをしていた頃に(今でも大して変わってはいないが)角川文庫で出たクマさんの『人生はデーヤモンド』を読んで、オレは多大なる影響を受けましたよ。篠原勝之:著『人生はデーヤモンド』角川文庫影響を受けて、とりあえずスキンヘッドにしてみました!クマさんのエッセイの、あの「ミクロの風が流れる」という気持ち良さそうな描写を読めば、誰だって「よ~し、オレもスキンヘッドだ!」という気分になろう。(そういう指向の男というのは、オレの世代には、けっこう多かったろうと思う。 今でもスキンヘッドにしている吉村智樹氏も、 その最初のキッカケは、クマさんだったそうです。)1983年の途中で、オレが「急にスキンヘッドにした」という歴史的な事実は、『笑っていいとも!』金曜日を毎週観ていた方には、明白だと思う。そのまま、いつまでも何年もスキンヘッドにしていたら、やがて世の中にはサンプラザ中野が現われて、オレのスキンヘッドも「サンプラザ中野の真似?」と言われるようになって、面倒くさいから「そうです」と言っていた。(オールナイトニッポンやってる頃のサンプラザ中野は、 まだオレにも「面白い人」と思えていたし、 「応援する意味で、同じ髪形にしています」と言い張るのにも無理はなかった。)それほどに、オレはクマさんのファンだったものだから、もっとも、ファンなのはエッセイのファンで、絵のほうは、よく知らなかった。で、とりあえず「こんなところでクマさんが表紙の絵を描いてるのか」と発見して、『人外魔境』を買ってきたんですよ。それだけのことだったんですよ。(角川ホラー文庫の『人外魔境』は、クマさんの装画ではない。 「カバー 田島照久」。 だから、さほど必要はない。)そのまま何年も、クマさんのライフスタイルを実践していたら、オレは後には『ハーツ&マインズ』と呼ばれ、『ボーダー』と呼ばれるようになってしまいました。(誰も、オレにあるクマさんからの影響に気がついてくれません。 漫画なら分かってくれるみたいだけど。)いましろたかし:著『初期のいましろたかし』小学館:ビッグコミックスIKKI狩撫麻礼:原作/たなか亜希夫:画『ボーダー(1)』双葉社:アクションコミックス狩撫麻礼:原作/たなか亜希夫:画『ボーダー(2)』双葉社:アクションコミックス狩撫麻礼:原作/たなか亜希夫:画『ボーダー(3)』双葉社:アクションコミックス狩撫麻礼:原作/たなか亜希夫:画『ボーダー(4)』双葉社:アクションコミックス狩撫麻礼:原作/たなか亜希夫:画『ボーダー(5)』双葉社:アクションコミックス狩撫麻礼:原作/たなか亜希夫:画『ボーダー(6)』双葉社:アクションコミックス
2007.01.20
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トルーマン・カポーティ:著/佐々田雅子:訳『冷血』新潮文庫「ムダに明るい、便所の100ワット電球」という表現のオリジナルは、10年前の風見慎吾ではなく、30年前の所ジョージ(を評したタモリの言葉を、所ジョージ自身が自称)。しかし、「シンガーソング・コメディアン」という表現のオリジナルは、30年前の所ジョージではなく、35年前の湯原昌幸。
2007.01.19
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とんだばやし:著『答えは3つ(1)』小学館:IKKIコミックスわれわれと同じ目的で『やぐちひとり』を利用する、ということにかけては先輩なので、リスペクトします! 見ル野栄司:著『東京フローチャート(1)』小学館:IKKIコミックスこっちも!
2007.01.19
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まあ、この頃の角川文庫は、旧版の『新青年傑作選集』全5巻のうち、第1巻と第2巻だけを角川文庫から、そして第4巻だけを角川ホラー文庫から再刊する…という、ずいぶん半端なこともしていたからねえ。中島河太郎:編『新青年傑作選集(I)推理編1/犯人よ、お前の名は?』角川文庫(1977.07) #中島河太郎:編『君らの魂を悪魔に売りつけよ 新青年傑作選』角川文庫(2000.11)「永遠の女囚」木々高太郎「家常茶飯」佐藤春夫「変化する陳述」石浜金作「月世界の女」高木彬光「彼が殺したか」浜尾四郎「印度林檎」角田喜久雄「蔵の中」横溝正史「烙印」大下宇陀児解説「『新青年』の歴史と編集者」中島河太郎中島河太郎:編『新青年傑作選集(II)推理編2/モダン殺人倶楽部』角川文庫(1977.07) #中島河太郎:編『君らの狂気で死を孕ませよ 新青年傑作選』角川文庫(2000.12)「死体昇天」角田喜久雄「精神分析」水上呂理「人間灰」海野十三「睡り人形」木々高太郎「秘密」平林初之輔「四次元の断面」甲賀三郎「閉鎖を命ぜられた妖怪館」山本禾太郎「陰獣」江戸川乱歩解説「『新青年』こぼれ話」中島河太郎中島河太郎:編『新青年傑作選集(III)推理編3/骨まで凍る殺人事件』角川文庫(1977.08)「振動魔」海野十三「カナカナ姫」水谷準「監獄部屋」羽志主水「完全犯罪」小栗虫太郎「偽悪病患者」大下宇陀児「赤いペンキを買った女」葛山二郎「地図にない街」橋本五郎「二川家殺人事件」甲賀三郎解説「本格派の作家たち」中島河太郎中島河太郎:編『新青年傑作選集(IV)怪奇編/ひとりで夜読むな』角川文庫(1977.10) #中島河太郎:編『ひとりで夜読むな 新青年傑作選 怪奇編』角川ホラー文庫(2001.01)「ヤトラカン・サミ博士の椅子」牧逸馬「死屍を食う男」葉山嘉樹「紅毛傾城」小栗虫太郎「可哀想な姉」渡辺温「鉄鎚」夢野久作「痴人の復讐」小酒井不木「柘榴病」瀬下耽「告げ口心臓」米田三星「聖悪魔」渡辺啓助「本牧のヴィナス」妹尾アキ夫「ニル・ベチョオ」星田三平「マトモッソ渓谷」橘外男「芋虫」江戸川乱歩解説「ロマン派の作家たち」中島河太郎付録「作家をつくる話」水谷準中島河太郎:編『新青年傑作選集(V)ユーモア・幻想・冒険編/おお、痛快無比!!』角川文庫(1977.12)「ポカピカン」徳川夢声「襟巻騒動」森下雨村「隼の勝利」久山秀子「ああコンプラン」サトウハチロー「リビアの月夜」稲垣足穂「空で唄う男の話」水谷準「私と私」三橋一夫「魔」地味井平造「人の顔」夢野久作「猟奇商人」城昌幸「失恋第五番」山本周五郎「めくら蜘蛛」桜田十九郎「地底獣国」久生十蘭解説「ユーモア・冒険小説の作家」中島河太郎第3巻と第5巻は、けっきょく再刊されなかった。もしかしたら第3巻と第5巻は、あらためて角川ホラー文庫から出た『新青年傑作選』と収録内容がカブッているので再刊ラインナップから外されているのか、とも思ったけど、そんなこともなかった。 『爬虫館事件 新青年傑作選』角川ホラー文庫(1998.08)「面影双紙」横溝正史「七つの閨」水谷準「血笑婦」渡辺啓助「+・-」城昌幸「灯台鬼」大阪圭吉「火星の運河」江戸川乱歩「柘榴病」瀬下耽「人の顔」夢野久作「爬虫館事件」海野十三「水色の目の女」地味井平造「恐水病患者」角田喜久雄「蛞蝓綺譚」大下宇陀児「本牧のヴィナス」妹尾アキ夫「氷れる花嫁」渡辺温「氷人」南沢十七「タヒチの情火」香山滋「猫柳の下にて」三橋一夫「黒い手帳」久生十蘭「逗子物語」橘外男べつに全5巻のうちの、どれとも『爬虫館事件』はカブッてないもんなあ。*オレは、久生十蘭の『地底獣国』だけが読みたくて、第5巻が再刊されるのを待っていたのに。これには、かなり困らされましたよ。旧版は、バカ高い5冊セットが古本で見つかるだけだったしなあ。そこまでは要らないよ。全5巻の全部が欲しいわけじゃないんだよ。この問題は、その後もしばらくは解決しなかった。(現代教養文庫の『地底獣国』にしてもバカ高かったから。)今は、↓コレがあるからいいけど。久生十蘭:著/日下三蔵:編『怪奇探偵小説傑作選(3) 久生十蘭集/ハムレット』ちくま文庫「黒い手帳」「湖畔」「月光と硫酸」「海豹島」「墓地展望亭」「地底獣国」「昆虫図」「水草」「骨仏」「予言」「母子像」「虹の橋」「ハムレット」「久生十蘭『刺客』を通じての試論」都筑道夫「刺客」
2007.01.18
