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夜の部チケットがお年玉なんて、粋な計らいに感激しつつ、歌舞伎座へ幸四郎さん観ておいでってありがたいお言葉。お陰さまで、達者な猿之助さんと可憐なお七之助さんとキレイな幸四郎さんに眼福、眼福。木挽町広場、次に誰かと来るまで、この展示あるといいなぁホントは鏡台に向かって、歌舞伎役者気取りのところを写真に撮りたかったけれど、一人だったので、こんなショットでガマン、ガマンかぶきにゃんたろうさん、後姿も可愛いでしょ。知らなかったのですが、歌舞伎にゃんバサダーって大切なお役があるのです、ただのにゃんこじゃないのだ今年も歌舞伎座にたくさん来られますように!
January 26, 2019
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3度目になる阿古屋鑑賞。歌舞伎見物、って感じじゃなくて芸術鑑賞って気分になる タメイキなしではいられない阿古屋梅枝君と児太郎君に伝えるために、よりいっそう玉三郎さんの強い想いが詰まった阿古屋歌舞伎座にだいぶ慣れてきた中車さんポン!とまっすぐな感じの松緑さんと腹に一物ある役もお手の物、技巧派の中車さんは相性良いかも。次も楽しみ。一年の終わりだから、打ち上げ!とばかりに、ちょいと贅沢ランチ。今年もたくさんの感動をありがとう!乾杯!
December 2, 2018
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11月は急に京都旅行が決まったので歌舞伎座はあきらめていました。大好きな「お江戸みやげ」観たいけれど、録画でガマン、ガマン。猿之助さんが「法界坊」だって!観たいけれど、ガマン、ガマン。と、思っていたら良席なのに行けなくなった友人から譲られた夜の部のチケット。「お仕事帰りでも間に合うから、法界坊だけでも観ておいで」勘三郎さんのイメージが強すぎるからどうしても、中村座で観た時と比べちゃう。だって、どのシーンも鮮やかに覚えているんだもの。あ、このシーンはああで、こうで、といちいち浮かんじゃって、困った。困った。「ワンピース歌舞伎」から入った若いファンの人はきっと、猿之助さんって、他の作品でも素敵!って素直に観られるんだろうな。出会えた幸せが いつまでも続きますように!法界坊=勘三郎さんだった。なんというか、悪い人なんだけどスキがあって憎めない感じだったけれど猿之助さんの法界坊は、若いせいだかもっと鋭くて、ギラギラしている感じがする。悪いとか、ダメとかそうじゃなくてね。右近さんがシュッとしていてキレイ。昼の部では清元栄寿太夫してのご出演の右近さん。二人のルフィー役者にとって特別な月になったのですね。種之助君の野分姫は、ふうわり可愛くてこの人、女方になっちゃうのかしら。たまたま私が観る時はそうなのかしらん。兼ねる役者になってくれるといいな。ひょうきんな役も健気な役もいろんな種之助君を観てみたい。猿之助さん、さすが!双面の時の踊りは絶品。観られて良かった!と高揚して外に出れば、見上げる破風の屋根に上がった櫓に鳳凰が見えて霜月 歌舞伎座顔見世の夜は更け行くのでした。
November 14, 2018
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一、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)大川端庚申塚の場 お嬢吉三 は次男の七之助さんお坊吉三 は親友の三津五郎さんの長男 巳之助君夜鷹おとせ は三男の鶴松君和尚吉三 は可愛がられていた獅童さん十八世中村勘三郎七回忌追善 ニコニコ成長をほめてくれる勘三郎さんがどこに隠れているかしらと歌舞伎座の中で探しています。 二、大江山酒呑童子(おおえやましゅてんどうじ)カンクロさん、いだてんのため、体をしぼっているからちょっと丸みのある 勘三郎さんの可愛らしさが良かったねと思った人のひとりです、私も。勘三郎さんのを観ていない若いお友達は絶賛してました。これからの若い役者さんが勢ぞろいでしたからこんな風に、次の世代の役者と贔屓が育つのかしら。頼光(扇雀)の四天王渡辺綱、坂田公時、碓井貞光、卜部季武(今月の歌舞伎では、歌昇、隼人、いてう、鶴松)外郎売の口上の中の中にも東寺の羅生門には茨木童子がうで栗五合、つかんでおむしやるかの 頼光の膝元去らず。鮒金柑(フナキンカン)椎茸定めてごたんな…のあたりが四天王が登場するところ茨木童子は酒呑童子の子分の鬼。京の都で乱暴狼藉を働き、頼光に腕を斬られたがその腕を取り戻しに来たそうな。フナ キンカン シイタケ 定めて は、綱 金時 季武 貞光 その後の ゴタンナ は豪胆な、と解釈できるそう。面白いね。三、佐倉義民伝(さくらぎみんでん)歌舞伎座で観た幸四郎さんの義民伝もコクーン歌舞伎(まつもと大歌舞伎)の義民傳も好き。三世瀬川如皐 作。与三郎と夏を過ごしたので、如皐の名前が特別に見える。宗吾様を演じる時は、普段も超良い人になっちゃったんだよね、勘三郎さん。会いたいなぁ
October 16, 2018
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「助六」河東節でないのがちょっと不思議。口上もないし、長唄の「助六」です。とは言え、待望のニザさんの「助六」2009年だったかな。玉三郎さんと仁左衛門さんの「助六」観たかったんです。思い切って、南座まで行こうと思ったくらい。でも、あの頃は、南座は夢のまた夢でした。念願叶った今回の「助六」は、やはり思った通りの色男。いくつになっても、惚れ惚れする男ぶりはサスガ!ですホ~っとため息をつきつつ團十郎さんの助六を懐かしむ気持ちもあり。全く違った助六ですがイイ男には違いなく、ニザさんがこうなら改めて、勘三郎さんが演じたら、どんなだったかしらの想いにかられます。揚巻もそうだけど、朝顔仙平のみっくんも十郎の勘九郎さんも初役が多い「助六」熱演、好演の中でも千之助君がずいぶんと大きくなって芸達者な又五郎さんと渡り合って大活躍していたのに驚いた!玉三郎さんと仁左衛門さんが親子の役なんて、と思うけれど観たら、全然違和感ナシ。ヤンチャをしたら破れちゃうから戒めになると紙衣を着せるところが上方流。叱られてシュンとなる助六、可愛くてなんか、微笑ましい。揚巻が打ち掛けに「助六」を隠しての見得、團十郎さんの「助六」を思い出しちゃった。「助六」の舞台写真を買って、そこへ團十郎さんにサインしていただいた忘れられない そのポーズ。めったに、そんなことってないから、宝物です。「大溝へ浚え込み、鼻の穴へ屋形船蹴込むぞ」「キセルの雨が降るようだ」調子のよい江戸弁が懐かしい團十郎さんの「助六」が大好きですが玉三郎さんの美しさは奇跡と、よく書かれるけれど 74歳のニザさんの「助六」が放つゾクゾクする魅力も奇跡でなくて、なんでしょう。 39歳の初演の時、十七代目の勘三郎さんに教わったそうです。 37歳の勘九郎さんに背中を見せるための渾身の演技。 「僕の中には、まだ彼がいるんですよ。夢にも出てくる。 夢の中で芝居したり喧嘩もしたり(笑)。 その分身(勘九郎、七之助)と追善で芝居をするんだから、 喜んでくれてると思うんだけどね」『十八世中村勘三郎七回忌追善』に寄せたインタビューでそう答えた仁左衛門さん 「まだいるんです」おんなじ想いの観客のひとりの私も万感胸に迫りながら舞台の上の「助六」を見つめていました。この日も花道を最初から最後まで見渡せる席だったので 助六の出端も、玉三郎さんの満江が引っ込むところも しっかり目に焼き付けました。3階席が多い私には貴重な貴重な瞬間です。次に観る時が楽しみです。
October 13, 2018
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「宮島のだんまり」だんまりは歌舞伎の福袋みたいに良いもの盛りだくさん、ふだんはご縁がなさそな人も仲良く並んでオールスターキャストみんな、それぞれステキ。私の眼目は種之助君の白拍子、可愛い。男らしいお顔なのに、女方似合うのがまたウレシ。そして、赤い平家の旗を持った力者の仲助君。歌舞伎座の舞台にひとり、目立つお役を任された彼を見ていたら、これも追善なんだなって思った。門閥によらず、実力のある者を抜擢すると公言していた勘三郎さんが平成中村座で試演会に力を注いだように勘九郎さんもお弟子さんに見せ場を作ってくれて、勘三郎さんの志を受け継いでいるんだなって。「吉野山」義経を慕う静御前、静御前を慕う忠信。白拍子だけど、江戸時代のお姫様のような(歌舞伎は時代考証ユルイです。物語としての楽しさ優先)可愛らしい玉三郎さんを観られる観客シアワセ父と共演した大先輩と踊れる勘九郎さんもシアワセそして譲っていただいたこのお席は花道が良く見えるお席。鳥屋に引っ込む寸前まで玉三郎さんを目に焼き付けられて眼福の極み。最後の最後まで気を抜いていない玉三郎さん。消え入る瞬間に玉三郎さんの発する輝きのかけらのようなものが零れ落ちたのが見えた気がした。いつもはお席でお弁当を食べるのはせわしないので軽食で済ませるのですが、勘三郎さんの追善の時くらい幕間の間も、ジックリお席で勘三郎さんに浸りましょうと岩手銀河プラザで「ウニ・イクラ・カキ」の入ったお弁当。目も心もお腹も、みーんな満足、満腹七之助さんの揚巻は玉三郎さん譲り。玉三郎さんの全盛期を知らないので、追体験しているような美しさと風格を兼ね備えた花魁が観られて ああウレシ♪揚巻さん、玉三郎さんの時と同じ衣装(と、思ったら、自前の衣装を玉様、貸してくださったそう)2018年初夏、胸を焦がした与三郎と同じ人とは思えない。七之助さんに肩を貸す三浦屋の若い者で仲助君。ガッシリしているから、揚巻がより華奢に女らしく見える。七之助さんが白玉の時は、まだ卒業したてだった仲助君。歩き方もバタバタ(^-^;福助さんとお対の橋吾さんが色っぽいまなざしで先輩らしく一日の長と感じたけれど今はちゃんと仲助君も花街の風情を醸し出していました。(^O^)松也君、梅枝君、みっくん、新吾ちゃんが並び傾城だったサヨナラ公演では、新造だった芝のぶさんが傾城で並んでいるのが中村屋の追善らしくてウレシイです。鶴松君もね。麗しい芝のぶさんの延長線上のお席で観られてドキドキでした。屋上庭園、最初は殺風景だったけれど、最近は観るたび庭らしさが増してきました。時の流れは人も自然も育んでいきます。彌十郎さん、亀蔵さん、國久さん、彌風さん、土橋さん中村座でお馴染みの顔ぶれがいっぺんに揃うのは「助六」だから。やっぱり「助六」はいいなー。八大さんも大和さんもいるし、あ、かなめさんったら可愛い振袖新造。(後から気づいた、猿君も白玉付きの振袖新造だった! まさか、まさかの振袖新造、ノーマークでした)写真入りがほしくて、後半になってから買うから、こういうことになるのね。長くなったので、「助六」の続きは、次へ!
