安心生活研究室

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2006年10月07日
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カテゴリ: 農業
私は、無農薬の野菜しか購入しませんが、それは、「消費者が求めるから仕方がない」という理由で、農薬を使用しないといけないと主張する生産者が少しでも減ることを願っているからでもあります。

農家の健康を守るために。。。


「出荷直前まで農薬を散布しないと、1つの虫食いでせっかくの今までの苦労が無駄になる。。。」

「見た目が悪いと購入してもらえない。。。」

本当は使いたくないし、農薬を危険だとは思うけれど、背に腹は代えられないという生産者がいます。

「農薬を使っているから、安定した生産が可能だ」

「農薬を使うから大量生産が可能になり、安く販売できる、、、外国産の野菜に対抗するには、コストを削減し、できるだけ安く売る必要がある。。。」

農薬の使用に積極的な農家も沢山います。


実際に、消費者の多くは、安さ&見た目で農産物を選んでいるのも事実ですが、生産者の思い込みの裏には、そのように思い込ませる製造会社や農協の販売戦略があるのではないでしょうか?



農協が作成しているから、防除暦に載せられている農薬は安全に違いない、、、

実際は、権威を保持するために、防除暦は、それに従って農薬を使えば、絶対に虫がつかないことに重点をおいて作成されるそうです。

そして、自社の農薬を掲載してもらうために激しいメーカーの売り込みもあるのが実態です。

防除暦には、農薬の効果は書いてあっても、散布する農薬の危険性について具体的に書かれているわけではありません。

農家が農薬の危険性について学ぶ場がないということが、農産物の残留農薬のリスクだけでなく、生産者の健康へのリスクを高めています。


例えば、湿度と温度が高くなる時期には、カビと虫の防除をするために、殺菌剤と殺虫剤を自分で混ぜて散布する農家がいます。

もともと混合の製品もありますが、自分で調合することは、メーカーも想定外のことです。

異なる農薬を自分で調合した場合、化学反応で何が起こるか、、、

そのような基本的な危険性の認識がないのは、農家のせいだとばかり言えません。

かつて、林野庁は、「除草剤・塩素酸ソーダは食塩と同じ成分で安全」と説明し、安全性を疑問視する住民の前で、管理職が除草剤を飲んでみせたことがあるそうです。(1970年12月29日 全林野新聞)

そのような間違った説明、デモンストレーションは各地であり、それにより、農薬の危険性に対する認識が薄れ、安易な使用が広まってしまいました。



死亡者数は6人です。

平成17年度に発生した農薬中毒事故の集計結果

確かに、農薬による中毒事故(自他殺を含まない)は、1957~1960年では、年平均で、死亡45人、中毒681人もいましたが、それらは、農薬の毒性が強かったため、また、一般的にも農薬の危険性に対する意識が低かったためであると思われます。

その後、農薬の危険性が明らかになり、毒性の高い農薬は順次急性毒性の低い農薬に切り替えられました。

しかし、その切り替えも、メーカーの在庫が底をつくまで、行われないことも多く、メーカーと政府の癒着の問題がここにも出てきます。

2005年の中毒の原因を列挙してみます。


・保管管理不良や泥酔などによる誤飲・誤食
・強風や風下での散布や農薬の安易な取り扱い等の本人の不注意
・農薬の不正使用
・長時間散布による疲労や不健康状態での散布
・その他