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『甦る「幻影城」I 探偵小説誌 新人賞傑作選』角川書店:カドカワエンタテインメント「乾谷」村岡圭三「DL2号機事件」泡坂妻夫「さすらい」滝原満(田中文雄)「炎の結晶」霜月信二郎「変調二人羽織」連城三紀彦「蒼月宮殺人事件」堊城白人「緑の草原に…」李家豊(田中芳樹)「贋作たけくらべ」中上正文 『甦る「幻影城」II 探偵小説誌 幻の名作』角川書店:カドカワエンタテインメント「謎の殺人」本田緒生「人攫い」地味井平造「やさしい風」瀬下耽「石は語らず」水上呂理「三番館の蒼蠅」光石介太郎「フロイトの可愛い娘」朝山蜻一「陽炎の家」氷川瓏「暗い墓場」香住春吾「マクベス殺人事件」宮原龍雄「らいふ&です・おぶ・Q&ナイン」狩久「天童奇蹟」新羽精之 『甦る「幻影城」III 探偵小説誌 不朽の名作』角川書店:カドカワエンタテインメント「吸血鬼」日影丈吉「多すぎる証人」天藤真「お精霊舟」宮田亜佐「密室のレクイエム」筑波孔一郎「微笑の憎悪」藤木靖子「若い悪魔たち」石沢英太郎「影の殺意」藤村正太「最も高級なゲーム」仁木悦子「陥穽」竹本健治「殺人者の憩いの家」中井英夫「五分間の殺意」赤川次郎 『甦る「絶体絶命」』というアンソロジーも出してください。 本誌が全部で6号しかないんだから、全6巻で。 ぜひ、ぜひ、ぜひ、ぜひ、ぜひ、ぜひ~~~~~!(ジングル1)♪自切俳人の~オールナイトニッポ~ン 続いては「真夜中の大発見」。(M) 『チャーリーズ・エンジェル』 ユメカシーラ!!*【追記】あれ? …ああ、そうか。この全3巻のうちの、第3巻だけを文庫化したものが、角川ホラー文庫なのか。ずいぶん半端なことをするんだねえ。
2007.01.18
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『〈探偵小説誌〉不朽の名作 幻影城』角川ホラー文庫「吸血鬼」日影丈吉「多すぎる証人」天藤真「お精霊舟」宮田亜佐「密室のレクイエム」筑波孔一郎「微笑の憎悪」藤木靖子「若い悪魔たち」石沢英太郎「影の殺意」藤村正太「最も高級なゲーム」仁木悦子「陥穽」竹本健治「殺人者の憩いの家」中井英夫「五分間の殺意」赤川次郎 『〈ドタバタハチャメチャ雑誌〉不朽の名作 絶体絶命』というアンソロジーも この次に出してください。 ぜひ、ぜひ、ぜひ、ぜひ、ぜひ、ぜひ~~~! それではここで1曲、『世界は君のもの』。 ズンタカズンタ ズンタズンタ ズンタカズンタ ズンタズンタ 若者よ~(若者よ~) 身体を鍛えておけ~♪
2007.01.18
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「幻影城の時代」の会:編『幻影城の時代』エディション・プヒプヒ 次は『絶体絶命の時代』も出してください。ぜひ。 ぜひ、ぜひ、ぜひ、ぜひ、ぜひ、ぜひ~! となたこすせきちけ、ぜひ!
2007.01.18
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自分が担当しているわけじゃない作品は、素直に一読者として楽しく読めるなあ。 夏目漱石:著『坊っちゃん』角川文庫オレは昨日の朝、新宿駅西口の小田急デパートの前で、配本部隊嬢から一般客として創刊号を受け取って、初めて本誌の現物を目にして、だから、例のセンセイの完成原稿も、そこで初めて読んだことになるわけですが、思わずデパート前の地面にヘタリ込んじゃいましたよ。嬉しくて嬉しくて!最高ですよセンセイ。これぞプロ。これぞエンターティナー。表向きのファンと、「裏向きのファン」と、その両方から自分が何を期待されているのか、いちばん分かっている人の素晴らしい仕事ですよ。まさしく、こういう人のことを「スター」と言うんですよ。センセイのような大スターが積極的に「矢面に立って」くれて、本当に有難い。(御本人、矢面に立つのが好きだから、 積極的に矢面に立っているのだ…というのが、さらに最高!)新創刊雑誌に、もしかしたらセンセイを呼べるかも…と予想外の大きい話があった時から、内部では一点に固まっていた意見、「とにかく他には何も望まない。ぜんぶ引き受ける。ぜんぶ覚悟する。 センセイには、ウチの【新庄】になってくれさえすれば、それでいい」という当方の希望を、完璧に叶えてくださいましたよ。やっぱりセンセイには、本当に新庄並みの、新庄のポジションが務められるクラスの、大スターの器があったんですよ。ほとほと感服いたしました。もうブラウン管の中で何やってたって、まったく構いません。*「独自の新解釈による『坊っちゃん』」といってオレが思い出すのは、この本ですね。まだ読んでないんだけど。読みたいんだけど。 小池滋:著『「坊っちゃん」はなぜ市電の技術者になったか 日本文学の中の鉄道をめぐる8つの謎』早川書房「『坊っちゃん』はなぜ市電の技術者になったか/夏目漱石『坊っちゃん』」「電車は東京市の交通をどのように一変させたか/田山花袋『少女病』」「荷風は市電がお嫌いか/永井荷風『日和下駄』」「どうして玉ノ井駅が二つもあったのか/永井荷風『シ墨東綺譚』」「田園を憂鬱にした汽車の音は何か/佐藤春夫『田園の憂鬱』」「蜜柑はなぜ二等車の窓から投げられたか/芥川龍之介『蜜柑』」「銀河鉄道は軽便鉄道であったのか/宮沢賢治『銀河鉄道の夜』」「なぜ特急列車が国府津に停ったのか/山本有三『波』」ね、面白そうでしょ?まだ地球上にプロローグしか存在しない「サムライの末裔・坊っちゃん」という新解釈もはなはだ今後が楽しみだけど、『鉄道をめぐる8つの謎』本での『坊っちゃん』新解釈にも、たいへん興味をそそられる。オレは、その中の1篇である『田園の憂鬱』新解釈だけをアンソロジーで読んで、それが面白かったから、その本の全体を早く読んでみたくて、単行本を捜しているんですけどね。 有栖川有栖:編『有栖川有栖の鉄道ミステリ・ライブラリー』角川文庫「青いスパンコール」オースチン・フリーマン/大久保康雄:訳「地図にない町」フィリップ・K・ディック/仁賀克雄:訳「メビウスという名の地下鉄」A・J・ドイッチュ/三浦朱門:訳「高架殺人」ウィリアム・アイリッシュ/村上博基:訳「4時15分発急行列車」アメリア・B・エドワーズ/泉川紘雄:訳「泥棒」雨宮雨彦「江ノ電沿線殺人事件」西岸良平「0号車」「臨時列車」「魔法」江坂遊「田園を憂鬱にした汽車の音は何か」小池滋「箱の中の殺意」上田信彦+有栖川有栖↑この収録ラインナップだったら、光ってるのは小池滋だけだよなあ。*逆に、ちっとも興味をそそられない、読んでみたくならない新解釈『坊っちゃん』の本、というのもあるんですよ。 石原豪人:著『謎とき・坊っちゃん 夏目漱石が本当に伝えたかったこと』飛鳥新社「第1章 名作の裏側には、男色が息づいている」「第2章 『越後の笹飴』に隠された隠微な暗示」「第3章 校長以外、なぜ全員が独身なのか」「第4章 誰も気づかなかった隠れキャラ」「第5章 なぜ男3人で釣りにいったのか」「第6章 土手を逢瀬する男女の意外な正体」「第7章 三角関係が名作を動かす原動力だった」「第8章 男の嫉妬が爆発したラスト・シーン!!」これは、ほんのサワリの部分だけを「クイックジャパン」誌上で読んでいるけど、もうそれだけで、お腹いっぱいでしたね。それ以上は、要りません。石原豪人先生がスターではない、とは思わないけど、この最晩年に遺した『謎とき・坊っちゃん』だけは、いただけませんでした。それを読むぐらいなら、いま現役の大スターであるセンセイの、現在進行形の作品に注目したほうがいいですよ。(ある程度の覚悟はしてるんだけど。それも引き受けるつもりではいるんだけど。)ちなみに大スターの『坊っちゃん』が、今回のプロローグの次に掲載されるのは、6週間ぐらい先の号で、もう今からバラしてしまいますが、それは漫画ではありません。↓この人と、大スターとの対談ページになります。 夏目房之介:著『漱石の孫』新潮文庫その対談を挟んで、その次の号からは、ようやく毎号連載になる…というまでの予定が、現在のところ決まっております。(決まっているけど、覚悟もしてますよ。ぜんぶ引き受けますよ。)*【追記】小池滋センセイの本は、文庫化されました! 小池滋:著『「坊っちゃん」はなぜ市電の技術者になったか』新潮文庫
2007.01.17
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しましたが、オレにとっての真の創刊は、来週の第2号から始まります。どうか皆さま、新連載『Stage Girls』をヨロシクお願いいたします。黒岩よしひろ:著『永遠のそら』少年画報社:ヤングキングコミックス黒岩よしひろ:著『おうたま』コアマガジン:メガストアコミックスシリーズ黒岩よしひろ:著『ふわふわ。(5)』竹書房:バンブーコミックス(創刊号からある『人間噂八百』も、そっちも もちろんヨロシクお願いしておきますが!)
