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「必殺始末人」3部作が終了してから1年後の1999年2月、新・必殺仕事人の登場人物である三味線屋・勇次を主役に据えた映画が「必殺!三味線屋 勇次」である。晴らせぬ恨みを晴らす仕事人・勇次(中条きよし)勇次の仲間である髪結いの弥助(阿部寛)は行き付けの夜明かしの女将・おとよ(天海祐希)に秘かな愛情を交わしいた。しかし、そのおとよには人には言えない暗い過去があり実は彼女、江戸の町で大人気の秘薬・回春丸の開発者上総屋・九兵衛(入川保則)の一人娘だったのだ。ところが回春丸の服用者に死人が出た事から上総屋は人々から人殺しの汚名を着せられ出奔。そこへ目を付けた悪徳薬問屋の富貴屋・藤兵衛(中尾彬)によって上総屋は囚われの身となり行方不明の父を思うおとよは夜明かしの女将となって健気に生きていたのだ。だが、そんなおとよの事情を全て知っていた弥助は父親を回春丸によって亡くしていた才蔵(金山一彦)の調べで上総屋が富貴屋に囚われている事を知り上総屋を助けだそうと画策。しかし上総屋は富貴屋の療養所で死んでしまい上総屋の死体を自殺のように見せかけて川に流した。そんな富貴屋のやり方に怒りを爆発させた弥助は勇次に富貴屋殺しの仕事の依頼をするが情が絡んだ仕事は受けられないと申し出を断られる。仕方なく仕事人・内田平内(清水健太郎)と共に富貴屋に乗り込む弥助だったが富貴屋に内通していた内田の裏切りで弥助は返り討ちに遭ってしまった。そして富貴屋とつるんでいた火盗改役の坂巻(石橋蓮司)の命令で弥助は獄門さらし首となりそれを見たおとよも失意のうちに自害してしまう。そんなふたりの非業を知った勇次は窃盗集団の元締・お喜和(名取裕子)と弥助の上方時代の仕事人の元締・伝兵衛(藤田まこと)らと共に晴らせぬ恨みを晴らすべく立ち上がった!この映画はもともとは中条きよしの座長公演「必殺三味線屋勇次」の流れを汲むテレビシリーズとして中条が企画を出したが、当時の朝日放送、および松竹の経営難もあり実現しなかった。そこで中条が主演していたオリジナルビデオの製作会社「ミュージアム」および親会社の「グランプリ」の企画として劇場映画版が実現した。また藤田まことが中村主水以外の人物として元締・伝兵衛役で特別出演している。伝兵衛が勇次に「八丁堀の旦那はん(中村主水)はどないしはったんや」と尋ね死んだと聞かされて「はぁ、そらご愁傷さまで・・・」というマニア心理をくすぐる場面も撮影されたが劇場公開時にはカットされた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【新品DVD】必殺!三味線屋勇次【年末年始】【福袋】
2012.12.28
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ファンから好評を得たVシネマ始末人シリーズの第3弾が「必殺始末人III 地獄に散った花びら二枚」で本作が最終作となる完結編である。黒石藩の八重姫(遠藤久美子)と能楽笛方の家元岡村麻之助(田原俊彦・二役)は秘かに愛し合う仲だった。しかし黒石藩のお世継となる八重姫には殿さまに決められた婚礼の儀が近づいていた。それを嫌って二人は駆け落ちをするが途中で見つかってしまい麻之助は肩口を斬られてしまう。八重姫は下女中と一緒に逃げ難を逃れるが重傷をおった麻之助はリュウ(俊藤光利)とかもめ(南野陽子)に助けられた。只次郎(田原俊彦)に似た麻之助をかもめは献身的に看病するが留守の隙に麻之助は命を狙う老中の手のものに殺されてしまった。その頃、黒石藩の家老・横山(平泉成)は八重姫の駆け落ちを利用して藩主の姪雪姫(竹内るみ子)を跡取りとし藩の実権を握ろうとしていた。横山は仕官を望む浪人石川(三浦浩一)と八重姫を逃がしたその妻・お初(水島かおり)を犠牲にして計画は思惑通りとなった。一方、老中たちに命を狙われていた八重姫は、女郎屋に流れたものの、そこからリュウとかもめに助け出され愛した若侍を想いながら藩邸にもどる事となる。万難を排して迎えた雪姫婚礼の前夜、黒田藩邸に八重姫が現れた。部下の乱心を装い八重姫を殺そうとする横山しかし邸内の暗闇に始末人が存在していた!本作に登場したかもめは藤枝梅安を彷彿させる黒子の衣装に針で首を刺すという女版・梅安というマニア泣かせの殺し屋であった。演じた南野陽子は高校2年生の夏に上京し堀越高等学校に編入。同級生に本田美奈子、宮崎ますみ、石野陽子、長山洋子、永瀬正敏らがいた。