October 13, 2018
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みんな勘三郎さんの声が聞きたいので イヤホンガイドを借りる人の数が多かった!!なぜ、そう思ったかって?借りる人の数をカウントしたわけじゃないの。イヤホンガイドを借りると、解説のお陰で花道から登場が、早くわかったり見るだけではわかりにくいシーンでも、借りてる人だけ笑ったり借りない人とちょっと違いを感じることは普段でもありますが同じタイミングで笑ったり、感心してうなづいたりする人、こんなにたくさん感じること、なかったです。みんな勘三郎さんが好きなんだ。彌十郎さんの通人。「助六」に出てくる粋なお人。「さよなら公演」で勘三郎さんが演じました。どうしても、その姿が重なります。フワッと涙がにじみます。股をくぐった後、彌十郎さんが斜め上を見上げて勘三郎さんに語り掛けた時、我慢できず、スッと涙が流れ落ち、はぁ、やじゅさん!と、前の席のご夫婦、特にご主人が肩をふるわせている背中が見えて全く知らない方なのに、グッと親近感を覚えます。勘三郎さんが演じたかった「助六」は仁左衛門さん。勘三郎さんには叶わなかったけれど、その想いを勘九郎さんに伝えます。いつの日にか、勘九郎さんが千之助君にバトンタッチする日も来るかしら。
October 5, 2018
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歌舞伎座の一階の扉のそばに大きな勘三郎さんのお写真が白い花と共に飾ってありました。珍しく良い席を奮発したので、出入りの度にそのお姿が目に入りただの写真でなく、そこに勘三郎さんがいらっしゃるようで素通りは出来ず、その度 お辞儀をしていました。ドキドキするけれど、せっかくの追善ですから、とカメラにおさめようと思いました。廊下に飾ってあるので、迷惑にならないようにと反対側の壁の近くに立って、前を通る人が途切れた一瞬をとらえようと、カメラを構えているとなんと、同じように、うしろの壁に張り付いている人が…あら、と思ってよく見ると平成中村座のお茶子さんでした。お行儀悪にならないように気遣いしていらした。「私が初めて平成中村座に行った日も、 見物にいらしてるところ、お見かけしました。 後からお茶子さんとわかって、非番の日も通うなんて、 ほんとにお好きなんだなって思いました。」なんて、思い出、お話したりして。いつも明るくしていらっしゃるけれど一ファンの私でさえ、悲しい6年だったのだからこの方はどれほど、と思うと胸がいっぱいになりました。勘三郎さんの所縁の人に廊下でもお会いするなんて、つくづく追善なんだな~と嬉しくて、そしてちょっぴり 涙
October 5, 2018
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もうね、みんな みんな 胸がいっぱいでした。福助さんの名前を九月の歌舞伎座の演目の中に見つけた時から。初日に観ることはめったにない私まで、忘れず申し込んだ福助さんの復帰の日。『金閣寺』福助さんのお役は今までなら雪姫。けれども、今月は最後に登場する足利将軍の母慶寿院。出番はわずかでも、福助さんのお姿を見られるだけでもう、それだけで泣きたいくらい嬉しいこと。歌舞伎座のあちこちに見える友人たちも想いは同じ。その日、席に着いた時に気づいたのは、桜の木の陰で雪姫が見えない。芝のぶさんも(T_T)慶寿院はセンターだから、福助さんをよく見たくて選んだ席なのに、ええい桜、邪魔!と思ったけれど、後で雪姫を縛った縄を結ぶ木。その木がなければ、始まらないと気づいて、あきらめた(^-^;松永弾正の松緑さん、まっすぐな真面目な松緑さんなのに悪人の弾正思いのほか、合ってる感じ、意外。以前、上手のサイド、東側の真ん中辺りに座った時、花道は良く見えて楽しかったけれど上手にある雪姫が隠れてほとんど見えず、ガッカリだったことがあった。ただ、良いこともあって…大膳と碁を打つ染五郎さんは下手に居て相手の大膳は上手。普通なら上手のほうにまっすぐ顔が向くわけだけどお芝居なので、客席から良く見えるように体は斜め。そうすると大膳を見ている染五郎さんの視線がこちらを向くことになるので♥歌舞伎は、上下関係がはっきりしているから、主役や偉い人、お大尽は上手。席を選ぶ時、演目と観たい役者によって、取るべき位置が変わるんだと気づいたことを思い出した。あの時の染五郎さんが今は幸四郎さん。今月は雪姫の夫、絵師 狩野直信。縛られやつれた直信に同道するのは大膳の手下の橋吾さん。ガッシリ逞しいので、直信の哀れさが引き立つ。いつも気力みなぎり、生き生き輝いている幸四郎さんとは思えない、病人のようで痛々しい。待ってて、後で雪姫が助けに行くからね。児太郎君、大抜擢の雪姫に全身全霊で向き合っているのは難しいとされている大役なのはもちろん、福助さんとの共演の嬉しさにほかならず。ほんとに良かったね、よく頑張っているねと、健気な雪姫を見ているだけで、もう涙。今や遅しと待ち構える客席は、東吉に救われた雪姫が直信の元へと花道を走る時から、ああ、ついに福助さんに逢えると感極まって、拍手の手に力が入っていた。そして、いよいよ福助さんのお顔が見えた時、歌舞伎座が揺れるくらいの鳴りやまない拍手、新聞に2分間と書かれた万雷の拍手が起きたのだった。おかえりなさい、福助さん。くれぐれも無理はなさらないでくださいね。大事な 大事な 福助さんです。
September 2, 2018
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熊谷をりっぱに務める10代目もいいけれど大蔵卿がチャーミングで大好きです。父譲りの熊谷だけでなく、吉右衛門さんの当たり役の大蔵卿もきちんと受け継ごうとする想いも含め幸四郎になっても、これからも変わらずあなたのトリコです((♡▽♡))初午のシンボルの地口行灯。歌舞伎座二月の恒例行事。昼の部のラストは「井伊大老」前に観た時より、直虎を一年観た後は、井伊さんち贔屓になっていました(^-^)
February 17, 2018
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一幕目の舞踊、「春駒祝高麗」舞台の上手に優美な梅枝君が居て下手に米ちゃんと梅丸君が並んでいる。あら、ウレシ。米吉君と梅丸君は、可愛らしい若手女方の2トップ。淡い色の振袖で華やかで姉妹のよう。と思って見ていると、「春駒祝高麗」は「対面」に似ている。曽我物はいろいろバリエーションがあるそうなのでその一種なのでしょう。となると、米吉君と梅丸君がお対の役ではなく、梅枝君が虎で、米吉君が化粧坂少将で二人がお対なんだ。と思ってよく見ると髪型なんかも違いがありました。梅丸君のお役の喜瀬川も有名な花魁らしいのですが「対面」にはいない?知りませんでした。よくよく見ると、米吉君は立女形らしい風格がある。梅枝君と揃って形よく決まっている。3歳違いかな。キャリアもそうだけど自信かな~。普段は可憐で清潔感のあるところが魅力でもその謙虚さで損しちゃう。梅丸君の3年後に期待しようっと。
February 17, 2018
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二月も 高麗屋さん 三代襲名 おめでとうの 歌舞伎座です。今月は両花道。遠目で見ると大胆な構図の草間さんの絵。近くで観たら、手の込んだものでした。祝い幕なのに、お名前が入っていないのは珍しいねと連れの友人がつぶやいていましたが、もとから草間彌生さんの作品にsympathyを感じていた10代目がたっての願いで既存の草間作品から三点選んで組み合わせたものだと、後から知りました。テーマは「愛を持って人生を語ろう」想いが届いた10代目も自分の作品が高さ約7m、幅約30mというスケールで大勢の目に触れることになって草間さんも嬉しい。文字通り 愛を感じる祝い幕です。浅草の綺麗どころが桟敷席を占めて、なんとも華やかな総見。三幕目の忠臣蔵の七段目。白鸚さんの由良助、玉さんのおかるにニザ様の平右衛門。両花道を使ったにぎやかなお祝いの二幕目。歌舞伎座さよなら公演の時のような豪華な配役。眼福の極みの夜でした。
February 11, 2018
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壽 初春大歌舞伎 の昼の部。早く口上が見たかったので夜の部を先に観てしまった。しかも初日だったから、ようやくって感じ。車引きの兄弟は阿弖流為や桜の森を思い出す最も大好きな三人もう新作ではなくて古典で観ることが多くなるのかななんて思いながら観る大事をとって他の出演は控えた猿之助さんの元気な涎くりを見て感激。皆さんがお病気もお怪我もなくお元気にご活躍なさいますように!
January 21, 2018
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さて、いよいよ、襲名披露の口上です。割れんばかりの拍手って、こういうのを言うのでしょうか。広い歌舞伎座が揺れるくらいの大きな、そしていつまでも続いた拍手。その広い、広い歌舞伎座の上手から下手までギッシリと居並ぶ幹部俳優さん達。藤十郎さんのお元気な姿が見られて嬉しいこと。大ベテランがいて、新染五郎さんのような若者がいて大きな家族のようなところも歌舞伎の魅力です。七君は女方の拵えでなく、口上の中に「大好き」って入っていて可愛かった。三幕目でお姫様で踊る二人も女方じゃなくて、扇雀さんはともかく、孝太郎さんは珍しいんじゃないだろうか。私は口上の時、紫の野郎帽子の女方さんの家紋の入った平打ちかんざしの姿を見るのが好きなので、ちょっと残念です。高麗屋さんと同じマサカリの髷を結った左團次さんが相変わらずお茶目で暴走?していて笑いを誘っていたので、次に話す人やりにくいだろうなと思ったら、吉右衛門さんだった(^-^;良かった、良かった。吉右衛門さんなら大丈夫。ホッ。「勧進帳」幸四郎になった染さんの弁慶は、名前の大きさに負けない大きな弁慶になっていました。四天王も華やか、豪華、豪華。がんじろはん、芝翫さんと愛之助さん、歌六さん。これだけ個性豊かだとご主人の義経大変だろうな。そして、玉三郎さんや七代目染さんの義経を見てきて、少ない動きの中に気品と哀愁をにじませる難役だと思う義経。それに挑む新染五郎さんをドキドキしながら見守っていたのですが堂々と演じ切って「染高麗!」の声が早くも飛んでいました。すでに、若い女性客の中に何人も、新染五郎さんの時だけオペラグラスを向ける人がいたのにはビックリ。七代目染さん好きの私のためにお友達がとってくれた席は花道の上あたり、祝い幕の幸四郎の名前を背に飛んでくる幸四郎さんが大きく見えて、嬉しすぎ。抑え目ながらも、富樫の吉右衛門さんが二人を包むようにこの上ない名演技で襲名披露を祝ってくださいました。「勧進帳」のクライマックス、「あら、地震?」と小さくあちこちで声が。染さん、もとい新幸四郎さんの熱演のあまり揺らいだのかと思いましたが、ほんとの地震だったんだ、とは言え、この迫力あるお芝居から目を離せるわけもなく舞台は粛々と進んでいったのでした。染五郎じゃなくなって、寂しいな、正直なところ。その名前も含めて色っぽくて良かったのに。テレビで山川さんが幸四郎さんが「白鸚」を襲名するには若いけれど、「染五郎」という名前に収まり切れないくらい大きくなった息子を見て、「幸四郎」を譲ることにした幸四郎さんの優しさ、というようなことをおっしゃっていた。素敵な解釈だこと!私もまっすぐ応援しようっと!
January 2, 2018
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1月2日 初歌舞伎は口上のある夜の部を観ることにしました。双蝶々曲輪日記、七君の吾妻が観られて春から縁起がいいこと、いいこと。芝翫さんの濡髪は回を重ねるごとに貫録が増して、頼もしいこと。今の相撲界にほしいなぁ、こんな立派なお相撲さん。もめごと、うまく収めてくれそうな風格。濡髪についてる閂さんは、今回も橋吾さん。りっぱな体躯で、時代物の時は一部の隙もないような優秀な部下をこなせるのに、閂の時は別人のよう。どうして、風貌まで変えられちゃうのか、毎度感心させられる。あら、橋吾さん、いくらライトがあたって暑くても、ウトウト寝ちゃったらダメじゃない。がんばって!と見ていたら、ついに舞台の上の芝翫さんに見っかっちゃった。あ!思い出した。そういうお役でした(^-^)それにしても、授業中の中学生みたいな自然な居眠りでした。彌紋ちゃんや錦次君の元気な姿も観られました。愛之助さんは二役を演じ分けて初笑いのお福分け。与五郎の役を染さん、もとい新幸四郎さんが演じた時のこと、獅童さんの与五郎と仲良く花道を歩いた橋吾さんのこといろんな場面が浮かんできます。同じお役でも役者さんの個性で、何度でも観たくなる。歌舞伎っていいなぁ二階に高麗屋襲名の祝い幕を観に行ったら、NHKの番組の生中継のためお花のように可憐な石田ひかりちゃんの姿が見られました。映画の「ふたり」のみかちゃんは永遠。一階には高麗屋のお弟子さんも襲名披露のお写真が飾ってありました。おめでとうございます。錦一さんが幸蔵さん、錦弥さんが幸右衛門さんです写真が入ってから(昼の部は21日に観るのでその時に)買おうかと、筋書の見本を見せていただいたら襲名の晴れ姿(立ち姿)のお写真は、もう入っていましたよ。一度しか(前半)にしか来られないお客様も良かったね(^^)/
January 2, 2018
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「瞼の母」で涙を絞ったあと、夢のように美しい「楊貴妃」2017年の歌舞伎座は幕を閉じました。「楊貴妃」上手(かみて)にお琴が6、7面、並んでいるのは歌舞伎では観たことなかったような歌も音色も、演奏だけでも成立するくらい素晴らしいものでした。「楊貴妃」他の追随を許さないのは、中身からも美しさが溢れ出るからに他ならない。今まで玉三郎さんが通って来た道には茨も涙もきっとあったはずなのにそれらが昇華して玉と輝いているのでしょう。道はまだ半ば、お正月にはこんな番組も。坂東玉三郎が愛した女~越路吹雪に魅せられて~琴の数え方ってなんだっけと調べていたらこんなツイート発見。玉三郎さんに胡弓はつきものと、当然のように聴いていたけれど「楊貴妃」放映されることがあったら胡弓も、そして作品全体をしっかりと享受したいと思います。胡弓の奏者として参加されておられますが生田流筝曲演奏家 奥田雅楽之一(うたのいち)さん。おじいさまは宮城道夫さんお弟子さんで、伝統音楽の第一人者の唯是 震一(ゆいぜ しんいち)さん。 玉三郎さんが一流であることで隅々まで一流の舞台が味わえる幸せを改めて感じ入ることになりました。ツイッターお読みになると一番良いのですがツイッターの見方をご存じない方もいらっしゃるので一部、引用させていただきました。奥田雅楽之一(うたのいち)さんのツイッターより今日は歌舞伎座で12月の「楊貴妃」のお稽古があった。今回、僕は胡弓に専念するんだけど、玉三郎丈は胡弓奏者のスペシャリストでもあられるので、お稽古の度に僕の盲点を指摘下さる。それは本当に有難く、勿体ないこと。なにはともあれ、ご期待に応えられるよう、必死で勉強しなければと思ってる。昨夜は「楊貴妃」の舞台稽古があって、図らずも玉三郎丈が一つの舞台を芸術品に仕上げていく過程を拝見することができた。演者はもちろん、裏方を含めたスタッフが一流であること、又、その一流の方々を使いこなせるところが本当に凄いことだと思った。初日は明日。僕も責任を果たせるよう集中したい。僕と胡弓の果てしなき冒険が続く日々。楽器のこと、弓のこと、糸のこと、玉三郎様は胡弓のことを本当によくご存知で、連日、身に余る勿体無いご指導を頂いている。「楊貴妃」という作品を通じ、僕が成長させてもらっていることを亡き祖父もきっと喜んでくれていると思う。だから頑張らないといけない。歌舞伎座千穐楽。今年最後の演目は祖父が玉三郎丈のために魂を込めて作曲した「楊貴妃」だった。一昨年他界した祖父のことを想いながら、本当に力不足で歯痒いことばかりだったけど、毎日舞台を務められて幸せだった。玉三郎丈に教えて頂いたことを無駄にしないよう、しっかり勉強しようと心に誓った。
December 26, 2017
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今年は、あまり歌舞伎が観られませんでした。ミュージカルのリピーターだったので残念ながら、歌舞伎は少なかったのです。納涼の後は、初歌舞伎をエスコートして来ただけ。なので、せめて観劇納めは歌舞伎座、は意味があったかも。中車さん、歌舞伎座に慣れてきたように感じられました。歌舞伎の世界に飛び込む決心とか勇気を思うと映画俳優の香川照之のファンだった分、口さがない人に悪く言われたくないと思ってハラハラしながら見ているせいか、夏は、まだ歌舞伎座が広く感じました。玉三郎さんは、あなたらしく、とおっしゃっているようですが一流の俳優さんとしてのキャリアと、玉さんの素晴らしさを理解できる力でもって中車さんが求められていることを捉えて、誰よりも確実に近づいて行っている気がします。濃密な時間が流れているんだろうな。「瞼の母」、梅枝君が、ほんとうにとっても健気で可愛くて、立っても、歩いても、話しても綺麗。若手の女方さんで一番好きかも。私はずっと可愛がられてきたから財産はみんな兄さんにあげたらいい兄さんを探しましょうと自分の意志で言える情が深くて、気立ての良い娘さんであるから忠太郎と別れた後のおはまさんの生き方が非情でだらしない母でなく、必死に生きてきたんだなって伝わってきます。脚本と共演者がいくら素晴らしくてもそう思わせるのは梅枝君の力がないとね。周りの席のお客様もみんなすすり泣いていました。納涼で観た「足跡姫」では七之助さんの妹でしたが(登場シーンは少なくて、物足りなかったけれど 鮮やかに印象に残りました)野田さんの演出を受け、歌舞伎との違いに刺激を受けたと筋書に書いてありました。お父上からも もちろんですが、さらに、玉三郎さん、野田さんからも、たくさん受け継いでくださったら来年、再来年と楽しみです。そうして考えると、納涼で観た中車さんと梅枝君を観納められたのは、ありがたいことでした。成長著しい児太郎君と、大大大好きな萬次郎さん母子も観られらことですし。この日、私は3階の二列目。大向うの声が隣でなく後ろから聞こえるせいか、小さくて遠慮気味のようなかけ方。玉三郎さんが大向うがお好きじゃないないことも作品に大向うが合わないことも理由でしょうか。私自身は、幕の途中にかけてほしいところはなかったけれどスゴイね、うまいねってかけたい気持ちはわかります。名演、熱演と思ったら、幕が閉まる時にいっせいに屋号をかけるんじゃダメなのかしら。そうしたら、かけてほしくないお客様だって納得じゃないかしら。拍手と同じような扱いで大好きが伝わっていいと思います。
December 26, 2017
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ギリギリで千穐楽のチケットが取れて嬉しかった、もう一つのことはこの写真を撮ってくれた友達のこと「スマホでパノラマが撮れるって娘に教わったの」って見せてくれたので「いいなー、iPad は出来ないよ。」なんて、話からiPad miniでも実はパノラマ撮影の機能があったことに気づかされましたビデオ、写真、とメニューが続いてスクロールするとその下に選択肢ありました新しい世界が広がった感じうれしくてパノラマ写真をたくさん披露するようになるかもしれません(^ー^* )フフ♪家族や友人への面倒見の良さは半端ではないけれど、観劇の趣味もしっかりと組み込んで(確実に、私の倍は観てると思う)アクティブな彼女には、リスペクトしかない!でも、カッコいいなーと見とれてばっかりいないで少しは影響受けないとな、( ̄∇ ̄;)ハッハッハ来年は、高麗屋さん襲名から一年が始まります歌舞伎ではじまったご縁の私たち今日一緒に観られたこと明るい歌舞伎の未来に乾杯!
December 26, 2017
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観たい芝居がいくつか、あったのです。迷いに迷っていたのです。他の約束との兼ね合いもあって最後までずっと迷っていたけれどここを通ったら、やっぱり!観たくなりました。玉様の美しい楊貴妃はもちろん、玉様の手厚いご指導の下、がんばっている中車さんの熱演を観たい気がしてきました。どんな忠太郎を観せてくれるのかしらと夏に「刺青奇遇」を観たので気になっていたのです。キーメタ!千穐楽の歌舞伎座が今年の観劇納め。なんて、考えているうちに、若き歌舞伎絵画家?の虎之介くんの個展会場に到着します。
December 23, 2017
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もと同僚を誘って昼の部観た。歌舞伎が観たいと言うので、若者なのでワンピース歌舞伎かなと思ったらはじめてこそ、古典から観たいとのたもうたそれならば、と歌舞伎座へお連れした。健診の後だったので、お弁当の手配に間に合わないリスクもあったのでデパ地下、木挽町広場、歌舞伎座内でお弁当が買えることを伝えて、持参することにしていた。どこで買って来るかわからなかったので私はあえて、辨松で用意してみた。「鯉つかみ」はアクロバティックでわかりやすいし、「奥州安達原」はいかにも歌舞伎的だし、ちょうど良いバランスだったかな。凱旋!鯉つかみ、観られて満足、満足。それにしても、いつも初めての人を連れてくる時染さんなのは偶然なのか、私の企みなのか。ウフフ。「阿弖流為」の時に観た友も、「豊綱卿」の時に観た友もカッコいいと好感触。失敗だったのが、二人桃太郎の時かな。犬、犬って。いつもは違うワン!用事のため、三幕目が観られないのを悔しそうに、彼は去った。ダイジョブ。あわてないでも、次があるから。「入谷畦道」は初心者にはわかりにくいからちょっと分かるようになった頃観られたらいいね。
November 13, 2017
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三階二列目。コスパの良い席で、見納めです。勘三郎さんがいたころの中村座の千穐楽の時のように、懐かしい顔ぶれが揃っている客席。千穐楽って特別。この前観た時より、ずっとずっと歌舞伎になっていた。歌舞伎座と役者に合った作品になっていた。歌舞伎役者の底力っていうか、とにかく凄い。坂口安吾の原作の良さも野田さんの良さも歌舞伎の良さもちゃーんとあったけれど、詰め込み過ぎかなって気もしないではない。(^_-)-☆ってか、解体して3つくらい、面白いお話が出来そうなんだもの。観るたびに、違う発見があって、贅沢な悩みだけれどね。染五郎さんのオオアマ、大海人皇子だからイルカを背負ってるの?海の王子だから?蘇我入鹿のイルカなの?とか気になっていること、たくさん。彌十郎さんと亀蔵さん達の鬼達の存在とか、変わっていく様とか婚約おめでとうのみっくんの急成長ぶりを見て、彼女がいたから安心して仕事に打ち込めたんだから、きっと良い奥様になるわねなんて浮かれたことを思ったりして、余計なお世話だけど、どのシーンも面白かった、見ごたえあったな~。ここから見ると、1階の前列では近すぎて観えなかった舞台美術と、舞台上の人が皆見えて、いっそう深く入り込める。大仏の首のところ、落ちる前はどうついているのか確認したかったけれどそれには残念ながら不向きだったけどね。(三階だと上のほうが見切れちゃうので)花道を行く鬼女達。長い裾を引いて去っていく鬼女達。エナコとヘンナコで大活躍の芝のぶさんがどの鬼女なのか知りたいし、國久さんは何番目かも知りたいけれど鬼のお面があるから、判別しづらい。(筋書の名前順の並び順でいいのかしらん)誰が言ってるのか知りたい。どのセリフも優し気に妖し気に響きます。「そんなところにじいっとして、冷たくはありませんか」惑わそうとしているのかしら、ほんとは優しいのかしらと迷ったこのセリフがいつまでも残りました。最初のところの「今日でなくっちゃいけないのかい」 と耳男をそそのかそうと腕をのばしてくるように誘う声。もう、ここだけでもずっと観ていたいくらい好きだし。ほーら、耳男の感想も、夜長姫の感想も書けてない。早寝姫だってそうだ。こんな風に良かったって、まだ書けてない。シネマ歌舞伎になったら、何度もリフレインしちゃいそう。カーテンコールは賑々しく。客席にいた野田さんが呼ばれ、にこやかに並ぶ。伝左衛門さんは、役者じゃないですからと言わんばかりにお辞儀の後、すぐ引っ込んで。三度目?かな。幕が開いたら、全員座って深々お辞儀。終演後、久しぶりの出待ち。出待ち自体よりも、みんなでお名残り惜しく今観た芝居の話をしているのが楽しい。とは言え、花形役者の皆さんがお出ましになる度楽屋口が沸く。野田秀樹さんも登場。気さくに質問に答えながらペンを走らせている。中村屋のご贔屓と一緒に、勘九郎さんと七之助さんも、ほかの皆様にも「お疲れ様!」って声をかけて見送った。中村屋愛であふれている空間はやっぱりいいね。勘三郎さんのカンパニーが大好き。演技もビジュアルも奇抜だった、あれほど強烈だった芝のぶさんが穏やかな微笑を浮かべていたのが一番印象に残ったかな。菩薩のような美しさ。(2017.8.27)
September 2, 2017
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一部の「刺青奇偶(いれずみちょうはん)」を観ていなかったので観たかったし、もう一度桜の森が観たかったので、幕見に並んだ。朝から通しで、三部まで買えるかと思ったら甘かった。それぞれの部についての通しはいいけれど、一部ごとに並ばないといけないって。ってことは一部に並んでも、一部を観ちゃったら二部は観られない。一度観たけれど、もう一回観たかったな、二部。一部が終わったら、急いで三部に並ばなくちゃ。並んでいる途中に、「おけぴ」をチェック。三部のチケットが出た。急病で観られなくなったご家族の代わりに観てくれる人いませんか?と天から降ってきた投稿。もちろん定価通り。評判通りの芝のぶさんのしっとりした演技と、中車さんと七君の純愛に涙する。染さんの親分、たいそうステキ。これは、これからどんどん合ってくるだろう楽しみなお役。ここでも、歌舞伎座の美術はほんと素敵。幕が開いた途端、その世界へ誘ってくれる。七緒八くんの「玉兎」もようやく、観られました。前にこの踊りを観たのは、染さんが踊った時。だいぶ前なので、比較するほど覚えてないけれど小さい勘太郎君、指の先まで、ひとつひとつ丁寧。三部は並ばなくていいので、安心して外に出た。すでに三部のために長蛇の列。私もあそこで頑張らないといけなかったけれど譲っていただけたのはホント ラッキー。観る前に頑張りすぎると、本番で眠くなるので助かった。久々の幕見、並んで良かったの。発売時間になって、窓口へ向かう途中、見覚えのある青い人、キノカブの木ノ下さんだ((♡▽♡))アワワワ・・・・プライベートのお邪魔をしては申し訳ないと行きかけて大好きな人に会ったら、大好きっていうしかない!と思い直して(大好きって言葉はホントは不適切。その才能に敬意!)なるべく目だないようにご挨拶して、握手していただいた。一部のチケット持ってなくて良かった。僥倖としか言いようがない。♥二幕のために並んでいたご様子。作品として「修善寺物語」に興味があるのかな。木ノ下歌舞伎っぽいな、と筋書に目をやれば…そういうことか!いえ、あくまでも推測ですが、二部の弥次喜多。杉原邦生構成とあった。盟友の杉原さんが関わっておられるのでこちらを観たかったのかな。さて私は三部のために、しっかり休憩しなくちゃ♪(2017.8.27)
September 2, 2017
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桜の森の満開の下、良くなってました!3階から観たら、もっと幻想的、スケールが違いました。最初に観た時の、一階の4列目の時は、役者がよく見えてそれはそれで迫力があったけれど、世界観はこちらが優ってました。舞台の床,背景、照明、奥行き。前回見えなかったものがたくさん見えたら言葉の意味もストンと入ってきて3階B席センター、後ろの席。俯瞰で観るの正解でした。でも、芝のぶさんの表情迫力あったなーなんて覚えていたところはしっかり オペラグラスで観てたけれどね。お芝居ののっけから、中盤まで面白い、五感全部研ぎ澄まし吸収せにゃ、と高ぶる思いでずーっとおりますがラストは圧巻。女優でなく女方の面目躍如。単純な聖と邪の間の行ったり来たりじゃなくて鬼と人間、というか生と死というか5日前より更に変化というか進化というか夜長姫度が高まっていた七君に釘付け。原作にもあるあのセリフを、あんな風に言える人ほかにあるだろうか。そうかと思えば、今晩うなされそうだわ、凄まじい形相の瞬間もあるこのフリ幅がたまらん!もう一回観たい!スケジュール表を穴の開くほど見ても休みはないし、チケットだって完売なのにね。それでも、もう一回観たい!
August 16, 2017
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歌舞伎役者による野田マップかな。本作初見の感想は。歌舞伎って感じはあまりない。鳥屋の隣の席で染さんをお迎えした幸福感とは別の高揚感の中、幕が開いた。鬼女の姿を見て、「あらしのよるに」の狼達思い出す。べらぼうに巧い歌舞伎役者の皆さま。で、観終わっての感想は、「桜の森」というより「夜長姫と耳男」が濃くて、プラス野田秀樹の頭の中の世界。混とんとして、一筋縄では理解不能なところが大好きなので私はいいけどさー。野田さんの作品に中村屋の兄弟と染さんが出演するだけでそれ以上、贅沢は申しません!ってくらいの期待値高しですもん。鼠小僧より、研辰より、難しかないか?原作を読んでない(観てない)人、ダイジョブかしらん。「阿弖流為」も初日は、怪しかった。タガを締めてくれた萬次郎さんと橘太郎さんは夏休み。(゜-゜) そうしたら、いました!救世主。芝のぶさん。エナコ。芝のぶさんがいつも見せてくれるホワッと柔らかみと温もりを感じる気立ての良い女性の面影はなく、荒んだエネルギーが発せられたあの形相。稚魚の会の八重垣姫も凄かったけれど、この原作を超えているエナコを演じ、さらにはヘンナコまで。成長著しいみっくんと児太郎君も気になる。野田さんの機関銃のように浴びせかけられる言葉が野田地図の魅力だけど歌舞伎の余白の美しさに歩み寄っていただけたらね、もっといいのに。と、両方好きな私は考える。オペラグラスがいらない席で、役者さんの表情をつぶさに観られて良かった。勘九郎さんの熱演もさることながら七之助さんの夜長姫ぶりは見事というしかない。聖と邪を併せ持つヒロイン。知らぬ間に惚れ込んでしまった耳男と違いこちらは冷静な目でその言動を見据えていたはずなのに最期のあの清らかさえ感じる様子はなんだろう。愛しいと思わせてしまう不思議な力に抗えなくなる。すごいものを見てしまった。次回は、三階席。俯瞰して作品を楽しもう。2回じゃ足りず、千穐楽近くに、完成度を高めたところを観たくなるな、きっと。若い中村屋が、勘三郎さんの夢をつないでいます。
August 11, 2017
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8月は初日が遅いです。9日からなんて珍しい。彌十郎さんがお父様とお兄様の追善で「修善寺物語」勘三郎さんからも勧められていた夜叉王。重厚な、そして気迫あるお芝居を堪能した後、打って変わって、ああ、夏休み、という感じのライトなお芝居。おかえりなさい、弥次さん。喜多さん。染五郎さんの眉毛がなんとも!金太郎君と團子ちゃんがコナン君のように大活躍。いろんなパロディーが盛り込まれ、面白、おかしいうえに若い世代が活躍するので、お子様連れとか初めて歌舞伎を観る方にもいいんじゃないかな。成長した千之助君、楚々とした娘役。時々、孝太郎さんが透けて見えます。この人仁左衛門さんを目指して立ち役とばかり思っていましたが、孝太郎さんみたいにもなれる可能性も秘めていたんだとウレシイ想定外。ワンピースを観ていないので、すっごく久しぶりに猿君。大きくなったねー。表現豊かで観ていて飽きません。いつもなら可愛いな、健気だなと思う鶴松君がやけにお兄さんに見えます。児太郎君、座元の中車さんのおかみさんの役。成長目覚ましいですが、このお役を観ていたら、福助さんが演じるような役だなってフト浮かんできました。復帰が待ち遠しいです。中車さんの衣装は緑。名前はカマ キリザエモン。猿之助さんの命名で、出どこは言わずと知れた こちらです ↑↑↑↑↑今日のお席は鳥屋の隣。もうじき幕が開くのに35とか、聞こえてニギヤカ。ブルゾンちえみ?と思ったら(^O^)弥次喜多さん、ここから登場なんて嬉しすぎ。でも、三階Bは隣過ぎて、すぐ後姿、と物足りなかったのだけどなーんと、宙乗りで戻ってきてくれました。わーん、こっちへ来る。シアワセ過ぎ。狐忠信になりたい猿之助さんも可愛かったし、毎日この席で、弥次喜多が観たい!あー、タノシ!波沙羅でも宙乗りあったけれど、高所恐怖症なんだよね染さん、そんな風には露ほども感じさせない男気にまた惚れちゃいます。
August 11, 2017
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歌舞伎の予習で映画の「桜の森の満開の下」を観た。アニメ版と実写。【バーゲンセール】【中古】DVD▼桜の森の満開の下▽レンタル落ち【東宝】岩下志麻さんの妖しい美しさがあって成立しているようなお話。アニメは好きな俳優さんだったけれど、イメージが合わず、ただ、映画と取り上げる部分が違うことで、よりあらすじを理解できた気がする。野田さんが勘三郎さんへのオマージュで作った「足跡姫」に夢中になって、いろいろ読んでくと、いつも出てくる「桜の森の満開の下」観たいな!と思っていたら、半年後に歌舞伎座で、って。ビックリ。贋作・桜の森の満開の下【電子書籍】[ 野田秀樹 ]忙しくて、歌舞伎のことを、スッカリ忘れていたら、配役など詳細が発表され、「夜長姫」「耳男」と、坂口安吾の別の作品の主人公の名前。あわてて、「夜長姫と耳男」を読んだ。野田さんの舞台で主役を演じた毬谷友子さんに、なるほどピッタリの役。そして前回演じられた深津さんとか、阿国の宮沢りえさんなのかな。なかなか他の女優さんが浮かばないけれど、七之助さんなら似合いそうだなってのが第一印象。歌舞伎座で、どんな「桜の森の満開の下」に出逢えるんだろう。待ち遠しい。
August 8, 2017
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一、醍醐の花見秀吉が醍醐寺で花見をした話は有名です。招待客は1300人。集められた桜は700本。絢爛豪華な醍醐の花見が、歌舞伎座に。史実にある花見は秀吉のほかは女性ばかり、(贅をつくした着物。総額39億円だそうです)がんじろはんの秀吉が催す宴は、石田三成、大野治長などの側近、曽呂利新左衛門まで歴史好きにはおなじみの面々が顔を揃えているところが歌舞伎の楽しさ(写真は上から三越前に植えられたもの、木挽町広場に飾られたもの、歌舞伎座廊下で目を楽しませてくれた桜達)そして、今も醍醐寺では、しだれ桜が美しい姿を見せてくれます。下の写真は、当月の演目のイラスト入りのファイル。Snoopy×歌舞伎 なので、つい買ってしまう。が、もったいなくて使えないので非実用的なクリアファイル。アーンド、こちらはすぐお腹におさまう めでたい焼き二、伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)2月~3月と猿若三昧の観劇貧乏だったので4月は歌舞伎を観に行くのをあきらめようと思ったのに(染五郎さんが人殺しなのは観たくないなーということもあり)ところがSNSで扇乃丞さんが「名題女形総出演で奥庭の通天で踊っています」錦次さんが「血だるま」で頑張るとお書きになっていらしたので昼の部観たくなり、あわててチケットを探したりして。血だるまは、あまりにも可哀そうで誰か助けに来て!と呼びに行きたくなる。四天や捕り手より、しっかり目撃できるのでよいけれど複雑"(-""-)"油屋の個性豊かな女性の競演も見どころだけど、全体的に重苦しい話。その中で、名題女形総出演!の踊りはパーッと光が射したような華やかさ。センターで踊っていらっしゃる扇乃丞さん発見して(^^♪三、一谷嫩軍記~熊谷陣屋今月の熊谷は幸四郎さん。猿之助さんの相模、という配役が新鮮。私の好みから言ったら猿之助さんの藤の方が観たいな。今日のお席は3階1列目、下手より。ラスト、花道の熊谷を近くで観られるので臨場感タップリ。
April 19, 2017
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帯屋が観たくて、夜の部も行っちゃいました。扇乃丞さんが尊敬する師匠の藤十郎さんについてお書きになっているのを読んだら、どうしても観たくなる。帯屋、観たことあったかな。「桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ)」という外題は目にしたことあったけれど。心中とか不倫とかは好きじゃないので今まで避けて通ってきた。それを変えてくれたのは、木ノ下歌舞伎と扇乃丞さんの影響大かな。芸達者の人が、人の好さそうな人をいじめるから迫力あってそんなにいじめないでよ!と腹が立つんだよね。奥さんを残して、ほかの女性と心中する男に対しても何よ!って思うし…それでも、その気持ちに寄り添って観ようと思えるようになったから。長右衛門さん、観て良かった!でも、扇雀さんのお絹、長右衛門の窮地を救った賢妻なのに置いて行かれちゃうなんて、やっぱり忍びない。壱太郎君もお半と長吉の二役、見事。染さんとの楽しいシーン、一転して恋に身を焦がすお嬢さん可憐で純粋な分、切なさが増す。花形の女方の壱太郎君、もちろん女方の時も好きですが「晒三番叟」や今回のお役のように男性ならではの役も素晴らしいので、これからも幅広く演じていただきたいです。三代猿之助四十八撰の内三、奴道成寺(やっこどうじょうじ)白拍子花子実は狂言師左近ってことで「娘」じゃない道成寺。猿之助さんの踊りはワクワクする。道成寺は所化さんのやりとりが楽しくて好きだけどなんだか、ひとり、小柄な所化さんがいる。 ダレ?と思ったら大谷龍生君。桂三さんの息子さん。初舞台おめでとうございます。10歳なのに、セリフもはっきりして立派な所化さんでした。桂三さんは前名が松也。松也君の父上、松助さんの弟さん。なので松也君と龍生くんと従兄弟。龍生君は松也兄さんに憧れて、共演したいと願っているそうなのでその夢が一日も早く叶いますように!
