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マサチューセッツ州タフツ大学の犯罪学者ジョン・コンクリン教授は著書「アート・クライム」で美術品盗難犯人の動機を8つに分類して挙げています。1.個人で所有する2.コレクターからの依頼3.(悪徳)画商に売る4.オークション会社に委託する(競売にかけて売る)5.思惑だけで盗む(突発的な犯行)6.投資7.買戻し金、報奨金を得る8.政治的理由です。興味深い研究をしている人がいるものですね。
2006年05月31日
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今日の日記で紹介した、FBIとアート・ロス・レジスターのサイトのURLを”お気に入り一覧”に追加しました!!
2006年05月30日
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美術品の盗難の情報は、主としてパリの国際警察(インターポール:ルパン三世で銭形警部が所属してる組織ですね。)と米国連邦捜査局( FBI )、そしてロンドン、NY、ドイツ デュッセルドルフに本拠を置くアート・ロス・レジスターに届くようになっているそうです。 アート・ロス・レジスターはインターポールやFBIなど警察機構と違い保険会社ロイズが中心になり、他の保険会社やオークション会社が出資し、1991年に設置された営利団体で、盗難美術品のデータベースを運営しています。 美術商やバイヤー等その筋のプロも常にチェックしている信頼あるデータベースらしいです。 FBIのサイトにはフェルメールの”合奏”も登録されています。アート・ロス・レジスターは・・、確認してないので今度ゆっくり探してみます。 アート・ロス・レジスターは日本語サイトが無いので、読むのが大変です。良い翻訳サイトは無いものでしょうか・・・。米国連邦捜査局(FBI)アート・ロス・レジスター
2006年05月30日
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朽木より子氏の「盗まれたフェルメール」によると、美術盗難の動機も70年代から80年代にかけてだいぶ変わってきたようです。 1970年代のフェルメールの盗難は3件とも政治的理由でしたが、1980年代の「手紙を書く女と召使い」の盗難は明確に”金”目当ての犯行でした。この事件に象徴されるように80年代には明確に”金”を目的とした犯行になってきたようです。 また、80年代には美術品犯罪の数も急増しました。 絵画を守らなければならないという良心に訴えるテロというのは、爆破テロ等にくらべればヤワで有効性が無かったということのようです。
2006年05月29日
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良く見るフェルメール関連のホームページとして、フェルメール館をリンクしました。様々なフェルメールに関する情報が網羅されており、素敵なホームページです。フェルメールが好きな方、是非チェックしてみてください。
2006年05月28日
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フェルメール晩年の作品、「手紙を書く女と召使い」の基礎データです。【作品名】・手紙を書く女と召使い【作成年月】・1660-1662(デ・フリーズ説)・1670(ウィーロック説)・1670-1672(小林頼子説) 【種別】 ・油彩 カンヴァス、72.2cm × 59.7cm【所蔵場所】アイルランド ナショナルギャラリー この作品の前の床に落ちている赤い封蝋等色々と意味があるようです。
2006年05月28日
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フリーページのフェルメールの作品年表を更新しました。 「手紙を書く女と召使い」、「ギターを弾く女」等、最近話題にした作品のデータを追加しました。 あと、各作品名から作品の画像にリンクを張りましたので、一覧表から各作品が楽しめます。 是非一度フリーページも見てください!!
