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そして、バトンは渡された (文春文庫) [ 瀬尾 まいこ ]<内容紹介より>幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。その後も大人の都合に振り回され、高校生の今は二十歳しか離れていない“父”と暮らす。血の繋がらない親の間をリレーされながらも出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた彼女自身が伴侶を持つときー。大絶賛の本屋大賞受賞作。大分前から読もうと思っていた一冊です。ただですねぇ…映画の共演をきっかけにメインキャストのスキャンダルなんだか今更読むのがちょっと恥ずかしい気もしてくる。でもその前から読もうと思って図書館の予約リストに入れていたのですよ。複雑な家庭に育った主人公。大人に振り回されて苗字が度々変わり、いくら愛情を注がれたと言っても本当は不満を抱えているのでは。自分が旅立つ、親と同じように家庭を持つ段階になって育ててくれた親のありがたみをようやく感じる。なんて感じかなと思ったら、子どもながらに周りの大人に感謝し自分の置かれた状況を俯瞰的見ている。自分の選択は間違っていたと思っても投げやりになることもなく真っすぐに育っていく。大人たちは血のつながらない娘を通して「自分じゃない誰かのために毎日を費やす」ことの意味を知り感謝する。そんな素晴らしい人間って本当にいる???自分の子どものためにだって、自分の時間を割くことが苦しいこともあるのに。と突っ込みつつも、温かい思いに満たされる。若い人にも子育て世代にも、シニアにも受け入れられる一冊だと思います。でもーーーやっぱりスキャンダル芸能人の顔がチラチラしてしまうのですよ。あー森宮さんと雰囲気違うような気がしますけど?とか。もっと早く読んでおくのだった
2025.09.28
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風待ちのひと (ポプラ文庫) [ 伊吹有喜 ]<内容紹介より>NHKドラマ化・10万部突破などで話題の『四十九日のレシピ』著者のデビュー作!“心の風邪”で休職中の男と、家族を失った傷を抱える女。海辺の町で偶然出会った同い年のふたりは、39歳の夏を共に過ごすことに。人生の休息の季節と再生へのみちのりを鮮やかに描いた、著者デビュー作。『四十九日のレシピ』にも通じるあたたかな読後感に心が抱まれる物語。美鷲という土地が舞台、三重県尾鷲市がモデルだそうです。映像にしたら美しい風景が見えるのだろうな。「心の風邪」をひかなかったら出会うこともないであろう人々。クラシック音楽、オペラが出てきたときにはなんだか唐突、この作品に合うの?と違和感もあったのですが、この作品になくてはならないツールでした。しっくりくるかと言えば、正直私には全体的にそこまででは…まどろっこしい、もっとしっかりせい!と発破をかけたくなるところが多々。まあそれが大人のラブストーリーというところか。最後はすれ違ったまま終わるのかとおもいきや、ハッピーエンドでそこは良かったです。ただ、あっちもこっちもこんなに都合よくいくのかなーとも…
2025.09.19
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無貌の神【電子書籍】[ 恒川 光太郎 ]<内容紹介より>万物を癒す神にまつわる表題作ほか、流罪人に青天狗の仮面を届けた男が耳にした後日談、死神に魅入られた少女による七十七人殺しの顛末など。デビュー作『夜市』を彷彿とさせる傑作ブラックファンタジー!久しぶりに読んだ恒川ワールド。同著書の「秋の牢獄」や「神家没落」(秋の牢獄に収録)のようなループするような、抜け出したいのに抜け出せない怖さ。異世界、異空間の不思議な空気感のする作品です。ハッピーエンド好きなのに、何故か恒川作品には魅力を感じます。
2025.09.15