April 18, 2017
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はじめて この演目を観た時の、團十郎さんのおおらかな太夫さんが思い出される「どんつく」三津五郎さんが、演じていた荷物のどんつく役を巳之助君。追善公演ですねぇ。三津五郎さんとみっくんは、似てない親子だなと思っていたのに、最近は、ふとした表情にハッとするくらい似ている時があります。みっくんを観ていけば、三津五郎さんと二人分、観続けられるってことですね。後ろに居並ぶお歴々。皆様で見守ってくださるようですよ。仁左衛門さんの知盛はハードなお役故最後かも、と噂を聞いては観ないわけにはゆきませぬ。渡海屋、いつ観てもホレボレします。ずっと、ずっと見ていたい。知盛になる前、登場と同時に目が((♡▽♡))今月の安徳帝の右近ちゃん。どの子役さんが演じてもお上手なので健気さに涙を誘われるお役ですが、素晴らしい梅若を観たばかりなので注目、注目。右近ちゃん、安徳帝も立派でした。平家の世が続いたら、良い帝になったでしょうに(T_T)さて、大物浦。ここでは官女を演じる扇乃丞さんが観たい!と思っていたのに、うーん。上手のお席に座った私からはちょうど扇乃丞さんだけが見えない!時蔵さんとしっかり重なっちゃう。典侍の局も好きなお役なので、ここは時蔵さんをしっかり堪能。扇乃丞さんといえば、渡海屋の場で幕が開いてすぐ、登場。「附けの會」のゲストの時に素晴らしさを目の当たりにして以来、歌舞伎座出演を楽しみにしていたので、まぁウレシ!物語の世界へ導く演技の確かさもさることながら、お姿がね、素敵なんです。立ち姿、所作がキレイ。そうそう、知らない演目だったのでノーマークだった「名君行状記」、梅玉さんのお殿様、度量が大きい。大人です。真山青果、好きかも。中村屋が好きで観始めた歌舞伎ですが、奥が深いです、まだまだ私が知らない魅力でいっぱいです。
April 2, 2017
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舞台の上の桃太郎と同じくらいの年ごろの幼子も何人か見えるアットホームな観劇会のお仲間に入れていただきました。こんなに小さいのに、歌舞伎が好きだなんて頼もしい。いや、テレビの「にほんごであそぼ」に出演している勘九郎さん親子を観ていてヘタな大人より、よっぽど歌舞伎通だったりしてね。桃太郎さん達をゴキゲンで観ていたのに途中退場になっちゃった。周りを気遣った若いママ、ご自分も観るのをあきらめるの残念だったろうに、キチンとした方なのね。うるさいとは感じなかったけれどな、一帯が身内なんだから気にしなくてもいいのにな。楽しそうに観ていて、観劇態度素晴らしかったんだけど。二人に、最後まで観せてあげたかった。13日には完全に睡魔に襲われた長三郎さん、今日は立派につとめてました。ちょっと寝顔を観たかった気もする。(スミマセン、不謹慎で)それにしても、初舞台にこれほど相応しい演目はないね。わかりやすくて、楽しくて、おめでたくて。友達とその母上もご一緒でした。おいしいおいなりさん、ごちそうさまでした。_(._.)_初歌舞伎の友達も加わって、記念の舞台を観られることに感謝。勘三郎さんがいなくなって悲しかった人たちを笑顔に変えてくれた小さな大物たち、ありがとう!「梅ごよみ」も大好き。舞台一面が川で。お舟が出るのも楽しいしスッタモンダあっても、丸く収まってイイ感じ。初歌舞伎の友達に、ギャラリーを見せてあげたくてタワーに行ったのにお休みだったのでガッカリです。また、今度ね(^-^)
March 1, 2017
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「絵本太功記」は豊臣秀吉の「太閤記」を劇化。芝翫さんの光秀。魁春さんや孝太郎さん、いい俳優さん揃いだけど光秀があまりにも気の毒で苦手な演目。なのに、全13段のうちの10段目、「太十(たいじゅう)」呼ばれ、よくかかるのはなぜ?歌舞伎に詳しい友人に聞いたら、座頭(ざがしら)は主役の光秀、立女形は操、花形は十次郎、若女形は初菊、老役は皐月と、歌舞伎の役柄をふりわけるのに便利。そして、久吉・正清を加えると主役級の役者を使えるので、多彩な顔ぶれになるから襲名披露の時にちょうどいいからなんですって。今回、光秀のライバル秀吉の郎党の役の橋吾さん。私が歌舞伎を観始めた頃は、立ち回りが上手でカッコイイ若手だったのが、先代芝翫さんの教えの通り着実に梯子段を登っている応援しがいのある役者さん。その橋吾さんが伝統歌舞伎保存会の研修発表会でこの「太十」の光秀を演じた時に芝翫さんが指導している時の写真、み~つけた!第7回 伝統歌舞伎保存会研修発表会 稽古勘九郎さんと菊之助さんが染五郎さんをめぐって恋のさや当てをする「梅ごよみ」二人が芸者さんの役だから、華やかだしモテモテ染さんを観るのは楽しい。桃太郎の犬も可愛かったけれど色っぽい染さん大歓迎(*´˘‘*)勘九郎さんの女方観たのは、中村座の妹背山以来かな。あの時の、七緒八君、ちっちゃいのに頑張ってた。それがすっかりお兄さんらしくなって襲名ですもんね。勘太郎君と長三郎君が出ているので親しみやすいこともそうだけど390年のお祝いの猿若祭。オールスターキャストなので贅沢な舞台。見ない手はないよ♪(2017年2月4日 昼・夜 通しで猿若祭二月大歌舞伎)
February 5, 2017
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初日があけ、カワイイ姿が取り上げられたニュースを目にするにつけ行きたい、行きたい歌舞伎座♪特に前日、フジテレビで中村屋の特番を観ちゃったから夜が明けるの待ち遠しかった!昼の部から通しで、観たので、いささか 疲れがーでも、始まったら、また 元気全開!中村屋!の声がたくさんかかる三階の後ろの席で「門出二人桃太郎」観ました♪3階後方から観ると、遠い 遠い 小さい 小さい 桃太郎さん達桃から生まれてポン!と飛び出す時にタイミング良く抱きかかえて二人を登場させる黒衣さんは、浅草のお練りの時のように仲助君と仲弥君かな。ドキドキするだろうな、彼らも。歌舞伎座中の目が注がれる登場シーン緊張しないわけがない。それは同じ舞台に関わる人全てなんでしょうね。舞台の上も舞台の下も 歌舞伎座中が。みんなが祝福し、みんなが見守る桃太郎さん達。この日は、勘太郎君と長三郎君の初舞台を見たいと遠くから駆け付けた友達と一緒に楽しく鬼退治 見届けられ、更にウレシイ日となりました。「あらしのよるに」で歌舞伎好きになった子どものお客様も、自分たちでもわかるお話だから、良かったね。そんな新しい歌舞伎ファンも、勘三郎さんが桃太郎さんの頃からのベテランの歌舞伎ファンも、いっしょに寿ぐ二月歌舞伎です。鬼が島へ行く前に、村人盛揃いの場面で口上がありました。長三郎君が飽きちゃう前に早く終わらせようと、恐ろしく皆さま早口。見てるこちらも手に汗握っちゃう。皆さんヒトコトなのに、梅玉さん、いつもの如く インパクトのある口上で、いやはや 度胸あるなー!初舞台への想いは様々な媒体を通して見聞きしているから勘九郎さんも七之助さんも、ふたりの口上は目新しいわけじゃないけれど生で聴けるのは、醍醐味。鬼が島へ二人を送り出す時、村人たち。その何気ないシーンで鶴松君が印象に残った。みんな和やかに微笑みを交わしているだけなのに立ち方、着こなし方、話す時のふとした手の動かし方一つ、一つがキレイ。他の役者さんも同じような指示で動いているんだろうけれどちょっとした角度とかタイミングとか、その役をステキに魅せるのはどうしたらいいか、常に気を抜かないで演じ切っているのが、はっきりわかる。勘三郎さんの薫陶を受けてる人だなって勘三郎さんに愛された三男だなって改めて感じた場面。兼太夫さんの常磐津。(お正月とか、いつもおめでたい演目なので 舞台に兼太夫さんさんのお姿を見かけるだけで happyになる気がします♪)三味線のお兄様と共演だから兼太夫さんも二人桃太郎ですね。兼太夫さんの常磐津をもっと知りたいから歌舞伎の音楽をもっと知りたい…から清元、長唄、新内、いろいろ種類があること名前くらいはわかるようになりましたが、違いがわかるところまでには、まだまだまだ…「門出二人桃太郎」は、文清太夫林雀さんの大薩摩もありました。長唄の鳥羽屋里長さんが大薩摩を演奏する時のお名前。筋書でお名前だけは拝見するものの、里長さんを初めてお聴きした気がします。荒事の伴奏として全盛を誇った大薩摩は明治になると衰退して長唄に吸収されたので長唄の方が兼任するそうです。歌舞伎の中では見せ場になっている大薩摩がそんな身の上とは知りませんでした。中村屋の桃太郎さん達が大きくなるころまでずーっと歌舞伎を観ていれば、もっと詳しくなれるかな。
February 5, 2017
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初午に地口行灯、新しい歌舞伎座でもありました。大金持ちだ! ひょうたんから駒 なんかはすぐわかるでしょ。菰(こも)のもろのう は高師直って歌舞伎好きならすぐわかるね。歌舞伎を観始めた頃、橋吾さんがブログで紹介しているのを読んで地口はダジャレ、稲荷神社の初午の時に飾られるなどと調べたのがなつかしいなー。「初午の地口行灯、13日は歌舞伎座へ February 12, 2010」建替え前は歌舞伎座の一階のロビーに飾ってあったけれど新しい歌舞伎座では、三階のお土産屋さんのところにありました。地口行灯、浅草寺の伝法院通りでは、通年見られます。東京では他に、千束神社や吉原神社でも見られるそうです。橋吾さんが今年も地口行灯についてブログで書いてくれました。中村橋吾ブログ 橋吾談なんと!一般のお客さんは見ることができない歌舞伎座の楽屋口の廊下のステキな行灯の写真を載せてくれたりして、カンゲキ!
February 5, 2017
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紅白のお獅子に絡む若い者。クルンとトンボがかえったり、見事な立ち回りは歌舞伎の魅力のひとつ。あー、良かった!と晴れ晴れ気分で向かったのは2階。お祝いの幕や、松本の田んぼにカラフルな稲を植え分けることで描くアート、田植えをしている桃太郎ちゃんたちの様子。実際に収穫されたお米の米俵の展示がありました。2016年夏。私も松本から自転車で1時間かけて観に行った懐かしい田んぼ。中村屋のお米たち勘太郎君と長三郎君も、スクスク大きくなあれ!
February 4, 2017
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2017-02-04 歌舞伎座四千両小判梅葉(しせんりょうこばんのうめのは)四谷見附より牢内言渡しまで2012年に新橋演舞場で観た時と、ほとんど同じキャスト菊五郎劇団のみなさん勢揃いの牢屋のシーンが楽しいです四谷見附より牢内言渡しまで と、全く一緒なのに(C)国立劇場女房子供と雪の中の悲しい別れのシーンとか他の場面の記憶がないのには、我ながら (*_*) あきれます。初めて観る作品をまるごと全部記憶するのは無理なのと牢屋のシーンがよっぽど印象的だったんでしょうね。畳をたーくさん積んだ上に牢名主が座っている現実では経験できない牢屋の生活、疑似体験してる感じで面白いです。最後。刑の言い渡しの場面。梅玉さんは、そそのかされて乗っただけなのに死罪だなんて気の毒と終わったけれど富蔵の隣に並んでも 恨みつらみは言わなかった。潔いなー。そういえば梅玉さんの役でカッコ悪い役はなかった気がする。二人とも口を揃えて 「牢名主には世話になったから」とお奉行様に陳情していた。牢名主はちょっとやそっとじゃ赦されないくらいの大罪を犯しているんでしょうから誰かが嘆願したくらいじゃ、減刑はないでしょうに。本人の希望なのかな、それとも、忖度なのかな。本人だとしたら、あれだけ堂々と肝の据わった人でもやっぱり浮世への未練はあるんだなって、ちょっとシンミリ。お経を唱えてほしいと、自分が元いた牢に向かって頼み、牢からもそれに応える仲間たちの声がおーっと聞こえる。終始、菊五郎さんの男っぷりがいい話だけどお!っと思ったのが菊之助さんで、意外と男くさい寡黙な役が巧い!匂い立つような女方の時はもちろんだけど、いい役者なんだと再認識。いつ、捕まってもいいくらい、牢屋のしきたり、覚えました。(⌒▽⌒)アハハ大人の魅力の菊五郎さんの「四千両小判梅葉」また観たいです♪・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これは1983年 2月 (昼夜公演)歌舞伎座二代目松緑さんが菊五郎さんと同じ役。羽左衛門さん、辰之助さん、八十助さん、と懐かしいお顔が観られます。
February 4, 2017
