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ねこさんの不思議な話が気になりました。絵に描いた猫をねこさんに見せると、本物と思って警戒するそうです。威嚇したり、避けたりして、実際に攻撃して手で触って初めて絵と気付く。そして一度気付くとその絵には関心を失いますが、別の絵を見せると、また同じことを繰り返すらしい。そのものが実物ではないと分かるけど、絵を「絵」として認識はできないらしいのです。絵はマジックで線描きしたもので十分。体全体をねこさんと同じか、やや大柄のねこさんとして描くと効果的らしい。正面から見たねこさんの顔を出入口の扉に貼ったら、ねこさんが近寄れなくなったとも言います。一度気付くと終わりですが、ねこさんを飼われている方はお試しあれ。意地悪は嫌という方は、ご容赦ください。私は疲れたので、ねこさんにツボを押してもらうことにします。
2007.05.31
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ある国に兄弟がいました。弟は日向ぼっこが大好きです。来る日も来る日も、海の見える高台で、日向ぼっこをしていました。青空を流れる雲は、ひとつとして同じ形はなく、浜辺に打ち寄せる波は、時々に違う表情を見せてくれます。そんな雲や波は、彼の心を澄んだ色に変えてくれます。あの青空や青い海のように、澄んだ色に。兄はとても働き者。来る日も来る日も、遠くの町で、夜遅くまで働きます。兄には空の青さにみとれる時間も、波の音を聞く余裕もありません。今日も高台で日向ぼっこする弟。弟に兄は話しかけました。「なぜ働かないのか?」弟はしぶしぶ上半身を起き上がらせ、答えます。「なぜ兄さんは働くの?」兄は答えます。 「お金持ちになるためさ。」弟は聞きます。 「お金持ちになってどうするの?」兄は続けます。「お金持ちになって別荘を建てるんだ。 そして毎日、海や空の綺麗な景色を見てすごすんだ。」その兄の答えを聞いた弟は、ふたたび寝転がり、そして悠々と日向ぼっこを続けるのでした。
2007.05.30
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クレオパトラはアントニウスを迎えます。広間に厚さ1mもの薔薇を敷き詰めて。愛と共に、薔薇は人の歴史を飾ります。ここはロシア。レーニングラードから、19マイル離れた帝室領まで、今日もひとりの歩哨が巡回します。彼はその巡回の意味を知りません。その巡回は、もう一世紀も続いていました。それは一世紀前、ロシアの女帝エカテリーナ。彼女は庭園の一箇所を見張るように命令します。それはその場所に、小さな薔薇が芽を出したから。薔薇はやがて花開き、エカテリーナの部屋に飾られます。しかし歩哨の巡回は続きます。巡回の命令は続いていたから。極寒の地を歩哨は歩きます。薔薇の木はもう枯れたけど。雪の日も歩哨は歩きます。初めの歩哨はもういないけど。雪の日も歩哨は歩きます。薔薇の霊を守るため。歩哨はごく最近まで、その巡回を続けていました。それは優しい気持ちが残されたロシアの実話。ここはフランス。将軍ラ・オーシュは、囚人に薔薇を与えました。最後のいたわりに、感謝した囚人は叫びます。市民ラ・オーシュ、わたしたちはあなたの薔薇と共に旅立ちます。断頭台に向かうすべての女性の胸に、そして男性の唇には薔薇がありました。街の人々は、驚きの目でその薔薇を見ます。なぜなら、薔薇はこれから流れる血のように赤いか、正義と自由、あるいは死のごとく、透き通るように白かったから。薔薇は静かに見守ります。人々の愛と優しさと、そして死の、限りない連鎖を。
2007.05.29
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フランスの民話「三人の愚か者」から。今日は青年が、婚約者の娘の家に来ています。祝いのワインを注ぐために、娘は酒樽のある部屋に向かいます。しかし娘はいっこうに戻ってきません。青年が娘のところに行くと、娘は酒樽の前で悩んでいました。お嫁に行ったらどうすればいいの。子供ができたらどうすればいいの。子供にはどんな名前をつければいいの。娘が樽の栓を抜いたまま悩んでいたために、ワインは全て流れ出してしまいました。青年は娘を連れて旅に出ます。そして娘は知ります。小石につまづくのを恐れるより、道を進むのが大切なことを。道を知らないからと恐れるより、道の先にあるまちが素敵なことを。見知らぬまちの人を恐れるより、人との出会いで幸福を得ることを。旅から帰った娘は、もう悩みません。青年に渡されたのは、娘の差し出す一杯のワイン。澄んだ色合いの、深く満ち足りた味わいのある、それは素敵なワインでした。悩むとき、まず踏み出す勇気が必要です。悩むとき、それを助けてくれる人がきっといます。悩むとき、それはあなたが大きく飛躍する、とても大切な瞬間です。
2007.05.28
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地球より内側の軌道にある内惑星の水星と金星が、5年ぶりに日没直後の西の空で同時に見ることができます。そこで、国立天文台は6月1日夜から10日夜までを「内惑星ウイーク」としました。広い宇宙のイベント。この宇宙にどれだけの生命体がいるのでしょう。私も、アミーア・D.アクゼルの「地球外生命体」を読みました。この本では、次の結論を導いています。1. 地球以外に生命が存在する確率はほぼ100%2. 地球は宇宙で一番進化した文明である可能性が高いこれは、インスペクション・パラドックスという、確率論から導いています。詳細は話しませんが、例えばバスを待つとします。10分毎にバスが出るとき、どの時間にバス停に行っても待ち時間は平均5分のはず。しかし実際は、バスの時間通りに行くのが最も待ち時間は短い。これは待ち時間が長いほど、バスに乗れる確率が長くなるため。つまり10分待てば100%、9分でも90%ぐらいはバスに乗れるため。数学はさておき、広い宇宙に必ず生命がいるというのは心強い話です。しかし最も文明が進化したのは私たちとすると、少し寂しくもあります。私たちが最も進化しているので、宇宙人からの連絡はないのだそうです。とても辛いことでしょう。自力で努力しなければ、地球外生命に出会えないとしたら。その出会うための技術の開発には、気の遠くなるような時間と費用がかかるとしたら。広い宇宙に生命が必ずいるとしても、やはり私たちは、宇宙でとても孤独な存在なのかもしれません。
2007.05.27
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心理学の巨匠ユングとフロイト。ふたりは同性愛者と見紛うほどに、お互いを讃えあい、親しく交流していました。しかし出会いからわずか6年でふたりは決定的な決別をし、以降、両者はユング派,フロイト派として対立します。ユングの心霊現象の研究を、フロイトが理解しなかったため。フロイトの深層心理の性的解釈に、ユングが疑問を感じたため。様々な理由が挙げられますが、確かな理由はありません。ここに、ザビーナ・シュピールラインという女性がいます。彼女は、もとはユングの患者。しかしユングと恋仲に落ちます。妻のあるユングはスキャンダルを恐れ、フロイトに相談します。やがてユングとシュピールラインは別れますが、彼女はフロイトと交流を持ち始めます。彼女はユングとの恋愛体験に基づく論文を発表し、フロイトはそれに感銘を受けます。そしてこのことは、ユングとフロイトの関係に、大きな溝を作っていきます。ユングとフロイトの決別の、真相は分かりません。しかしシュピールラインの存在が、ふたりの関係に無関係とは思えません。心理学派を分断したそのきっかけは、実はごく人間的なできごとにあるのかもしれません。天才といえども、彼らも人にすぎません。その中心にあったシュピールライン。いつも、そしてどこでも、時代の中心には女性があるのです。
2007.05.26
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フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤは死を間際にして、14点の作品を残します。衰弱していたはずのゴヤは、絵を描くことで気力を取り戻し、4年に渡る絵画の制作を続けます。ゴヤの「犬」は、そのうちのひとつの作品。しかし、なんと悲しい犬でしょう。砂に流され、砂に埋もれていく一匹の犬。もがくこともなく、砂に埋もれてゆくのみ。ゆっくりと、しかし確実に。遥か上方を、悲しげに見上げる犬。まるで助けを求めるかのように。自ら逃げ出そうとはしない犬。ただ来るはずのない助けを待つのみ。そしていつしか、犬と共に絵の右上を見つめる私に気がつきます。油断すると、犬と一体化しそうな私がいます。油断してはなりません。可能な限り、私はもがきたい。たとえ砂に埋もれる時が早まるとしても。そうすることで、私らしく生きることができるなら。
2007.05.25
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陶磁器に割れや欠けは付き物。割れた陶器を、悲しんでいても仕方がありません。「やきもの修理法」では、瞬間接着剤を併用した金なおしの手法などをやさしく解説。パズルの様な陶片を、接着剤の厚みに注意しながら貼り合わせる。割れた悲しみが、再生の喜びに変わる時。悲しみを喜びに変えるのは、あなた次第。ある場所に豪華な食事がありました。そこにいるのは飢えた人々。食事は食べても良いですが、必ず箸を使わなければ、恐ろしい拷問が待っています。しかし箸は背丈より長いのです。誰も食べることができず、飢えと拷問の日々をすごします。そう、そこはまさに地獄。別の場所にも、同じ食事と長い箸がありました。しかしそこでは誰も飢えていません。ふたりずつが仲良くお互いに、長い箸で食事を与え合っているからです。そうです。そこは天国です。天国と地獄。どちらも大きな違いはありません。ただ違うのは、そこで過ごす人々の気持ちに他ならないのです。天国と地獄。あなたが地獄と思う、その場所を、工夫次第で天国に変えることはできませんか。
2007.05.24
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遺跡同士を結ぶ直線が、地上には多数あるという。人はそれをレイラインと呼ぶ。ピラミッドやストーン・ヘンジ。これらを貫く地上の直線。さらに日本にも、多くの神社をつなぐ直線があります。これらのレイラインには、神秘の力があるという。しかしそれは、科学的には裏づけのないこと。ただいくつかのレイラインは、日の出、日没の方向と関連あります。人が太陽を崇拝した証。ただ私は、太陽より月の光にこそ、神秘の力を感じます。月の女神ルナがかける神秘の魔法。それは、ルナティック。月光が、夜空に青く輝き、そしてわたしたちの影を、地面に揺らめくように落とすとき、そのときこそは、ルナからのワインを飲み干しましょう。手のひらをコップにして、月の光に両手をかざすのです。トク、トク、トク。手のひらに注がれた月の光は、ルナの魔術でワインとなって、両手をあふれ、そしてわたしたちの胸に満ちてゆきます。ルナが操る神秘の魔法・それは、ルナティック。そしてそれは、月の光が人と人との心をつなぐ、とても長く美しい、神秘に満ちたレイライン。
2007.05.23
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今日の本、「暁斎妖怪百景」は妖怪図を主とした浮世絵集。異界の妖怪たちが、紙面狭しと踊ります。幽霊と異なり、妖怪はあくまで明るくひょうきんです。この世ならぬものといえば、先日、魔鏡の話をしました。実は★野いちご★さんが、金のエンジェルでおもちゃの缶詰を入手されました。その中に、魔鏡が入っていたとのことです。今の缶詰はキョロちゃんの形の様ですね。ちなみに私が持っているのは、「月カン」、「太陽カン」、「夢カン」、「未来カン」、それから名前の分からない青い四角いカンです。いつまにか入手したものですので、あまり良い缶詰はありません。ちなみに陶磁器のおもちゃの缶詰はないですね。残念。また昨日は、4万ヒットのお祝いをありがとうございました。さらに日記でご紹介まで頂いたしのぶ7165さん、古い桶の話のご紹介も頂いたmarnon1104さん、ありがとうございました。また明日から、いつもの昔のお話になります。よろしければ、またよろしくお願いします。
2007.05.22
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既にお祝いの言葉を下さった方も見えますが、昨日5月20日0時41分に4万アクセスを達成しました。皆様の応援、ありがとうございました。深夜にも関わらず増えていくアクセス数を、私は不思議な思いで見ていました。実はこの5月20日は、私がブログを開設して1周年なのです。つまり、4万アクセス達成と、ブログ開設1周年が同時に達成されました。偶然とはいえ不思議です。その4万アクセス前後の記録です。40002 2007-05-20 00:55:10 だいふく007さん 40001 2007-05-20 00:48:05 (*^-゜)vさん 40000 2007-05-20 00:41:54 pooh!!!!!さん 39999 2007-05-20 00:35:51 EZweb 39998 2007-05-20 00:29:54 かおいん・さん pooh!!!!!さんは、残念ながらコメントを頂いたことがありません。コメントを下さったことのある(*^-゜)vさん、そしてニアピンでだいふく007さんとかおいん・さんが、最も4万アクセスに近かったようです。いつもありがとうございます。1周年とは言いましても、5/20はブログを登録したのみ。その後、真面目に日記を書き始めたのは、7/21です。ですから7/21までは続けないと、本当にブログを1年続けたとは言えません。私はこの7/21を準1周年の目標として、ブログを続けて行きたいと思います。私にとって思い出深いのは、1万アクセス達成の頃。1日20前後のアクセス、下手をすると数アクセスだったあの頃。そして、その状況をようやく抜け出しかけた1万アクセス。そのころ支えてくださった方は、今もまだ多く応援下さっているようです。本当にありがとうございます。これからも、まずは準1周年を目指してがんばりますので、よろしくお願いします。また皆さんのブログへのお邪魔させて頂きますので、よろしくお願いします。
2007.05.21