2007.01.16
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今日、法月綸太郎の『パズル崩壊』を読んでいて、↓こういうアンソロジーが以前に出ていたことを知りました。『ミステリーアンソロジー 密室』角川文庫 「消えた背番号11」姉小路祐 「開かずの間の怪」有栖川有栖 「うば捨て伝説」岩崎正吾 「傾いた密室」折原一 「密室のユリ」二階堂黎人 「ロス・マクドナルドは黄色い部屋の夢を見るか?」法月綸太郎 「靴の中の死体/クリスマスの密室」山口雅也 「声たち」若竹七海『ミステリーアンソロジー 誘拐』角川文庫 「二十世紀的誘拐」有栖川有栖 「セコい誘拐」五十嵐均 「二重誘拐」折原一 「知らすべからず」香納諒一 「スイカの脅迫状」霞流一 「トランスミッション」法月綸太郎 「さらわれた幽霊」山口雅也 「誰の眉?」吉村達也『ミステリーアンソロジー 不在証明崩壊』角川文庫 「八反田青空共栄会殺人事件」浅黄斑 「死体の冷めないうちに」芦辺拓 「三つの日付」有栖川有栖 「オレンジの半分」加納朋子 「真犯人を探せ(仮題)」倉知淳 「変装の家」二階堂黎人 「シャドウ・プレイ」法月綸太郎 「アリバイの泡」山口雅也ただ興味本位で読み捨てるなら、3冊とも面白そうなので、この次にはコレを105円で捜してきて読もうかな…と思ったが、法月綸太郎作品については、3冊分の収録作品とも、ついさっきまで『パズル崩壊』で読んでいたばっかりだから、それを今すぐ、もういっぺん読もうというのは、キビシイですよ。ああ、そうだ。有栖川有栖の『三つの日付』というのも、オレは【国名シリーズ】のうちの、どれかの本で読みましたね。オレは一昨年ぐらいに、【国名シリーズ】を1冊ずつ、105円で捜してきて読んでいた最中に、↓このアンソロジーにも手を出しちゃったんですね。つい。面白そうだったから。 『「Y」の悲劇』講談社文庫 「あるYの悲劇」有栖川有栖 「ダイイングメッセージ "Y"」篠田真由美 「「Y」の悲劇 ─「Y」がふえる」二階堂黎人 「イコールYの悲劇」法月綸太郎『「ABC」殺人事件』講談社文庫 「ABCキラー」有栖川有栖 「あなたと夜と音楽と」恩田陸 「猫の家のアリス」加納朋子 「連鎖する数字」貫井徳郎 「ABCD包囲網」法月綸太郎結果、有栖川有栖作品については『あるYの悲劇』と『ABCキラー』を、短期間のうちに2回ずつ読むハメになってしまって、かなりキビシかったよ。*【追記】↓有栖川有栖『三つの日付』収録 有栖川有栖:著『英国庭園の謎』講談社ノベルス↓有栖川有栖『あるYの悲劇』収録 有栖川有栖:著『スイス時計の謎』講談社ノベルス↓有栖川有栖『ABCキラー』収録 有栖川有栖:著『モロッコ水晶の謎』講談社ノベルスオレは『法月綸太郎の功績』という本は、まだ読んでいなくて、105円で見つかり次第、これから読むつもりだけど、一度すでに読んでいる『イコールYの悲劇』と『ABCD包囲網』をもういっぺん読まなきゃならなくなるのは、もはや決定事項なのだった。キビシイなあ。 法月綸太郎:著『法月綸太郎の功績』講談社ノベルス「イコールYの悲劇」「中国蝸牛の謎」「都市伝説パズル」「ABCD包囲網」「縊心伝心」
2007.01.15
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開高健、島地勝彦:著『水の上を歩く? 酒場でジョーク十番勝負』集英社文庫シマジ編集長の東スポ連載コラムが期待はずれである件について。もっと、有名人・著名人・物故作家についての知られざる数々のエピソードなんかを披露してくれるんじゃないか、と思っていたのになあ。なにしろ、新連載の第1回に、いきなり今東光・シバレン・開高健の名前が3連弾で登場していたんだから。そういう話ばっかりが続くのか、と楽しみにしていたんですが、その先がいけませんよ。題材がお上品すぎるんですよ。まるで開高健のエッセイに出てくる…みたいな、歴史上の逸話についての考察なんかを、わざわざ今からシマジさんが書かなくたっていいんだよ。そんなものは、開高健本人がいくらでもエッセイにして残しているんだから。だがしかし、新年特別号での、堤尭との対談企画でのシマジさんは、式貴士『スカトロ・エレジー』(『ヘッド・ワイフ』収録)の元ネタらしき例の体験談を語っていたりして、絶好調だった。(竹の皮にコロコロ糞を包んでガキ大将に舐めさせる…の話)この人を面白くさせるには、つくづく「対談」という場でなければダメなんだなあ。
2007.01.14
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狗飼恭子:著『好き』幻冬舎文庫この人の本、いっぱい出てるけど、どうして全部こんなに薄いの?
