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2006.02.04
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さて、また語るとしよう(反省の色がないね)。
昨今の教育の流行は画一的な教え込み主義を改め、
児童が「主体」となり、児童一人一人の個性や多様性を認めた
教育を実現していくことにある。確かに聞こえは良いが、
1クラス辺りの生徒数の改善、教員の指導力やモラルの向上、
学校教育の投資額の問題といったインフラが整備されていないから
具体性を欠く絵空事になっているのが現状だ。

大体、教え込み主義のどこに問題があったのかという論者も多い。
日本の学校は日本独自の「掃除当番」「給食当番」「班別行動」

勤勉性、協調性、平等主義といったものを培ってきた。
その教育的インフラが高度経済成長を支えてきたというのだ。
そういえば阪神大震災の時に暴動も起きず、配給をちゃんと列に
並んで受け取っているという光景は世界を驚嘆させたが、
それも日本の教育の素晴らしさを立証しているのかも知れない。

IEAの授業評価でも日本の教育は思考力養成という点で、
世界最高水準と評価されている。では誰が騒いでいたかというと、
マスコミだったわけだ。曰く「独創的な人材が育たない」
「いじめが深刻化している」「不登校児が多い」
しかし、では日本に独創的な人材がいないのかといえばそうでもなく
いじめや不登校と教え込み主義との因果関係もよく分からず、


とはいえ、前にも書いているけど私は「ゆとり教育」賛成の立場だ。
「3割カット」も大いに歓迎している。私は彼らが標榜する
「多様性」や「個性化」は時代のニーズにあっていると
思っているからだ。そのためなら勉強などこの際後回しで良い。

学力低下と騒ぐが、それでも依然日本は先進国ではトップクラスだ。

だが、優秀なリーダーや科学者の数が多く、ビジネスでも
科学技術でもアメリカが優位である。

アメリカのように教育コストを考えるなら
全国民の学力を底上げするよりも、一部の優秀な人材のみに
集中的に投資する方が効率が良いのだ。
勉強をしたくない人、苦手な人は無理して机に向かうことはない。
耳と目を閉じ口を噤んで率直にエリートに従えばいいだけだ。
乱暴な言い方だが、実際ゆとり教育をすすめている人たちは
このように考えているのだ。

また「多様性」「個性化」を認めるということは、
明瞭明確な「ルール」が形成されるということを意味する。
というのもただ個性や多様性を認めるというだけでは、
無法地帯になってしまうからだ。そこで「これだけはダメだ」という
ルールが出来、それ以外はモラルの問題で自由にして良いという
欧米風の契約社会になるだろうと思われるからだ。

日本は欧米のように「個人」と「社会」が二元論になっている
社会ではない。お互いがお互いの行動を監視しあうという
「世間」に根ざした社会だ。きわめて高い同質性の中で
お互いを察しあい、思いやりをもって生活してきた。
この甘えの構造が日本を支えてきた。
これが実はなかなか優秀な秩序維持の方法なのだ。

おかげで日本の凶悪犯罪率の低さは先進国では
ぶっちぎりの一位で世界中から羨望の目で見られている。
しかも日本には思想がない。宗教もない。
皮肉だが、本来平和を目指しているはずの思想や宗教が
重要視されていないため深刻な対立もなく平和に過ごせているのだ。

そう・・・この制度は大多数の日本人にとっては大変素晴らしい。
しかしこの「世間」システムは
「この人は私と同じ考えを持っている」というドクサ(臆見)に
よって成り立っている。ところが、見渡してみると
それが通用しない「得たいの知れない人」が散見される。

例えば外国人やオタクだ。外国人は確かに表向き受け入れてはいる。
しかしほとんどの場合「世間」システムには組み込まれない。
「でも結局外国人には日本の○○の良さは分かんないだろうね」
というように、究極的には相互理解は出来ないとして
あくまで世間の外部であり続けるのだ。
オタクも「電車男」までは犯罪者予備軍として
完全に「世間」から排除されてきた。しかし「電車男」以降は
「世間」システムの最下層に置かれ「嘲笑」あるいは「同情」の
対象として存在している。

「ゆとり教育」は成功すれば私にとって迷惑な「世間」システムを
じわじわと破壊することが出来る。すなわち
「みんなが同じ心を持つことは出来ない」
「世界は得体の知れない人たちで溢れているのだ」と気づかせ、
この「世間」システムのピラミッドを破壊していくのだ。
(尚、この頂点にかつて君臨していたのは「天皇」だったが、
既にこれは薄れてきている)

西欧は歴史上、何度も民族・宗教・倫理観・価値観などで争っており、
「世の中には理解出来ない人たちばかりだ。
こんなむちゃくちゃな人たちを国家として一つにまとめるには
誰がやっても崩れないようなシステムを作る必要があるな」と
「はなから人なんて信じてないんだからっ!」という制度を
作り上げてしまった。この手のものを作るのは天才的だ。

一方日本の制度は穴だらけである。なぜなら性善説を信じ
「うちにそんな悪いことをする人はいませんよ」といい、
結局「まさか穴を突かれるとは!」とびっくりする。
延々と繰り返しているのになかなか懲りない。