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かつて一世を風靡した科学者ニコラ・テスラ。彼は交流誘導モータの発明者。そして商用発電に関して直流支持派のエジソンを打ち破り、交流による電力供給システムを完成させた偉人。大財閥モルガンの支援も受け、まさに時代の寵児となります。テスラが持つ天才的才能は「直感像素質」。一度見た光景を、写真の様に細かく記憶に焼き付けることができました。さらにその記憶のパーツを、個々に回転,移動,分解し、他のパーツとも組み合わせることも可能。図面なしでの設計を可能とする、天才設計者。しかしその絶頂において、彼は大きな過ちを犯します。テスラ・コイルを利用した、超光速エネルギー送信システムの発明を目指したのです。交流を利用して地球の中心を貫き、光より早くエネルギーを送るシステム。到底不可能なこの夢に、高さ57mの鉄塔を築いて挑戦します。その結果、彼が向かったのは、果てしのない没落。全ての資金援助を失い、そして名声も。さらにこの頃、彼の才能「直感像素質」も失われていきます。晩年、ホテルの一室で、孤独な死を遂げたテスラ。今日、彼の名は、わずかに磁束密度の単位として残ります。起動させると、稲妻の様な放電現象を起こすテスラ・コイル。彼自身も稲妻の様に一瞬眩しく輝き、そして消えてゆきました。夢、それはいつも危険とともにあります。天才さえも破滅させた夢。それでも、あなたは、夢への挑戦を続けますか。
2007.05.20
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今から150年前、妊婦の産褥熱での死亡率は高いものでした。ウィーン総合病院のゼンメルヴァイスは、あることに注目します。第一産科では産褥熱の死亡率は13%もあるのに、第二産科では3%しかない。これはなぜか。第一産科では産褥熱の患者に医師が触れた後、そのまま妊婦に手を触れます。しかし第二産科では、医師が患者に触れることはありません。ゼンメルヴァイスは提案します。妊婦に触れる前に手を消毒すること。当たり前のことですが、細菌も知られていない時代には、全く行われていないこと。この提案で、死者は2%に減少します。しかしこのことは、ウィーン大学にとってはまさに内部告発。ゼンメルヴァイスは、上司のクラインにより解雇されます。そしてクラインは医学史に名を残します。最も無能な医学者として。さらに善良な医者の自殺が相次ぎます。手を洗わなかったことで患者を死なせたとして。そしてゼンメルヴァイスは精神を病み、若くして亡くなります。享年、わずか47歳。晩年、ゼンメルヴァイスは公園を徘徊。そして泣きながら、アベックにこう頼みました。子供を生む時は、医者に手を洗うように言いなさい。ゼンメルヴァイスの涙は、多くの女性を救いました。そして自らは、歴史の闇に消えてゆきます。ゼンメルヴァイスさん、あなたの涙は今も私たちの目に映ります。ただそれは、赤ん坊の誕生を喜ぶ母親の、歓喜の涙となって。
2007.05.19
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われらにあだなせし者どもに災いあれ!火刑台の劫火に包まれた、テンプル騎士団のド・モレー総長から放たれた呪いの言葉。それは、フランス国王フィリップ4世の陰謀により、テンプル騎士団が滅ぶ瞬間。十字軍に起源をなすテンプル騎士団。彼らは修道士として、軍人として、聖地エルサレムへの巡礼者を守ります。そして清貧と謙譲の精神を貫き、キリスト教の教義のために戦います。しかしエルサレムがイスラム教徒に奪還されて、その存在意義は失われます。十字軍遠征費用を管理していたテンプル騎士団に残された巨額の資金。フィリップ4世はこの資金の没収をもくろみ、フランスの5000人の騎士団を逮捕します。それは1307年10月13日の金曜日。それ以来、13日の金曜日は不吉な日とされます。彼らの容疑は、悪魔崇拝、魔術の使用、偶像崇拝、男色、そしてイスラム教と手を結んだ罪。すべては虚偽の罪状。想像を超える拷問の数々で、彼らは獄中死、刑死します。ついにテンプル騎士団は滅びますが、その精神は秘密結社フリーメーソンに引き継がれます。そして1793年のフランス革命。ギロチンに処せられたのは、フィリップ4世のカペー王家の末裔ルイ16世。処刑の直後、ひとりの男が、ルイ16世の血のりに両手を浸します。彼はフリーメーソンの一員。500年を経て、ド・モレー総長の呪いは現実となったのです。しかし、これはあまりに血塗られた歴史。全ての悲劇は、秘密主義という騎士団の排他的な性格によります。互いに理解しあうことの大切さ。忘れられていたのは、そんな当たり前のことでした。
2007.05.18
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古くなり水漏れのする桶。その古い桶と真新しい桶を、農夫はそれぞれの手に持ち、家から水汲み場までを毎日往復します。水汲み場からの帰りに漏れてしまう古い桶の水。戻った時には、古い桶の水は半分ぐらいしかありません。それでも農夫は、その古い桶を毎日使い続けるのです。古い桶は、たまらず農夫にお願いします。もう私を使わないで。新しい桶に換えてください。農夫は微笑み、水汲み場までの小道を指差します。農夫が水汲み場からの帰りに、新しい桶を持っていた小道の右側。そこには荒れた荒野が広がります。ところが、古い桶を持っていた小道の左側には、水を得た綺麗な色の花がたくさん咲いていました。古い桶は、とても嬉しくなりました。さあ、振り返って確かめましょう。そこには、あなたを必要とする誰かがいます。
2007.05.17
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今は亡き私の師が、私に教えて下さった話があります。それはあのフランス科学史に汚点を残すN線の話。ナンシー大学教授ルネ・プロンスペル・ブロンローは、1903年にN線を発見します。その見えない光は、X線に似て物を透過しますが、プリズムで屈折、つまり曲がります。赤外線にも似ていましたが、アルミを透過する赤外線にない性質がありました。しかしN線は、ブロンローら一部の研究者にしか確認できません。さらにフランスの科学者から、N線は人体からも出るとの報告がされます。特に感情の起伏等とN線の発生は、関連があるというのです。N線は生命との関わりが深い光なのです。N線はドイツで発見されたX線に対抗し得る、フランス科学の大業績。科学アカデミーは、ブロンローにルコント賞を与えます。フランスの期待を一身に担ったN線。米国のロバート・ウッドは、ブロンローにトリックを仕掛けます。ブロンローがアルミのプリズムでN線の屈折を証明した実験。この実験中、彼はそのプリズムをこっそり抜き取ります。プリズムなしでは観測できないN線の測定値を、次々と読み上げるブロンロー。ウッドが黙って差し出す掌。その掌にはプリズムがありました。1909年、ブロンローはナンシー大学の教授職を辞職します。科学者には未知への挑戦が必要です。しかし極度の思い込みは、見えないはずのものを見せます。それが恐ろしい病的科学。未知への情熱と、冷静な観察力。そのバランスを、私たちは忘れてはなりません。見えないものを見ることは、とても簡単なことなのですから。
2007.05.16
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光と影の画家、レンブラント。彼の作品「夜警」は、アムステルダムの火縄銃隊の集団肖像画。画面左でスポットライトを浴びる少女の腰には、火縄銃隊のシンボルの鶏の爪。この絵は時代共に汚れ、保護のため2重3重に塗られたニスで絵は黒ずむ。そのため後世に「夜警」と呼ばれます。しかしこの絵は昼間の風景。また「夜警」は、レンブラント没落のきっかけと言われます。3人の子供と愛妻サスキアを失った彼は、この「夜警」を描いた頃から没落したという。しかしこれは俗説です。真実は彼の浪費癖と、その絵が時代感覚にあわなかったため。レンブラント独自の明暗法、キアロスクーロ技法。この技法は、闇の中に静かに人物を浮かび上がらせます。しかし、静かに、時代の闇に消えていったレンブラント。世に認められず、経済的に破綻し、孤独な晩年を送ったレンブラント。もう、スポットライトは、彼のためにはありません。後世のこの絵の高い評価を、誰も知らないままに。
2007.05.15
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アフガニスタン バーミヤンに住むハザラ人の難民。彼らは宗派の違うタリバンの迫害を恐れ、バーミヤンの石窟に住みました。そこの岩壁には、巨大な2体の石仏がありました。それは630年に、玄奘三蔵も褒め称えた仏教遺跡。東の仏像はマーダル(お母さん)。西の仏像はパーダル(お父さん)。イスラム教のハザラ人は、異教の仏像をこう呼び、慕いました。大仏も異教の彼らをやさしく見守ってきました。1999年、タリバンはバーミヤンに進攻。1000以上のハザル人を即時に虐殺。町を焼き払います。そして2001年3月、タリバンは2体の大仏を破壊します。連日に渡る100発以上の砲撃でも崩れなかった大仏。タリバンは、大仏に爆弾を埋め込み、公開の上で砲撃して破壊。そして美しい壁画の80%を剥ぎ取り、営利目的で売却。さらにタイヤを燃やし煤で壁画を塗りつぶし、靴で踏みにじりました。石を置いただけの墓で埋め尽くされ、白骨が散乱する死の谷バーミヤン。その谷も、今は復興に向けて動き始めています。青空教室の子供達は、授業が受けられる幸せに、歓喜の声を上げます。大仏も壁画も失われたバーミヤン。そこは、子供達が新たな世界遺産を作り出す、これからの町です。
2007.05.14
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アルルの地に芸術家のコロニーを作りたい。その想いから、1888年2月にヴィンセント・ヴァン・ゴッホはアルルのアトリエに移り住みます。ゴッホは、ゴーギャンがアルルに来るのを待ちます。ゴーギャンにひじ掛けのある立派な椅子を用意して。芸術家ゴーギャンを尊敬していたから。自らは粗末な椅子を12脚揃えます。ゴーギャンをキリストに、自分を12使徒のひとりに見立てるために。貧乏のどん底で食事も儘ならないない画家が、12脚もの椅子を。10月、ついにゴーギャンはやってきます。しかしゴーギャンは、画家になるために妻子も平気で捨てる自分勝手な男。初めから分かっていた破滅への道。12月23日の夜、剃刀を持ち、ゴーギャンを追うゴッホ。ゴーギャンに威嚇され、襲撃を諦めたゴッホは、有名な耳切り事件を起こします。貧困の中、ゴッホが用意した粗末な椅子は、「ゴッホの椅子」として、この事件の前後に描かれます。そして「ゴーガンの肘掛け椅子」も。絵の歪んだ線、暗い床、そして持ち主の座らない椅子。「ゴッホの椅子」の後ろの箱にも、征服の意味を持つ“Vincent”が描かれています。何か追い求めるものを、箱に入れ、征服するために。ゴッホを破滅させたもの。それは、まさに強すぎる想い。そう、ゴッホの想いは、あまりに強すぎて。
2007.05.13
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ついつい物事を曖昧にしてしまいがちな日本人。日本の政治の場でのうやむやな態度に、世界は苛立ちを感じています。うやむやは、漢字で書くと「有耶無耶」。「有耶無耶」は仏教から来た言葉。仏教では物事を相対する二つのことに分けて、一方を正しいと決めませんでした。「~は有りや無しや」と問いかけると、「~は有るけど無い」と応えます。いわゆる禅問答。「有耶無耶」の世界を超えると、絶対的な安らぎがあると言う。うやむやがそれほど高尚な言葉ならば、今日の私も一日、うやむや・・・・
2007.05.12
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とっとろ♪ とっと~ろ♪ とっとろ♪ とっと~ろ♪公園の林間ですれ違う家族から、こんな歌が聞こえてきます。子供達は、となりのトトロの歌を元気よく、大きな声で歌います。しかし歌うのはひたすらこの部分。とっと~ろ♪が、何度もリピートされ続けます。子供達は、この“とっと~ろ”の音感が好きなのでしょう。子供の頃だけ聞こえた音色があります。林間に生えるたんぽぽも、子供達が名付け親。たんぽぽは、つづみ草とも呼ばれます。子供達には、つづみの音は、「たん、ぽぽっ」と聞こえました。そしてつづみ草は、「たんぽぽ」と呼ばれる様になります。私には、つづみから、たんぽぽの音は聞こえません。たんぽぽの音は、子供達に独り占めされています。でも私にも、野に咲く小さなたんぽぽからなら、たん、ぽぽっ、の音が聞こえる、今年の春はそんな気がします。
2007.05.11
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暑い夜。ゆかたで涼むのも良い。しかし、そのイメージ良いだろうか。ゆかたの本来の役目。それはバスローブ。バスローブは、湯上りの濡れたままの体に羽織り、水気を吸い取る。つまり、バスローブはバスタオルの代わり。湯上りにすぐにゆかたを羽織り、水気を吸い取る。タオルで体を拭いたりはしない。それどころか、かつての日本人は、ゆかたを着たまま入浴した。肌をさらすことを恐れた日本人の習慣。ゆかたは「浴衣」。入浴のための衣。入浴時さえ体を隠すために、使われたゆかた。ゆかたは、風呂場や屋内で使われた、日本人の恥じらいの意識の象徴。いつの間にか、日本人はゆかたで街中を闊歩するようになりました。ゆかた。その役割が変わる時。日本人の何かも変わったのかもしれません。
2007.05.10
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東海地震、東南海地震と南海地震を昨日ご紹介しましたが、肝心の参考資料のご紹介を忘れていました。2006年9月刊行の「最新日本の地震地図」です。過去の地震発生マップ、活断層マップ、地震資料が掲載されていて、とても分かりやすく地域の地震情報を知ることができます。今日は、関東の地震もご紹介します。関東の海溝型巨大地震のサイクルは200年周期。100年の静緩期と100年の活動期があります。1923年の関東大震災から80年が経過し、そろそろ活動期に入ってきました。次回の海溝型地震そのものは22世紀の予想ですが、(安政)江戸地震の様なM7級の直下型地震は警戒期に入っています。「南関東地域直下の地震対策に関する大綱」が平成4年に出されたのもそのためです。1万人の死傷者を出した1855年の(安政)江戸地震では、地震の前兆が観測されています。「観測された前兆」○ 各地で発光現象の観測○ 神田などで湧水○ 深川の井戸の底で地鳴り○ 浅草の磁石に付けた金属が地面に落下発光現象などの前兆は、地震の予知になるでしょうか。東海地震や関東直下型地震。他にも北海道の30年以内の巨大地震の発生確率も90%以上です。2040~2050年頃の日本は、大きく揺れ動くかもしれません。
2007.05.09
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活断層マップを調べていましたが、あらためて東南海地震と南海地震の関連に驚きます。【近年の東南海地震,南海地震】1605年(慶長) M7.9 東南海地震、南海地震 同時発生1707年(宝永) M8.4 同時発生。日本最大級1854年12月(安政) M8.4 東海地震の32時間後に南海地震1944年12月 M7.9 東南海地震。2年後の1946年12月にM8.0の南海地震つまり東南海地震、南海地震は100~150年間隔で発生します。また東南海地震と南海地震は同時発生することが多くあります。時期がずれても2年で、東南海地震がやや先行します。東海地震は先回から150年経過。東南海地震も60年経過しており、このままでは東海地震、東南海地震が同時発生する可能性が高くなっています。そして更に南海地震も同時に。近代日本最大の地震が、ほぼ確実に起きると思うと寒気がします。皆さんも、活断層マップや地震マップの確認をされてはいかがでしょうか。
