鴎座俳句会&松田ひろむの広場

鴎座俳句会&松田ひろむの広場

PR

Calendar

Profile

ひろむ193808

ひろむ193808

Favorite Blog

タバコあれやこれや New! しぐれ茶屋おりくさん

人生日録・交際 大… New! 風鈴文楽さん

プレイバック俳句:2… 天地 はるなさん

三色彩道まで散歩 こっぱんさん

写真俳句Ryo 俳句 … --綾--さん
2018年01月03日
XML
テーマ: 楽しい俳句(373)
カテゴリ: 句集
1月3日 (水) 9℃(晴)
「暁」1月号の「句集を読む」で、私の句集『一日十句』を図子まり絵さんに取り上げていただいた。深謝。
此の店のこの草の餅傘たたむ 桑田和子
「暁」新代表の桑田和子さんの一句(『2018年・現代俳句年鑑』)日野草城、伊丹三樹彦の系譜であるが、穏やかな作風とお見受けした。
いつの世も悪が栄えて初景色 松田ひろむ
拙句は『一日十句』から。
zushi

少々早いが京都大龍寺の七福餅。茶碗は図子まり絵ださんの染付「敦盛」という。図子まり絵さんは陶芸家なのだろうか。


クリックよろしく

句集を読む松田ひろむ『一日十句』
■松田ひろむ句集『I日十句』は『黄梅』『飛景』『游民』『初期句集・電界』に続く第五句集。この度は二〇一三年四月から二〇一四年の四月まで作者のブログに掲載された句を句集に纏めたものだ。七十歳を優に過ぎて数々の病を抱えながらも精力的に俳句に挑む。日本のみならず世界の古代中世現代の歴史、文学に精通していれば限り無く深読みが出来、味わいも増すだろう。桃源郷に遊べるか荒野を彷徨うか読者の力量を問われる怖い句集でもある。
 風炎やシーボルトでなくシーベルト
 狼の喩に耐えて現の身
 カムイ外伝飯綱落し目のあたり
 死者生者いそいそとくる桃の酒
「風炎」とはフエーン現象のことだろう。湿った空気が山を越えて乾燥した熱風になるのだが、それがシーボルトではなく、放射能被曝線量を表すシーベルトだというアィロニー。風化させてはいけない福島原発事故。その恐ろしさ を再認識させられる句だ。狼は邪悪の喩えによく出されるが、そう見えて実は優しいのかも。「カムイ外伝」白土三平の劇画の世界も俳句になると新鮮だ。「桃の酒」ビンの中に桃が浮かんでいるのを想像するだけでも幸せな気分になる。酒好きならば目で酔い、飲んでまた酔うのだろう。
 すれすれの地球に添って善知鳥飛ぶ

 水洟をかみてますますサユリスト
 土佐自慢龍馬と初日拝もうか
摩擦の多い現代社会と善知鳥の親子の情愛の取り合わせ。 お能の「善知鳥」を連想させられる。「髀肉の嘆き」とは 手腕を発揮する機会が無く空しく時を過ごすという意味。 冬の鯛は贅肉の無い詩人との喩えもある。吉永小百合も七十歳を越えた。サユリストも共に老いて、みずっぱな世代になったのか。松田ひろむ氏は土佐の高知出身。坂本龍馬と同じ熱い血が現代俳句の革新へと注がれているようだ。

クリックよろしく
人気ブログランキングへ






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2018年01月17日 10時05分45秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: