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重病に侵されているチューズディの元に“デス(死)"という存在の喋る鳥が現れる。チューズディは、持ち前のユーモアで喜ばせ、母親が帰るまで彼女の"終わり"を待ってもらう交渉に成功する。やがて、母親が戻り、チューズディは自分に"終わり"告げる鳥がやってきたことを説明する。しかし、娘の死を受け入れられない母は“デス(死)"に対して信じれない暴挙に出てしまい、それにより世の中に混乱が生じていく。
A24が手がけた作品なので、理解するのが難しいものであることは覚悟していました。
あらすじ読んだだけでも奇想天外ですもんね。
でも、かなり破天荒な設定ではあるんですが、いつもの「何見せられてる?」的なものではなく、メッセージはきちんと伝わってきました。
解釈が間違ってる可能性は否めないけれど…。
今回すごく胸にグッとくるものがあったんですよね。
感動というよりは、受け入れたくない、でも世の中の摂理ってそういうことよねという現実に、胸がつまってしまった感じです。
“デス(死)"をテーマにしているんですが、この避けられないものについての向き合い方、やはりそれは避けてはいけないものなんだという辛い現実が痛いくらい伝わってきました。
この母親がけっこう賛否のある人なんですけど、私はすごくすごく理解できました。
わかってるんです。
できるだけ一緒の時間を過ごした方がいいのは。
そして、自分もそうしたいと思ってるのに、病気の娘をみていて、娘がいなくなるかもしれないという現実を受け止めきれないんだと思うんです。
これって、すごいジレンマだし、理解しようとせず、周りは責めてきたりするんですよね。
それでまた罪悪感にも押しつぶされて…って、かなり辛いですよね。
それを考えるだけでも、泣けてしまいました。
でも、こういうテーマにも関わらずそこまで重くも、暗くもありません。
母親役の方がとてもコメディチックだったし、チューズディも知的でウィットに飛んでて、全然暗くないんです。
映像も幻想的でもあり、少しグロテスクでもあるとても綺麗なもので魅入ってしまいます。
全体的に観やすい仕上がりになっていました。
変わった展開ではありますが、深く、温かいお話です。
人によっては少し精神的に食らいますが、観て良かった映画です。
★★★★☆
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