2007.05.08
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子ねずみのクルトは、母ねずみと協会の前で行き倒れます。母子を引き取ったのは、教会に住む真面目なねずみのアントン。アントンは教会の鐘を磨くのが生きがいでした。しかしアントンには、十分な食料がありません。教会のパンを盗んで母子に与え、その罪の意識から、アントンは酒におぼれます。そして母ねずみヨハンナがそのことに心を痛めているのを察すると、アントンはヨハンナに冷たくあたります。ひとりぼっちの気がする。そう感じたクルトは家を出ます。それを追って、クルトとしばらく共にすごすアントン。アントンは、子供の笑顔を得ることが、本当の喜びなのだと知ります。鐘を磨くことより、大きな喜びを見つけました。もうアントンは、孤独では過ごせません。家に帰り、ヨハンナとの再会を果たしたアントン。ふたりの目には、涙が浮かびます。クルトは感じました。もうひとりぼっちじゃない。ひとりでは気がつかない、そんな生きがいもあるでしょう。
2007.05.07
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連休終日。御土産の準備は大丈夫ですか。みやげはなぜ“土産”と書くのでしょう。みやげの語源は「都筍」、「宮筍」だそうです。都筍:都から、あるいは都へ持参した贈り物。宮筍:神社参拝帰りの友人、親類への贈り物。一方、「土産」という文字は、鎌倉時代には中国から日本に伝わっていた漢語です。土産:その土地の産物、またはその贈り物。土産は語源に関しても、中国からの贈り物です。日本は中国から歴史のある漢語「土産」を頂き、それに日本では「みやげ」という音を与えました。歴史的に文化的な交流の深かった中国。日本はもっと中国と仲良くなれるはずですね。
2007.05.06
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スコットランド女王であり、イギリス王権をめぐりエリザベスと争い、そして断頭台の露と消えた女王メアリー・スチュアート。彼女の悲劇はダーンリー卿との恋愛に始まります。分別も知恵もあった彼女はダーンリー卿との恋の虜となり、電撃結婚。しかし1年後には破局、音楽家リッチオを重用。ダーンリー卿は報復に身重のメアリーを襲撃し、リッチオを惨殺。肩に傷を受けたものの、メアリーは後に子供を出産。そして翌年、ダーンリー卿を暗殺。その暗殺の首謀者ボズウェル伯爵とメアリーは結婚。しかしこの結婚が国民の反感を買い、ついにはエリザベス女王に幽閉されることになります。その後、19年に及ぶ幽閉が続くが、エリザベスにとって危険な存在でした。メアリーはあまりに陰謀のヒロインを演じすぎました。メアリーを処刑することすら、エリザベスにとっては危険でした。ついにイギリスにカトリックの復興を目指す教徒達は、メアリーとスペインに援助を求めます。その結果、イギリスとスペインの関係は悪化し、スペイン無敵艦隊の敗北で、エリザベスの勝利が確定します。1587年2月7日、メアリーは処刑されます。苦難の時代は、メアリーを気品にあふれ、深みのある人間に変えていました。死刑判決を下す裁判官に彼女は言い放ちます。「世界という舞台は、イングランドより広い。」こうしてメアリーは処刑され、エリザベスはイギリスを世界一の王国とします。しかし、メアリー・スチュアートは、ある意味で勝者です。エリザベス亡き後、イギリス,スコットランドで乱舞するのは、メアリーの末裔たち。そして、現エリザベス女王エリザベス2世は、メアリーの13代目の子孫です。死を迎えた彼女の荘厳な強さと、将来を見通す目は、エリザベスをも超えていました。波乱の人生は、人に強い信念を与えるから。強い信念は、長く引き継がれるから。そして強い信念は、いつか必ず人の心を動かすから。
2007.05.05
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連休中日。今日はお話で一休み。丘の上に少年が住んでいました。ある夕方、少年は谷の向こうに、美しく輝く黄金の玉を見つけます。いつか旅して、あの黄金の玉を見に行こう。その少年の想いは高まり、ある日ついに旅に出ます。そんなに遠くはないけれど、少年にとっては長い旅をして、1日がかりで目標の場所に着きました。しかしあるはずの黄金の玉はなく、近くの家に泊めてもらいます。その家の家族に歓迎され、新しい友人も得た少年。けれど誰も近くにあるはずの宝を知りません。明日の朝、かわりに僕の宝物を見せてあげるよ。新しい友人はそう言い、ふたりは待ち遠しく夜明けを待ちました。翌朝、新しい友人は、あちらを見てと、谷の向こうを指差します。そこには黄金の玉がありました。そう、それは少年の家の窓に映る太陽の光。僕もいつかは谷の向こうに、あの宝物を見に旅しようと思うんだ。そんな新しい友人の話を、少年はにっこりと、微笑んで、聞いていました。
