ボランティアキャリアコンサルティング

ボランティアキャリアコンサルティング

PR

Profile

キャリアコンサルタントひろくん

キャリアコンサルタントひろくん

2025.04.09
XML
カテゴリ: 共感について
​【はじめに】​​
​ 共感する力とは、他人の考えや意見を察したり、喜怒哀楽といった感情に寄りそえる力のことです。共感する力があると、コミュニケーションが上手になり、家庭・学校・職場などの場で生きやすくなります。(ただし共感ばかりしていると、疲れすぎてしまうので注意しましょう。)

 ところが共感することは、意外と難しいことです。昔は共感する力を身につけるのは、わりと簡単だったようです。兄弟や友人がたくさんいる時代でしたし、スマホどころか携帯電話などもないわけです。ですから自然と、大勢の人と一緒にコミュニケーションする機会が多くなったわけです。
 しかも昔はいろいろな世代の人と交流する必要がありました。ご近所づきあいをはじめ、今とちがっていろいろな交流をする機会がありました。好きかきらいかに関係なく、いろいろな世代の、いろいろな立場の人と、生のコミュニケーション(SNSなどを使わず、直接会う方法)をする機会がたくさんあったのです。
 そして生のコミュニケーションは、共感する力だけでなく、コミュニケーション力をとても高めてくれるトレーニングにもなったのです。

 しかし現在は、スマホなどを使うことが当たり前です。自分が好きなこと・興味のあることに集中できる良さがあります。一方、生のコミュニケーションの機会は大幅に減り、いろいろな世代の人との交流も経験しづらくなっています。つまり、経験の幅が自然とせまくなってしまうのです。
 ですから、昔と比べて、今を生きる人たちが共感する力を身につけるのは、よけいに難しくなったと言えるでしょう。

 今回の記事では、対象として学生・青年を意識して、どうすれば効果的に共感する力を身につけることができるのか? 解説していきたいと思います。


【共感する力を身につける為の下準備】
 共感する力を高める下準備として、「共感」「受容」「自己一致」という3つの考え方を知っておきましょう。
 第1の「
共感」とは、あたかも相手が考えたり感じるように、考えたり感じてみるように努めることです。完ぺきにやろうと思わなくても大丈夫です。
 第2の「受容」とは、相手の言動を否定せずに、まずは受け止めてみます。そして相手の言動を尊重し、肯定的に対応してみることです。完ぺきにする必要はありません。
 第3の「自己一致」はちょっと難しい考え方です。学問としては「自分の考えやイメージと、実際の自分の体験がどれだけ重なっているか?」その程度を表します。
 ですが実生活で共感力を高めるために大切なのは、自分の本音や感情をちゃんと気づいたり、認めることです。悲しいときは強がらずに悲しい。不安な時は不安だ。嬉しいときは嬉しい。自分の本音に気づけることです。だからこそ、相手の感情もわかりやすくなるのです。


​【具体的な共感力を高める方法】​
第1の方法「傾聴」

 傾聴技術には「伝え返し」という方法があります。これは、相手が話した事実、感情の言葉を相手に伝え返してあげることです。その際、あなたがよく使う言葉を使って、同じ意味の言葉に変換して相手に伝え返すと、より自然な感じとなります。では例で確認してみましょう。上手になってきたら、変換した伝え返しの量を増やすと良いでしょう。

【事実の伝え返し】
Aさん「今日は 病院にいってきた んだよ」
あなた「 病院にいってきた んだ」
【感情の伝え返し】
Aさん「すごく混んでてさ。 いやになっちゃったよ …」
あなた「 いやになっちゃんだね
【変換した伝え返し】
Aさん「検査して、診察受けて、薬もらうまでに 2時間半もかかったよ
あなた「そんなに!? それは 長すぎるよね 。」