農薬を飲んでも大丈夫なほど安全である、と言いながら、一方で装備の不十分で中毒になる人たちがいる。。。

保管の管理不良や農薬の安易な取り扱い、不正使用などは、農薬の安全性をアピールすればするほど増えてしまいます。

また、不健康状態など、免疫力の落ちている状態では、危険である。。。

農薬散布時の農薬への被爆量は、農産物の残留農薬の比ではありません。

「農薬の危険性は残留農薬だけではない」

このことの認識が薄いのではないでしょうか。


ちなみに、農薬中毒事故のうち、自他殺は2005年度で207件もあります。

そのうち死亡件数は129件です。

農薬が危険であるという認識が低ければ、その保管もいい加減になる可能性があります。

使用期限の切れた農薬、登録の取り消された農薬の処分の方法を尋ねたら、土に撒いてくれと言われたので、山に捨ててきた、、、という農家の話をききました。

確かに、土中微生物の分解能力は非常に高いのですが、、、

容器の処分にも費用がかかるからと、容器ごと廃棄する農家もあります。

散布用の農薬を鍵のかからない仮小屋で保管している農家も沢山います。

それらが犯罪目的に使用される危険性を考えると不安になります。

毒物・劇物を扱うには、本当ならば資格が必要なはずです。

専門の知識がなく農薬を扱うことが可能である、、、

このことが良心的な生産者までを悪者にしてしまう原因になりえます。


「コスト削減・安定収量のために絶対不可欠」

と言われている農薬ですが、実際は農薬を購入するという初期投資が必要になり、また、慣行栽培は有機農法や自然農法と比較して気候変動には弱いことがわかっています。

もちろん、今から突然無農薬にしたら、収穫量が激減し、日本の自給率はさらに下がってしまいます。

しかし、農薬を使うことを前提にするのではなく、農薬は使わないのがベストだが、どうしてもの時に必要最小限使用する、、、そのことが常識になれば、農薬が引き起こす問題の多くが解決されるのではないでしょうか?

農薬の本当の犠牲者は、農薬を使用する農家、そして、工場で農薬の製造に直接関わる人々、、

しかしその人々には農薬を使用するメリットもあります。

では、本当の本当の犠牲者は?


それは、農薬で根絶やしにされる虫やカビや微生物です。

私も家庭菜園を少しだけしているので、朝起きたら虫に食べられて一畝が全滅、、、という経験もあります。

しかし、あきらめずに様子をみていると、虫に食べられたはずの野菜から新しい芽がでてきて、再び繁茂すると、虫の被害はぐっと減ります。

野菜を食べて増えすぎた虫を食べる天敵がどこからかやってきたからかもしれません。

また、抗菌グッズや除菌の発想のように、あらゆる菌を殺菌してしまうことには、疑問があります。

ミミズのいない大地、、、微生物の減ってしまった大地、、、殺菌剤が打たれた畑では、微生物によって分解されるはずの農薬はどうなるのでしょう?

*微生物以外にも、紫外線や雨など他の要因で分解される農薬もあります。

利益を追求することが最終的に農業を行き詰らせてしまう、、、

化学肥料や灌漑、農薬の使用により捨てられる運命になった土地。。。

世界の飢餓を救うための科学的農法が、実は、自然の恵みを失わせる結果になっている。。。

経済至上主義をもちこんではいけない分野があるはずです。

農薬から見えてくる世界の力関係、、、官軍産の癒着、、、そのあたりもいつか書く日がくるかもしれません。





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最終更新日  2006年10月08日 01時34分59秒
コメント(17) | コメントを書く


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Re:農薬 ~本当の犠牲者~(10/07)  
焼酎小僧子  さん
やっぱり日本って国は、先進国の中で情報開示最下位になるはずですよね。
農薬作ってる会社・・・売ってる農協・・・楽しても儲ける?農家・・・形のきれいな野菜を買う消費者・・・

毎回同じ事書くけど、食品添加物やシックハウスや電磁波問題等等・・・同じ図式でしょ。

アルコール検知して車を動かないようにする装置ね、欧米の何処かの国では義務化してるでしょ?
日本は、警察と業者が癒着してましたもの・・・
田舎の警察なんて、中元歳暮を届けない飲食店を眼の敵にして、店から出てくる客を検問したりね・・・

国が悪いのかな~???
(2006年10月08日 12時26分59秒)

焼酎小僧子さんへ  
LIBRO  さん
農薬を作っている会社、農協、農家、消費者、それぞれ、自分達の「幸福」のために一生懸命なだけなのですが、欠けている視点があるのが問題なのかもしれません。その視点に気がついた農家や消費者が風当たりが強くても、諦めずにがんばってくれたおかげで、今は私達に選択肢があるのですよね。

本当の幸せは、そんなに欲張らなくても手に入るはずなのに、欲張りすぎて、手に入りにくくなっているような気がしますよね。

アルコールを検知して車を動かなくなるようにする装置のことは知りませんでした。。。警察が中立でないというのは怖いですね、、、話にはいろいろ聞きますが、中元歳暮の逆恨みがあるとは。。。それでも正義を貫き通す人たちはどの立場でも必ずいるのですよね。せめて、その人たちを応援し続けたいと思います☆ (2006年10月08日 14時29分06秒)

悲しい現実ですね。  
NKGY  さん
はじめまして。
たまたま遊びに来させていただきました。
最近自分の子供がアトピーの可能性が出てきて
初めて食べるものに気をつけ始めました。

