第1回 「人生の目的」
・ A.S. ニイル( 1883-1973 )「人生の目的は無い」→人生は自分で考えるものだ
・実存主義におけるダーザイン( Dasein )…ふと気付いたらそこに生きていた!
☆自分で、人生の目的・意味を設定していくのだ!
☆人の自由を奪わない限り、自由に生きよ。
・人の為に役立つ=GIVE & 自分の欲を満たしていく=TAKE
☆ 人生はギブアンドテイクである。
☆自分の出来る範囲内で、与える人生を実行しよう。 アウシュビッツで地獄を見た人でも、最後まで人間の尊厳を保ち続けた人たちがいたように。
「有難う」と死んでいける人間は、人に与えてきた人間。臨終の間際でも人に貢献する人間である。カウンセリングは死に方を教える学問である。そして、良い死に方を考えることは、良い生き方へとつながる。
第2回 人生の幸・不幸
・人生の不幸=欲求が充足されていない事
・人生をぼやきながら生きる人の傾向とは?
1.自分の願望が現実的でない為、慢性的にフラストレーションを溜めてしまう。
例)全ての人に好かれたい!→自分だって嫌いな人がいる、という事実を無視。
例)完全な夫婦であらねばならない!→夫婦喧嘩で生活に張りがあったから、長生きできた。
2.簡単に不幸と言ってしまう。
本当はただ単に快適でないか、不便であるぐらいではないのか?大げさに考えるな。
☆人生に八方塞はない!( Nothing Is Awful !)byアルバート・エリス
3.快適な方向に向かって動こうとしない
例)無職で困っている人へ助言。電話帳を片っ端から電話しまくれ!→1週間で仕事を得られた。
☆自己中心的な姿勢=誰かがやってくれるだろう… から脱却せよ!
第3回 プロセス主義
☆結果に向かい一生懸命に生きる流れ(プロセス)が大事
(具体例)
夏目漱石氏が療養の為に東京に向かった時の俳句「見つつ往け 旅に病むとも 秋の富士」が意味する事。療養に向かう途中の旅路ですらも、富士の景色を楽しもう、という事。
・国分先生はプロセス主義をアルバート・エリスさん( 1913 ~ 2007 米)に教わった。立派な本を書かないといけない!死後残る本を!→なかなか執筆がすすまない。→エリス氏を見習い、書きたい事を、書きたい時に、書きたいように書くスタイルだと、次々と本を執筆できた。
☆ 結果がどうあろうと、経過をもう楽しんでいる。
禁欲主義=結果主義。目標達成の為に我慢。結果が大事だ!
快楽主義=プロセス主義。楽しむ事は良い事だ。
☆結果主義よりもプロセス主義の方がいいのではないか?
第4回 おかげさま
☆人の縁を得て生きている=「おかげさまで」の精神
・ In - Der - Welt - Sein 「世界内存在」
「人は一人で生きているのではない。他との関係においてのみ生きている」
・自分ひとりで必死に生きてきたという感覚=幼い精神性。「幼くて愛を知らず」
?では成熟するにはどうするか?
1.内観法
人生に深く関わった人(母親、父親、親族や親友、職場の上司などの順)について
1)してもらったこと
2)して返したこと
3)迷惑をかけたこと 以上の3つをじっくり思い出し、味わう方法。
2.人をケアする事
人の面倒を見る事で、自分も色々してもらってきたなぁ・・・という気持ちと、人との繋がりを共に実感できる。
第5回 リフレーミング
☆リフレーミング( Reframing )とは、同じ事でも違う観点から見れば、違う意味がある事である。
具体例:半分あるウイスキー 「もう半分しかない」? 「まだ半分ある」?前者は否定的。後者は肯定的な観点を持っている。
☆複数の意味づけをできる人=リフレーミングできる人である。リフレーミングは、人生の幸・不幸を変える事ができる。
具体例1:斉藤義重先生の生徒評価 「君の絵は批評のしようが無い。但し、既存のルールに縛られていない良さがある!」
具体例2:国分先生の実体験 日本では民間学者を研究するはみ出し者。ところがアメリカでは、日本人として数少ない民間学者の学問研究者だ!との評価。
☆不幸にいる場合は、自らリフレーミングせよ
?自らリフレーミングできるようになる為にはどうすればいいのか?