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これは観たことがなかったです。(48年ぶりだそうです)演ずる役者さんも、全員初役。二代目の松緑さんからバトンタッチで当代の松緑さん。お二人のイメージは私の中では硬派なので新鮮。寺子屋のように生徒が並びます。こちらは妙齢のお嬢さん。「毛抜き」の粂寺弾正のようなお師匠さんが松緑さん。あらあら、いいのかしらのお盛んぶり。お芝居だから、女方さんとの絡みが無責任に楽しいです。好きな女方さんなら、なおさら。七君が家の中に入りづらくて、ヤキモキするのは野崎村のお染みたい、だけど中の恋敵はお光より数段手ごわい女房のおふじ。初々しいお姫様の七君はもちろんだけど児太郎君がまたいいんです。実際には年下なのに、児太郎君、巧くなったなーと最初は不自然に甲高い声が苦手だったけれど最近は配役に名まえがある楽しみですもん。実は!頼朝、実は!政子となんだかめちゃくちゃな展開で、ついていくのが大変だったけれどだってねー、伊藤祐親の娘と暮らしてるって仲睦まじい政子と頼朝の様子を見てるってそんなあり得ない!とは思うのですがあったらいいな、が叶うドラえもんのポケットみたいなもんだから、歌舞伎。肩がこらない楽しいお話。後半の時蔵さんが見どころ。だんまりも出て来て、その場面でスローモーションの皆様を観ていたらスローモーションもだけど、静止も上手な歌舞伎役者の皆さま。あ。マネキンチャレンジ!だってできちゃうよねーなんて、思っちゃった。やっぱ、歌舞伎はスゴイや。
February 4, 2017
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私には平成中村座以来の『猿若江戸の初櫓』あの時は、女形の新悟ちゃんがとても印象に残ったのですが17日桜席「猿若江戸の初櫓」「沼津」「弁天娘女男白浪」今回は橋之助さんになった国生ちゃん以外はメンバー一新。七君の阿国と勘九郎さんの猿若は、あの時より輪郭がはっきりして4年の月日の流れを感じました。勘三郎さんが居ないのは今でもつらい、淋しいことですが、その分、大きなお役の機会も増え責任と経験と諸々が早く成長させたのかなと感慨深い思いです。私は知らなかったけれど、勘三郎さん襲名の時のこの演目の阿国は、七君でなくて、福助さんだったんですね。復帰の日が待ち遠しいですが、いったん復帰するとお休みする暇がなくなっちゃうので、しっかり、タップリ養生してほしい。福助さんの代わりはいないんだから。歌舞伎座でのこの演目は中村屋の、というより江戸歌舞伎が始まって390年を寿ぐ踊りです。江戸歌舞伎の起源の猿若勘三郎と京都でその名を知られた阿国が実際に会うことはなかったそうですが、華やかでおめでたくて、筋立ては好きです。猿若勘三郎が認められたのは安宅丸の逸話が有名ですがこちらは阿国と一緒に夢を持って江戸に下ってきた設定なので後のスポンサーとなる豪商の窮地を救うことで認められます。このご夫妻ががんじろはんと萬次郎さん。萬次郎さん、久方ぶりの古風でお上品な奥方なのがかえって新鮮。やじゅさんが板倉勝重。悪役でもなんでも幅広く演じられますがこういうオメデタイ演目で、中村屋と共演の時は、お人柄が表れた優しいお役がウレシイナ。京都所司代時代に阿国に、幕府の奉行としてい勘三郎に歌舞伎興行を許可したことは確かなようです。(c)松竹そしてね、この板倉さんは、それだけじゃなく優秀な人で大岡越前が、裁いたといわれる事件、実際は板倉さんのお手柄がいつの間にやら、すり替わった様子。大岡さんが唯一裁いたのが「白子屋お熊」の事件だけって。あの『神結新三』のお熊ちゃん。ホントかしら?そこらへんに詳しい本を読んでみたい。猿若町のことは平成中村座の頃に書きました。勘三郎さんの活躍にご先祖様もお喜び♪歌舞伎座の『猿若江戸の初櫓』観終わったお客様達、口々に「気持ちの良い踊りだね」と席を立ちながら感想を。同感、同感。これは2月の歌舞伎座、2階の展示です。
February 4, 2017
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その後は奇跡の女形という形容に相応しい玉三郎さんの『傾城』ただ、ただ夢心地で見とれ、『松浦の太鼓』染五郎さんのチャーミングなお殿様。今まで観てきた松浦候より若いお殿様。夏の巡業の時は初役であり、私が観たのは初日だったせいもあって、硬さも見えたお殿様。50公演を終えてすっかりご自分のものにされましたね。回を重ねた分、おおらかさが増した松浦候にホレボレした初歌舞伎。『松浦の太鼓』其角の左團次さん。色っぽい話題の時は、生き生き楽しそう。左團次さんが演じる松浦候も観たい気持ちになりました。助六の時はみんなに嫌われて可哀想な役だけど其角の時は、お殿様にもちゃんと意見する素敵なお役で穏やかな気持ちで観ていられるのがほーんといいですねー。お縫は壱太郎君でした。不安げで守ってあげたくなるようないじらしさが良かったけれど染さんと一緒に昨夏の巡業の時は力も必要な晒三番叟で魅せてくれました。楚々とした娘が似合うのに、ほんとうは頼もしい頑張り屋さんの若者なんだと実感しました。今や人気実力ともに花形の愛之助さんが大高源吾で花を添えてくれましたが、巡業の時の歌昇君の瑞々しい演技も心に残っていて、それぞれの良さが楽しみを広げてくれるのが歌舞伎の良いところですね(^^)/先代雀右衛門さん、芝翫さん、富十郎さん、そして團十郎さん、勘三郎さん。歌舞伎座に足を運ぶ楽しさを与えてくれた方々のお姿を新しい歌舞伎座で拝見することは叶いませんでしたが、若い才能が育っていくのが観られる事に希望を感じます。(2017.1/5歌舞伎座)
January 5, 2017
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鷹之資君大きくなったね、と思った8月の「研の会」を思い出しながら鷹之資くんの義経もステキだった第二回「研の会」舞台へ目をやると、一段と凛とした様子がいいですねぇ。3階の2列目のセンタ―ブロックのお席だったので「天王寺屋」と声がたくさんかかるのが間近で聞こえました。「五世中村富十郎七回忌追善狂言」なんですね。『越後獅子』17歳が広い広い歌舞伎座で一人で踊るのを富十郎ファンの男性が大勢、祈るような気持ちで見つめていたのです。遅く出来たお子さんだから、お別れが早く来るのは抗えない事ながら、一緒の時間がもっと続いたら良かったのにと私も感傷的な気分でいましたけれど、斜め後ろのおば様達が関係ない話題でずっとおしゃべりをしていて気になりました。芝居の合間の息抜きタイムだったのかもしれません。ですが、富十郎さんを想い、目の前の少年がどんな気持ちで舞台に臨んでいるだろうと想いを馳せる者たちにとっては特別な舞台。それこそ、瞬きの間さえも惜しいような。我慢できず私の隣の男性が近くまで行ってソッと注意してくれました。お陰様でその後は、舞台に集中できました。踊りのことはよくわからない私ですら、惹きつけられる確かな踊りを見せてくれたと思います。踊り手のひたむきさが伝わる清々しい踊りでした。もちろん、ご指導の賜物ということもあるけれど教わって外から入ってくるものでなく内側から溢れるもの、生れ出るものを感じた鷹之資君の踊り。一本歯の下駄もじょうずにこなしひとつ、ひとつが丁寧で美しく、キチンとお稽古を積んだことがわかります。思わず、幕間に隣の男性に話しかけてしまいました。あなたの勇気のお陰で、周辺の席の人が皆鷹之資君の踊りを堪能できたとお礼を言わずにはいられなくて。照れながらも四半世紀以上の歌舞伎ファンの彼は富十郎さんについて話してくださったのでその半分にも満たない新参者の私はカンゲキでした。「天王寺屋!」と盛んにかけていた私の前の席の男性は、『傾城』が始まっても戻って来ませんでした。若い「天王寺屋」を観る為だけに、懸けていたのですね。新聞にこんな記事がありました。いくつか抜粋。17歳での一人舞台は異例だが「父に少しでも近づけるよう、今しかできない僕なりの越後獅子を披露したい」 富十郎は人間国宝にも認定された名優。鷹之資が11歳のときに亡くなったため、踊りをきちんと習う間もなかった。「14歳になったらちゃんと教えると言ってはいたんですが…」仕舞や舞踊、鳴り物を幼稚園から続け、折り目正しい芸は評価が高い。「まわりの方々から、いまも父の話を聞くので、まだ亡くなった感覚は薄くて。でも父を失って、僕の役者人生は始まりました」「でもいなくなったからこそ、理解できて分かることもある。これも運命なのかな、と捉えています」ネットのニュースはいい加減なことが多いけれどきちんと書かれていることもあるんだ。記者さんによるのかもね。お父さんたちは、SNSもネットも利用しないけれどちゃんとチケットを買って、声援を送り続けているんだなって思いました。富十郎さんの面影を観たい気持ちはもちろん、鷹之資君がその時出来る精一杯の踊りを見せてくれることを自分の目で確かめるために歌舞伎座へ足を運び続ける。そんな風にお気に入りの役者さんを見守り続け、歌舞伎は今まで続いてきたんだなって胸が熱くなりました。あのお父さんもこのお父さんも、鷹之資君の成長を見守るために長生きを決意した新年なのでしょうね。皆さまがお元気でいらっしゃいますように!三階席で、皆様とご一緒できることは光栄なことでございます。
January 5, 2017
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初歌舞伎は1月5日の歌舞伎座でした。東銀座駅から木挽町広場を通って歌舞伎座へ。いつも賑やかな木挽町広場はお正月なのでさらに華やかです。初歌舞伎は夜の部だけなので、早めに待ち合わせてタリーズに寄ったら目立つところに鳳凰のカフェラテのポスターが見えたのであら、お正月だからかしらと二人とも注文したらもう一つは隈取でした。おめでたい!お店の方にうかがったら、お正月限定でなく通常も歌舞伎座店限定で提供されているとか。今まで気づかなかった私達もよっぽどおめでたい!「玉三郎さんの『傾城』が観たい!」「染さんの『松浦の太鼓』がまた観られるのはウレシイ!」そんなわけで1月の歌舞伎座は夜の部を選んだのですが華やいだ歌舞伎座。和服の方もいつもより多く見られいっそうゴージャス。『井伊大老』お雛様の前の幸四郎さんと玉様。しみじみ良かったです。中井貴一さんの映画『柘榴坂の仇討』を観てから、井伊大老への愛着が芽生えたのでなおさら、感動的でした。(映画では吉右衛門さんが井伊直弼。登場シーンは短いけれど印象に残る素晴らしい演技。この人の為にと13年もの間仇討ちに人生を懸ける中井さんの心情が納得できます。)『井伊大老』の次は『越後獅子』(2017.1/5歌舞伎座 夜の部)
January 5, 2017
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怖がり屋さん好きな歌が一緒の二人が少しずつ、心を開いていく。この辺まで、一般の方(スタンダードな歌舞伎座のお客様)冷ややか、かな~。17日に観た時は三階だったので、子ども達も多く賑やかだったけれど一等席の常連のオジサマ方には受けいれられないのか、新作。でもね、嵐の夜の二人も、もちろんですが、翌日の二人がカワイイ。晴れた翌日、再会を果たす「がぶ」と「めい」お互いに狼とヤギであることにビックリ。どうして、羊じゃなくてヤギなのかなって思ったらヤギは匂いが強いので見つけやすいんだって。偶然、お互いに贈り物として用意した幸福草。三階で観た時は分からなかったけれど、生だった。でも四つ葉のクローバーのシロツメクサじゃなくて、八百屋さんで売ってる三つ葉みたい(^-^;美味しい草の生えている場所を「めい」に案内する「がぶ」舞台から降りて、お客様をいじる場面。事前にご存じなかった方はヒトキワ大きく歓声があがる。「近道ですから」と獅童さんスタスタ。戸惑いつつ、後を追う「めい」。ここは南座の時から変わらない舞台転換の時間繋ぎのシーン。前回は3階席うしろの方だったので、声しか聞こえなかったから近くで味わえる今日はとっても楽しみだった。とは言え、私はドブ外なので関係ないと思っていたら、なんと!花道へ上がる時、まっすぐこちらを見て「がぶ」が向かってきた!狭い道だと言いながら、「めい」が一休みしている。「めい」もココからあがってくるんだ。(((o(*゚▽゚*)o))) 急にテンション アーーップ!お客様のお膝に座ったり、ホントに狭かったりで時間がかかり過ぎてしまったのを取り戻そうとしたんでしょうね。花道へ登ってきた「めい」が「がぶ」に追いつこうとして見事にスッテーン!(以前、吉三の時、花道を走って来て勢い余ってお転び遊ばしたのを思い出しました)17日に観た時。「めい」の耳がカワイイっていうところなんだけど「あなたの耳と、転び方が可愛くって」って言ってました。獅童さんがステップ踏んだり、太夫さんと絡むあたりから笑い声が広がり、仏頂面だったオジサマ達も拍手をするように。クリスマスだったので、三味線で「ジングルベル」を弾いてくれ、もう私のように思い入れいっぱいの人も、どんなもんかと手探り状態の人もすっかり一体感、受け入れ態勢バッチリ。吹雪の時の大きな扇風機。客席もヒンヤリ。こういう体感っていいよね。同じ世界にいる感が強まって。アニメを観て、松也君を観てずーっと気になっていた「めい」は男の子?女の子?絵本にも歌舞伎にもどこにも答がない。そしたら松也君が「男の設定だけど、あえて 中性的に演じた」とインタビューで答えていた。「友達なのに おいしそう」種(しゅ)が違うのに親友の二人の前には無用の事なのかなとフト思った。狼とヤギ。男と女、男と男を超えて「がぶ」と「めい」であること。自分以外の相手を思いやる心の尊さの前にはどうでもいいことなのかもしれない。5列目でウレシカッタのは、満月の前で二人がしみじみ語り合う美しい場面がよく見えたこと。「あらしのよるに」は幕見で若い人がたくさん観に来ていたのに4階からは満月見えないと後から知りました。見せてあげたかったな、その子達に。せっかく初めて歌舞伎を観てくれたのにせっかく大好きになってくれたのに評判を聞いて観たくなっても、お手頃の3階席は完売だから、幕見に並ぶしかないものね。毎日は役者さんも大変だけど、若い子たちの来られる時間にはじまる回を作ってくれたらいいな。それが無理なら、空席を学割で観られるようにしてほしい!おふざけのシーンも、可愛いシーンも、シリアスなシーンもみんなあるところがいいところなのにね。全部ちゃんと見せてあげたかった!最後に今日はクリスマスなので特別バージョン。がぶが「今日は格別の日だから」「メリークリスマス」と言って、めいに四つ葉の幸福草の首飾りを贈っていました。二人がお互いを思いやって、言葉遣いも丁寧に大切に大切にしているところが大好き。獅童さんの「あらしのよるに」だと思っていたら松也君の当たり役でもあるね、と実感した歌舞伎座の「あらしのよるに」