出世作「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説」の主役麻宮サキを演じ一躍ブレイクするだけではなく主題歌「悲しみモニュメント」が初のオリコンチャートトップ10入りとなる。その後、ブレイクは止まらずニッポン放送のラジオ番組「ナンノこれしきっ!」でパーソナリティを務め 「楽園のDoor」「話しかけたかった」「はいからさんが通る」「吐息でネット」「あなたを愛したい」「秋からも、そばにいて」などヒット曲を連発。8曲連続オリコン1位を記録している。またフジカラー、グリコ、JR西日本など多数の企業のイメージキャラクターに起用され中山美穂、工藤静香、浅香唯と共に80年代後期の女性アイドル四天王の一人として活躍した。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【Joshin webはネット通販1位(アフターサービスランキング)/日経ビジネス誌2012】【送料無料】必殺始末人 全集/田原俊彦[DVD]【返品種別A】
2012.12.07
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映画「必殺始末人」が好評だった為今度はVシネマに舞台を移して製作したのが始末人シリーズ第2弾「必殺始末人II乱れ咲く女役者の夢舞台」である。「教師びんびん物語」の田原俊彦を主役に迎え元アイドルで「スケバン刑事2」の南野陽子元締役に樹木希林という異色キャストも話題を呼んだ。江戸の街で評判の芝居小屋・風間座は女役者を中心とした人気のある一座でありかもめ(南野陽子)はそこで黒子として働いていた。だがその一座の看板娘役者・玉菊が吾妻橋の欄干で首つり自殺をした。これで風間座は半年間でで楓、お京に引き続き三人もの娘役者が命を散らすという奇怪な事件が起こっていた。ある日、浪人・山村只次郎(田原俊彦)の元に風間座の人気娘役者の蝶花(若林しほ)が訪れお上に直訴するも取り合ってはくれないという事で一座の小屋主・丈太郎(原田大二郎)を殺してくれと依頼した。蝶花は丈太郎が娘役者の才能を愛していたがゆえに外道に落ちていき、愛憎渦巻く芝居小屋の中で凄惨な結果に陥ったというのだ。依頼を受けた只次郎は事の成り行きを静かに見守っているだけだったが丈太郎はリュウ(俊藤光利)の幼なじみの飴売り娘美栗(赤坂七恵)に役者になるよう勧誘する。そこで不信に思ったのが元締・おとら(樹木希林)で依頼者の蝶花の動きを調査した。蝶花は娘役者を慰みのもにする旗本と結びつき連続殺人事件の黒幕であり、丈太郎に罪を被せようとし今度は美栗を罠に掛けようとしていた。しかしリュウとかもめが助けに向かった時には既に美栗は殺されており、丈太郎は蝶花の悪事に気付くと自ら小屋に火を放ち只次郎の腕の中で全ての幕引きを頼み息絶える。怒り心頭の始末人たちは外道の仕置きを決行した。本作に登場したリュウの殺し武器は手槍で棺桶の錠(沖雅也)鍛冶屋の政(村上弘明)と同じ殺し道具で、相手の首に刺す。演じた俊藤光利は叔母に富司純子、従姉に寺島しのぶ、従弟に尾上菊之助という芸能一家であり「ウルトラマンネクサス」ではダークメフィストの溝呂木眞也役を演じ強烈な印象を残した。ちなみにこのダークメフィストへの変身アイテム「ダークエボルバー」の玩具を撮影オールアップ時に貰っておりさすがに遅すぎたためか、「今かよ!」と突っ込んでいた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【定価より15%OFF】DVD/邦画/必殺始末人 全集/KIBF-3325
2012.11.16
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「必殺! 主水死す」公開からから9か月後、それまでのテレビシリーズや劇場映画とは一線を画す形で1997年に公開されたのが松竹株式会社、京都映画株式会社、衛星劇場製作の「必殺始末人」である。江戸の町の片隅で鳥籠作りの内職をしながらひっそりと暮らす浪人・山村只次郎(田原俊彦)は大阪時代に名うての刺客だった腕を見込まれ南町奉行所の牢屋見回り方与力白鳥右京(森次晃嗣)の下で奉行所でも裁けない悪人を陰で成敗する闇の始末人として働くよう仕向けられた。始末人となった彼は右京の下で働くお駒(朝香真由美)の指示で北町奉行の黒沢河内守(伊藤敏八)を首尾良く暗殺してみせる。その頃、町では紙問屋・亀甲屋に逆恨みした同業の井筒屋の放蕩息子・千太郎(水谷敦詞)が亀甲屋に火を放つという事件が起きていた。千太郎の罪を知った両親は家屋敷などの財産の全てと店の看板を亀甲屋に譲れば息子の命は助けてやるという右京の言葉を信じ証文に署名して自害する。だが、千太郎は拷問を受けて命を落としてしまいその後すぐ、主人と跡取りを失った井筒屋の看板が亀甲屋のそれに変えられた。この事に疑念を抱いた牢内の囚人への差し入れ屋「地蔵屋」の女将おとら(樹木希林)はそれが亀甲屋と右京の企みであった事を探り当てる。ライバルである井筒屋の暖簾を奪い経営拡大を狙いたい亀甲屋は自らの家に火を放ちそれを千太郎の仕業に見せかけまんまと井筒屋の乗っ取りを成功させたのだ。その悪事の黒幕が右京である。おとらによって黒沢を消した自分もその計画の片棒を担がされていたのだと知った只太郎は怒りを爆発させ、始末人仲間のかもめ(南野陽子)とリュウ(俊藤光利)と共に右京暗殺を決行した。この映画で登場した山村只次郎の殺し技は愛用の刀で悪人を斬り殺し、不意討ちの中村主水とは対照的に堂々とした真剣勝負を好む。演じた田原俊彦は「3年B組金八先生」で生徒・沢村正治役で俳優デビューし、同じく生徒役だった近藤真彦、野村義男と共に「たのきんトリオ」と呼ばれるようになった。「哀愁でいと」で歌手デビューし1980年代のトップアイドルとして活躍。第22回日本レコード大賞最優秀新人賞、第11回日本歌謡大賞・放送音楽新人賞を受賞。その後も「教師びんびん物語」など多くのドラマに主演し活躍した。ジャニーズ事務所独立後に長女が誕生した際の記者会見で「僕ぐらいビッグになってしまうと」と語りこの“ビッグ発言”が物議を醸し、各マスコミから叩かれメディアへの露出が減ってしまう。この時期に「必殺始末人」に出演したがその存在感は強く俳優としての威力を発揮した。また長女は綾乃美花の芸名でタレント活動をしており父親に関する質問を聞かれる事が多いせいか度々マスクを取り出して喋らなくなるパフォーマンスを披露し次女も田原の娘である事を伏せて芸能活動をしている。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【21%OFF!】【送料無料】必殺始末人 全集 【DVD】
2012.11.09
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1972年から20年間に渡って放送された必殺シリーズの5年ぶりの劇場版第6作が1996年に公開された「必殺!主水死す」で中村主水シリーズの一旦の最終回である。仕事人仲間のおけい(東ちづる)と不義を重ねていた中村主水(藤田まこと)は家庭を捨てる覚悟で新たな生活を準備していた。その頃、葛飾北斎(鈴木清順)が謎の死を遂げ娘のお栄(美保純)は犯人捜しを主水に相談し主水は北斎の描いた似顔絵にそっくりの大道芸人捨蔵(細川ふみえ)に町で出会った。捨蔵は男の身なりをしているが実は女で三味線ひきの養母・お夢(名取裕子)に育てられているがお夢は20年前の傷が元で記憶を無くしていた主水の昔馴染みの仕事人・お千代だった。同じ頃、大奥では上臈年寄の姉小路(柏木由紀子)が元老中・水野忠邦(宝田明)と組んで将軍家世継の家定の双子の片割れを捜し出しお家を乗っ取ろうと企んでいた。その動きを察知した家定の母・お美津(松居一代)は大奥掃除人の元締め・権の四郎(津川雅彦)とその息子・清太(野村祐人)に片割れの抹殺を命じ清太はその始末をおけいに依頼した。ところが、この双子の片割れというのは捨蔵の事で、その似顔絵を描かされた北斎は口封じのために姉小路らによって謀殺されたのだった。主水はおけいを通じて四郎と会うがその男は主水がかつてお千代をめぐって争った宿敵・清吉であった。清吉はお千代を妻としたが、やがて生まれた清太の父親が主水だと思い込み、20年前にお千代を殺そうとしていたのである。四郎に捨蔵暗殺を思い留まらせた主水は秀(三田村邦彦)勇次(中条きよし)と協力して姉小路と忠国を討つ事になった。お千代と捨蔵が芸を披露するため大奥に招かれ捨蔵が女であることを知った姉小路は斬り捨てようとしたが、主水たちがそれを救う。しかし、四郎は裏で主水の命を狙っており仕事を終えたおけいが殺されそうになった。主水は罠と知りつつ、四郎のもとへ向かう。四郎は清太に主水を討たせようとしたがお千代は記憶の戻り、意外な悲劇を呼んだ・・・この映画で中村主水は殉職し最後を遂げ藤田まこと自身も中村主水=仕事人に終止符を打つ形を取った。その後、藤田まことは「はぐれ刑事純情派」「剣客商売」と主水以外でも役者として大いに大成し舞台「東海林太郎物語」「その男ゾルバ」を上演し自らの人生の中で最も充実した時期であったと振り返っている。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村必殺!主水死す
2012.10.26
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週一回のレギュラー放送として復活した必殺シリーズ第30弾「必殺仕事人・激突!」の放映に併せてその世界観をそのままに4年振りに公開した劇場用作品が1991年公開「必殺! 5 黄金の血」で監督は必殺シリーズは初参加となる日本アクション映画の巨匠・舛田利雄である。金座後藤家の女中・お浅(酒井法子)は幼なじみの与七(白竜)に想いを寄せていた。しかし与七を乗せた御用船は無宿人に襲撃されて沈没。お浅は川へ身を投げようとするが偶然通りかかった政(村上弘明)に助けられる。金を乗せた御用船沈没によって江戸の金相場は急上昇しそんな折り、中村主水(藤田まこと)に鎌イタチの元締・おむら(名取裕子)から裏の仕事の依頼が入る。後藤家の妻・千勢(山本陽子)が御用船乗組員の仇討ちに五百両出すというのだ。主水は話がうますぎると仕事を断るがその日の夜、献上金を運ぶ一部始終を見た政は与七に命を狙われる事になり この事件が切っ掛けで再び仕事人が乗り出した。数日後、無宿人どもを始末したおむら達に紅蝙蝠を自在に操る黒装束の集団・地獄組が襲い地獄組の追撃は政とお浅にも及んだが政の機転とおむら達の手引きで何とか逃げ切れたが止むことのない奇襲をうけ二人は行方不明となりおむらは朝吉(大沢樹生)の助けで辛うじて逃げ切った。新月の夜のある日、丘の上から突然立ち昇った不思議な光を見ようとると江戸中から人々が集まっていた。その中には千勢の企みを暴こうとする政や秀(三田村邦彦)おむらの姿もあった。だが、その光とは実は後藤家が無宿人どもに襲わせ隠させた御用船の金の光だった。その真相を知られる事を恐れた千勢らはお浅共々仕事人達を始末しようとしていた。すべては金の値上がりで儲けその金で老中職を買おうとする勘定奉行・太田(西岡徳馬)と金座後藤家の当主の座を狙う三之助(岸部一徳)が仕組んだ事だった。無宿人どもに上納金を盗ませ、隠させ、仕事人に無宿人どもを殺させ、その仕事人を今度は黒装束の地獄組とその頭領・赤目(天本英世)が襲う。そしてそのからくりを知った主水を始めお歌(光本幸子)朝吉、夢次(山本陽一)ら仕事人達は地獄組との死闘を繰り広げた。しかし戦いの現場に現れた政は蝙蝠を仕留め武器である手槍で赤目と刺し違えた・・・この映画で登場した朝吉と夢次は俳優が代わっており映画第1作「必殺!」の朝吉を演じた片岡仁左衛門に代わり本作で大沢樹生が演じており「必殺仕事人・激突!」の夢次を演じた中村橋之助に代わり山本陽一が演じている。使用する火鉄砲も単発式から機関銃のような連射式に変わっている。また本作では従来のBGMを一新しステレオ録音によるニューバージョンが使用されこの新録音版は「主水死す」「三味線屋・勇次」で引続き使用されている。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村必殺!5 黄金の血 【DVD】
2012.09.28
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必殺シリーズTV放映15周年を記念して制作されTVシリーズ第一作「必殺仕掛人」の第1話と第2話を演出した深作欣二監督が久しぶりに必殺のメガホンを取ったのが1987年公開の松竹映画「必殺4 恨みはらします」で千葉真一や室田日出男ら深作組の常連を迎え真田広之が初めて悪役を演じるなど15周年記念としても大変豪華なものとなりました。ある日、南町奉行所内で与力・安田小兵衛(石橋蓮司)が町奉行・長尾監物(藤岡重慶)に切りかかり長尾は逃げ遅れた主水を盾にするが中村主水(藤田まこと)が避けてしまった為小兵衛に刺し貫かれてしまう。この事件後、長尾後任の奉行には若い女かと見まちがう美男子である奥田右京亮(真田広之)が着任した。この事件の不手際により主水は半年間、減俸となりおけら長屋の居酒屋「おふく」で女将のおふく(倍賞美津子)相手にヤケ酒を飲む主水が店の外の騒ぎに表へ出ると京劇の仮面のように顔をくま取った旗本愚連隊が暴れまわっていた。だが、愚連隊のひとりが乗っていた馬が暴走しその事故で弥兵衛(室田日出男)が首の骨が折れ死亡。この暴走に疑問を持った主水は馬の後脚に十字手裏剣が突きささっているのを発見する。ある夜、仕事人たちの会合が開かれた。依頼主は弥兵衛の娘・お弓(斉藤絵里)で元締の弁天(岸田今日子)は旗本愚連隊の仕事料、六両を提示するも安すぎる仕事料に納得のいかない仕事人。仕事料の安さから仕事人たちは次々と依頼を断るが旅渡りの仕事人・わらべや文七(千葉真一)と秀(三田村邦彦)の反対を押し切った主水が依頼を請けた。