1.複数の価値観に触れる事。文化人類学を学べ。
2.レッテル貼りをしない事。 例えば、「バラは赤い!」本当に真実か?枯れたバラは無いのか?つまり 「今のところは~である。だが、将来は違うかもしれない」 のだ。
3.常識に縛られないようにする。 例えば、親に反抗する子供への評価。常識に縛られなければ、子供の自我の発達を認められるようになる。
☆同じ事象を見ても、意味づけによって気持ちが変わってくる。
第6回 人の心
・78年間生きた國分先生でさえ、人の事はわからない事が多い。従って何気なく言った事が、相手を傷つけるのも止むを得ない。
?どうしたら人の心をわかるようになれるのか?
1.人の体験する事は自分も体験しておいた方が、察しの良い人間になれる。 金、愛情、勉強、仕事、嫁姑、上司、友人の裏切り、などに苦労すると良い。但し一人で全てを体験する事は困難。そういう時は、経験者の体験談を聞くのだ。これを「耳学問」という。
2.「ねばならない」に自分をがんじがらめにしない事。 相手を断定的に決め付ける事がある。従って、「~であるに越した事はない」へシフトさせる事。
3.心ならず、人を怒らしたり、悲しませたり、傷つけたりする事はある。 「私が人を許すように、人も私を許してくれるに越した事はない」と考えよう。
第7回 人生の事実
・クラーク・ムスターカス(実存主義的心理療法家)のプレイセラピー(遊戯療法)時のエピソード。(國分先生)「もしも対象者の子供が人に見られてカウンセリングをしたくない!と駄々をこねたら?」(クラーク先生)「世の中の人はそれぞれの想いと目的をもって生きている事を説明しただろう。」
☆ あるがままの状況(人生の事実)を受容する事が大切である。
?どんな人生の事実がありえるのか?
1.「如何ともし難い人生の事実」の中で、どう生きていくかを考える
2.愛するものとの別れ。人生は「分離」の連続である。 その中でどうやって生きていくか?
3.嫌な人、苦手な人と共存せざるを得ない。 世の中は自分の為に作られていないのだ。
4.人はいつか死ぬ。それを科学だけでは割り切れない。生きている時は、生きる事 を楽しもう。 死ぬ事はあがくことなく、正面から受け入れよう。
☆ つまり、自身の人生哲学を持っておく必要があるのだ。
☆ ナーシシズム( Narcissism 自己中心性、自惚れ、万能感)が強く残る人は、「いかんともし難い人生をどうにかしていく気概」を持ちにくくなる。
☆ナーシシズムから脱却し、「人の目で、自分を見られる人」、つまり大人へと成長していこう。
第8回 自己を打ち出す
・従来の日本は「出る杭は打たれる」など、ややネガティブであった。しかし、これからは、自分はこうして欲しい!と主張できる事が必要だ。
☆人に「~して欲しい」とためらわずに言う方が良い。
・自分を打ち出す=喧嘩とは限らない! つまり ☆「相手にも自分にも自己主張する権利があるのだ」
・自己主張が苦手な人の理由。人から悪く思われると思う「失愛恐怖」を持つから。
☆人生には「人に悪く思われてもいいから言わねば・せねばならない事がある。しょっちゅうは無いはずだが、「引くには引けない線」をハッキリイメージしておく事。
具体例:杉原千畝(外交官)… 第二次世界大戦において、ナチスドイツの迫害から逃れようとするユダヤ人たちに、多くのサインを行った人。当時同盟関係の都合、国よりサインの禁止を通達されても、失職の恐怖より人道を優先した。
☆自己主張には、自分自身の哲学が必要。 自己哲学があるなら 自己主張訓練が有効になる。
第9回 自己を開く(自己を語れ!)
・霜田静志( 1890-1973 )先生への相談体験より「有名学者〇〇はこう言っているが、僕は~と思う」という自己を語れるスタイルになる必要性を、國分先生は感じた。
?自己を語るメリットとは?
