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2010年06月12日
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カテゴリ: 私のひとり言
みなさん、こんにちは。
先日、私は竹富島に行ってきました。
前から一度は行ってみたかった、憧れの島でした。
アンチエイジングには関係ありませんが、その竹富島で起きていることについて、今日はこの場をお借りして、少しだけ書かせて下さい。

石垣島からフェリーで10分ほど。
初めて足を踏み入れた竹富島は、想像していた以上に美しい島でした。

take1

背の高い建物は見当たらず、青い空と白い砂の道、そして低い石垣と木造の赤瓦の平屋。
自動車はほとんど通らず、道を行くのはのんびりした水牛車です。

take2

以前西表島までは行ったことがあったのですが、意外に人工的な施設が目に付いて、そこまで感動がなかったのですが、この竹富島は島自体が映画のセットか?というほど、本当にどこを切り取っても沖縄らしい沖縄の昔ながらの町並みを残している島だと思いました。

take3


1泊2食付で、のはら荘ではワイワイガヤガヤ、1部屋で全宿泊者が並んで仲良くご飯をいただきます。
その中にこのブログの読者の方がいて、本当にびっくり!驚きました。

竹富島では、主に自転車で行動します。
「蝶の道」という、蝶がたくさんいる道があると聞いていたので、自転車で行ってみました。

take4

どこまでも続く白い1本道。
行くと、出てくる出てくる蝶々たちが!
写真にはうまく収めきれませんでしたが、本当に蝶々だらけなんです!
頭を左右に避けないと、顔に蝶々が当たってしまうほどいます。
本当に、まるで天国みたい!!

take7

しかし、あまりにも、ものすごい紫外線のため、この際、気にしてられないといつもの鬼スタイルへ変身。
この風景に、似合わなくてすみません(汗)

take5


ここは、その中でも一番強いエネルギーを感じた久間原御嶽(クマーラオン)の入り口です。

一通り、自転車でウロウロしたあとは海へ!
ああ、最高にきれい!!

take6

この写真の浜とは違いますが、遠浅でまったく波がないコンドイ浜というところで、昼すぎから夕方まで泳いでいました。
人も少ないし、波がないので息子も全然海を怖がらず、とても嬉しそうです。


竹富島では、夕飯のあとは観光客はみんなで夕日を見るようです。
のはら荘のご主人に、夕飯後「一旦解散して、みんな浜で夕日見るんだよ!」と送り出されました。

take8



竹富島がこんな近代になっても、ここまでの美しい自然と、景観を保っているのには、どうやら「竹富島憲章」というものがあることが、大きな理由みたいです。

take9

「竹富島憲章」(昭和61年・竹富公民館)

われわれが、祖先から受け継いだ、まれにみるすぐれた伝統文化と美しい自然環境は、国の重要無形民俗文化財として、また国立公園として、島民のみならずわが国にとってもかけがえのない貴重な財産となっている。
 全国各地ですぐれた文化財の保存と、自然環境の保護について、その必要性が叫ばれながらも発展のための開発という名目に、ともすれば押されそうなこともまた事実である。
 われわれ竹富人は、無節操な開発、破壊が人の心までをも蹂躙することを憂い、これを防止してきたが、美しい島、誇るべきふるさとを活力あるものとして後世へと引き継いでいくためにも、あらためて「かしくさや うつぐみどぅ まさる」の心で島を生かす方策を講じなければならない。
 われわれは今後とも竹富島の文化と自然を守り、住民のために生かすべく、ここに竹富島住民の総意に基づきこの憲章を制定する。

一、保全優先の基本理念

竹富島を生かす島づくりは、すぐれた文化と美しさの保全がすべてに優先されることを基本理念として、次の原則を守る。

 1、『売らない』 島の土地や家などを島外者に売ったり無秩序に貸したりしない。
 2、『汚さない』 海や浜辺、集落等島全体を汚さない。また汚させない。
 3、『乱さない』 集落内、道路、海岸等の美観を、広告、看板、その他のもので乱さない。また、島の風紀を乱させない。
 4、『壊さない』 由緒ある家や集落景観、美しい自然を壊さない。また壊させない。
 5、『生かす』 伝統的祭事行事を、島民の精神的支柱として、民俗芸能、地場産業を生かし、島の振興を図る。


竹富島では島の美しさを守るために、家の新築や修繕にも伝統的な様式を使うことや、赤瓦を使用すること、家の囲いにもサンゴ石灰岩を積むこと、樹木を伐採しないことなども、この憲章によって定められ、人々はそれを守ってきたようです。
また、外部の観光資本が入れば島の本質は破壊され、民芸や観光による収益も住民に還元されることはないとして、島の土地を島外者に売らないことで、この奇跡のような島の美しさを守ってきたそうです。

本当にすばらしい憲章だなと思いました。
どの町もどの島も、土地はいろんな人に売られていき、町は少しづつ変わっていってしまい、環境破壊が進んでしまうことが多いのに、島民の方々のすごい努力で、この憲章が今まで守られてきたからこそ、こんな美しい島がそのままで残っていたのかと思うと、本当に感動します。

ところが島を歩いていると、島の景観に合わない不穏な看板がありました。

take10

これまで外部のリゾート開発から守られてきた竹富島に、今大規模な高級リゾート開発が計画されているようです。
エコを標榜している外部の大手リゾート会社が、宿泊できるコテージを50棟、プールやレストランなどの施設を建設するそうで、、、、

こないだのSPAにもこの問題は掲載されたようなんで、詳しくは こちらをどうぞ

竹富島の自然は、多種多様な蝶が飛び交い、天然記念物のセマルハコガメの生息、希少生物のキシノウエトカゲ、オカヤドカリ、絶滅危惧種のコキクガシラコウモリが生息している可能性もあるそうです。
それなのに、何ら環境調査もされることなく2007年8月に、このエコを標榜するリゾート会社は、開発予定地を含む広範囲の森を、わずかな樹木を残して、大型ショベルカーで根こそぎ伐採してしまったそうです。
どこがエコなんだか、さっぱり分かりません。

リゾートで出た大量の汚水は、いくら海底に埋め込んでも、隆起珊瑚礁で出来ている竹富島地下には、レンズウオーターが存在していて、汚水は島民にとって神の井戸と大切にされる「ミーナ井戸」に流れ込む可能性が非常に高いと指摘する環境問題の専門家の方もいます。
繋がっていた場合には、信仰の対象となっている水が穢されることになるのです。
その他、このような大規模リゾートが出来ると、環境への影響は決して避けられないものと指摘されています。

土地を売ってしまった方が、島の有力者だったために、現在島には本音では積極的に賛成している人はいないにも関わらず、きちんとした島民投票も圧力で行われないまま、ついに竹富島憲章が破られる日がこようといています。
もう来月にも着工するという話です。

このリゾートが出来たからといって、取り立てて島民の方にメリットもないそうです。
そしてこれまで竹富島を訪れていた観光客も、竹富島が昔ながらの伝統的な集落の景観を保ち、海や自然が美しく豊かだからという理由で来ていたわけで、この島に大規模リゾートを求めてはいません。

最終的には島の方々が決めることであり、外部の人間である私には、どうすることも出来ないですが、この奇跡の島の美しさが失われてしまうことが観光客として、日本人として、とにかく残念でならないです。

島民有志の方々で作られた「竹富島憲章を守る会」では、観光客から入島税を500円頂くことで、リゾート会社から土地を買い戻すといいう解決策を提示しつつ、リゾート開発の反対署名を今全国規模で集めているようです。
もし、関心のある方がいましたら、ぜひご協力お願いします。

竹富島憲章を生かす会 署名募集
(第1次締めきりは6月18日だそうです)


神々の島、竹富島。
いつまでも、蝶の飛びかう美しい島でありますように




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Last updated  2010年06月13日 12時57分49秒
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