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花組さんを観てきました。タイトルが発表された時、このゲームを全く知らない私ドラキュラのひとこちゃん(トップスター永久輝せあ)観たい~男役三白眼が様になるひとこちゃんに人外がぴったりではないですか。ポスターも素敵一方で、VISAガールのひとこちゃんにエリザベートが来るだろうと思ったらほぼ同じビジュアルだからがっかり、という声があるのもわかります。ひとこちゃんの任期中にありますかね?お芝居のストーリーは特別面白いとは思わず。映像を使うのも好きだけれど、今回のはちょっと好みではなかった。が、しかし気が付けば夢中になって観ていました。だって…だって、だってなかなかに凄いコスプレ、花組コスチュームものにピッタリ中でもひとこちゃんとまゆぽんの完成度には感嘆しました。そして、誰だかわからないぶっ飛びものメイクの副組長とか。アルカードのひとこちゃん。なんて綺麗ほぼ無表情で三白眼力が半端なく、それが人外のクールさにぴったり。加えて金髪ロン毛が似合い、このロン毛が風になびく様はかつらとは思えない自然さ。重たさを感じないのですよね、こういう鬘大好きです。そして殺陣さすが雪組育ち、お見事です。ヴラド伯爵のまゆぽん。原作のビジュアル知りませんけれど、それでもこれが正解だとわかります。めちゃくちゃ威圧感があり人外さもあり。そしてビジュアルだけでなく迫力の芝居。専科になって組子だった時よりも忙しいのではという引っ張りだこ状態。それも納得です、老若男女、人外、何でもござれ。今のところ雪組には未出演だけれど、同期トップ在団中に出演しそうですよね。私はこの二人のビジュアルだけで十分満足しちゃいましたでも、他にも忘れてはならない驚きのお方が。黒いマントの死神?のような方はどなた?スカステもあまりチェックしていなくて、大劇場配信も未視聴なものだからしばらくわかりませんでしたよ。あれーー?ゆりちゃん(副組長 紫門ゆりや)どこーー?いないよ、いないなあ、と思っていたところあれれ?、もしかしてこの声はゆりちゃん二度見三度見してゆりちゃんだわとなりました。ロイヤルゆりちゃんがどんどん新しいゆりちゃんになっていきますね~美咲ちゃん(トップ娘役:星空美咲)は相変わらずの可愛らしさと綺麗な声。ただ役柄がエンジェリック・ライの時とちょっと似ていたような。思い切りのよい性格で衣装も丈が短いスカートだし。次は違うタイプが良いけれど、別箱はチケット難しいので「蒼月抄」を楽しみにしたいと思います。リヒター役の聖乃ほのかさん。王子様のようなお綺麗なビジュアルのせいも大きいと思いますが、彼女は悪役よりも今回のような役の方が良いなあと思いました。今回はしっくりときました。前回の本公演から少し絞れているようにも見えました。他に触れておきたい方を何人か。朝葉ことのさんヒロイン経験者ですが、これまであまり注目していませんでした。スカステでヒロインの春琴役を見た時は全くピンとこなかったのですが今回は素敵な娘役さんだったのだなと。お芝居が自然で表情も妻、母としての温かさを感じました。侑輝大弥さん今回は女役でサキュバス。今は男役でも可愛らしい顔立ちの方が多いように思いますが彼女は面長でシュッとした輪郭、大き目だけれど切れ長な目もシャープな印象。そんな彼女の女役は思った以上に目を引きました。嬌声を含んだ高笑いも、ああサキュバスって納得彩葉ゆめさん驚きました、とっても驚きました。研2で新公ヒロインやりながら、本公演で1曲もらっているとは。しかも堂々として上手い。だからこそ上げるのも納得なのですが、それにしても凄いですね。ショーはお馴染みのロマンチック・レビュー実はあまり好きではない部類。ところどころ睡魔が襲ってくることがあるのですよ…でも今回はそんなこともなく1時間があっという間でした。うーん、何が違うのかな。私自身の体調のせいとか?いやいや結構睡眠不足だったよ。ひとこちゃん、今の花組生にこういう作品が合うということなのでしょうね。2階前方列のほぼドセンターだったのですが、バッドパワーの威力たるや来た来た来た来たーーーーっ観ているこちらも身体の中から湧き上がる何かを感じてショーはこれを観られるだけでもう良いわ~とバクバクの大興奮となりました。バッドパワーは好きな場面ではありますが、ここまで興奮したのは初めてではないかと。本当に、胃の辺りがバクバクでした。あーもう一回生で観たい
2025.09.14
