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2008.10.07
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カテゴリ: 経済
太宰治の第一創作集「晩年」に「猿ケ島」という作品があります。

あらすじを要約します。

ある場所に2匹の日本猿。
後から来た、後輩の猿が「どうなるのだ、みんなおれたちを狙っている」と言う。
すると先輩の猿が「見世物だよ。おれたちの見せ物だよ。だまっていろ。面白いこともあるよ」と言い返します。

その後、後輩猿は先輩に聞きます、
「何を言っているのだ。教えて呉れ。あの小供たちは何を言っているのだ」と。
先輩は答えました、
「いつ来て見ても変わらない、とほざいたのだよ」と。



こうして後輩猿は、
「逃げる」と言い放ちます。
これに対して、先輩は、
「よせ、よせ。降りて来いよ。ここはいいところだよ。日が当るし、木があるし、水の音が聞えるし、それにだいいち、めしの心配がいらないのだよ」

ああ。この誘惑は真実に似ている。けれども、けれども血は、山で育った私の馬鹿な血は、やはり執拗に叫ぶのだ。
- 否!

1896年、6月のなかば、ロンドン博物館附属動物園の事務所に、日本猿の遁走が報ぜられた。
行方が知れぬのである。
しかも、一匹でなかった。ニ匹である。
                               要約終了

ここに北海道新聞10月4日夕刊に「人間のおり」が復活 という記事があります。


帯広市のおびひろ動物園で、人間がおりの中に入って自らが展示物となる「人間のおり」が復活し、人気を集めている。(中略)
入り口には「ニンゲン 生息地・地球上のあらゆる陸地」などと書かれた説明文があり、
(中略)
同動物園の担当者は「小どもたちに人気です。動物の気持ちを体験してみては」と話している。
                       引用以上


オーストラリアのアデレート動物園では、霊長類の保護を訴える企画として「ヒト」を展示。
「ヒト」はオラウータンの籠の中で生活していて、夜になれば「家」に帰る。
                                    以上

それにしても、「猿ケ島」執筆時、26歳、太宰の観察眼は鋭い。

自分たちこそ「見せ物」と分かってからは「めしの心配がいらないのだよ」という「誘惑」を振り切り脱出しています。

一方、私たちは「誘惑」とも自覚しないで、嬉々として「檻の中の生活」を甘受しています。
1日に3度の食事は「自分たちが選択している」という「幻想」、
好きなことをし、好きなテレビ番組・映画を見ているという「幻想」、
お金さえあれば何でも好きなものが買えるという「幻想」、
選挙権があり、自分たちが選んでいるという「幻想」、
「食糧危機」が叫ばれているが「何とかなるだろう」という「幻想」、
「環境破壊」も誰かが解決してくれるのだろう、という「幻想」、

これらの「幻想」、数え上げるとキリがありませんが、これらに幻惑され、檻の中で、まさしく「人間動物園」で拘束されいることには気が付きません。

その上、「動物の気持ちを体験してみては」などと「ほざ」くのです。
野生動物が捕獲され、売買され、その上、動物園で拘束されいる「気持ち」など分かる筈がありません。
その「気持ち」が分かった途端「遁走」するしかありません。

分かろうとする努力もしない、
万が一、分かっても「遁走」する気力もない、
「めしの心配がいらないのだよ」という誘惑には勝てません。

それは「めし」ではなく、与えられている「餌」だよ!
 と言っても、
とにかく、美味いものを飲み込んで、当面、お腹が一杯になるだけで良い
 のですから。

動物園で監禁されいる「動物たち」や家畜・愛玩動物は、自分で「食べ物」を捕獲する能力がなくなります。
最早、これは生命ではなく「生きている死体」です。

人間では、これを「奴隷」と言います。

「人間のおり」を廃絶させましょう。






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Last updated  2008.10.07 11:53:31
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