1.自己を語る事によって自己を発見していく
2.人が近付きやすくなる(自分が何者かわかるから)
3.自己開示する人に触れると、その人も自己開示できるように影響を受ける。
4.若い人にとって、人生の問題解決のヒントとなる。 具体例:桐村普次(法大教授)の研究内容:30代に良い上司とめぐりあった人は、大体重役になれていた。良い上司とは、自分の体験を惜しげもなく語ってくれる上司の事である。
☆自己受容(あるがままの自分を認める事が)できている人は自己開示しやすい。但し、全ての事を受容できていない事は当たり前である。
第 10 回 行動を起こす
☆世の中、口先だけでは渡れない。行動で示せないとダメな時も多い。
・「心頭滅却すれば火もまた涼し」の格言は、代表的な心理主義を表す言葉である。すなわち、心さえ変えれば問題は解決できる主義である。(カウンセリングの世界で多くみられる)だが…
☆折衷主義(特定の考えに固執しない主義)から言うと、火そのものを消してしまう方が良い時もあるといえる。
☆行動を起こす判断は、自分の人生哲学による。
☆自分の人生の中で、価値のランキングをつけること。すなわち、「引くに引けない最後の線」を明確にしておく事。
第 11 回 表情
・ 美男美女でも異性にもてない人がいる。それは、表情が貧困だと人は寄ってこないのである。 ☆ 表情は心の表現である。
・攻撃を受けるのではないか?と緊張している人は、表情を豊かにできない。また、恐怖が続きすぎると、本来の表情を失ってしまうのだ。
・いつもニコニコしている人は失愛主義が強い人間である。相手から何かしらの愛情を欲しいと思い続けている人である。つまり、相手から奪い続けようとしている人(ギブアンドテイクの人ではなく、テイクアンドテイクの人)と言えるのだ。
☆アイアン・ D .サティ(英)の理論を応用して言えるのは、「いい顔とは、人に与える顔である」
?どうすれば与える表情の人になれるのか?
1.母親の心を持っている人 (柔和な顔 人をいたわる顔 共感している顔)
2.毅然とした、凛とした、決意を秘めた顔つき 人の不安を消し、勇気と希望を与える力がある。
3.無邪気な顔 お互いに安心して子供心を出せる顔
・リンカーン「40歳になったら、自分の顔に自身を持て」
?表情を与える上での要点は?
☆相手の子供心に触れる事
☆相手の子供心にコンタクトしていく事
道元の言葉「人を慈しむ事は、相手を子供のように扱う事だ」
第 12 回 勇怯の差
・従来のカウンセリングの主流は治療。扱う題材も悩みや不安など。夢、勇気の養成などを扱うカウンセリングが増えてきている。これを ポジティブ心理学 という。
☆震えながらでも良い。言うべき時に言うこと。やるべき時にやることだ。
☆「勇怯の差は小なり。責任感の差は大なり」である。
意味:殆どの人にとって、怖い時はみな怖い。逃げたくなることもある。だが、大事なのは、役割に従った責務を果たせるかどうか?である。具体例) 1989 年のベルリンの壁崩壊時…患者を見捨てなかった医師と看護師の話。
?どうやったら責務を果たせるのか?
☆アイデンティティーを定めておくと良い!
?では、どうやったらアイデンティティーを定められるのか?
1. それぞれに応じた扱いをする事で、アイデンティティーを定めていく。
例)九州男児として育てられた幼年期 幼くして父親を亡くした長男が、遺影をもって先頭を歩く話 ☆あたかも~の様に毎日を送る事である!
2.ある役割を演じている人には、責任をきちんと持たせる
例)鍵係となった学生の話 幼児を対象にした知能テストのやりとりの話 ☆責任と対峙して克服する事で、アイデンティティーは定まりやすいのだ。
第 13 回 暗記のすすめ
暗記のすすめ → 覚える事を活用しよう
暗記は教育ではない?考える教育をしろと言うが…
☆「暗記したものを全部活用して解いて行く」のだ。
☆記憶が無ければ、思考はない。 (言葉を知る事ではじめて認知ができる、と小林秀夫氏も指摘している)
☆たくさんの知識を組み合わせる思考により、創造性が生まれる。
中国の古典より
「学びて思わざれば、すなわちくらし」
「思いて学ばざれば、すなわちあやうし」・・・ つまり危険だ!
?何を覚えていけば良いのか?
1.概念
2.概念をまとめあげたもの。すなわち理論
3.使い道のある事実 (例:他人の失敗、成功談など)
?では覚えやすくなる技術はあるのか?
1.覚えたものを口に出そう
2.覚えたものを使ってみよう
3.人に教えてみよう 1~3=アウトプットしよう!
4.復習しよう(人は2日で半分、40日でほぼ全てを忘れる)
☆何から何まで全てを覚えなくてもいい。自分の当面の問題さえクリアできればそれでいいのだ。
第 14 回 敵のいる人
☆ 敵から頭を下げてもらえる人になれ! 敵とは?→ 自分を否定してくる人
大槻憲二先生の教え (文学部出身で、心理学会や意思から拒否されることの多かった学者。フロイド全集を書き上げる)
1.敵がいる=有能だとみなされる裏返しと思え(参考: D ・カーネギー 死んだ犬を蹴飛ばすものはいない)
2.敵が頭をさげて仕事を頼みに来るようにすればよい
霜田静志先生の教え
1.柳に雪折れ無し
2.負けて勝つ
以上2人の恩師の教えを発展させた国分先生の教え
1.いくら敵でも、仁義は捨てるな。
2.なぜ相手はこちらを拒否するのか理解する(他者理解)
3.敵がいる事は、自分にとってどんな意味があるのかを発見する。自己成長につながるからだ。
4.発奮すること。策を練って、一心不乱に努力せよ。
☆ 敵がいる事は絶望ではない。
☆敵がいるから成長できる。
第 15 回 先を見て生きる
☆ 先を見て今を生きる必要もある
アウシュビッツ収容所の話(ブルーノ・ベテルハイムさん( 1903-1990 )による)時間を教えられない状況下では、次々と発狂者が現れていった…
☆時間の流れの中で今を生きることが大切
☆先が見えなくなったら、我慢する力が減ってしまう
☆先が見えると、今は何をすればよいのか決断がしやすい
?どうしたら先の見える人間になれるのか?
1.年長者と多く接する (仙崎武 文教大名誉教授の体験談 勉強をしない高校生たちに、アルバイトをすすめた。彼らは喜んでバイトに行ったが、現場で中卒以下の50代労働者の低待遇を見た。学歴の有用性を肌身で感じ、勉強へのやる気が UP した。)
2.過去の歴史から、推論を立てる。
3.自分は何がしたいのか?「志」(キャリアアンカー、自分のテーマ)をハッキリとさせている
☆先も見ながら、今を精一杯生きろ。 NOW & FUTURE
第 16 回 自己肯定感
☆ 自己肯定感、すなわちありのままの自分を肯定している事が大切
人間は生きていく上で、客観的な事実だけにさらされて生きるわけではない。自分の感じ方が大切になる時がある。自己肯定感を持とう。ただし、ハッタリではダメだ。嘘は自分が心の底で感じてしまうものだ。
?どうすれば自己肯定感は高まるのか?
1.自力で違う価値観に触れていく。自分で人や良書に出会っていく。
2.泥棒と人殺し以外はなんでもやってみる挑戦心を持て。つまり、ダメだと思っていた事が、意外とできることが往々にしてあるのだ。
3.ものの考え方が変わると、自己肯定感が高まる。
(例:母親として失格だ→育児の仕方がダメだっただけだ。 例:自分は喘息児で甘ったれだ→普通の人より病弱の人に共感できる素質を持っている!)
☆自分のはたらきかけ方次第で自己肯定感は高まっていく
☆自己肯定感が高まると、状況が同じでも違う人生が展開していく
第 17 回 人生の転機
☆人生の転機とは、ある偶然の為に生き方が変化する瞬間を指す。 具体例…失恋、落第、日干し、離婚、死別など。つまりマイナスのイベント。
☆このマイナスイベントを糧にできる人と、できない人に分かれていく。糧にするためには、四つのSが重要である。
1. Self (志) :自分の人生における大義、すなわち志があれば、状況に流されずにマイナスイベントをバネとして成長していける。
2. Situation (状況) :自分の近未来の状況を予測しておき、現実として面した時の失望を軽減する。
3. Support (人脈) :人脈がある人間の方が、苦難に耐えやすい。仮に人脈が無いとしても、周囲の人間にプラスの貢献を行う。交流のチャンスがあれば、感謝しながら交流を楽しむ。苦境を認め、マイベストを尽くし、機会を逃さないわけである。
4. Strategy (戦略) : 今後の方針を見据えると共に、現在置かれている環境に置いてマイベストを尽くす。
☆自分は何をしたいのか、を意識して日々を送る。
☆責任を持ち、自分の地位を育てる日々を送る。
第 18 回 人生の転機
☆気合は重要である。気合とは、意図的に自分を緊張状態に置くことを指す。そして、この状態を日常で時々作りだすのである。
☆気合は、役割意識が生む。
・気合負けしやすい時が二つある。