2007.01.13
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織田うさこ:著『きらきら研修医』アメーバブックス/幻冬舎 織田うさこ:著『きらきら研修医 うさこVS奇行ドクター』アメーバブックス/幻冬舎「ポスト佐藤仁美・最有力候補」と目される、若いナースさんは、来週も出てくるんですか?それとも、小児科所属の人たちは、第1話限りの使い捨てなんですか?なるべくなら、もう金輪際ドラマには出てこない、使い捨てであってほしいなあ。それなら、もう二度と観なくても済むから!また登場するのかどうか、それを確認するためだけに来週も観なくちゃいけない。で、けっきょく出てこなかった! という結果を得るために最後まで観る…というのが果てしなくツラい。
2007.01.12
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綾辻行人:著『どんどん橋、落ちた』講談社ノベルス 「どんどん橋、落ちた」 「ぼうぼう森、燃えた」 「フェラーリは見ていた」 「伊園家の崩壊」※「意外な犯人」 有栖川有栖:著『ペルシャ猫の謎』講談社ノベルス※「切り裂きジャックを待ちながら」 「わらう月」 「暗号を撤く男」 「赤い帽子」 「悲劇的」 「ペルシャ猫の謎」 「猫と雨と助教授と」 法月綸太郎:著『パズル崩壊』講談社ノベルス 「重ねて二つ」 「懐中電灯」※「黒のマリア」 「トランスミッション」 「シャドウ・プレイ」 「ロス・マクドナルドは黄色い部屋の夢を見るか?」 「カット・アウト」 「……GALLONS OF RUBBING ALCOHOL FLOW THROUGH THE STRIP」このへんの人たちの本は、オレは、編纂したアンソロジーについては、読み終えても残して置いてあるけど、この人たち自身が書いた小説の作品集については、読んだらすぐに売ってしまうことにしているんですよ。もともと、読むと言っても短篇集ぐらいだけなんだけど、105円で見つかったら、見つけたものを適当に買って、「謎解き推理クイズ」を読む感覚で気軽に読んで、読んだら、すぐに売る。そうやって、もう覚えていないぐらい、今まで読んでいた。というか、そういう本の買い方・読み方をしているから、何を読んでいて何を読んでいないのか、覚えられないだけなんだけど。(有栖川有栖の【国名シリーズ】というのは、 そういう読み方に適しているから、たぶん全部、読んでしまったんだと思う。 シリーズ中で見覚えのないものを捜していった結果、 いつしか長篇の小説も2冊ぐらい読んじゃっています。)で、『どんどん橋、落ちた』と『ペルシャ猫の謎』は、そういう感じで次々と105円で買っては「推理クイズ」のつもりで読んで、もう売っちゃっていた。そして今は、『パズル崩壊』を買ってきて読んでいるんだけど、コレ、その上記の3冊については3冊セットで揃えて、手元に置いておかなきゃいけなかったんだ、ということが分かりました。『パズル崩壊』は読み終えても、売れない。さらに、読み終えたはずの『どんどん橋、落ちた』と『ペルシャ猫の謎』ももう一度あらためて買ってこなくちゃいけないんですよ。買うのは105円でいいんだけど。ああ、面倒くさいなあ。でも面倒くさいのは、オレが承知で、好きでやっていることだ。もし、今回の場合に必要な「3人の作家ひとり1篇ずつ、3篇の短篇だけ」を収めた特製アンソロジーが世の中にあったとしても、オレは、上記3冊のセットを、さらに買おうとしているだろうから。
2007.01.12
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山田悠介:著『親指さがし』幻冬舎文庫こういうのを本当に「行きがけの駄賃」と呼ぶんですよ。(よって、「冥途の土産」は誤り。)
2007.01.11
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『24人の加藤あい』アスキーまた、ひどいドラマが始まっちゃったなあ…。(今度は秦建日子センセイじゃないのに。 やっぱり、ひどい。 ひどいコントみたいだ。ひどいコントが失敗しているようにしか見えない。)でも、加藤あいチャンが、ずっと一貫して黒タイツ脚だから許~す!冬場のドラマは、それがあるから観ていられる。夏場だったら、もうリタイアするしかないんだけど。篠原も黒タイツ脚だけど、篠原は黒タイツより、黒ニーソックスのほうが似合うからねえ。33歳の今でも、18歳の頃と同じく、篠原涼子は「ニーソックスが似合う人・日本一」。それは変わらない。*【追記】オレが担当しているわけじゃないんですが、ドラマ化して加藤あいチャンが出演すればいいのに…と思えるような漫画にひとつ心当たりがありますよ!加藤あいチャンはヒロインの役じゃなくて、原作者の役なんだけどな。
2007.01.11
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で、昔のオレが『粋理学入門』について調べた結果というのは、こうでした。土屋隆夫:著『粋理学入門』桃源社:ポピュラーブックス(1962)※「離婚学入門」(初出:旧「宝石」1960.07)※「経営学入門」(初出:旧「宝石」1953.10/原題「トリック社興亡史」)※「軽罪学入門」(初出:「別冊週刊朝日」1962.03/原題「くさい男」)※「再婚学入門」(初出:「探偵実話」1957.02/原題「天女」)※「密室学入門」(初出:旧「宝石」1961.10/原題「最後の密室」)※「粋理学入門」(初出:「探偵実話」1956.01/原題「妻盗人」) ↑全6篇収録。土屋隆夫:著『粋理学入門』角川文庫(1976)※「離婚学入門」※「経営学入門」※「軽罪学入門」※「再婚学入門」※「密室学入門」※「粋理学入門」※「報道学入門」(初出:「推理」1972.08/原題「川端康成氏の遺書」)※「媚薬学入門」(初出:「別冊週刊漫画」1962.08.21/原題「夜の魔術師」) ↑全8篇収録。 以後は、この8篇収録版が定本となっているようで…。土屋隆夫:著『小説 離婚学入門』光文社文庫(1990)※「離婚学入門」※「経営学入門」※「軽罪学入門」※「再婚学入門」※「密室学入門」※「粋理学入門」※「報道学入門」※「媚薬学入門」土屋隆夫:著『土屋隆夫推理小説集成(7) 粋理学入門/判事よ自らを裁け』創元推理文庫(2002) 「『罪ふかき死』の構図」 「青い帽子の物語」 「推理の花道」※「離婚学入門」※「経営学入門」※「軽罪学入門」※「再婚学入門」※「密室学入門」※「粋理学入門」※「報道学入門」※「媚薬学入門」 「ささやかな復讐」 「狂った季節」 「愛する」 「死神」 「殺人のお知らせ」 「傷だらけの街」 「死者は訴えない」 「小さな鬼たち」 「三通の遺書」 「二枚の百円札」 「暗い部屋」 「奇妙な再会」 「判事よ自らを裁け」 で、ここまでの『粋理学入門』シリーズ作品8篇には、 すべて「まえがき」附き。 そのシリーズ内の作品が、 1篇ずつ「著者再編の自選作品集」に含まれているもの、という例が この他に3冊あります。土屋隆夫:著『泥の文学碑』廣済堂出版:ブルーブックス(1981)「川端康成氏の遺書」収録 ↑「まえがき」なし。土屋隆夫:著『最後の密室』廣済堂文庫(1985)「最後の密室」収録 ↑「まえがき」あり。土屋隆夫:著『しつこい自殺者』廣済堂文庫(1986)「離婚学入門」収録 ↑「まえがき」あり。 (アンソロジー収録状況の全貌までは、まだ手が廻らない。)
2007.01.10
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そもそも、『達也が笑う』を『完全版』で書籍化しているのは『贈る物語 Mystery』がオリジナルなんじゃなくて、そこには出典の元、というものがあったらしい。佐野洋、五木寛之:編『短編で読む推理傑作選50(上)』光文社「百日紅の下にて」横溝正史「四月馬鹿の悲劇」岡田鯱彦「原子病患者」高木彬光「共犯者」松本清張「達也が笑う」鮎川哲也「白い道の少女」有馬頼義「粘土の犬」仁木悦子「風の便り」竹村直伸「女か西瓜か」加田伶太郎「死体の喜劇」多岐川恭「渦の片隅で」水上勉「文士劇と蠅のはなし」戸板康二「不安な証言」笹沢左保「犯罪講師」天藤真「プロムナード・タイム」樹下太郎「王とのつきあい」日影丈吉「羊歯行」石沢英太郎「天使の墓場」五木寛之「午後の女」結城昌治「凍土のなかから」稲見一良「幻の百花双瞳」陳舜臣「蕎麦と殺人」西東登「迷路の空」三好徹「三億円は死んだ」生島治郎「川端康成氏の遺書」土屋隆夫佐野洋、五木寛之:編『短編で読む推理傑作選50(下)』光文社「仁・算・狂・謀」佐野洋「初夜の陰画」森村誠一「ストリーカーが死んだ」山村美紗「黒い葬列」日下圭介「真冬のビキニ」都筑道夫「鍵」井上ひさし「痛み」小泉喜美子「足の裏」夏樹静子「殺意」阿刀田高「フィナーレの破片」大沢在昌「極東銀行の殺人」井沢元彦「熱い闇」連城三紀彦「卒業式」赤川次郎「原島弁護士の愛と悲しみ」小杉健治「殺意の風景/豪雪地帯の巻」宮脇俊三「卒業写真」高橋克彦「密会の岩」泡坂妻夫「庭師(グリーン・フィンガー)」西村寿行「愚」北方謙三「落丁のゆくえ」出久根達郎「刑事の財布」宮部みゆき「首」逢坂剛「どんどん橋、落ちた」綾辻行人「死ねない身体」本岡類「一千万人誘拐計画」西村京太郎1冊が定価で3000円近く、上・下巻あわせると6000円近い値段になってしまう大部のアンソロジーだ。さすがに、そこまでは手が出ないなあ。というか、手を出す必要はないんだけど。この中の『達也が笑う』は、そのまま文庫の『贈る物語 Mystery』で読めるんだから。*ところで、鮎川哲也については、もういいけど、このアンソロジーに入ってる土屋隆夫『川端康成氏の遺書』って、「まえがき」は附いてるの? 附いてないの?以前、角川文庫の『粋理学入門』を読んだ後で、それぞれの収録短篇が、1篇ずつ他のベスト版の作品集や、アンソロジーに入る場合、「まえがき」が有るバージョンと、無いバージョンとが別々にあるのだ…ということを知って、じゃあ、どの本が、どうなっているんだろう?というのを調べたことがあったんですよ。結果、だいたい判明して、角川文庫版には全部に「まえがき」があるから、それだけを読んでいればいいんだ、と理解できたんだけど…。でも、その時には『短編で読む推理傑作選50』については調べてなかったなあ。どうせなら、そこまで一通り調べて、一覧表にしておきたいなあ。そうです、面倒くさいことを喜んでやっているのは、まずオレ自身だったのです!