2007.05.04
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昨日、2020年夏には北極圏の氷が消滅するとの報道がありました。北極圏の氷の消滅により起きることは、過去の日記1、日記2のとおりです。そこで今日は2006年12月発行の「北極圏のサイエンス」で、昨日の報道を検証しましょう。たしかに今も氷河に関しては、1年に100m以上も後退しています。ただしこの原因には降雪量の減少、乾燥化の影響があります。また北極の海氷も減少しつつありますが、これは北大西洋の暖流が流れ込むことによります。北大西洋振動という自然現象で、温室効果とは無関係な現象です。たしかに北極の気温は100年で0.6℃上昇していますが、これは自然現象としての地球の温暖化の要素が大きいのです。この自然での温暖化に加えて、“人類による”温暖化がどれだけプラスされているかはまだ不明なのです。また温暖化は北極の降雪量を増加させ、氷河の増加につながります。温暖化で、北極の氷が減るとは限りません。大切なのは、人類による温暖化への影響量を把握することです。むやみな温暖化抑制策、二酸化炭素削減は、産業活動を停滞させるデメリットも大きいのです。2020年に北極の氷が消滅するとの意見は、「温暖化」=「氷が融ける」というやや安直な発想に思われます。氷河の増減運動、海流運動、間氷期の地球の自然温暖化等、多くの現象が無視されています。私たちの環境負荷抑制の動きは大切です。しかしあと十数年で危機が起きるから、産業活動を停止しなくてはならないという意見は極論過ぎます。私たちには、環境保護は意識しつつ、しかしあわてず着実な動きが求められています。ところで、今日の本、実は別なことが気になっていました。-40℃のアラスカでシャボン玉を作ると、瞬時に凍結して氷の玉になるのです。今日の本にはその写真もあり、つい氷のシャボン玉遊びがしたくなりました。そのぐらいの余裕は、人類にもまだ残されているのではないでしょうか。
2007.05.03
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ねこさん、金魚鉢には注意ですよ。18世紀に、トマス・グレイの詩があります。それは金魚を捕ろうとして金魚鉢に落ちて溺れた、ホレス・ウォルポールの愛猫セリマを歌った詩。*不運なニンフが見て驚いた最初にヒゲを それから爪を熱い想いの数々と共に獲物に向かって空しく伸ばす黄金を嫌う女心があるだろうか魚を嫌がる猫がいるものか図々しい女神よ! 一身に見つめまたもや乗り出し またもや屈みあいだに横たわる海を知らない意地悪い運命の女神が傍で微笑み滑りやすい縁を足が踏み外し真っ逆さまに水の中*画家テオフィール・スタンランは、「ある金魚の恐ろしい最期」でこの話を描きます。日本では、夏目漱石の「我輩は猫である」でしょう。気をつけたい。夢にまさに手が届こうとする時、人は不用意になりがちです。目前でも、夢は簡単には手に入らない。その夢に、無理に、あまりに無謀に飛びつくならば、不安定な足場は、あなたの全てを奪い去ります。金魚鉢で溺れた愛すべき猫の詩
2007.05.02
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少し古い本ですが、私にとって大切な本のひとつを紹介します。デール・カーネギーの「人を動かす」です。あまり伝えたくはないのですが、以前に私の生き方を少し変えてくれた本です。もしまだご覧になられていないようでしたら、一読されて損はありません。相手にこちらの望むことを実行してもらいたい時。その時の交渉の秘訣を、この本では紹介しています。人を動かす秘訣、それは相手が自分で動きたくなる気持ちにさせること。そのためには、こちらからの提案で相手が得をすることを伝えること。かつて私は交渉では、人との論争に勝つことが重要と思っていました。しかし、人はたとえ自分がどんなにまちがっていても、決して自分が悪いとは思いたがりません。論争に勝つことは危険です。相手はなんとか自分を正当化し、傷つけられた自尊心は、強い反抗心となります。人は、他人からの賞賛を強く望んでいます。そして、それと同じ強さで他人からの非難を恐れます。こちらの提案がとても重要で、しかも相手の望むものの助けになること。そして相手ならその提案を具現化できること。そのためには相手の力が必要なこと。これらを伝えればよいのです。つまりはWin-Winの関係を築くことが大切です。私たちはなぜ、尻尾を振っているだけのわんちゃんを可愛がるのか。苦労して得た収益で、なぜわんちゃんのために食事を準備し、散歩まで付き合うのか。その答えはわんちゃんが可愛く、私たちの助けを必要としているから。わんちゃんは人に自分の望むことを実行してもらう術を知っています。わんちゃんにできることを、人ができないはずはありませんね。
2007.05.01
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