1.相手が年上の時
2.相手が自分よりも地位の高い時
だが、自分の役割を、責任を持って果たすことで、これを乗り越える必要がある。
1を打破した例…山本五十六長官の真珠湾攻撃前の訓示。(兵学校の先輩にも言い放つ)
2を打破した例…某部長。非難し続ける専務に対し、各部長の報連相が今後途絶えることになることへの覚悟の有無を確認。相手にわびさせた。
☆ただし、四六時中緊張させてはならない。
具体例…吉川英治氏の「弓のつるの話(常につるを張りっぱなしでは、弓として使えなくなる)」より、遊び(緊張の弛緩)も重要。
☆気合をかける瞬間を間違えない。一方気合を抜く瞬間も間違えない。
第 19 回 死に方・生き方
・カウンセリング=死に方を教える事
・自分の哲学として未確立なことは、一言で明確に言い表せない。
☆良い生き方とは、死を忘れるほどにすることをたくさん持っている人生である。
☆することとは、心からヤリタイコトのことである。そして、ヤリタイコトを行いながら、精一杯生きる生き方を目指せ。
第 20 回 ABC理論
アルバート・エリス先生提唱
Rational emotive behavior therapy の主軸を成す理論である。
Accident → Brief → Consequence
出来事→ 受け取り方 → 悩み
☆ある出来事に対し、どのように受け取るかによって、悩みが発生してしまう。
?健全な受け止め方にするためには?
1.事実に即しているか? 例…すべての人に好かれることに越したことはないが、実際はまず不可能である。
2.非論理的(非現実的)な因果の展開を防ぐ
3.どちらでも良いなら、少しでも幸せになれる方を選ぶ。 例…どもりを逆手にとってトップセールスになった人の話。
☆悩む人間は、考え方が足りていない。非現実的、非論理的、多様性の欠如がそこにあるのである。
第 21 回 立居振舞
人間関係を築く上では、敢えて行動に表すことが有効なことがある。 相手が目上の場合。目下の場合。同僚の場合。 (その時代に合わせる必要はあるだろうが)適切だと思われる行動を示すことが望ましい。 適切とは、人間関係を構築しつつ、自分が担う役割を果たせるという意味である。
第 22 回 アイデンティティ
アイデンティティ=自分は何者か?と定めている意識のこと
國分先生の体験。各種理論や実務経験を積んだ結果、自分が何者かわからずに留学地に赴いた。指導者より「それはアイデンティティの問題だ!」3か月程度で自分のアイデンティティを定めることができた。
☆アイデンティティが定まらない。方針が定まらず、一貫性も持てない。ましてや40、50歳台になると問題が大きくなる。 教育、育児、カウンセリングなど、自らのアイデンティティを定めないと、相手にも一貫性を持って対応できない。
☆自分個人は何者なのか?= Personhood (究極の自分)を定めていこう!
☆職業・国籍などのアイデンティティと、 Personhood の双方のアイデンティティを持っていこう!
☆ アイデンティティを自覚するということは、他と比較してどこが同じでどこが違うかを絶えず考え続けることだ。なぜなら、自分ならではの個性と、他人と同様(似ている)の点の双方をおさえておき、自分と他人のアイデンティティが共存できるように、共通性を発見しておくことが大切だからだ。
第 23 回 知識と体験
『知識と体験』 知識だけ理解しているだけでは、本当に理解していること及び活用できることにつながらない。 知識と体験が融合してこそ、はじめて実践的に言動できると言える。 ※ ちなみに概念と体験が融合すると、自己理解が進んだり、揺るぎにくい自信があふれてくる。
第 24 回 親孝行
他人が自分に興味を持ったり働きかけてくれるのは、普通にあることじゃないめずらしいこと=有り難いである。 親に甘やかされた人は、他人に感謝すること(例:他人の飯を食う)を実践していくことが重要である。 親に愛されなかった場合は、自分が大人になった上で、親を一人の不完全な人間だったと理解することである。 内観法を活用する方法も有効である。(私はこれで母親に対してはかなり感謝できるようになった)
國分康孝の談話室第11回 表情②の補足 2024.05.09
國分康孝の談話室第9回の自己開示の危険性… 2024.05.07
新・國分康孝の談話室(18~20) 2024.04.17