2007.01.09
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当初の目的を忘れるところだった。鮎川哲也が書いた「犯人当て小説」の、『完全版』というのは、どの本で読めるのか?それを調べていたのだった。ひとつ見つかったよ。それが創元推理文庫だ。(シリーズ物が揃っているわけじゃないなあ…と思って、 最初からスルーしていたんだけど。)鮎川哲也:著/北村薫:編『鮎川哲也短編傑作選(1) 五つの時計』創元推理文庫「五つの時計」 (ルーブリック/江戸川乱歩)「白い密室」 (ルーブリック/江戸川乱歩)「早春に死す」 (ルーブリック/江戸川乱歩)「愛に朽ちなん」 (ルーブリック/江戸川乱歩)「道化師の檻」 (ルーブリック/江戸川乱歩)「薔薇荘殺人事件/挑戦篇」鮎川哲也「 /解決篇」鮎川哲也「 /解決篇」花森安治 (ルーブリック/江戸川乱歩)「二ノ宮心中」 (ルーブリック/江戸川乱歩)「悪魔はここに」 (ルーブリック/江戸川乱歩)「不完全犯罪」 (ルーブリック/江戸川乱歩)「急行出雲」 (ルーブリック/江戸川乱歩)鮎川哲也:著/北村薫:編『鮎川哲也短編傑作選(2) 下り "はつかり"』創元推理文庫「地虫」「赤い密室」「碑文谷事件」「達也が嗤う」「絵のない絵本」「誰の屍体か」「他殺にしてくれ」「金魚の寝言」「暗い河」「下り "はつかり"」「死が二人を別つまで」創元推理文庫から出た『鮎川哲也短編傑作選』全2冊のうち、『五つの時計』のほうには、旧「宝石」に発表された短篇ばかりが10篇、収録されていて、初出時の乱歩によるルーブリックも全て掲載。さらに、『薔薇荘殺人事件』に関しては、『ヴィーナスの心臓』でも読める『挑戦篇』『解決篇』に加えて、旧「宝石」誌上の企画で、花森安治が寄せた独自の『解決篇』も収録されているのだった。これこそ、『薔薇荘殺人事件』の『完全版』と言えるのではないか。有難い有難い。さっそく読まなきゃ。105円で捜して。でも、『下り "はつかり"』のほうに入っているのは『達也が嗤う』なんだなあ。じゃあ、これも『完全版』の『達也が笑う』ではないのか…。一長一短、うまくいかないものですな。*【追記】創元推理文庫の『五つの時計』『下り "はつかり"』は、もともとは光文社文庫で出ていた↓この2冊を増補して、再編集したものだったらしいですね。鮎川哲也:著『時間の檻』光文社文庫「五つの時計」「白い密室」「早春に死す」「愛に朽ちなん」「道化師の檻」「悪魔はここに」「不完全犯罪」各編解説:江戸川乱歩文庫解説:宮本和男鮎川哲也:著『硝子の塔』光文社文庫「赤い密室」「碑文谷事件」「達也が嗤う」「誰の屍体か」「金魚の寝言」「他殺にしてくれ」「暗い河」解説:宮本和男さらに、ようやく105円で見つかった集英社文庫『葬送行進曲』の解説(山前譲)で知りましたが、光文社文庫でいえば、↓この本も鮎川哲也の「犯人当て小説」ばかりを集めた短篇集であるようです。鮎川哲也:著『貨客船殺人事件』光文社文庫「夜の散歩者」「二つの標的」「白馬館九号室」「貨客船殺人事件」「伯父を殺す」「殺意の餌」「花と星」「ふり向かぬ冴子」「砂の時計」いずれも出版芸術社の『鮎川哲也コレクション 挑戦篇』全3巻、『山荘の死』・『白馬館九号室』・『二つの標的』に収録済み。『殺意の餌』のみ、『鬼貫警部全事件 III/夜の訪問者』に収録。
2007.01.08
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『冷凍人間』で河出文庫初登場となった超激レア短篇のうち、童話『絵のない絵本』と秘境探険小説『マガーロフ氏の日記』の2篇は、ここから持ってきたものなんじゃないでしょうか。鮎川哲也:著『自選傑作ミステリー 殺人歌劇〈第一幕〉』青樹社:ビッグブックス「絵のない絵本」「マガーロフ氏の日記」「ああ世は夢か」「人買い伊平治」「小さな孔」「かみきり虫」「水のなかの目」『第一幕』がある以上、『第二幕』もあります。鮎川哲也:著『自選傑作ミステリー 殺人歌劇〈第二幕〉』青樹社:ビッグブックス「皮肉な運命」「まだらの犬」「首」「首」「霧の湖」『まだらの犬』と『首』は、前述の通り『鬼貫警部全事件 III/夜の訪問者』にも収録されているわけですが…。ここには同じタイトルの『首』という作品が、2つ並べて収録されている。このうち、前者の『首』は、【鬼貫警部】のシリーズ作品ですが、後者の『首』というのは、タイトルこそ同じでも、それとは全然違う、別の短篇なんだそうです!面倒くさいよ面倒くさいよ~!なにも、そんなもの並べて載せなくたって…。キミたち、わざと面倒くさくしてるだろ!?*【追記】面倒くささMAX!『絵のない絵本』の「河出文庫初登場」は、『冷凍人間』ではない!!↓コレ!仁木悦子 他:著『メルヘン・ミステリー傑作選』河出文庫「空色の魔女」仁木悦子「笛吹けば人が死ぬ」角田喜久雄「メルヘン街道」石川喬司「絵のない絵本」鮎川哲也「青ひげよ、我に帰れ」赤川次郎「遠い美しい声」小泉喜美子「みにくいアヒル」結城昌治「赤い靴」加田伶太郎
2007.01.08
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もっと面倒くさいことを調べてみましたよ。集英社文庫の鮎川哲也にも、レアな短篇は揃っているけれども、もっと激レアな短篇が揃っていて、なかなか105円では見つかりっこない、というのが、河出文庫の鮎川哲也なんだそうです。『鮎川哲也初期コレクション』と称して、以下の2冊が出ていました。鮎川哲也:著『鮎川哲也初期コレクション(1) 楡の木荘の殺人』河出文庫「月魄」「地虫」「楡の木荘の殺人」「雪姫」「ジュピター殺人事件/発端篇」藤雪夫「 /発展篇」鮎川哲也「 /解決篇」狩久「影法師」鮎川哲也:著『鮎川哲也初期コレクション(2) 青いエチュード』河出文庫「山荘の一夜」「黄色い悪魔」「朝めしご用心」「甌」「白昼の悪魔」「青いエチュード」「五つの時計」あんまり激レアなので、今では、この2冊の『初期コレクション』は、全1冊に再編集されて、あらためて河出文庫から刊行されています。鮎川哲也:著/日下三蔵:編『本格ミステリコレクション(4) 鮎川哲也名作選/冷凍人間』河出文庫「月魄」「蛇と猪」「地虫」「雪姫」「影法師」「山荘の一夜」「ダイヤルMを廻せ」「朝めしご用心」「アトランタ姫」「甌」「絵のない絵本」「他殺にしてくれ」「怪虫」「冷凍人間」「マガーロフ氏の日記」「ジュピター殺人事件」藤雪夫、鮎川哲也、狩久ただでさえ激レア揃いだった河出文庫・元版2冊の収録作品に加えて、もっと超激レアな短篇を、推理小説以外の分野からも集めてきている。SF、秘境探険小説、童話、映画ノベライズまで…。その代わり、あまりレアではない、名探偵のシリーズ物などは、外されてしまっている。明快な編集方針だなあ。元版2冊にあったうちの、【星影龍三】シリーズの作品『黄色い悪魔』は前述の通り出版芸術社『赤い密室』に。そして、【鬼貫警部】のシリーズ作品である『楡の木荘の殺人』『白昼の悪魔』『青いエチュード』『五つの時計』の4篇は、やはり出版芸術社の単行本全集『鬼貫警部全事件』全3巻に収録されているため、この『冷凍人間』では割愛されているのでした。鮎川哲也:著『鬼貫警部全事件 I/碑文谷事件』出版芸術社「楡の木荘の殺人」「悪魔が笑う」「碑文谷事件」「一時一〇分」「白昼の悪魔」「青いエチュード」「誰の屍体か」「人それを情死と呼ぶ」鮎川哲也:著『鬼貫警部全事件 II/不完全犯罪』出版芸術社「五つの時計」「早春に死す」「愛に朽ちなん」「見えない機関車」「不完全犯罪」「急行出雲」「下り "はつかり"」「古銭」「わるい風」「暗い穽」「死のある風景」「偽りの墳墓」鮎川哲也:著『鬼貫警部全事件 III/夜の訪問者』出版芸術社「金貨の首飾りをした女」「夜の訪問者」「いたい風」「殺意の餌」「MF計画」「まだらの犬」「首」「城と塔」(あ、『MF計画』って、集英社文庫の『西南西に進路をとれ』にも入ってる。 【鬼貫警部】のシリーズだったのか、これって。 『下り "はつかり"』『急行出雲』『見えない機関車』というのは、 みんなカッパノベルスの鉄道推理アンソロジーで別々に読んでますよ、オレは。)しかし…。河出文庫に関しては、こうなったらただ単純に元版2冊を105円で捜してくればいい…とは言えなくなってきますね。
2007.01.08
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もっといろいろ調べてみたら、要するに集英社文庫の鮎川哲也というのは、全部で6冊が出ていて、いずれもが、レアな短篇を積極的に収録していた、貴重な短篇集ばかりだった、ということが分かった。それらが絶版になってしまって、レアな短篇が入手困難になったために、単行本で全集を作って、あらためて拾い上げたものが、出版芸術社の、さまざまな全集だった、ということのようですな。だったら、集英社文庫の本が今からでも105円で手に入るなら、出版芸術社の単行本は、さほど必要ではなくなる、というわけだ。よ~し、分かった。集英社文庫を捜すぞ~。『ヴィーナスの心臓』『葬送行進曲』の他には、以下の4冊があったそうだ。鮎川哲也:著『企画殺人』集英社文庫「錯誤」「偽りの過去」「蟻」「墓穴」「憎い風」「尾のないねずみ」「てんてこてん」鮎川哲也:著『密室殺人』集英社文庫「赤い密室」「白い密室」「青い密室」「矛盾する足跡」「海辺の悲劇」鮎川哲也:著『西南西に進路をとれ』集英社文庫「ワインと版画」「MF計画」「濡れた花びら」「猪喰った報い」「地階ボイラー室」「水難の相あり」「西南西に進路をとれ」鮎川哲也:著『透明な同伴者』集英社文庫「透明な同伴者」「写楽が見ていた」「笑う鴉」「首」「パットはシャム猫の名」「あて逃げ」この中でも、とくに『密室殺人』というのが気になる。『赤い密室』『白い密室』『青い密室』の3篇は、前述【名探偵・星影龍三】のシリーズで、そのうちでも、とくに有名な3部作なんだそうです。で、この3部作が、1冊の本でまとまって読めるのは、この集英社文庫『密室殺人』だけなのであるそうです。いま一度、出版芸術社の『名探偵・星影龍三全集』全2巻を見てみよう。鮎川哲也:著『名探偵・星影龍三全集 I/赤い密室』出版芸術社「呪縛再現」「赤い密室」「黄色い悪魔」「消えた奇術師」「怪塔記」「道化師の檻」鮎川哲也:著『名探偵・星影龍三全集 II/青い密室』出版芸術社「白い密室」「薔薇荘殺人事件」「悪魔はここに」「青い密室」「砂とくらげと」「茜荘事件」「悪魔の灰」「朱の絶筆」たしかに、バラけてますね。これは気持ちが悪い。
2007.01.08
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けっきょく調べてみて、105円派としては、出版芸術社の全集までは必要ないから、ともかく次は集英社文庫の『葬送行進曲』を捜せばいいのか、ということが分かりましたよ。その中の、『新赤髪連盟』という短篇のタイトルにどうも見覚えがあるなあ、と思っていたんですが、それは河出文庫の『日本版 ホームズ贋作展覧会』で読んでいたんだ、ということを思い出した。山田風太郎 他:著『日本版 ホームズ贋作展覧会(上)』河出文庫「黄色い下宿人」山田風太郎「兵隊の死」渡辺温「絶筆」赤川次郎「まだらのひもの」横田順彌「死の乳母」木々高太郎「シャーロック・ホームズの口寄せ」清水義範「シャーシー・トゥームズの悪夢」深町眞理子「えげれす伊呂波」都筑道夫「オベタイ・ブルブル事件」徳川夢声「戦艦『三笠』設計図」海渡英祐鮎川哲也 他:著『日本版 ホームズ贋作展覧会(下)』河出文庫「ダンシング・ロブスターの謎」加納一朗「名探偵誕生」柴田錬三郎「葉桜の迷路」阿刀田高「シャーロック・ホームズの内幕」星新一「新赤髪連盟」鮎川哲也「赤馬旅館」小栗虫太郎「ガリバービル家の馬」中川裕朗「狂った蒸発」山村正夫『黄色い下宿人』は、『贈る物語 Mystery』で読む前に、こっちで先に読んでいた。それは、ちゃんと覚えていました。(他にも『贈る物語 Mystery』の中で言うと、 『暗黒の館の冒険』『密室の行者』『妖魔の森の家』あたりは、 山村正夫『トリック・ゲーム』や藤原宰太郎『世界の名探偵50人』のおかげで、 内容だけは昔から知っていたんですけどね。 現物を読むのは、これが初めてだった。)*オレは、海外作品アンソロジーは講談社文庫の「黒背」で集めているので、各務三郎の『ホームズ贋作展覧会』も、「黒背」の本があるから、まったく同じ内容の河出文庫版は、必要ないはずなんですが、上記『日本版 ホームズ贋作展覧会』と並べて置いておきたいから、河出文庫の海外版『ホームズ贋作展覧会』も、持っていななくちゃいけなくなるのだった。各務三郎:編『ホームズ贋作展覧会』講談社文庫 #各務三郎:編『ホームズ贋作展覧会』河出文庫「指名手配の男」アーサー・コナン・ドイル/日暮雅通:訳「珍本『ハムレット』事件」ヴィンセント・スターリット/各務三郎:訳「狙われた男」スチュアート・パーマー/大村美根子:訳「コデイン(七パーセント溶液)」クリストファー・モーリー/吉野美耶子:訳「消えた貴婦人」アガサ・クリスティー/深町眞理子:訳「怯える准男爵」オーガスト・ダーレス/田村源二:訳「テルト最大の偉人」アンソニイ・バウチャー/伊藤典夫:訳「〈引立て役倶楽部〉の不快な事件」W・ハイデンフェルト/高見浩:訳「名探偵誕生」マーク・トウェイン/山本光伸:訳『〈引立て役倶楽部〉の不快な事件』というのは、『有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー』にも入ってますね。 (ジョン・スラデック『見えざる手によって』と一緒に。)同じ短篇小説を、3種類の本で持っている、ということになるのか。
2007.01.08
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『贈る物語 Mystery』を文庫で読んで、鮎川哲也の『達也が笑う』が面白かったので、この短篇集を105円で買ってみました。鮎川哲也:著『ヴィーナスの心臓』集英社文庫「達也が嗤う」「ファラオの壺」「ヴィーナスの心臟」「実験室の悲劇」「薔薇荘殺人事件」「山荘の死」「悪魔はここに」で、それも普通に面白かったんだけど…。もともと『達也が笑う』というのは、犯人当てゲームのイベント用に書かれた小説で、『贈る物語 Mystery』に載っているのは、旧「宝石」に掲載されたイベント記録の全篇を収録した『完全版』。編集部による会場レポート、作者からの挑戦状、イベント参加者が提出した回答例なども掲載されていて、そこまで全部を含めて、トリックが仕掛けられている、ということが分かる。『ヴィーナスの心臓』に収められているのは、そうした作品外の要素を取り除いた、小説の部分だけだ。(これは別物だ、という意味なのか、そこでは『達也が嗤う』と改題されている。)そして、同様の犯人当て小説を並べて、全7篇。それぞれが、『問題編』と『解答編』に分かれて載っているのだった。(この文庫の元版は講談社ロマンブックスの『薔薇荘殺人事件』で、 それをそのまま文庫化しただけなので、 ロマンブックス版では、すでに、そういう形になっていたらしい。)『完全版』を先に読んでいたからこそ分かったのだが、集英社文庫での『達也が嗤う』に関してだけ言えば、ただイベント記録的な記述を省いたばかりではなく、全体に微妙な書き直しがされていますね。でも、それが、けっこう雑。『問題編』の、省かれた部分にしか載っていなかったヒントについての言及が、そのまま『解答編』に残っていたりする。そうなっていることは、『完全版』を読んでいたから分かることなんだけど、この集英社文庫版の『達也が嗤う』だけしか読んでいなかったら、ずいぶん謎が残りますよ。集英社文庫が出たのは1978年で、それ以来30年近く、細部に謎が残ったままの作品として読まれていたんだろうなあ、この『達也が嗤う』というのは。もっと言えば、他の6篇の犯人当て小説については、オレは、それらの『完全版』というのを知りませんから、もし他の6篇の『完全版』を読んでみれば、そっちについても、集英社文庫版の不備(雑な改稿ぶり)が明らかになったりするかも知れないじゃないですか。こういう「犯人当てゲーム」の形をした、鮎川哲也の小説をまとめた短篇集は、まだ他にもあるみたいなんで、素直に「もっと読んでみたいなあ」と思ったんですが、でも、『完全版』でなければ不備があるのかも…と気づいてしまうと、急に面倒くさくなってきましたよ。どれが『完全版』じゃなくて、どこに不備があって、それを逐一、『完全版』と『普及版(?)』とを比較対照して…って、べつに、そこまでしたくないですから。気軽に105円で読みたいだけですから。*【追記】でも、調べてみたよ!鮎川哲也が書いた他の「犯人当て小説」は、別の集英社文庫の、この本にまとまっているらしい。鮎川哲也:著『葬送行進曲』集英社文庫「葬送行進曲」「尾行」「ポルノ作家殺人事件」「詩人の死」「赤は死の色」「ドン・ホァンの死」「死人を起す」「新赤髪連盟」で、『ヴィーナスの心臟』『葬送行進曲』の収録作を含めて、読者に挑戦する「犯人当て小説」を集大成した全3巻の単行本全集も出ているらしい。単行本か…。105円で見つかるかな…。鮎川哲也:著『鮎川哲也コレクション 挑戦篇 I/山荘の死』出版芸術社「達也が嗤う」「ファラオの壺」「ヴィーナスの心臓」「実験室の悲劇」「山荘の死」「伯父を殺す」「Nホテル・六〇六号室」「非常口」「月形半平の死」「夜の散歩者」「赤は死の色」「新赤髪連盟」「不完全犯罪」「魚眠荘殺人事件」鮎川哲也:著『鮎川哲也コレクション 挑戦篇 II/白馬館九号室』出版芸術社「白馬館九号室」「ふり向かぬ冴子」「花と星」「貨客船殺人事件」「尾行」「茜荘事件」「悪魔の灰」「おかめ・ひょっとこ・般若の面」鮎川哲也:著『鮎川哲也コレクション 挑戦篇 III/二つの標的』出版芸術社「ドン・ホァンの死」「ポルノ作家殺人事件」「砂の時計」「葬送行進曲」「詩人の死」「死人を起す」「二つの標的」「七人の乗客」「終着駅」「占魚荘の惨劇」「密室の妖光」あれっ、ここに入っているのは『達也が嗤う』だ。『達也が笑う』じゃないよ。じゃあ、これも集英社文庫版と同一で、やっぱり『完全版』じゃないのかな。もう、面倒くさいなあ。上記の全3巻で、集英社文庫『ヴィーナスの心臟』『葬送行進曲』の収録作は、だいたいフォローできるんだけど、でも『薔薇荘殺人事件』と『悪魔はここに』が入ってませんよね。この2篇は、「犯人当て小説」であるのと同時に、【名探偵・星影龍三】が活躍するシリーズでもある、ということで、こっちに収められてしまっております。鮎川哲也:著『名探偵・星影龍三全集 II/青い密室』出版芸術社「白い密室」「薔薇荘殺人事件」「悪魔はここに」「青い密室」「砂とくらげと」「茜荘事件」「悪魔の灰」「朱の絶筆」ありゃりゃ、この中の『茜荘事件』と『悪魔の灰』は、『挑戦篇 II/白馬館九号室』にも入ってるんじゃないですか。だったら、『薔薇荘殺人事件』『悪魔はここに』も、『白馬館九号室』に入れといてくれればいいのに…。あ~っ、面倒くせえ!
2007.01.08
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竹内結子:著『ニオイふぇちぃ』ぴあ 竹内結子:著『ニオイふぇちぃ(2) カロリーオフ』ぴあ 竹内結子という人のことを、面白い文章を書く人だなあ、と最初に思ったのは、 ↓この文庫の解説だったんですね。桜井亜美:著『サーフ・スプラッシュ』幻冬舎文庫 「TVぴあ」の連載コラムをまとめた上記2冊の単行本は、 たぶん幻冬舎方面とはライターが違っているんだろうけど、 そっちの文章も面白い。 というか、1冊目の『ニオイふぇちぃ』のほうに、 「冬のファッションは素敵なタイツから」ということについて書かれた バカな1篇があって、それでオレは気に入ってしまった。 坂井真紀でもそうだけど、 本の中でタイツファッションのことを書いてくれている女優さんがいたら、 もうオレの中では、その人は「名エッセイスト」ですから。
2007.01.07
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アイザック・アシモフ:著/池央耿:訳『黒後家蜘蛛の会 1』創元推理文庫アイザック・アシモフ:著/池央耿:訳『黒後家蜘蛛の会 2』創元推理文庫アイザック・アシモフ:著/池央耿:訳『黒後家蜘蛛の会 3』創元推理文庫アイザック・アシモフ:著/池央耿:訳『黒後家蜘蛛の会 4』創元推理文庫アイザック・アシモフ:著/池央耿:訳『黒後家蜘蛛の会 5』創元推理文庫 まったく火急の必要がないものを読んでいる、というのは 呑気でいいなあ。正月らしくもあって。 そんな場合でもないのに。秋でもないのに。本田路津子。愛しかないのに。荒木由美子。 第1巻は、去年に読んでいたのですが、 今は第2巻を飛ばして、第3巻を先に読んでいます。 3巻の中の『欠けているもの』という短篇ひとつだけは、 大昔に集英社文庫の『気球に乗った異端者』で読んでますね、オレは。小松左京、かんべむさし:編『海外SF傑作選(1) さようなら、ロビンソン・クルーソー』集英社文庫「さようなら、ロビンソン・クルーソー」ジョン・ヴァーリイ/浅倉久志:訳「夢の期待」サリイ・A・セラーズ/風見潤:訳「キャプテン・クラップ・スナックス」ジョナサン・ファースト/鏡明:訳「魚の夢、鳥の夢」エリザベス・A・リン/佐藤高子:訳「SFパズル/医師のジレンマ」マーチン・ガードナー/小隅黎:訳「皆既食の時期」フレッド・セイバーヘーゲン/山高昭:訳「美食の哀しみ」アイザック・アシモフ/冬川亘:訳「時の嵐」ゴードン・R・ディクスン/岡部宏之:訳小松左京、かんべむさし:編『海外SF傑作選(2) 気球に乗った異端者』集英社文庫「二人の異邦人」ジョン・シャーリイ/酒匂真理子:訳「バックスペース」F・M・バスビー/山高昭:訳「ジョエル」ポール・アンダースン/小隅黎:訳「SFパズル/カプラの迷い子」マーチン・ガードナー/小隅黎:訳「変な間借人」テッド・レナルズ/太田正一:訳「欠けているもの」アイザック・アシモフ/池央耿:訳「火星の問題について」ランダル・ギャレット/山高昭:訳「誘拐作戦」ハーブ・ボエム(ジョン・ヴァーリイ)/伊藤典夫:訳「気球に乗った異端者」L・スプレイグ・ディ・キャンプ/冬川亘:訳*【追記】第3巻に収録されている『その翌月』という短篇も、講談社文庫(黒背)の『安楽椅子探偵傑作選』に入っていたものだった。(黒背では『あすは今日の次の日』という別の訳題になっているが。)各務三郎:編『安楽椅子探偵傑作選』講談社文庫「ザレスキー公爵の復活」M・P・シール/各務三郎:訳「フェンチャーチ街の謎」バロネス・オルツイ/大村美根子:訳「フィリモア・テラスの強盗」バロネス・オルツイ/大村美根子:訳「折れた剣」G・K・チェスタートン/大村美根子:訳「舗道の血痕」アガサ・クリスティー/深町眞理子:訳「とんでもない殺人」レックス・スタウト/小倉多加志:訳「九マイルの歩行」ハリイ・ケメルマン/池央耿:訳「ママ、涙を見せる」ジェイムズ・ヤッフェ/深町眞理子:訳「あすは今日の次の日」アイザック・アシモフ/池央耿:訳