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くらのかみ (講談社文庫) [ 小野 不由美 ]<内容紹介より>行者に祟られ、座敷童子に守られているという古い屋敷に、後継者選びのため親族一同が集められた。この家では子どもは生まれても育たないという。夕食時、後継ぎの資格をもつ者のお膳に毒が入れられる。夜中に響く読経、子らを沼に誘う人魂。相次ぐ怪異は祟りか因縁かそれともー。小野不由美の隠れた名作。小野不由美さんと言ったら、ホラーか「十二国記」のイメージです。「屍鬼」は気になっていのだけれど、あらすじと深夜のアニメをちょっと見て怖いよね、やめた方が良いよね、怖いよね、そうだよね・・・のループで結局読まずじまいになったのだったっけ。滅茶苦茶怖いイメージ(深夜にアニメ放送していたな、途中で断念したけど)。ホラーでもいろいろあって、好きな作家さんもいます。でもこの著者のはマジで心底怖そうなんだもの。それなのに手にしたのは、私が読んだのはこの表紙のものだったから。【中古】くらのかみ / 小野不由美佐藤さとるさんの作品をはじめとする絵本や児童書の表紙や挿絵でお馴染み。村上勉さんの絵が表紙。それで、あら?と思って手にしました。中を見ると少年少女たちがメインキャスト。後ろの広告部分には、かつて子どもだったあなたと少年少女のための”ミステリーランド”こども向けのシリーズってことね。それならそんなにおどろおどろしくないはずと思って読むことにしました。でも、どこにあるのかはっきり書かれていないかなり田舎の古い大きな本家。祠やたたり、蔵座敷があったりと、こどもの頃に読んだらやはり怖くて断念したかも。この歳になり耐性もでき、いや、単純に鈍くなって怖さも薄れたのか。少年探偵団が活躍する、複雑な心理と座敷童が絡むことで更に謎が絡まり一緒に謎解きをする推理小説として楽しく読みました。
2025.09.07
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忘れものは絵本の中に (実業之日本社文庫) [ 有間 カオル ]<内容紹介より>繁華街の片隅に、「絵本Bar クレヨン」はある。亡くなった祖父が託したという本を求め、青柳由良は店へ通うことに。バーの客は過去に大切なものを置き忘れた大人ばかり。飼い猫との思い出に浸る男、実母と確執のあるOL、息子に過干渉な母親、妻の介護に追われた夫…名作絵本を手に、彼らは心の迷宮に足を踏み入れる。落涙必至、珠玉の物語!多分、相当好みが割れるのではないかと思います。タイトルと表紙からはふんわり心温まるファンタジーを予想していました。先の内容紹介よりも出版社からの内容紹介だと、より強くそう感じます。が、各話の発するパワーがあまりにも違いすぎて、かなりヘビーな話もありました。一話目は予想通りファンタジー要素が強い。しかし続く第二話がキツイ。一番読むのが辛かった。かなり毒を含んだ登場人物たちが出てきて、途中で胃がむかむかしてきて、これが続くのなら読むのを断念しようかと思いました。いわゆる毒親と毒妹です。本人は悪気のない良かれと思って行動している毒親。それに対して言い返せない長女。最終的に長女は自分の思う道を進みますが、本当にイライラむかむかして気持ち悪くなりました。ここでちょっと告白しますと、私も娘からは「ママも結構な毒親なんだからさー」と言われます。ええ、そうなのだと思います。娘からは過保護と言われますが、年頃の娘を持てば当然でしょうという範囲の心配性です。と言うところがもう毒親なのかもしれませんが当事者同士でへらへら笑いながらそんな話をする程度の毒です。まあそんな心配性の私を娘たちは上手く使っているくらいですし、娘は好き勝手やっています。そんな私が読んでも本当に腹立たしく再読は絶対しない。第三話もなかなかの毒親が出てきて、またか・・・と思いました。まあこちらも徐々に息子離れが出来て生きがいを見つけるのですが、途中まで読むのが辛かった。どの話も辛い状況から立ち直り前向きになる再生の物語で、四話、エピローグと切ないけれど温かく締めくくられる。それでも全体的な印象は毒キャラに染められてしまったようで思い出すとまだ胃の辺りが重くなります。
2025.09.01
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