ひとり目の的を文七に先取りされた主水は右京亮の素性を調べてほしいと秀、政(村上弘明)お玉(かとうかず子)順之肋(ひかる一平)に依頼した。数日後、右京亮があの若さで町奉行になれたのは老中・酒井雅楽頭(成田三樹夫)の贔屓で寺小姓から六番組、御旗奉行、町奉行とトントン拍子に出世双六を登りつめた事が判った。そして旗本愚連隊がおけら長屋に乗り込み大暴れ主水が駆けつけるとおふく、杉江(本田博太郎)など多数の死体が横たわっておりこれを理由に奉行所はおけら長屋の住人を強制立ち退きさせ旗本の首領・神保主悦(堤大二郎)らを切腹させた。お弓も自ら命を絶ち文七は本当の下手人を殺ると宣言、娘・おみつ(相楽晴子)を従え、右京亮の手下で十字手裏剣の使い手・九蔵(蟹江敬三)と対決するが相打ちとなって息をひきとった。その頃、円光院では酒井と右京亮が密談していた。ここで奥田右京亮の本当の陰謀が次第に明らかになって行く。そこに主水、秀、政、お玉、順之肋ら仕事人が右京亮の命を狙いに出陣した!この映画は東映太秦映画村でも撮影が行われており随所に東映時代劇の端役が出演しているのも特徴でジャパンアクションクラブが制作協力をしている。また奥田右京亮役の真田広之は初の悪役を演じ俳優としての幅を広げるチャンスとして大いに悪を演じ切りました。ちなみに政はテレビシリーズとは違い髷結い姿で登場し殺し道具も手槍に手ぬぐいを繋いでいる。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[DVD] 必殺!4 恨みはらします
2012.09.07
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「人が人を殺す だが 今は、金が人を殺す」1986年に公開された松竹株式会社、朝日放送、京都映画撮影所の制作の映画である映画・必殺シリーズ第3弾「必殺!3 裏か表か」は遊びすぎた前作に代わり、シリアスな主水を描いた本格時代劇である。監督は東映時代劇の大御所:工藤栄一である。ある日、南町奉行所同心・中村主水(藤田まこと)の同僚で両替商(現在でいえば銀行)枡屋仙右衛門(成田三樹夫)を強請っていた同心・清原英三郎(川谷拓三)が謀殺された。清原の妻・おこう(松坂慶子)は、舛屋の代理人である真砂屋の徳次(伊武雅刀)を訪ね彼が殺った事を白状させる。数日後、そんな事も知らず主水は知り合いの後家であるおしの(山田スミ子)に頼まれ、貯金の利息の取り立てに舛屋へ出向いた。そこで彼は舛屋の言葉から清原殺しが舛屋の手によるものらしいと気付き退散した。後日、舛屋・勘定人の彦松(岸部一徳)が計算間違いをし、江戸経済混乱を招く事態を起こしてしまいその責任を取るべく家族ごと自殺する。主水は再度、舛屋と対決するが軽く追い返されてしまいそんな主水に刺客が迫るが仕事人仲間に助けられる。主水は真砂屋が仕向けた小娘・おゆみ(野坂クミ)と親しくなり妻の座を迫られ、その挙句、おゆみは「中村主水は人でなしだ」と捨てぜりふを残して五重の塔から投身自殺をしてしまう。窮地に落ち、家でも役所でも身の置場がなくたってしまう主水。そんな時、秀(三田村邦彦)が帰って来た。秀からおゆみの自殺は真砂屋が仕組んだ殺しであると聞かされ主水の怒りが爆発した。ある夜、主水は加納平馬(織本順吉)に誘われ小舟に乗り刺客に襲われるが、集まって来た秀ほか仕事人仲間の竜(京本政樹)政(村上弘明)壱(柴俊夫)参(笑福亭鶴瓶)に助けられた。袋のねずみとなった仕事人は身を隠すが参が真砂屋の本拠地に潜伏中、犬に吠えられた事で殺し屋たちに見つかってしまい惨殺。主水への見せしめに晒し首となった。追い詰められた主水たちは舛屋一味と闘う決意をするも竜が主水を真砂屋のもとへ行かせるべく囮となったが敢え無く惨死し壱が真砂屋の刺客との戦いにおいて殉職してしまう。果たして主水たちは、この壮絶な戦いに生き残れるのか?この映画はテレビと違い、熱い主水を描いており本作のタイトルである「裏か表か」とは主水には「裏の姿も表の姿も区別がつかない」という意味を表現している。この為、藤田まことは、本作で第10回・日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞の獲得を期待していたが本作はどの部門賞にもノミネートされずに終わった。また参の惨殺場面の豪雨は、特撮効果を用いて演出する予定だったが本番当日、参役の鶴瓶が「泳いだ後のように疲れた」と語るほど本物の豪雨が降り撮影はその状況下で行われた。その迫真の演技終了後、三田村邦彦は鶴瓶に対し「いぇ~い」と言いながら指を突っついて称えていたそうです。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村★【送料無料】 DVD/邦画/必殺!III 裏か表か/DA-122
2012.08.10
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前作の好評により1985年、松竹創業90周年朝日放送創立35周年記念作品として公開されたのが映画「必殺!ブラウン館の怪物たち」である。時は徳川慶喜が将軍職に就いた幕末の京都。ある夜、品川宿で中村主水(藤田まこと)が警護にあたっていた御公儀御用早駕篭が襲われ密書が奪われた。天下を狙うものは必ず京都の帝を利用するが徳川家康はそれを防ぐため秘かに京都・黒谷へ屋敷を築きいざという時、帝を京都御所もろとも爆破し得る恐しい仕掛けを設けていた。密書は代々将軍家に伝えられてきたその屋敷の権利書、絵図面であった。老中・稲葉正邦(平幹二朗)は急遽、筆頭同心・田中(山内としお)と主水に京都への出立を命じ、更に伊賀忍者のお庭番藤林辰之進(森田健作)百地お千(柏原芳恵)にも同じ命令を伝えた。旅を急ぐ田中と主水の前に加代(鮎川いずみ)が現われ品川宿の事件の真相究明のため元締のおりく(山田五十鈴)を筆頭に組紐屋の竜(京本政樹)花屋の政(村上弘明)順之肋(ひかる一平)たち仕事人たちが主水を追って京に向っていると言う。そして箱根芦の湯で主水は上方で湯めぐりを楽しむせん(菅井きん)りつ(白木万理)に会った。一方、黒谷屋敷には徳川家の秘密を守るため代々お守番をしてきた服部佐一郎(沖田浩之)蜘蛛の手のお時(塩沢とき)山椒玉の小太(竜小太郎)鉄額のお国(兵藤ゆき)猿走りの純平(高田純次)がいて主水たちは仕掛けを調べるどころでない。主水はこの事態に助っ人として新撰組の土方歳三(西川のりお)沖田総司(明石家さんま)に黒谷屋敷の殴り込みを依頼した。実は品川宿の件は佐一郎たちが起こしたのであり彼らは屋敷を売って自分たちの理想郷を作ろうとしていた。買い手として倒幕に利用しようとする不動産屋の角助(笑福亭鶴瓶)たち公卿一派内乱を起すのが狙いの神戸の武器商のブラウンと大黒屋・如安(金田龍之介)一派が現われた。二派の抗争の中、佐一郎たらは全員死んでしまう。主水たち仕事人は純粋に生きてきたお守番が悲惨な最期を遂げたのに晴らせぬ恨みを晴らすべくブラウンの館へ仕置きを実行する!この映画は「天才たけしの元気が出るテレビ」の兵藤ゆき、高田純次、吉本興業の明石家さんま、西川のりお、松竹芸能の笑福亭鶴瓶を向かえるなどバラエティ路線が色濃く「蒲田行進曲」「E.T.」「インディー・ジョーンズ」のパロディが盛り込まれユニークな作品に仕上がった。しかし、遊びすぎたせいか必殺ファンからの評価は可なり低くこれが必殺シリーズ人気低迷に繋がってしまった。そして組紐屋の竜役の京本政樹が本作の撮影で高所から落下して骨折し、歩行が不可能となる。本編「必殺仕事人V」も継続不可能となりこの為、26話で終了と従来のシリーズより短くなっている。ちなみに京本政樹は柔道の心得があり落下した際、受け身を取っていた事で命に別条はなく骨折で済んだのであった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[DVD] 必殺! ブラウン館の怪物たち
2012.07.27
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必殺シリーズ通算600回記念として制作したのが1984年公開の松竹映画「必殺!THE HISSATSU」であり監督は中村主水が初登場した「必殺仕置人」第1話を担当した貞永方久である。ある日、江戸市中で六文銭を口に咥えた身元不明の死体が次々と見つかった。それは三途の川の渡し賃という意味の六文銭。それらの死体が仕事人だと見抜いた中村主水(藤田まこと)は三味線の勇次(中条きよし)飾り職人の秀(三田村邦彦)何でも屋の加代(鮎川いずみ)医学予備校生の西順之肋(ひかる一平)に警告した。それを聞いた仕事人の元締・おりく(山田五十鈴)は事の次第を確かめる為、江戸を離れ上州へと向かった。そんなある日、お君(浜田朱里)という少女が現われ愛しい人の仇を取ってくれと加代に依頼、頼み量は十両。早速、仕事人たちは調査の乗り込み殺す相手が売女宿の主・伝次(中田浩二)と判明その手下である仙太(火野正平)が隠し売女のお君の情婦で姿を消していた。勇次、秀は仕事に掛けようとした時、仙太は生きている事が判り加代に詰問されたお君は可愛がっていた猫を伝次に惨殺され猫の恨みを晴らしてくれという。加代は仕事を拒否するも上方人形浄瑠璃の此竹朝之助(片岡孝夫)はお君の心情を聞き仕事を承諾した。朝之助は仕事人で、売女宿に出向き伝次を殺した。その殺し技は扇子に鋭い長めの刃を仕込み蝶の形に切った白い紙吹雪の舞う中、華麗な足捌きをしながら喉を掻き切る技だった。そして山王の祭りの日、柳橋の芸者であり仕事人の元締であるお甲(朝丘雪路)ら仕事人グループが殺されたたが唯一人生き残ったのが瓦職人の政(芦屋雁之助)であった。その頃、旅から帰ってきたおりくは、連続する仕事人殺しの裏には関八州で取締に追われた殺し屋団・庄兵衛一味がいると告げた。おりくはかつて庄兵衛(石堂淑朗)を仕込み仲間としたが、残虐さゆえに見捨てたのだった。政と妻・およね(研ナオコ)を加え一同は助っ人を探し始め秀は朝之助を仲間に誘うが断わられる。一方、庄兵衛一味である絵日傘のお葉(中井貴恵)が主水の身辺に現われた。庄兵衛が主水をスカウトしようとし主水はお葉に庄兵衛と会う日取りを決めさせた。加代たちは鎖筒の時次郎(草野大悟)胆臓潰しの石亀(斎藤清六)を雇ったものの時次郎は事件を起して死亡、石亀は逃亡と結局、みんな散るしかないとおりくが言いだした。だが、戦闘不利と分かっていながら主水は自分一人で闘おうと決意した!この映画は仕事料をもらって人の恨みをはらすというテレビシリーズの基本は薄れ、クライマックスが裏組織同士の抗争になっており加代たちがスカウトした仕事人の中で耳かきに針を仕組んで殺しを行うキツツキの吾平(たこ八郎)毒のトリカブトを用いて啄木鳥で殺しを行う霞の半吉(赤塚不二夫)がいた。また庄兵衛役は当初、大滝秀治が予定していたが「特捜最前線」での刑事のイメージを崩したくないという大滝の意向を取り、出演を断念した経緯があった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】必殺!THE HISSATSU
2012.07.13
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1974年に公開されたされた劇場版・仕掛人第3作「必殺仕掛人・春雪仕掛針」は原作:池波正太郎の「仕掛人・藤枝梅安、春雪仕掛針」の名を冠しているが原作の内容とは全く違うオリジナルストーリーである。正月の雪の降る夜、漆器問屋の一家が惨殺された。この事件は半年前、漆器問屋の後妻に入ったお千代(岩下志麻)が盗賊の首領であり彼女の手引きによるものだった。この真相を知っているのは昔、盗っ人で今は堅気となっているお千代を育てた小兵衛(花澤徳衛)だけで小兵衛は千代を立直らすには彼女の子分たち勝四郎(夏八木勲)三上(竜崎勝)定六(地井武男)を殺すしかないと考え、仕掛人・音羽屋半右衛門(山村聡)に三人の始末を依頼した。半右衛門の命を受けた藤枝梅安(緒形拳)はまず、定六を風呂屋の中で殺しそして三上を小杉十五郎(林与一)の剣で倒した。次に勝四郎を狙った梅安は勝四郎が千代の情夫であるのを知ると同時に千代は昔、自分の恋人にした女である事を知った。千代が次に目をつけたのは大阪屋でそこの手代・幸太郎(村井国夫)の誘惑に成功するが幸太郎は勝四郎に殺されてしまった。そんなある日、千代は梅安を尋ねなんと勝四郎殺害を依頼した。だが、これは千代と勝四郎の罠で梅安は捕えられた挙句定六たちの殺しの依頼者を聞き出そうとする勝四郎の拷問を受けた。その時、梅安を救いに小兵衛が現われ自分は殺されてしまった。ある雪の夜、大阪屋の金蔵を勝四郎一味が襲ったが金蔵の中に入っていたのは半右衛門と小杉。一転して修羅場と化した蔵の中で盗賊たちとリーダーの勝四郎が次々と死んでいった。そして一味の帰りを待つ千代の前に復讐に燃えた梅安が立った!この映画の音楽を担当したのが鏑木創であり彼は「宇宙快速船」「悪名シリーズ」「東京湾炎上」など映画を手掛けているが映画音楽だけでなく石原裕次郎・牧村旬子の「銀座の恋の物語」をはじめ勝新太郎、渡哲也、小林旭、加山雄三北島三郎、水前寺清子、瀬川瑛子美川憲一、石橋正次など歌謡曲も多く手掛けている。尚、メインテーマ原曲である平尾昌晃の仕掛人のテーマはパチンコ「必殺仕事人IV」で流用され本作ではテレビ版主題歌「荒野の果てに」のインストで小杉十五郎の殺しのシーンに使用されているというファン泣かせの演出が見どころである。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[DVD] 必殺仕掛人 春雪仕掛針
2012.06.29