December 25, 2016
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歌舞伎の神様からのクリスマスプレゼント!ちょうど気落ちしていた私を慰めるように二部の良席のチケットが。来年から、きっと良い人になります(^^)/「風雪峠」染五郎さんと孝太郎さんで観た時よりアッサリした感じがした前回。前回は1日通しで三階からでしたが、今度は二部だけ1階の前の方だから、集中して観られます♪「風雪峠」の後に「寺子屋」を観て思ったことは、七君の演技の幅の広さと確かさ。市井に生きる本能のまま生きる女とお主の為に我が子を犠牲にする時代物の妻。 180異なる役の見事な演じ分け。助蔵は「兄貴から恋女房を奪う」度胸はあってもその時だけ、行き当たりばったりの頼りなさ。助蔵の松也君、ウマ過ぎ!気心知れた七君相手のせいか、相性抜群。甘え上手でしょうもない男。おえんは男たちが思うようなか弱い女じゃなくて庇護されるより、する側の女なんだろうな。だから、自分がいなくては生きていけない助蔵に惹かれるんでしょうね。孝太郎さんの時には世話女房、情にほだされて、と感じたのに、七君のおえんにはもっと強い意志を感じました。同様に愛之助さんの助蔵は魔がさしたって感じがあったけれど松也君は兄貴に見つからないように、ちょっとだけ、みたいなテイストを感じたので、役者によって変わるのが面白い。冒頭の吹雪。本当の吹雪の録音で、映像も使われていました。降りしきっているけれど、どこか現実味のない、映像の雪は端正な美術を求めた玉三郎さんのアイデアだそうです。玉三郎さんはおえんを演じたことがあるのかな、どんなおえんなんでしょう、観てみたい。文字通りクールな背景のせいか、その分三人のいる小屋の中の情念が際立ったような気がします。演舞場の時は小屋が吹き飛んでしまいそうな雪でしたが(その後、雪を回収して、翌日、その雪をまた降らすので タイヘンだったとブログで読みました)今回は、歌舞伎の雪と映像が共存。だいぶ衛生的には向上(^-^;自分を裏切った二人を一度は許そうと思った直吉親分。自分の目の前で、いたわり合う姿を見せつけられてたまらずに、小屋から出て行けと叫びます。ところが、今度は自分可愛さに相手をののしり合う様子に業を煮やし、自ら吹雪の小屋を去っていく。染五郎さんの直吉親分の潔い姿にキュンキュンして観ていたのですが今回筋書をよく読んで知ったのは「小屋を出ることは死を意味すること」迂闊でした。たいした防寒の支度もない江戸時代。確かにそうでした。カッコイイとか浮かれている場合じゃありませんでした。もっと深かった。そういえば中車さん、小屋を後にしたとたんまろんでました。そして七君はなんの躊躇もなくピシャリと戸を閉めていました。わが身が可愛い。死にたくない。そのためにはなりふり構わない。中車さんの直吉はこの世に未練がなくなって心と同じ白い雪の世界へ行ってしまったんでしょうか。そして生き残った二人は、裏切った気まずさを感じることなどなく、何もなかったように、肩を寄せ合って助かった、これも信心のお陰と手を合わせているんだろうな。と思ったのは、演舞場の時も今回も同じ。比較したのは2011年の演舞場の「吹雪峠
December 24, 2016
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南座初演の録画を観た。獅童さんは前から好きだったけれど、もっともっと好きになった。NHKで放送されたアニメを借りて予習した「あらしのよるに」アニメでは全部の役を獅童さん一人で演じ分けていた。主人公の狼のガブもヤギのメイの声も、そのほかの役も全部。その演じ分けの見事さもさることながら、一番感心したのはそのナレーションの癖のないキレイな日本語。どうしてもあの憎めない笑顔個性が勝ってしまってキャラの人だと思っていましたが、確かな技量に裏打ちされていました。お見それいたしました。テレビは主役の二人ばかり追うけれど舞台は好きな役者さんや全体を観られるからやっぱり好き。歌舞伎座で再演となって獅童さん嬉しいだろうな。南座には行けなかったので歌舞伎座に来てくれたから観られて良かったー!とどの場面を観ても感動。狼の住む岩山の荒涼感。次々と姿を現す狼たち。先日の「あらしのよるに」のトークイベントで感想を述べられた男性のおっしゃったとおり、「CATS」のプロローグを髣髴とさせる。ヤギの群れを襲うシーンのアクロバティックな立ち回りは歌舞伎で四天が見せてくれる歌舞伎ならではの動き。ヤギさんがグルンとトンボ返りするのもそうだし、中車さん演じる「ぎろ」が見得をするのもああ!歌舞伎!「ばりい」の猿弥さんはさすが!こういう役お上手。歌舞伎座の真面目で固いお客様からも笑顔と拍手を引き出す。「じぐ」の松十郎さん、「ざく」の千次郎さんも大阪弁のセリフもテンポよく芝居を盛り上げ、欠かせない存在。中車さんはオーラが違う。南座の時はギロの役は月乃助(現在は新派の喜多村緑郎)さん。渋い「ぎろ」を好演なさっていましたが中車さんは中車さんの「ぎろ」を作り上げていました。嵐の夜の出会い。「めい」のいる小屋の外は嵐の設定。それを表す音楽。歌舞伎の下座でない音も混ざっている。いつもの楽器だけでもいいのに、とちと思った。風や雪を表す太鼓の音好きなんだけどな。「友達」って言われたことが初めて!と「がぶ」が嬉しく思い「かわいい」って言われたことが初めて!と「めい」も「がぶ」の言葉に感動、少しずつ相手が大切になっていく。竹本と三味線とのやりとりはすでにテレビで観ていたから知っていたけれど生で観るのは、やっぱり違う。チャーミングでコミカルな表情も素晴らしい!初めてこの演目をご覧になる歌舞伎歴の長いご贔屓は目を丸くしていたり、ホウッと相好を崩したり、そんな光景が観られるのも一興。「食いてえな」「友達だ」「食いてえな」「友達だ」竹本さんに合せて、ステップを踏む「がぶ」筋書の後ろの出演者のインタビュー記事を見ると、「長年、獅童さんが大切に温めたこの作品に携わったからには」と権十郎さんも猿弥さんも座組の皆さんが獅童さんを支えたい、の想いで一丸となって取り組んでくださったことがわかり、ウレシイ半面、ここに載っていない役者さんの話ももっと聞きたくなっちゃうね。「おばば」の萬次郎さんは、「はく」役の竹松君が幼い頃、一緒にテレビアニメで観ていらして「あらしのよるに」をご存じでした。子どもの頃に観ていた作品に出演するって竹松君、嬉しかったでしょうね。萬次郎さんは橘太郎さん共々、同時期に「阿弖流為」と「あらしのよるに」に出演され、新作歌舞伎をおおいに盛り上げてくださった立役者。獅童さんとその母上が長年歌舞伎にしたいと望んでいた「あらしのよるに」が南座でかかる、しかも「阿弖流為」で大活躍のお二人もご出演と知って、行ったことのない南座へ行けないものかと日程と予算を前に相当悩んだのでありました。どうして同時期に重ねたんでしょう、恨めしい松竹さん。お陰でもうひとつ重なった「ワンピース」も見ずじまい。おばばは、御霊御前と同じく、「ぎろ」にかしづいているようで実は、したたか。芝居に深みを与えています。森のお友達、りすやうさぎ、みんな可愛かったけれど喜昇さんがお目めクリクリ、ヒトキワ可愛らしかった。のに、「めい」たちのことを狼にばらしちゃうなんて、アラアラアラ。「めい」のお母さん役の徳松さんがこの場面ではうさぎさんの役で登場。若旦那の松也さんの為に体を張って(中車さんと立ち回りの後ダイブ)盛り上げてくれる様子にウルウル。「あらしのよるに」吹雪の音ともうひとつ特徴的だったのがシンバルみたいな音。歌舞伎だから銅鑼かしら。こんなに多用される演目は珍しいかな。月の下にたたずむ「みい姫」「CATS」の「ヴィクトリア」みたい。幻想的なこのシーンに相応しい梅枝君がステキ。「金閣寺」の「雪姫」を思わせるシーン、狼の「がい」が幡随院長兵衛さんの如くの粋な男前(権十郎さんにはホレボレです。)歌舞伎のエッセンスたっぷりで歌舞伎好きも嬉しいし、知らなくても捕らわれの身の姫を案じることは出来るからみんなが観て楽しくなってる。獅童さんが引っ込む時の飛び六法。『勧進帳』弁慶が引っ込む時に手拍子があるのは多いに違和感があるけれど「がぶ」の場合はいいかなーって感じた。一体感があって。「がぶ」これから大変だけどがんばってね。そう応援しているようで。最後は拍手に送られて、さよなら「がぶ」そして感動した私は速攻で「あらしのよるに」のチケットをget!珍しく一等席!!!もっと観たーい!この世界にどっぷり浸かってしまいたーい※追記 2024年6月 今年の12月 ふたたび 歌舞伎座に帰ってきます。 がぶは獅童さん、めいは新たに菊之助さんが演じます。(C)松竹
December 17, 2016
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二部「菅原伝授手習鑑~寺子屋」勘九郎さんの松王丸と七君の千代。大好きなので身びいきなのかもしれないけれど人気と実力が相乗効果で快進撃!って気がする。勘三郎さんもきっとほめてくれると思う。最初はイメージじゃない気もしたんだけれど勘九郎さんらしい松王丸でスッゴク良かった。なんとなく十七代目を思い出してしまった。それほど観てないのに、何故かしら。素人なので直感でしかないけれどね。松也君の源蔵はやけに悲しそうで記憶に残ったけれど源蔵としては、それがいいのか悪いのか。メイだけでなく、「吹雪峠」でも熱演だったからそのうえ源蔵も完璧なんて無理だよと配役を恨む。TVの露出も増え、人気と共に華やかさも色気も増したのは確か。今後のことを考えたら、源蔵のような役にジックリ取り組む時間もないと、巧くならないよ!と気の毒に思う。(とエラそうですみませんm(__)m)そうそう。寺子屋といえば、寺入りからだったせいか、涎くりのシーンが長かった気がする。寺入りから観たのは何回かあるはずだけど机の上に線香を持たされて、立ったり下男が千代のパロディーをするの初めて観た気がする。涎くりの弘太郎と寿猿さん、最高。捕手で仲助君と喜美介君、見っけ。20期の二人が久しぶりに並んで蹲踞。この姿勢はタイヘンなんだと、なりきり歌舞伎体操の時に橋吾さんに教わった。グラグラしないで、この姿勢を保つのは体幹シッカリした橋吾さんだなーと石切梶原の時など、感心して眺めていたものだ。二人もちゃんと出来てました。お疲れ様です!若さを楽しんだ後は、玉三郎さんが大活躍の三部。日本人で良かった、東京に住んでいて良かったと痛感する玉様。「二人椀久」恋しさのあまり気が狂うとか、夢の逢瀬とか、そういった幻想的なものがこれ以上、似合う人は玉三郎さんの他には居りますまい。ただ、ただウットリ。「京鹿子娘五人道成寺」えー、五人も花子がいたら、ヘンじゃないの?多けりゃいいってもんじゃなし。玉三郎さんが一人の方がいいなーと思っていました。浅はかでゴメンナサイ。ふたを開けたら、玉様が七君と勘九郎さんと梅枝君と児太郎君のそれぞれの良いところが出せるように愛ある演出をしてくださって楽しく仕上がっていた。坂東玉三郎女方学校の特別講義?梅枝君とコタちゃんは親子で女形という恵まれた環境だけど玉様に教わる機会は、大切な経験になるでしょうね(^^)/巧いな!と思って注目している梅枝君、このところ、優美さを増して嬉しく思っていたし、最初は甲高い声が苦手に感じていた児太郎君が成長著しいので最近は観るのが楽しみなので玉様との共演が二人にもたらすものを考えるとなんともありがたい時間だった。久しぶりに観る勘九郎さんの女方。「キレイになったね」と隣のお姉さまがのたまう。妹背山以来かな?確かに。優しい顏。おえんも千代もスゴイな!と思った七君にここでも驚かされた。どの花子も上手なんだけど、玉様とのシンクロ度合いがダントツ。二人花子で経験があるから、と言えばそれまでだけど兄とはワイルドでカッコイイ踊りを見せ、玉様とはその繊細で優美な女方の踊り。その両方とキレイに合わせることも出来るのって相当なもんだと思いませんか?一年の締めくくりに相応しくバラエティに富んだ演目が並んだ十二月。歌舞伎の楽しさ、深さ、未来を感じた一日。
