PR
カレンダー
コメント新着
昨日の 台風4号 は、かなりの強風と雨を伴ったようだが、進行速度が速かったため、駆け足で本州を縦断した。静岡市内でも、夕刻から風雨が強まり、夜半にはかなりの風音がうなっていたが、一夜明けたら何事もなかったように穏やかな天気になっていた。それでも、山間部ではかなりの降水があったようで、 麻機(あさばた)遊水地 で流量調査を行っている 環境アセスメントセンター さんが、台風の影響調査に行くというので、手伝いと称して同行させてもらうこととした。現場は案の定、昨夜の大雨で巴川からの越流が入り込んでまさに沼状態(6/20撮影)。

静岡市麻機地区は、清水区に向かって流れる 巴川 の中流部にあたり、静岡市内でももっとも標高が低いため、大雨のために水につかるという場所だ。このため古くから 麻機沼 (あさばたぬま)と呼ばれ、市街化できずに半自然の湿地帯が広がっていた。現在でも、広い範囲に遊水地が残っており、この現場も、そうした遊水地の一部で、静岡市が「 あさはた緑地 」として公園整備を計画している場所だ。普段は周辺の水田で使用する水が水路を流れているだけの草原だが、アセスメントセンターさんの仕事は、ここを親水公園として整備するために、それらの水路の流量が十分かどうかを調査するというもので、数ヵ月前から流量観測機材を設置していた(1枚目)。今日の調査は、昨夜の大雨でこれらの設備に異常がないかを確認するのが目的だ。 通常遊水地は、水が入ると一般人は立ち入り禁止となるが、我々は調査ため市の許可を得て現場に入る。私一人ではこんな沼状態の場所には立ち入れないところだ。
( あと2枚 )
幸い機材類には大きな被害はなかったが、観測範囲を囲っていた柵の一部が流されて、それらを探し回って1時間あまり沼の中を歩き回ることに。長靴をはけば水深10cm程度の沼の中は平気で歩き回れるが、縦横に水路が走っており、そこは50cm以上の水深があるので注意が必要だ。 私も十分注意していたのだが、終了間際、うかつにも草に隠れた水路に踏み込んでしまった。幸い長靴が埋もれただけですんだが、ベテラン調査員のみなさんからは「 お尻までつからなくて良かったね 」と笑われてしまう。しかも、水の入った長靴は、ジュボジュボと音を立てて気持ち悪いことこの上ない。
ところで、 遊水地 というのは、川の流量が危険水域に達した場合に、あえて水を引き入れてそれ以外の場所への流出を防ぐためのもの。そのため、 越流堤 というものが設けられている。ちょっと分かり難いが、ここがその越流堤(2枚目)。 対岸より2~3mほど堤防が低くなっており、大雨の場合はここを越えた水がこちらに流れ込むようになっている。どうやら昨夜も、水がここを乗り越えたようだ。こういう場所も初めて見るなあ。