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木昌1777さん
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ひでわくさんさんComments
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土曜日の午後、妻はパイプオルガンの演奏会に行くという。何度か行っている会場に地下鉄で行くので、送り迎えの必要はないという。それで、私もカメラを持って出かけることにした。昼食後、夕方のコンサートに行く妻を置いて先に家を出た。
2017年に死んだイオという犬と何度か歩き回ったことがある新寺小路に行くことにして地下鉄に乗った。先日の輪王寺でとても良い被写体にたくさん出会ったので、カメラ向きの寺があるのではないかという狙いである。
新寺小路には地名の通り、たくさんの寺がある。いわゆる寺町である。仙台には元寺小路という地名が残っているが、今では寺はほとんどなくなっている(私が知っているのは万願寺という寺だけである)。
新寺小路が東の寺町だとすれば、西の寺町は北七番丁から北山にかけての一帯であろう。先日の輪王寺は北山にあってその南や東には多くの寺がある。今日の寺参り(宗教心がないので妥当な言い方ではないが)がうまくいけば、西の寺町もこれからの候補地に入ることになろう。
地下鉄東西線「宮城野通」駅で降りて銀杏並木の東八番丁の大通りから左折して新寺小路緑道の西の入り口に向かう。



緑道を1ブロック分歩くと交差する道の右手に塀からあふれるようなモミジが紅葉しているのが見える。正楽寺である。北の裏門辺りには数人がカメラを持って出たり入ったりしている。私も急いでその門から中に入る。道路沿いの塀に沿って墓石、石塔が並んでいて、そのうえを広葉樹が覆っている。西に傾き始めた太陽の日が当たって輝く部分と翳っている部分がいい塩梅である。
墓石と紅葉と午後の斜光、私のカメラにどう写るかはさておいて、シチュエーションとしては申し分ない。ここは誰にとってもいい撮影場所らしく、何人かと競合することがあっても「どうぞ」「あっ、すいません」などとみんな機嫌よくシャッターを押している。きっと、私と同じようにいい場所を見つけたとワクワクしているに違いない。





北から寺に入ったので、南の本殿前から山門の方へ出る。山門でも数人がカメラを持って行ったり来たりしている。阿吽の金剛力士像などは置かれておらず、文字通り山門だけが建っていて、その「しのびやかな」たたずまいがとてもいい。そういう雰囲気をカメラで写し取れたらいいだろうとずいぶん考えたが、まずはシャッターを押すしかないと思い直すしかなかった。
シャッターを押しながら北口の方に移動し、最後に緑道向かいにある墓地から正楽寺を写して、次に移動することにした。






道1本を挟んで正楽寺の東に隣接する善導寺に入った。善導寺の前の歩道もいい雰囲気で、山門に向かって歩いていると「しぃーん」という音が聞こえてくるのではないかと思えるほどじつに静かである。山門をくぐると、夫婦らしい二人がいて男性がカメラを鐘楼に向けていた。二人はすぐに本堂横の石畳の細道を通って出て行かれた。
この寺には山門のほかにいくつか門があって、お互いが石畳の小径でつながりながら本堂前に出ることができる。樹々に覆われた石畳の道はどこか気品を感じさせる趣きがある。これもまた、私のカメラで写し取ることは難しい。





善導寺の写真を撮り終えて周囲の寺院を探してみたが、近くはどこか近代化の雰囲気が漂っている寺ばかりだったので、今日のカメラ散歩を終えることにした。時間はまだ早く、妻が行ったコンサートは始まったばかりの頃だろう。私の方は、4時頃には帰り着くので、ひと休みしてゆっくりと夕食の準備に取りかかれる。

帰り道、正楽寺の東門の前を通ったので、私を寺に誘い入れた塀越しの紅葉を写真に収めた。
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