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ホテイのやきとり缶が安売りされているのを見かけて懐かしさに購入しました。自分が物心ついたころから存在するホテイのやきとり。子供の頃は、特別な思いがありました。記憶は定かではないのですが、たぶん父親が酒の肴にしていたのだと思います。まず「やきとり」と言う言葉の響き。今はそうでもありませんが、自分が子供の頃は手の届かない「大人の食べ物」と言うイメージがありました(おそらく、何らかのドラマのイメージでしょう)。あと、タレの美味さです。肝心の焼き鳥の印象よりも、タレで食うメシが幼心に異様に美味かった記憶があります。あれからン十年。リアルな焼鳥屋に行けるようになりました。そのイメージがあったので、最初の頃は「タレか塩か」と聞かれると、だいたい「タレ」を選択していたのですが、年を重ねるにつれて「塩」一択になりました。いや、塩>タレ と言うわけではなくて、鶏肉の美味さを味わえるのは塩の方だと思うのですよね。タレはどうしても、タレ味になってしまうところがあって。さて、実際にお気に入りの店も出来て焼鳥屋に通うようになり、実際に串打ちされた焼きたての焼き鳥の味を知ったら、ホテイのやきとりの思い出などは消え失せていきました。そりゃそうですよね。ところが、そこにコロナもあり生活の変化もあり、焼鳥屋からも足が遠のいて久しくなりました。確かに、家では鶏肉を煮たり焼いたりして食べていましたが、なかなか自宅で串打ちをして焼き鳥を作る機会もなく、そんな時にホテイのやきとりの思い出が蘇ってきたのです。タレと塩がありますが、やはり塩に目覚めたのだから、ここは塩を選択。そして、レンジでチンしておよそン十年ぶりくらいの、ホテイのやきとりをお酒片手に頂きました。・・・思い出は美しいままに。いや、美味しくないわけではないのですよ。ただ、これは焼き鳥ではない。「ホテイのやきとり」と言う料理なのだな、と思いました。もし、大人になっても焼鳥屋に通うことがなければ、自分にとっては、今でもこれが焼き鳥なのでしょう。そうなると、串打ち焼き鳥を食べた時に「これは焼き鳥ではない」と思ってしまうのでしょうね。そんなことを考える正月二日目でした。
2022年01月02日
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ほぼ5年ぶりです。ここでその空白の5年を書くには長すぎるので詳細は省きますが、食への探求心は失っておりません。さて、関西では正月のお酒と言えば、灘のお酒・剣菱です。私も由緒正しい関西人らしく、久々に剣菱を飲みました。剣菱はどこかに「すごく旨い酒」と言う記憶があったのですが、それが出てこなかったのです。ただ、朝に冷やで頂いた時は、あんまりピンとこなかったのですよ。あれ?こんなもんだっけ?って感じで、やたらとキツイお酒と言う感じでした。しかし、夜に熱燗にすると一変しましたね。こんなに旨味が広がるものなのか、と。そして、甘味との相性が抜群なんですよ。正月料理の栗きんとんや黒豆とかのマリアージュが無敵すぎて、主張の強い剣菱を甘みがなだめている印象なのです。そこでようやく記憶の底から剣菱が出てきました。あれは、極寒のWINS難波。有馬記念で大負けして、一緒に競馬をしていた知人と近くのおでん屋に入ったのです。そこの熱燗メニューが剣菱でした。「剣菱の燗って飲んだことないな」と言いつつ、おでんを肴に頂いたのです。それがもう極上に旨かった!知人ともども、剣菱へのイメージががらりと変わりました。その記憶が途切れていたのはなぜだろう?と思い起こしてみると、その少し後にあの記憶をもう一度!とばかりに自宅で剣菱を燗にしたのですが、それがイマイチだったのです。だから、その時は「極寒の中」と言うシチュエーションじゃないとだめだな、と結論を出していました。でも、それは間違いで、おそらく一度沸騰させないとだめなのですよ。剣菱が一番効力を発揮するのは「燗ざまし」です。以前に自宅で剣菱を飲んだ時は、おそらくぬる燗だったのです。そういうことだったのか!と思い知った次第。食の記憶を残したくて、今味わった感動を5年ぶりに文章化させてもらいました。これからも、頻繁とは言えませんが、忘れないように記録していきます。
2022年01月01日
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