2007.01.06
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『くりいむレモン/プールサイドの亜美』(DVD)えらいことが起きていました。「妹」ブームは、もう昨年いっぱいで終わっていました。バラバラになって。ゴミのように。堂高しげる先生、徳光康之先生、お疲れさまでした。(氏家ト全先生は、どうでもいい)*「妹萌え」産業全般に対して、今回の事件が与えるダメージは、かつて宮崎勤がオタク産業全般に対して与えたダメージに、もしかしたら匹敵するかも知れません。佐木隆三先生が、この犯人に今から取材してノンフィクションを書くなら、こういうタイトルにすればいいと思う。 『収監わたしのお兄ちゃん』
2007.01.05
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立原正秋:著『恋人たち』角川文庫立原正秋:著『はましぎ(恋人たち 続編)』角川文庫あ~あ、間違えて『恋人たち』を2冊買っちゃったよ。新宿の、小滝橋通りのブックオフに105円であった『はましぎ』(桑名正博や田中裕子が表紙に載っているもの)をオレより先に買ってっちゃったのは誰?ビロ~ン、あんた誰?奇々怪々、俺は誰?アタシを捜してるの、誰?あんたアタシの何なのさ?(♪港のヨーコはハマへ帰るよ~)
2007.01.04
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♪ この胸を小出由華♪ おまえの手で小出由華♪ 子役が消えて喜ぶ者に♪ 子役の巨乳を揉ませるなALEX-WON:撮影『小出由華 1st.写真集 departure』ブレインストーム『小出由華/Arrival』(DVD)
2007.01.03
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爆笑問題:著『爆笑問題の死のサイズ』扶桑社↑この、単行本の形から持っていたんですが、コレ的な必要があるので、文庫版も必要だなあ…と、つねづね思っていたところ、うまいこと上・下巻が2冊200円で見つかったので、買ってみました。(ホントに必要なのは下巻のほうだけなんだけど、まあ、そういうわけにもいかない。) 爆笑問題:著『爆笑問題の死のサイズ(上)』扶桑社文庫 爆笑問題:著『爆笑問題の死のサイズ(下)』扶桑社文庫まず、下巻のほうを冒頭からチェックしてみたんですが、下巻って、最初の章は「漫画家」篇じゃないですか。その「漫画家」篇のページを見ていると、死んだ各人のプロフィールに、もともとは生没年しか載っていないんですが、そこに、この古本を前に所持していた人の仕業なんでしょう、鉛筆書きで追加情報が書き加えられているんですね。手塚治虫には「2.9 60才 胃がん」藤子・F・不二雄には「9.23 62才 肝不全」梶原一騎には「1.21 50才 心不全」ところが、その次の石ノ森章太郎には「1.28」とあるだけで、他の情報が追記されていない。その先の長谷川町子、ウォルト・ディズニー…。追記がないままだ。分かった!この人、「膠原病」という字が書けなかったんだ!それで、たぶん全部について追記して自家製の「死者事典」を作るつもりだったのが、石森先生のところまでで挫折して、その先の追記も、諦めてしまったんだ!でも、次の「作家」の章では、冒頭の坂口安吾に「2.17 48才 脳溢血」と追記があるから、なんとか再起しようとは、頑張ってみたんでしょうね。(「溢」の字も書けているし。)しかし、その先の今東光、横溝正史、武者小路実篤、志賀直哉、井伏鱒二は飛ばされて、続く亀井勝一郎にだけ「11.14 59才 食道がん」と記されている。アナタ! どこの誰だか知らない、おそらく世田谷の、ウチの近所にお住まいのアナタ!そんな、「分かるところからだけ先に」なんてことを始めてしまったら、もう永遠に全部の完成は出来ないですよ。亀井勝一郎の先も、安部公房、永井荷風、司馬遼太郎、山本周五郎…。ずっと追記はない。ず~っと飛んで寺山修司、さらに飛んでスティーブ・マックイーン、もっと飛んでブルース・リ-、なおかつ飛んで佐田啓二…。以下、天知茂、市川雷蔵、太地喜和子、林家三平、ハナ肇と、飛び飛びにしか追記がされていない。明らかに、興味がある人物、分かる範囲の人物だけを、やっつけた状態だ。(「政治家」の章は、まったく興味がないのか、誰にも追記がない。)ほら、けっきょく完成は出来なかったじゃないですか。こんな中途半端な状態で、古本屋に売る結果になってしまったわけでしょう。上巻のほうも、同じようなものである。最初のジェームス・ディーンにこそ「9.30 24才」とあるが、次のアインシュタインには、もう何もない。ず~っと飛んで、大川橋蔵まで追記はないのだから、たぶん、この人は下巻から先に手をつけたのだろうね。上巻も、以下は小池朝雄、山田康雄、グレース・ケリ-、オードリー・へプバーン、マリリン・モンロー、ジャイアント馬場…と、飛び飛びになっている。もっとも、ハリウッド女優の3人は飛び飛びではなく、つながっているので、この章だけは頑張ったようだ。馬場に到っては、「1.31 61才 肝不全」と情報を加えるだけでなく、元の活字で生年が「1983」と誤植されていたのを、「83」を消して「38」と訂正まで入れているのだから、かなり頑張った。でも、どうせなら全部にわたって頑張ってほしかった!「出来る範囲だけ頑張る」のは、何もしないより、みっともない!惜しい!この、誰だか知らない人の「分かる範囲」というのが非常にバラバラで、まったく傾向の予測すらつかないところが、(政治と動物に興味がないのは、かろうじて判断できるけど)他人の頭の中を盗み見ているようで、面白かったですよ。誰だって(オレだって!)、こうやって脳内を覗き込まれたら「まったく趣味の傾向が分からない、バラバラじゃないか」と思われてしまうのだろうし。*なお、この下巻が、オレにとってどういう必要があるのか…という話は、↓こっちの本の「あとがき」と併せて読んでいただくと、御理解いただけるでしょう。爆笑問題:著『爆笑問題の世紀末ジグソーパズル』集英社 爆笑問題:著『爆笑問題の世紀末ジグソーパズル』集英社文庫
2007.01.02
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携帯「占術」研究会:編『ケータイ&PHS 携帯恋愛占い 「携帯番号」と「生年月日」で2人の相性がわかる!』光文社この頃までの内山理名は、まだ少しでも自分の目を大きく見せようとして、ことあるごとに「町山広美の顔まね」をしていたような、いじらしさがあって、可愛かったですね。
2007.01.02
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猪木寛至:著『アントニオ猪木自伝』新潮文庫 唐沢なをき:著『八戒の大冒険 2002 REMIX』エンターブレイン:ビームコミックス海老名香葉子:著『ことしの牡丹はよい牡丹』文春文庫
2007.01.01
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