2006年05月27日
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フェルメールの「手紙を書く女と召使い」の2回目の盗難は、1986年5月21日の午前2時で、14点の作品とともに盗まれました。 犯人はマーティン・カーヒル。ジェネラル(将軍)の異名をとる名うての犯罪者でした。 7年後の1993年9月1日にアントワープ空港近くで絵はバイヤーから押収され、戻ってきました。 しかし、その盗んだ絵の販売経緯からIRAに恨みを買ったカーヒルは1994年8月18日午後3時過ぎに殺し屋に殺されてしまいました。 まるで、映画のようなストーリーですね。 実際にこの盗難事件は「ザ・ジェネラル」という映画になっているようです。ザ・ジェネラル
2006年05月27日
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ブログサーフィンしていたら”都内の人気美術館ランキング”を見つけました。上位は有名どころですが、備忘のためチェックしたす。アートな休日はいかが? 都内の人気美術館ランキング”お気に入り一覧”にも追加しました。私は上野の国立西洋美術館 や東京都美術館に良く行きます。昔は横浜そごうのそごう美術館(だっけ?)なんかも足しげく通いました。銀座で小さな画廊めぐりなどもあこがれるのですが、敷居が高くてできません・・・。
2006年05月26日
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ダクテールが捕まって2日後の1974年5月6日(月)の夜、ロンドンのスコットランド・ヤードに、ロンドン市内のスミスフィールドにあるバーソロミュー教会の墓地に「ギターを弾く女」が置いてあるとの通報が入、翌日5月7日(火)にはBBCに「フェルメールは送り返した」との電話がありました。 こうして「ギターを弾く女」も無事(全く無事ではなかったのですが)持ち主の元に返ってきました。 ダクテールの盗難が失敗し、明らかに絵を返す潮時だと判断した犯人自らが返却したと言われていますが、結局犯人は捕まっていないので、真実は闇の中です。
2006年05月26日
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この作品は当時 アイルランド共和国 ダブリンのラスボロー・ハウス というハウスミュージアムにあり、2回も盗難にあってます。 この盗難から返ってきた後ダブリンのナショナルギャラリーに寄贈されました。 1回目は 1974年4月26日 夜9時頃他18点の絵とともに盗難にあいました。 犯人の要求は、「ギターを弾く女」を盗んだ犯人と同じ、「プライス姉妹」の北アイルランドへの移送と50万ポンドの現金でした。 結局犯人は同年5月4日(土曜日)に北アイルランドの小さな港町でつかまり、絵も発見されますが、首謀者はオックスフォード大学を卒業し、ロンドン大学で経済学の博士号を持つローズ・ダクテールという女性テロリストということで話題になった事件でした。
2006年05月25日
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【作品名】・ギターを弾く女【作成年月】・1667(デ・フリーズ説)・1672(ウィーロック説)・1673-1674(小林頼子説) 【種別】 ・油彩 カンヴァス、53.0 cm × 46.3 cm【所蔵場所】・ケンウッドハウス(ロンドン)
2006年05月24日
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「恋文」の次に盗まれたのは「ギターを弾く女」です。 この絵は1972年2月23日土曜日に夜11時頃、ケンウッドハウスから盗まれました。 様々な便乗犯がでた中で本当の犯人の要求は、ロンドンでの爆破テロで投獄されたIRAのプライス姉妹の北アイルランドへの移送という、今までにない政治的な要求だったとのことです。 このことを「盗まれたフェルメール」の中では”アート・テロリズムの幕開け”という言葉で表現しています。 この絵がどのように戻ってきたかかは、次の「手紙を書く女と召使い」の盗難事件と大きく関わってきますので、その時に・・。
2006年05月23日
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「恋文」の手紙を持って座っている女性の持っている楽器は”シターン”といい、”リュート”から”ギター”への過渡期の楽器で、17世紀頃色々な絵に使われてるということです。 同じフェルメールの「紳士とワインを飲む女」のは椅子に置いて後ろ向きに描かれています。http://plaza.rakuten.co.jp/lute21jp/diary/200601220000/
2006年05月22日
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ブログサーフィンをしていたら、面白い情報をいただきました。暇日記 真珠の少女 オランダの日刊紙「Trouw」誌がアンケート・・・ やはりご当地オランダでもフェルメール作品は人気あるんですね。 2位が「デルフトの眺望」であるあたり、マウリッツハイスミュージアムの一人勝ちって気がしますね。 私はやはりウィーン美術史美術館の「絵画芸術」が一番好きな作品です。
2006年05月21日
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「恋文」の基礎データです。フェルメール晩年の作品で、技法に翳りが見え始めていると指摘する研究者もいます。【作品名】・恋文【作成年月】・1666(デ・フリーズ説)・1669-1670(ウィーロック説)・1669-1671(小林頼子説) 【種別】 ・油彩 カンヴァス、44.0cm × 38.0cm【所蔵場所】・国立美術館(オランダ アムステルダム)
2006年05月21日
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フェルメールに関連して、素敵なブログを見つけました。 私のサイトにコメントいただいたTakさんの運営するページで、「フェルメールやイヴ・クライン、セザンヌなど管理人Takが好きな印象的な「青」を用いた芸術家や曜変天目茶碗、展覧会情報を紹介するページです。」との言葉どおり、芸術に関し広範囲に情報を集められています。フェルメール好きは一読の価値があると思います。BLUE HEVEN http://www.icnet.ne.jp/~take/index.htmlまた、ブログも書かれていて、日経新聞でも紹介されたそうです。http://bluediary2.jugem.jp/ ブログを始めて1ヶ月でこういうフェルメールに関してもブログに関しても大先輩の方のコメントをいただけるのもブログのメリットですね。 続ける励みになります!! 実は昨日初めて”お気に入り一覧へのリンク”機能があることを知り、リンクを張りました。今後も増やしていきますので、是非見に行ってみてください。
2006年05月20日
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有名な美術漫画ですが、ここでもフェルメールは取り上げられてます。 先ず”合奏”については以下の作品です。漫画:「ギャラリーフェイク」21巻 - 二重奏 ―アニメ:「ギャラリーフェイク」第15話 - 二重奏 ― 贋作ばかりを売る店「ギャラリーフェイク」を経営する、元NYメトロポリタンミュージアムの天才キューレター藤田は、死期の近いとある金持ちの老人の代理人になって裏世界のバイヤーから”合奏”を手に入れます。(話の途中ははしょります) 実は藤田はこの老人と「絵を手にいれる代わりに、その金持ちの死後美術館に寄贈する。」約束を交わし、無事その老人の手元に”合奏”を届けるという話になっています。 何年後かに"合奏"が元に美術館に戻ってくるという、少し夢のある話だなーと思いますね。
2006年05月20日
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「合奏」は今に至るまで発見されていませんが、5/16に書いた他の3作品は今はそれぞれの場所に戻ってします。 また、それぞれに特徴のある事件になっています。 先ず年代順に、「恋文」について書きます。 この作品は1971年9月24日ブリュッセルの美術館パレ・デ・ボザールの「レンブランドとその時代展」に貸しだされた際に盗まれました。 犯人はウェイターのマリオ・ピエール・ロイマンス。21歳のベルギー人で、東パキスタンの難民に400万ドルの寄付をすること等を要求しました。 犯人は完全な素人で、あっさりつかまることになりますが、奪われた際の絵のダメージは深刻で、修復され元の場所に戻るまで1年半の年月がかかりました。 ちなみに、この修復を実施したチームは、1975年アムステルダムの国立美術館でレンブランドの有名な”夜警”が38歳の失業中の語学教師に13回切りつけられるという事件があった際の修復も手がけているそうです。
2006年05月19日
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ガードナー美術館から盗まれたのは「合奏」はじめレンブラントの「ガラリヤ海の嵐」「若き芸術家の自画像」等全部で13点でした。 被害額はFBIの推定で2億~3億ドル、当時の為替レートで300億円から450億円とされており、現在まで越えることのない最大の美術品盗難事件です。 その中で合奏は推定1億ドルだそうです。 1990年3月17日午前1時24分頃、警官に扮した二人組にインターフォンを押され、警備員ドアを開けると同時に羽交い絞めにされ、後はあっさりと13点の作品を盗まれてしまいました。 しかも、警備員はアルバイトでろくに訓練も受けていなかったそうです。 「盗まれたフェルメール」(新潮新書 ( ISBN4-10-600585-9 ))では、その後の詳細な捜査経過や、伝説的な美術泥棒が返還交渉に乗り出した映画のような話など、詳細な事実がとても興味深く書かれています。 へたな小説よりはるかに面白い、現実の"美術品泥棒”の話で、一気に読める作品です。
2006年05月18日
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torres8さんにとても面白いホームページを教えていただきました。http://www.um.u-tokyo.ac.jp/publish_db/2001Hazama/07/7300.html いやー、こんなに有名な贋作事件があるとは思いませんでした。 特にメーヘレンがアカデミーで学位を取得した有名画家だったとは・・。 人生は数奇なものですね。 しかし彼はなぜ贋作する作品としてフェルメールを選んだのでしょうか? 美術評論家への復讐であればもっと有名な画家の絵でも良かったのではないか? 私としては、彼自身もフェルメールが好きだったのではないかと信じたいところです。 でなければ評論家をだませる程の絵を描けるまで研究するなんてできないのではないでしょうか。 メーヘレンのことがより知りたくなってきました。 ホームページ抜粋「これほどの技量の持ち主であるメーヘレンは、なぜ贋作画家になってしまったのか。彼は1914年に美術アカデミーで学位を取得し、その後、国内外の上流社会から画壇の寵児としてもてはやされた。しかし、1922年頃からオランダに前衛美術が台頭するようになると、美術評論家たちは彼のロマン主義的リアリズム志向を古臭いものとして冷遇し始めた。こうして屈辱を味わったメーヘレンは、彼らに対する復讐をフェルメールによって果たすことを決意したのだった。」
2006年05月17日
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今まで盗難にあったフェルメール作品は合奏を含めて4点です。・恋文(1971年9月24日)・ギターを弾く女(1972年2月23日)・手紙を書く女と召使い(1974年4月26日)・合奏(1990年3月17日)合奏以外は現在発見されて、もとの美術館に収まっています。36点という寡作の割には盗難被害にあうことが多いということは、それだけ注目されている作家の証でしょうか?
2006年05月16日
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イザベラ・スチュワート・ガードナーの審美眼は作家ヘンリー・ジェームス、チャールズ・エリオット・ノートンハーバード大学美術史教授等との交流がもたらした結果のようです。 (朽木ゆり子氏の「盗まれたフェルメール」新潮新書 ( ISBN4-10-600585-9 C0371 )より) 彼女の筋の通った考え方を示す一つ例として、オテル・ドルーオーの競売での逸話があるます。 この競売で合奏以外にフェルメールの「ヴァージルの前に座る女」、「ヴァージルの前に立つ女」(両方とも現ロンドンナショナルギャラリー所蔵 )もでていましたが、最初の競売で同じ作家の作品を複数一気に購入することせず、自分の趣味にあった合奏を購入しています。 また、「ヴァージルの前に座る女」、「ヴァージルの前に立つ女」は非常に良く似た構成で2枚1組の感のある絵で、その内の1作品のみを購入するような中途半端なこともしたくなかったという理由もあるようです。 大きな美術館とは使えるお金の規模が違う個人蒐集家が色々考え自分の感性を磨いて絵を選び、筋の通ったコレクションを収集した過程がうかがえる逸話ですね。
2006年05月15日
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ブログだけだと一覧性が無くてちょっと見難いと感じましたので、フリーページで年表を作りました。 今後、ブログで書いた絵の情報を載っけて行こうと思います。 何故表が下詰めになってしまうのだろうか?? まぁ、少しずつ修正していきます。
2006年05月14日
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事前情報の2つめです・・、 メトロポリタン、オランダ国立等の大きな美術館と違い、ハウスミュージアムは規模はずっと小さいですが、コレクターの個性、蒐集美術品に対するセンス、美術品のある生活の当時の雰囲気を感じることができ、また違った良さがあります。 特にイザベラ・スチュワート・ガードナー邸は1901年に完成し、美しい中庭を持つ4階建てのベニス風パラッツォです。 http://www.gardnermuseum.org/index.asp その邸宅とコレクションを見ても、イザベラ・スチュワート・ガードナーは筋の通った美的感覚を貫き通したコレクターの手本ともいうべき存在のようです。
2006年05月14日
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合奏強奪事件を書く前に、ちょっと事前情報を・・、 合奏は1892年12月、イザベラ・スチュアート・ガードナーによりオテル・ドルーオーの競売で落札されました。 そのイザベラ・スチュアート・ガードナーは、19世紀半ばにニューヨークに生まれ、ボストンの上流階級の実業家と結婚し、有数の美術蒐集(しゅうしゅう)家になりました。 イザベラ・スチュアート・ガードナー美術館は当時彼女の住宅で、ベニスの貴族の館を模して作られた住宅だったそうです。 住宅を(例えば主人の死後とかに)国等に寄贈し、収集品をそのまま飾って美術館にしたものを邸宅美術館(ハウスミュージアム)といいますが、イザベラ・スチュアート・ガードナー美術館は世界有数のハウスミュージアムとして評価を受けているようです。 ちなみに、その他有名なハウスミュージアムとして、NYのフリッツコレクション、フィラデルフィアのバーンズ美術館等があります。 真珠の耳飾の少女で有名なマウリッツ・ハイス・ミュージアムもその一つと聞いています。
2006年05月13日
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まずは絵の基礎データです。【作品名】・合奏【作成年月】・1658-1660(デ・フリーズ説)・1665-1666(ウィーロック説)・1665-1666(小林頼子説) 【種別】 ・油彩 カンヴァス、72.5×64.7・【所蔵場所】・イザベラ・スチュアート・ガードナー美術館 米国 ボストン 次は合奏の盗難事件に関して、少し調べたことを書いてみたいと思います。
2006年05月12日
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現在フェルメールの真作と言われているものが32点、また、真偽が不明確なものが4点というのが一般的な見解のようです。 その中で、盗難に合い、いまだに発見されていない作品が1点あります。 それが、ボストンのイザベラ・スチュアート・ガートナー美術館から1990年3月18日未明に盗まれた「合奏」です。 ”フェルメール巡礼”という言葉がありますが、この作品だけは現在どこに行っても見ることができません。 せめて、私が生きている間に発見されることを望みます。
2006年05月11日
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X線で見ると、壁の絵以外に当初デッサンでフェルメールが描いていていたものがあるようです。 デッサンでは右側にカーテンが描かれておらず、テーブルの右端が右斜め下に向かう下降線で描かれ、テーブルの右上に2つのガラス器が置かれているそうです。 で、当初のデッサンだと、テーブルの右端の線を斜めに引いた複数の消失点が生まれ、統一的な空間構造が損なわれるのだそうです。 逆に今は、窓枠からの消失点(緑の線が重なる点A)と、カーテンで遮られたテーブルの右端を延ばした線(青い線)が重なるため(絵のAの赤点)、絵の落ち着いた雰囲気が出ているそうです。 ここいらへんは、小林頼子氏フェルメール論(ISBN4-89694-416-X)P92 の受け売りで、正直デッサンより今の絵が落ち着いて見えるということが感覚的にはまだ理解できてません。 もう少し勉強が必要なようです。
2006年05月10日
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【作品名】・窓辺で手紙を読む女【作成年月】・1656年(デ・フリーズ)・1657年(ウィーロック)・1658年-59年(小林頼子氏) 【種別】 油彩 カンヴァス、83×64.5【所蔵場所】・ドレスデン国立絵画館
2006年05月09日
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この絵のX線写真を見ると、右上の壁に「キューピット」の絵が描かれていたそうです。 この絵が残っていれば、少女が読んでいるのは恋文という寓意になったのでしょう。 最終的にフェルメールはこの「キューピット」の画中画を塗りつぶして、少女の手紙の内容と絵自体の意味合いを謎めいたものにしています。 また、人物の位置も少しずれており、キューピットの絵を消したことにより、光の当たる壁が強調され、そのことによって、手紙を読む少女をより浮き上がらせ、手紙に没頭する少女の姿を鮮明にする効果をだしたともいわれています。 表面にはでない、色々な推敲を重ね、こうした美しい絵が出来上がっていくのですね。 この絵のX線写真もインターネットで探したのですが、見つかりませんでした。 今度ゆっくり探してみます。
2006年05月08日
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この絵は現在のドレスデン国立絵画館に落ち着くまでの随分色々な持ち主の手を経ています。 第二次世界大戦の中、ナチス軍はオランダに侵攻した際にこの絵を含む多くの美術品を奪い、敗戦前にはドイツ各地に隠しました。 その為<窓辺で手紙を読む女>を含むドレスデン絵画館の名画も行方が分らなくなっていましたが、1945年ソ連がこれらの作品を塩鉱山の坑道から発見し、戦利品としてソ連に送ってしまいました。 こうして、「窓辺で手紙を読む女」(「取り持ち女」とともに)は1945年から10年間戦利品としてロシアで過ごしました。
2006年05月07日
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この絵の最初の記録は1712年のピーデル・ファン・デル・リップ競売になります。その後1742年ザクセン選挙候アウグストが入手しましたが、その時はレンブラントの作だと思われていました。1801年にはレンブラントの弟子の作品とされ、1826年から1860年にかけて今度はデ・ホーホの作品とされました。その後署名についての指摘があったことによりようやくフェルメール作として認められることになったそうです。
2006年05月06日
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この絵の贋作騒動は、1945年ナチス・ドイツの空軍総司令官ヘルマン・ゲーリングの妻の居城からフェルメールの贋作「キリストと悔恨の女」が押収されたことから始まります。 当時その絵は真作とされており、売却経路の捜査からメーヘレンが逮捕されました。 当初、オランダの至宝を敵国に売り渡した売国奴として逮捕されましたが、メーヘレンはこの作品は自らが描いた贋作であると告白したのです。 当初その言は信じられませんでしたが、昨日書いたように法廷でフェルメールの贋作を描いて証明したという経緯です。 贋作作成の罪のほうが軽いと踏んでの告白ということです。
2006年05月05日
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贋作者として有名なハン(ハンス?)・ファン・メーヘレンの作。 メーヘレンが自ら描いた絵という告白が受け入れられなかったため、法廷でこの贋作を描いてみせ、一大センセーションを巻き起こした話は有名です。 1938年にロッテルダムのボイマンス美術館が、オランダ絵画として過去最高額の54万ギルダーで購入されました。 贋作とわかった後、自戒のため今でも本作品はオランダロッテルダムの唯一の美術館ボイマンス美術館に飾ってあるという話です。飾っていない時も多いとの情報もあります。
2006年05月04日
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「窓辺で手紙を読む女」と構成が似ているのが「青衣の女」。 去年上野で「窓辺で手紙を読む女」を見たとき、なんか似てる絵があったなー、と思いつつ画集を探していて見つけたのがこれです。 オランダ、アムステルダムの国立美術館で見たことがあるのですが、その場では思い出せませんでした。 「窓辺で手紙を読む女」の方が細部まで、輪郭もはっきり描かれており、技術が熟練した後の作品かと思っていたら、「青衣の女」の方が後に描かれたようです。 輪郭をぼんやり描く技法が大分確立されている作品とのこと。
2006年05月03日
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この絵は2005年6月28日から9月19日まで、上野の国立西洋美術館で開催された「ドレスデン国立美術館展」で見ました。 手紙を読む女性の表情がとても印象的で、悲しい面持ちのようでもあり、不安な気持ちで一文一文噛みしめて読んでいるようでもあります。
2006年05月02日
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フェルメールは17世紀のオランダの風俗画を主に描いています。フェルメールの作品の中で、明確に寓意を表したものは以下の5つです。「絵画芸術」以外に「天文学者」「地理学者」「天秤を持つ女」「信仰の寓意」
2006年05月01日
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