December 17, 2016
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歌舞伎座の襲名公演も二か月目。昼の部。ようやく親子4人の連獅子が観られました!!成駒屋さんのお弟子さんが芝翫さんと息子さんの後見について特に若い橋光君と橋三郎君が必死なんだろうなと思うとこちらまで緊張しちゃう。そして橋弥さん、橋吾さんとちっちゃな坊ちゃんたちの頃から知っていたお弟子さんは感無量だろうなと、もうそれだけで泣きそう。おめでとう、おめでとうの連獅子です。私の周りは圧倒的に中村屋ファンが多い。必然的に共演の多い成駒屋さんをずーっと見続けてきている。完成度の高い中村屋の連獅子の素晴らしさをそりゃもう、よ~く知っているけれど「成駒屋さんの連獅子、泣けるね」と親戚のおばさん化して成長した息子たちの姿に温かく愛しく見つめるのでございました。おおらかな團十郎さんの「毛抜」が大好きなので染さんダイジョブかしらと勝手に心配。あの大きさを出せてるわけではないけれど、笑わせる間の取り方とか、いろいろ体の中にしっかり入っている様子、心配ご無用!でした。これから、何回も演じるうちに大きさも出るだろうし次は手放しで楽しく観られます♪きちん、きちんと弾正を造形していて、ホント役者が違うと味わいが違っていて面白いです、歌舞伎。大好き「御浜御殿」梅枝くんのお喜世、キレイ。この頃、観る度に優美になっていくのでウレシ。時蔵さん江島もホント、カッコイイ。祐筆 江島(絵島)は絵島生島の絵島。お喜世の窮地を救うハンサムウーマンの江島のファンだったと最近知って喜んだのもつかの間、綱豊卿は後の六代将軍。えー、ってことはお喜世は後の月光院。ってことは、上様にナイショで不義密通。あ、横道ソレ過ぎ。数年前に観た時の、綱豊卿と助右衛門より迫力ある。染さんが前よりキャリアを積んで重みが増し、ニザさんはそんな染さんと一緒でも、更に余裕の大きさを見せなんとも幸せな舞台。隣で観ていた歌舞伎歴浅いお嬢さんが、感動の声を漏らしていたその素直な反応がさらに幸福感を高めてくれた良い時間でした。夜の部の「芝翫奴」前回は一階の前の方で観たので、宗ちゃんを見つめる橋三郎君の真剣な様子や、宗ちゃん福之助さんを観ると、その背後に見守るような太佐成さんが必ず目に入ったのに、今日は三階のセンターなので、お二人の姿は意識してそちらを向かないと見えない。広い広い舞台で堂々と踊る宗ちゃんの頼もしい姿だけが見える。長唄と芝翫さんに包まれて、宗ちゃんが踊っている姿が。あー、また泣いちゃうな。
November 25, 2016
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今月も成駒屋さんの襲名を祝って、オールスターキャストです。久しぶりに、ニザ様と染さんの御浜御殿。右から染さん、左からニザ様に名前を呼ばれたら、どっちを振り向けばいいんだろうと勝手な妄想したくなる大好きなお二人が対峙するところも後半、フワフワの毛をつけた能の装束の時も、好き。そしてお喜世をかばうハンサムウーマンの江島も好き。今回の江島は時蔵さん、お喜世が梅枝君なのもウレシ。(゚_。) 綱豊卿の頃のえじまって、もしかしたらあの絵島生島のえじまなの?と思ったらなんとお喜世は、こののち、月光院様になるんでした。有馬稲子さんの絵島と孝夫さんの生島を時代劇チャンネルで観ましたけれど、ほんとに賢くて忠義の人なのに、気の毒なえじま。話はそれましたが、ポップ、斬新な祝い幕。若い世代の成駒屋にピッタリ。今月は橋之助さんと共演が多かった役者さんが並んだので、和やか。「芝翫奴」の駒平、初日から9日までは橋之助になる国ちゃん、その後、17日までが、歌之助になる宜ちゃん。千穐楽までが福之助になる宗ちゃん。ということで私が観たのは18日だったから宗ちゃんが踊る日だった。長男、次男の順番でなく、宗ちゃんがラストなのは合格するまで学業優先で、舞台にも出ていなかったからお稽古が足りてないのかなと勝手に心配していたらどうして、なかなか 男らしい風貌に隈取が良く似合って踊りも魅せてくれました。「良かったねー、宗ちゃん」って一緒に観ていた成駒屋ファンのお友達もホッとしていました。口には出さず、同じ心配していたみたい。(^^♪兄弟の芝翫奴、コンプリートだそうです。国ちゃんはお兄さんらしく上手。安定していたけれどまだ幼いよっちゃんが足拍子をする場面では、ガンバレとばかり、思わず会場から手拍子があったそうです。宗ちゃんは逆にちゃんと出来ていたので手拍子はなかった。踊りを見る目がある人からすると、腰が高いそうですがそれさえクリアすれば、後は将来楽しみですって。「盛綱陣屋」は感動するけれど、重たい話なので、最後に若者らしい爽やかな踊りが観られるのは救われます。
November 18, 2016
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急に行けなくなった!空席にしたら、申し訳ない!せっかくのお席なのに、モッタイナイ!他に観たい人がいたら譲りたいって時の為に「切符預り所」があります。窓口の方は譲る人の名前と譲られる人の名前を確かめるとすぐに、チケットを渡してくれるからスムースに席に着いて観劇できます。このシステムはとっても便利。急に体調が悪くなった時、仕事が入った時もメールや電話で友人や家族に代わりを頼めます。前々から用意していたチケットなのに具合が悪くなるなんて(T_T)の時でも、代わりに喜ぶ人がいるなら、ちょっと救われる気もします。同行者の分のチケットを持っているのに、相手が電車の遅延などで、開演時間に間に合いそうもない時にも大活躍。ここへ預けておけば、先にお席に着いて観劇できます。「預り所に預けたからね」とヒトコト、相手に連絡しておくのを忘れずに。遅れて到着した方も、お連れの方が外で立って待っていると思うと気が気じゃないけれど、預けてもらったなら、申し訳なさに、駅から走ってこなくても大丈夫(^^)/開演してしまったら、ここは無人になるので、正面の入り口へ。係の方へ声をかけて、チケットを受け取ってくださいね。
November 7, 2016
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千穐楽の日にようやく、通しで観られました。芸術祭十月大歌舞伎女暫(おんなしばらく)は平成中村座でも七之助さんが凛々しく、幕外での可愛らしさも楽しくて大好きなのですが、舞台番の松緑さんも優しさがにじむステキな二人でした。従弟と叔父様の襲名。芝翫家は歌右衛門家でもあるので立役の親子のために所縁の女形の演目は、親戚が盛り上げて、なんとも温かい雰囲気。松緑さんのお父上の辰之助さんは新・芝翫さんが敬愛してやまない兄貴分。新・芝翫さんは折に触れ、アツく語ってくださいます。きっと松緑さんにとっても大切な襲名なのでしょう。お染 久松 浮塒鷗(うきねのともどり)最初にこの演目を観た時は、猿をおんぶしていることに驚きました。この演目は先代芝翫さんが好きだった、後世に残したい演目の一つだそうです。菊之助さんが演じてくれました。六代目菊五郎に師事した先代も歌舞伎座の何処かでニコニコしてご覧になっていらっしゃいますね。番隨長兵衛、熊谷陣屋、新・芝翫さんのなじみの演目もお祝いらしくオールスターキャストで、贅沢に拝見し、満足でございます♪芝翫型の「熊谷陣屋」には終始ドキドキ。ずーっと、ずっと観たかったのです。相模を置いてきぼりにしない熊谷。観終わって感じたことはドラマティックな展開に演出を変えた七代目市川團十郎の凄さ。熊谷を演じる役者を魅力的に見せる最高のカタチかと。芝翫型の熊谷は、高度な演技力を必要とするように感じられました。あくまで素人の直観ですが。口上は、超豪華な顔ぶれ。先代の芝翫さんの偉大さを再確認すると同時に今までは、勘三郎さんと一緒にコクーン歌舞伎、平成中村座と新しい時代の歌舞伎を作り上げてきた橋之助さん。大きな兄貴について行く立ち位置から、音羽屋さんや播磨屋さんと古典を中心とした王道の歌舞伎を担うお一人となる、その若手の要となる決意表明のような気がしました。凛々しい橋之助さんはもちろん、先代の芝翫さんが大好きでしたので、新しい歌舞伎座にそのお姿を拝めないことを寂しく感じていましたが、居並ぶお歴々は先代のことをたくさん話してくださって、有り難かったです。兄弟も、堂々と立派にご挨拶。大きくなったね、と この子たちが生まれる前から成駒屋贔屓、客席のお客様からの温かい拍手が鳴りやみません。国ちゃんのブログが更新されるのを待っている若いファンの方も、年上の方の中でちょっと緊張しながら応援していたと思います。七之助さんは一人で列座。見慣れた卵色の裃が一人なのはさみしかったけれど、(「大和柿」という色だと本には載っていますが、色の辞典を見ると、オレンジがかった色なのです。中村屋の裃は、卵色って言いたくなるキレイな淡い黄色)お父上や兄の分も代表して、大きな感動をくれました。芝翫さんには可愛がってもらっていたし、今も可愛がってもらっている。三兄弟の初舞台には全て出演している、昔からちっちゃいにいに、と慕ってくれたと親戚ならではのエピソードを盛り込んでくれ、愛を感じていたところに、さらに!3つの期間に分けて三兄弟が「芝翫奴」を踊るので11月も観に来てください、の言葉に「やっぱり従弟ね」と微笑んで聞いていた私たちは、初日から9日が橋之助、10日から17日は歌之助、と三兄弟の日程まで正確に諳んじていたところで(ノД`)・゜・。口上は温かいコメントがたくさん。書ききれないけれど、歌右衛門の襲名が延びてしまったことを案じている歌舞伎座のファンに向けて児太郎君が父もリハビリに励んでいると述べた時、特に大きな拍手でした。最後の「藤娘」。もう一人では踊らないとおっしゃっていたのに新・芝翫さんの襲名だからと玉三郎さんが快諾してくださったそう。みんなに愛されている芝翫さん親子の華やかな襲名披露を観ることが出来、幸福な気持ちで歌舞伎座を後にいたしました。愛されていると言えば、成駒屋さんファンの方がステキな帯だったのでお願いして、お写真撮らせていただきました。この姿で観に来てくれたら成駒屋さんもウレシイでしょうね。成駒屋一門の皆さま、心より襲名おめでとうございます!の一日。
October 25, 2016
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平成中村座で『妹背山婦女庭訓』がかかると知った時、「三笠山御殿」のお三輪ちゃんの着物の柄のユニークさと女庭訓(おんなていきん)って何?と気になってあらすじをいろいろ調べて読んでいたのです。恋するお三輪ちゃんの悲しい結末が不憫過ぎて、ほうっておけず関連する記事を読み漁った時に、「吉野川」の話も知り、なんてこの話は、救いのない、哀れな話なんだろうと怒りを感じながらも、観てみたい気持ちにかられたのも確かです。「三笠山御殿」はけっこうかかるのに、「吉野川」はめったに上演されません。歌舞伎座が新しくなって初めての「吉野川」ついに観られる! 特別な演目なので大好きなお姉さまをお誘いして並んで観ました。悲恋の若いふたりを菊之助さんと染五郎さんが演じ、苦悩する親たちが玉三郎さんと吉右衛門さんという最高の配役で初めて観る「吉野川」。両花道も「吉野川」だから。観られて良かったと思いますが、この素晴らしさを表現できる術を持たず口惜しい。玉三郎さんの定高の卓抜した表現に圧倒されました。吉右衛門さんと玉さんを間近で観ていた菊之助さんと染さんがいつか定高と大判事を演じる日が来るかと思うと歌舞伎はいいなー。
September 24, 2016
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急に納涼歌舞伎を観られることになったので歌舞伎座へ。仕事のことで悩んでいてテンションだだ下がりの時だったので自分で気持ちをあげてから行きたいな!と思ったので長生庵さんでランチ。東京で、カジュアルにハモの天麩羅が食べられて(o^―^o)もちろん、お蕎麦もシラス丼も美味。ごちそうさまでした。元気なくて納涼歌舞伎のチケットを買う以前に、演目のチェックさえしていなかったのに大好きな 大好きな染さんと、仲良しの猿之助さんを観せてもらえるなんて神様、ありがとう としか言いようがない。キレイな染さんも カッコイイ染さんも もちろん大好きだけど三枚目の染さんも大好き。それになんたって、仲良し二人の共演だと 楽しそうだから観ている方もhappyになります。
September 8, 2016
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