2011.10.21
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カテゴリ: がらくた箱
カダフィ大佐が殺害された。ビンラディン同様本物かどうかは知るところではないが、と言うか永久に知りようもなく疑えばどこまでもきりが無いが、とにかくカダフィ政権は崩壊したらしい。
あの奇矯な行動と発言の人が消えてしまったことが良いか悪いかはまだ結論が見えない。結論など出ないままになるかもしれないが。

アラブの各地でこういう「革命」が続いていてシリアも予断を許さない状況だが、いつも思うのは、市井の人々はこの反政府運動が本格的になる前から本当に政府の弾圧に怯え、反感を持ちながら暮らしていたのだろうか、ということだ。
実際に弾圧を受けた人やその身内など政府に反感を持つ人は当然いただろうが、弾圧とは無縁な暮らしをしていた人たちも反政府派だったのだろうか。独裁政権にしろなんにしろ、その下で日常を滞りなく送っていた人たちは、日常の小さな不満はあったにしろ特に政府に大きな反感を持つこともなく、反政府運動で血を流すなど考えてもいなかったのではないかと思うのだが実際のところはどうなんだろう。

反政府運動が起こる。最初は眉をひそめていたが、それが次第に大きくなって日常に影響が出てくる。そのうち反政府派が有利になってくるに従い、自分も半ば祝祭的に反政府運動に加わる。「反政府」という需要が喚起された、と言っては不謹慎かもしれないが。
そんな感じでリビアの政変に関わった人が大勢いるのだろう、と想像している。
何となれば、中国の六四天安門事件に関わった人々にもそういうなし崩し的な参加者がいる(というか大半だろうおそらく)ことを聞いていたからだ。

反政府運動が力を持った時、少なくともアラブに関しては権力者の判断が大甘なのは現状把握ができないほど愚かなのかインシャラー的どうにかなるさ感がぬぐえないのか権力を失えば自分の命が危ないから固執するのか自分の力を誇大に見積もっていたのかよくわからないが、いずれにしろ民衆の「ノリ」というものの恐ろしさを舐めてかかっているからこういう結果になるのだろう。どいつもこいつも「じゃあ政権は皆様にお渡しします」と言ってさっさと亡命しとけばよかったのだ。
ということができないからこその権力者なのかもしれないけど。


それを知ったのはこの本。

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カダフィにつき従い、反政府運動を弾圧していたのは主に傭兵だったそうだが、『ローマ人の物語』や『よいこの君主論』を読んでいたので傭兵を投入していると聞いた時点でカダフィの負けは決まったな、と思っていたけどやっぱりね、と思いながらニュースを聞いていたのだった。





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最終更新日  2011.10.22 23:58:54
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