2008.04.29
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カテゴリ: 野球
結果的に抑えたなどというのは文字通り結果論にすぎない。
プロで重要なのはその過程を観て判断するということ。
「見」るのではなく「視」て「観」て「診」ないといけない。
今の小椋はストレートの勢いと荒れ球ゆえの的の絞り難さで「たまたま」もっている程度の投手だということだ。

「経験を積ませれば」などという発想では甘いといえる。
なぜなら抑えられる根拠ができあがっていないのだから。

「経験を積ませて抑えられる根拠を学ばせる」という理屈は確かに存在する。
しかしそれはもう少し上のレベルの選手に当て嵌まることだろう。
「やることはやる」、「できることはできる」といった投手が、それをどこに当て嵌めれば良いかを経験を通して判断力を身につけていくのだ。


簡単にいえば装備が足りない。

「荒れ球ゆえの的の絞り難さ」は、それを打てる打てない見逃す見逃さないは打者に選択権のある「結果論要素」であるから計算が成り立たない。
よって「ストレート1本」という武器、しかも制球難というマイナス要素はクリティカルヒットの低さを示すものであり、「当たればそれなりに効くが当たる確率は低いソード系の装備」というだけのことである。
RPGでは序盤の中キャラぐらいにはそれなりに効果はあるだろうが、それ以上の武器が手に入れば当然手放すであろうし、自身のHPが高くなれば1ランク低い値段であっても確実に相手のHPを奪う武器に持ち替えるはずだ。
つまりより信頼できる左投手が現れれば当然のごとく入れ換えとなるし、チームの得点力が上がればゼロで抑えるよりも最小失点で切り抜けてくれればOKといった具合にハードルが下がり、球が遅くても確実にストライクの奪れる安定感のある投手を中継ぎに据えるはずである。

そこで小椋に「コントロールを良くしろ」と言っても無駄なのはわかっている。
言ってそれができるなら話が早すぎて話にならない。
求めるとすれば球種を増やせる方が現実的といえるだろう。
それも「決め球になる変化球」などと高望みをしても駄目の上塗りである。

思ったところにストレートでストライクが奪れない投手にフォークボールを研けというのはもってのほかで、ここまでストレート1本で何とかやってきた左腕に緩急をつけろといってもそれができるなら最初から世話がない。

結局できるとしたらストレート系の変化球ということに絞られる。

それもより曲げようと意識して捻りだすと却って墓穴を掘ることになるだろう。
両球ともストレートを投げるつもりでその握りで投げるだけで充分だと思う。
ほんの少し打者の手元で変化してポイントがずれるだけでいい。
その方がストレートが生きるというものだ。

思えばホークスの速球左腕には晩年に活躍しだすというが前例がある。

しかし両者ともそれでは結果が出ず中継ぎに転向し、要所で投げるスライダーが研かれていき、その延長でたまに投げるパームやチェンジアップが効果絶大となったのだった。

小椋が模倣するとすれば吉田より球の速さで勝った渡辺だろうか。
ストレートと変化球の比率からいってもそうなるだろう。

中継ぎやワンポイントはいきなり走者を背負っての登板が多いものだが、だからといって三振を狙ってはリスクもまた大きくなる。
獲るものが大きければ失うものも大きくなる。勝負とはそういうものだ。
現に三振を狙って本塁打を喰らうというケースがホークスには少なくない。
そういう配球をするからこそコースが甘くなって持っていかれるのだ。

ここは「凡打を狙って安打される」方がマシなのだから、中継ぎ投手は欲張らないことだ。
その無欲が結果的に併殺であるとか三振を生むのである。

「打てそうなところにタイミングを外して緩い変化球が来る」

強くなったロッテや日ハムによくみられる配球である。

かつてのホークスができていたことだが、今ではホークスがそれを見習うばんである。
なぜなら順位も3位であり、している野球も褒められたものではないのだから。





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最終更新日  2008.04.29 18:08:05
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