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第1作の好評を受けて制作された池波正太郎:原作の仕掛人映画第2弾「必殺仕掛人・梅安蟻地獄」は1973年9月に公開された松竹映画で観客の要望によりメインキャスト2人がテレビシリーズの緒形拳、林与一に戻された。鍼医者・藤枝梅安(緒形拳)はある夜、一人の浪人に本道医師・山崎宗伯(小池朝雄)と間違えられて襲われた。人違いと知ったその浪人は闇に消え、数日後、梅安は仕掛の元締・半右衛門(山村聡)から伊豆屋長兵衛(佐藤慶)の暗殺を頼まれた。伊豆屋は五年前に江戸に来て以来、急速に財を成しており、その私生活は謎に包まれていた。ある日、梅安は伊豆屋と宗伯の密会を張り込んでいた所、先日の浪人も宗伯を見張っていた。浪人は小杉十五郎(林与一)と名乗り、薄幸な女郎・お仲(津田京子)の母を乱暴し自殺に追いやった宗伯を狙っていたのだった。やがて調査で宗伯と伊豆屋の過去が判明し伊豆屋は紀州家の侍だったが、藩内部の政権争いに巻き込まれていた家老に藩主を秘かに暗殺する命令を下され宗伯から毒薬を手に入れ殺害した。以後、侍を捨てた伊豆屋は家老から金を強請ってい生きていたのだ。今回、伊豆屋の仕掛を依頼したのもその家老だったが、自分たちが狙われていると察知した伊豆屋は宗伯を甲府へ逃がし、他の殺し屋に梅安、小杉の殺しを依頼した。梅安の家に罠が仕掛けられ、帰って来た梅安と小杉に襲いかかる殺し屋!それは一度入ったら抜けられぬ蟻地獄だった。危機に立つ梅安と小杉だったが駆け付けた半右衛門の助けで難を逃れ、殺し屋の一人から宗伯の居場所を聞き出した小杉はすぐ後を追った。一方、祭りの最中に櫓の上で銭まきをしていた伊豆屋に一本の針が迫った!晴らせぬ恨みを晴らす仕掛人が行動に出た・・・この映画は原作「梅安」で活躍した浪人剣士小杉十五郎が遂に映像作品初登場を果たし、そのため西村左内は登場せず林が十五郎を演じている。また前作やテレビシリーズのキャストにはなかった、梅安の妾・おもん(ひろみどり)も登場。より原作に近い映画となった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【23%OFF!】必殺仕掛人 劇場版 DVD-BOX(DVD)
2012.06.22
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仕掛けて仕損じなし!ご存じ池波正太郎:原作「仕掛人・藤枝梅安」をドラマ化した必殺シリーズ第1弾「必殺仕掛人」そのテレビシリーズの大人気を受けて制作されたのが1973年公開の劇場版「必殺仕掛人」である。鍼医者・藤枝梅安(田宮二郎)は仕掛人の元締・音羽屋半右衛門(山村聡)から前金の二十五両と引換えに日本橋蝋燭問屋辻屋文吉(穂積隆信)の後添いお照(川崎あかね)を殺した。お照は盗っ人稼業の駿府の音蔵の娘で音蔵が乾分の徳次郎(浜田寅彦)に殺された後は孫八(川地民夫)と組んで悪事を重ねていた。その上、老い先短い文吉を誑かして後妻に入り込み辻屋の身代を狙っていた。文吉がお照の仕掛を依頼したのもその為であった。翌日、梅安は血の匂いを消すため今では梅安の助っ人となっている徳次郎を連れて甲州へ旅立つが、二人の後を梅安のお照殺しを目撃していた孫八が尾行しておりその夜、徳次郎は裏切者として孫八に殺された。一方、研師を表稼業としていた仕掛人・西村左内(高橋幸治)は、その喧嘩捌きを買われて八丁堀同心・峯山又十郎(室田日出男)から町方同心になる事を勧められていた。ただし与力、組頭への手土産として三十両が必要だという。それは又十郎の地位利用の強請り集りだった。街はずれの私娼宿の女将・お吉(野際陽子)は上野界隈を縄張りとする香具師・三の松の平十(河村憲一郎)の妾だが、今では平十の乾分になっている孫八とも深い仲であった。やがて、病弱な平十は度々難癖つけて強請っていた又十郎の殺しを音羽屋に依頼し、平十の弟分・聖天の大五郎(三津田健)も改めて又十郎殺しと、お吉の仕掛を依頼した。音羽屋は又十郎を左内に、お吉の仕掛を梅安に命じた。左内の大刀が一閃し、又十郎は死んでいき一方、梅安はお吉と孫八が情欲の後熟睡している時を狙って殺した。しかし梅安はお吉にある衝撃を受けた。それは・・・この映画はテレビシリーズを元にしているが梅安と左内のキャストが変更されており梅安は田宮二郎、左内を高橋幸治が演じている。また原作は「おんなごろし」と短編「梅雨の湯豆腐」をミックスしたものである。後に必殺シリーズは中村主水(藤田まこと)を中心とした仕事人を映画化していくが本作が事実上の必殺映画第1弾となる。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[DVD] 必殺仕掛人 劇場版 DVD-BOX
2012.06.15
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