ゆとり教育によってそれを気付かせることが出来れば、
システム作りが上手くなるだろうし、私も救われる。
しかしどうすれば気付かせることが出来るのか。

手っ取り早いのは日本に大量に外国人を連れてくることだ。
しかしそれは面倒なことを嫌う日本人が賛成するわけがないので
私は小さい頃からひたすらディベートをさせれば良いと思う。
生ぬるい方法ではなれ合いの話し合いになってしまうから、
「真剣勝負」であることを強調しよう。
こうして意見を日常的にぶつからせていたら
「あぁ、だめだ。みんな考えていることがこんなに違うのか」と
思い知らされる。大人が同じことをやっても
「いや、話し合えばいつか分かる」と思ってしまうが、
「世間」システムにまだ毒されていない子供なら
「そうか、みんな違うんだ。話し合っても価値観が
ヘーゲル的な弁証法的発展を遂げることはないんだ」と
思ってくれるに違いない。

小市民伯爵は「ゆとり教育」を応援しています。


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Last updated  2006.02.10 22:40:26
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Re:ゆとり教育賛成論(02/04)  
小雪牡丹  さん
ゆとり教育

ダメだ  伯爵様みたいに いい言葉がかけない
今月も ゆとりがないの
(2006.02.05 14:09:22)

Re:ゆとり教育賛成論(02/04)  
エイゴモンタ さん
ディベート付ゆとり教育を徹底すれば
「私はどうしてみんなと違うのだっ!」という
時折優越感を伴うあの孤独感を持つ人達はいなくなるのだろうか。
この孤独感を体験している西洋人を知っているから
「みんな違うんだ」という世の中になってもなくなる感覚ではないのかもなぁ。

伯爵のまじめな文章をまとめて本にしよう。
タイトルは「萌えの壁」とかにしよう。
養老孟司さんは「バカの壁」で「オタクは専門家の類にたくさん見られる
タイプなので別に特殊なものではない」と簡単に言ってしまっているが
伯爵のオタク論は「バカの壁」の補足として使えるのではないか、
という文章をつけて出版社に売り込もう。

伯爵、大学の専攻は何ですか?
1人暮らしとかするの?
(2006.02.05 18:34:02)

Re:ゆとり教育賛成論(02/04)  
真面目な話、ディベート教育はなかなか面白い。有用だと思います。

身近にもディベート教育の導入を主張しているオタク型の友人がいて、
彼の頭の回転と(屁)理屈の組立ての速さや、
論理戦と言いつつ、その根底に存在する非論理的で頑強な感性的判断は、尊敬に値します。

彼はそうやって戦ってきたのだな、と(^^;





(2006.02.05 22:38:30)

Re[1]:ゆとり教育賛成論(02/04)  
小市民伯爵  さん
小雪牡丹さん
>ゆとり教育

>ダメだ  伯爵様みたいに いい言葉がかけない
>今月も ゆとりがないの

私はわざと文章を長くしてますからねー、もっと
簡潔に思ったことを書けばいいと思うのですよ。
でも私なんか本当はゆとりなんか全然ないはず
なのに、無駄に落ち着いてる。こんなこと
やっている場合じゃないんだ・・・ (2006.02.05 22:47:35)

Re[1]:ゆとり教育賛成論(02/04)  
小市民伯爵  さん
エイゴモンタさん
>ディベート付ゆとり教育を徹底すれば
>「私はどうしてみんなと違うのだっ!」という
>時折優越感を伴うあの孤独感を持つ人達はいなくなるのだろうか。

なくならんでしょうね。今更一体感を求めた世界に
しようとするのはファシズムのような危険を伴うし、
誰であれ優越感を持たずに生きていくなんて不可能
だと思います。

⊇「自由からの逃走」フロム

>伯爵のオタク論は「バカの壁」の補足として使えるのではないか

私は明確に「どうするか」を言ってますしね。

>伯爵、大学の専攻は何ですか?
>1人暮らしとかするの?

これ言うと特定されそう^^;
第一関西で私立の難関校ってだけでかなり
絞られるがな。あと、家から通います。
家から通える所をわざわざ受験してますから・・・。 (2006.02.05 23:00:46)

Re[1]:ゆとり教育賛成論(02/04)  
小市民伯爵  さん
パワーガードさん
>真面目な話、ディベート教育はなかなか面白い。有用だと思います。

でも「主張」「主張」という国民性になっても
それはそれで嫌かも知れない・・・。
もっとも主張出来ないせいで日本はいろいろ
国際的に損してる面もあると思うけど。

>身近にもディベート教育の導入を主張しているオタク型の友人がいて、
>(屁)理屈の組立ての速さや、
>その根底に存在する非論理的で頑強な感性的判断は、尊敬に値します。

>彼はそうやって戦ってきたのだな、と(^^;

それしか身を守る術を知らないんです。・゚・(ノД`)・
もしくは自虐に走るかさ・・・。
本当の望みは完全な仮想世界「アンリアル」の
実現なんです。でもそんなの無理じゃないですか。
現実と仮想世界は切り離せない。 (2006.02.05 23:05:58)

Re:ゆとり教育賛成論(02/04)  
alex99  さん
私が書きたいようなテーマを、私より上手に書いている。
ショックである。

これからは、敵と思おう。

(2006.02.07 13:37:46)

Re[1]:ゆとり教育賛成論(02/04)  
小市民伯爵  さん
alex99さん
>私が書きたいようなテーマを、私より上手に書いている。
>ショックである。

>これからは、敵と思おう。

わーい、敵として認めてくれたぁー。
考えてみれば日常生活の中では、
存在自体認知されてないからなぁ・・・あぁ (2006.02.09 22:37:55)

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