農薬についての話は聞いていたものの
料理は基本的に好きで今までは
安い野菜をいっぱい買い込んで
いろんな料理をしてきていました。

私は海外在住で日本の友人などが無農薬・有機栽培の野菜などを使っていて、いろんの情報のある日本はいいなぁ~って思っていたところでした。

日本の情報を得るたびに不安になります。
私の住むこの国(オーストラリア)はどこまで信用できるのだろうっと。

LIBROさんのブログ。ためになりそうです。
時間があるときにまたゆっくりじっくり
読ませていただきます。
(2006年10月08日 22時58分10秒)

NKGYさんへ  
LIBRO  さん
初めまして!コメントをありがとうございます。

私も友人の一言がなければ、子どもがいても安い野菜を沢山使って手作りすることで満足していたままだったろうと思います。料理がお好きなら、お子さんのアトピーもきっと楽しんで乗り越えることができると思います!

オーストラリアでも、オーガニックの運動は盛んだとききましたが、情報が入手困難だとは知りませんでした。NKGYさんが声をあげることで、安全な食生活をめざしてがんばっていらっしゃる方が身近に発見できるかもしれないですね。

シュタイナー教育も盛んだというオーストラリアに、いつか私も子連れで勉強に行きたいと思っています。ぜひ、オーストラリアの教育や食べ物・環境問題などについて、情報をおよせください。これからもどうぞよろしくお願いいたします☆ (2006年10月09日 00時12分50秒)

Re:農薬 ~本当の犠牲者~(10/07)  
農家の人が一番農薬に苦しんでいるっていうのは
農薬をやめた農家の人がよく言っていますよね。
アレルギーが出たり、死んでしまったり。。
一番農薬をやめたいのは農家の人たちかもしれないですね。
それにはまず消費者の考えを変えていかないと。。。 (2006年10月09日 21時28分35秒)

Re:NKGYさんへ(10/07)  
NKGY  さん
LIBROさん
オーストラリアがシュタイナー教育が盛んなんて知りませんでした。住んでいる者ほどその土地に詳しくないのかもしれませんね。逆にとても勉強になりますので、何でも聞いてください。今回LIBROさんを訪れたことですでに課題が増えました。リンクさせていただきます。これからも楽しみです。こちらこそよろしくお願いいたします。

子供のためにも安全な美味しい野菜を使っていきたいです。何かおすすめレシピありますか??
(2006年10月10日 00時17分42秒)

ゆっきい0223さんへ  
LIBRO  さん
消費者が変わらないと、行政も変わってくれないのですよね。。。
オーガニック運動も主婦が中心となることで、盛んになってきたのですから、私達も何か動きを作りたいですね☆ (2006年10月10日 01時57分45秒)

続 NKGYさんへ  
LIBRO  さん
お返事ありがとうございます♪

オーストラリアでシュタイナー教育が盛んだというのは、私も聞きかじりでしかないのですが、マクロビ&シュタイナー教育&田舎暮らしを実践したい人で、オーストラリアやニュージーランドへ行った人を何人か知っています。生の情報を伝えていただくのを、楽しみにしています!

レシピ、、、他の方にも頼まれて書きますね!と言いつつさぼっています。。。我が家の簡単野菜料理について、、、近々おはずかしながら、公開させていただきます。

一生懸命がんばっているお母さんがお友達になってくださると、私の励みになります!
これからもどうぞよろしくお願いいたします☆ (2006年10月10日 02時24分10秒)

・・・・  
オレ さん
危険性と解毒方法は、容器に記載。防除暦に書いて無いからといって批判するのは、筋違いw

化学という学問の基礎的な知識の欠落。

物質そのものの危険性と管理上の問題をごっちゃにする考えの浅さ。


ちなみに、農薬の何千倍も危険で死亡者も多い液体が、たいていの家庭にはあったりするのだけどねwまあ、オレ?は、嗜む習慣が無いのでどうでもいいけど・・。 (2006年10月11日 12時04分02秒)

オレさんへ  
LIBRO  さん
私が見た農薬の容器には、どのような危険性があるのか具体的には書かれていなかったのと、慣行農家の方に聞いてみたら「そんなこと知らない」と言われたので、つい批判してしまいました(^_^;)

安全性の高い農薬が広まってきても、使用上・管理上問題があると危険になることがある、ということを言いたかったのですが、表現が未熟で申し訳ありません。

農薬よりも危険な液体、、、お酒ぐらいしか思いつきませんが、「何千倍」も危険だとは知りませんでした☆ (2006年10月12日 02時38分33秒)

Re:オレさんへ(10/07)  
オレ? さん
農薬の話をするなら農薬取締法くらいは、チェックすべきだね。人から聞いた話や、いい加減な情報源を元に話をするから、そういうことになる。

それから、管理が悪ければ危険だと言う論法で批判を行えば、全てのものは危険だと言う話になるね。わざとやっているのかどうかは知らないけど、そういう批判の仕方をするキミの文章は好きになれないというか、卑怯だとオレ?は思うよ。

ついでに言っておくと、混ぜれば化学反応が起こるなんて思っているのは、非常に化学の知識が少ないとしか言いようがないね。非常に反応性の高い物質の場合は、そういう例もあるが、そんなものは安定性が無いので農薬なんかに使うには不適切だね。 (2006年10月12日 09時13分49秒)

オレ?さんへ  
LIBRO  さん
批判するのが苦手なのは自覚しています(^_^;) 批判すること自体嫌いなので、批判をしないように気をつけていたのですが、うっかり批判してしまったのがいけませんでした。これからはもっと気をつけます☆ (2006年10月13日 00時50分36秒)

Re:オレ?さんへ(10/07)  
オレ? さん
批判するのが駄目とは、言って無いよ。むしろ批判的に観察することこそが、科学的な判断をするために最も重要なことだよ。

オレ?が、駄目だと言っているのは、勉強不足、調査不足、考慮不足、検証不足といった点。キミがやっているのは、批判ではなくケチをつけているということに過ぎない。ケチは、どんな事象にだってつけれるんだよ。 (2006年10月13日 16時56分32秒)

続 オレ?さんへ  
LIBRO  さん
はい、わかりました!確かに、感情から入ってしまいがちなことは、自分でも気をつけないと、と思っています。批判や議論が苦手だからと言って、避けてばかりではいけないですよね。文系主婦がブログを通して、科学的思考を磨けるか、、、がんばって挑戦します☆ (2006年10月14日 01時18分53秒)

そもそも  
ryouta さん
農薬を使わないで
人口をまかなうことは可能なのですか?

古い農薬の問題は知りませんが
農薬そのものが毒なのは確かですが
現在の農薬の毒性はとても低いし
時間とともにすぐ消えてしまうようなもしかない。
(2006年11月10日 21時48分34秒)

補足  
ryouta さん
もちろん農家の人が農薬のリスクにされされやすいのは
わかります。大量の農薬を扱うのでしょうから。

農薬について誤解が多いなら
農薬メーカー、農家がもっと説明を
すべきだと思いますがそれがない気がしています。 (2006年11月10日 22時15分40秒)

ryoutaさんへ  
LIBRO  さん
はじめまして、ryoutaさん。
農薬を使わないと人口をまかなえない、というのは農薬メーカーの宣伝文句ですよね。日本に限って考えてみると、実際に、自給率は先進国で最低であり、カロリーベースで40%しかありません。しかし、残飯廃棄率は世界1であり、25%以上もあるそうです。農薬を使わずに人口をまかなえるかどうかを考えるには、流通の過程で廃棄される量、現在使われていない耕地可能面積のことも考える必要もあると思います。また、有機栽培や自然農法の作物の方が、異常気象に対して強いというデーターもあります。石油資源を使って栽培するリスクも考えないといけないですよね。

私が農薬使用に反対するのは、農薬が危険だからという理由だけではないのです。農薬や化学肥料を使った栽培法が、持続可能な農業とは思えないので、代替農法の有効性を考えたいと思っています。「消費者が求めるから、、、」という理由での悪循環を断ち切るために、このブログでは、消費者の方に、より持続可能性の高い農法があるということ、そのような農産物を選択する意義について、一緒に考えてもらえればと思っています。

ryoutaさんのおしゃるように、現在の農薬は安全性が比較的高いものが主流になっています。それは、農薬の毒性に対して、消費者や生産者が疑問の声をあげた成果でもあると思います。農薬は「消えてしまう」のではなく、揮発して空気中に拡散されたり、分解されて別の物質になったりするのですが、あまりに簡単に揮発や分解をしてしまうと効果がないので、持続効果を高めるためにさまざまな薬品が添加されています。農薬についての誤解、、、おっしゃるとおり、農薬メーカーや農家が、もっと消費者に説明をする必要があるでしょうね。できれば、農薬反対の立場の学者や消費者団体と、農薬メーカーが対等の立場で公開の場で議論できると良いでしょうね☆ (2006年11月11日 10時46分31秒)

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