第2の方法「相手に関心を持つ」
 まずは相手に関心をもってみることです。持とうとするだけでも最初は十分です。そして、相手に関して わからないことに気づいてみるのです。「相手はなぜそう思うのだろう?」と想像してみるわけです。
 わからないことに気づけたら、今度は5W2Hを意識してみて、必要に応じて質問してみます。5W2Hとは、いつ、どこで、だれが、なにを、どうした、どのように、どれくらい、を表します。では具体例で確認してみましょう。

【「いつ」に気づいた質問】
Bさん「今日もかったるいなぁ。授業に全然集中できないよ。鼻がつまっててさぁ」
あなた(つらそうだなぁ…)「いつからつまっているの?」
Bさん「この間風邪ひいてから、治った後もずっとだよ。また医者にいくかなぁ?」
※実はBさんはちくのう症になっていました。いつを意識したことで、Bさんのつらさをより感じやすくなりました。

また場合によっては、相手の感情を想像してみた上で、 確認してみる ことも大切です。
 例えばデートしていてジェットコースターに乗ろうとなったとき。ふと相手を見ると、 つらそうな顔をしていました。そして小刻みにふるえていました
 「なぜなんだろう?もしかしたら、ジェットコースターが恐いのかな?」と共感したあなたは「もしかして 苦手だったりする? 」と質問しました。相手は実はそうだと告白して、乗るのを止めました。相手の笑顔が戻りました。

 ただし、相手にもプライバシーがあります。話したくない話題もありますね。ですから、聞きすぎには注意しましょう。もちろん最初は失敗もあります。それは次第に無くなっていきます。練習するほどに上手になりますから、恐れすぎずに取り組んでみましょう。
※私は若いころに「自己開示」のトレーニングをしてみて、苦手な知人に「俺達って仲良くないよね?」と自己開示してしまい、その後お互い二人きりで5分ぐらい無言でいた経験があります(笑) 苦い経験ですが、成長のためのよい経験でした。

第3の方法「相手のテンポやペースに合わせてみる」
 自分中心の意識から、一時的に相手と自分の両方を中心にして、相手も大切にしてみます。そのとき 「非言語メッセージ」を観察 して読みとることが大切です。非言語メッセージとは、言葉に表れてこないけれど、相手の考えや気持ちを表しているサインになります。
 たとえば、表情、声の高さや低さ、語句の強さ、語句のスピード、相手の仕草(例:あしをゆする、腕組みするなど)
 そして、相手のテンポやペースに合わせたふるまいをしてみるのです。例えば相手がとても早口で説明してきました。相手は内心、時間内に説明しようと必死でした。
あなた(もしかしたら、いそいでるのかな?)
と想像してみて、あなたも早口で返事したり質問したことで契約はスムーズに結ばれました。

第4の方法「(人生の)経験の幅を広げてみる」
 そのためには、今までと違う人と交流してみたり、違う場所・組織などで活動してみるとよいでしょう。もちろん、今までの交流や活動を大切にすることは、言うまでもありません。(ただし、新しいことに手いっぱいで、一方今までのものがあなたにとって明らかに良くない場合などは、大幅に変化しても良いかもしれません。)

 とりわけ、多くの人が経験しそうなことは、無理のない範囲でなるべく体験してみるとよいでしょう。なぜなら「あるある」で共感しやすくなるからです。
 多くの人が経験しそうなことは、次のような例を挙げられるでしょう。入学や卒業、受験での合格や不合格、友人との交流や別れ、恋愛や失恋、反抗期、家族ケンカや仲直り、親との対立と和解、仕事に従事する、一人暮らしをする、結婚する、子育てする、介護する、転勤や引っ越ししてみる、出世する、転職する等…

 今は多様性の時代ですから、無理なく経験できたものだけを体験すればよいでしょう。たとえば私は転職回数が多いのですが、今指導してくれている師匠の1人は、同じく転職を多くしてきた方です。それがわかったおかげで、私が苦境に立ったとき、師匠さんは余計に親身に指導してくれたのでした。私のつらさや苦労に共感してくれたわけですね





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2025.04.09 16:43:44
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: