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~昼寝から目覚めると~ あまりにも疲れすぎたので本格的に昼寝することにした火曜日の午後。洗面所の鏡を見ると、目が落ち窪んだ顔が目の前にある。連日連夜ロシアのウクライナ侵攻に関する情報を収集し、ブログのネタにしようとしていた。ついでにカットになる「絵」も。それが何日続いただろうか。心理学の専門用語で言う「共感疲労」。ついのめり込んで、心身の疲弊が現れる現象。そして何者かからの「妨害」も何度か受けた。 目が覚めると「情報ミヤネ屋」で面白いことを話していた。なんとウクライナのデジタル大臣がウクライナへの寄付を呼び掛けるための広告を作った由。「プーチンを木星に送るための基金」の名目で、ロケットはウクライナカラーの青と黄色に塗り分けられ、丸窓から恨めしそうな顔をしたプーチンが外を見ている。何と言うブラックユーモア。若くて柔軟な頭脳からしか生まれない発想だ。 ニュースを漁ると、次々に明るい話題が見つかった。何とイギリスのエリザベス女王がウクライナ支援のためにたくさんの支援金を拠出した由。それがヨーロッパの各王室にも波及したようだ。無論人道のためのチャリティーで、どの国を擁護すると言う意味ではない。さらに夕方になって、ビッグニュースが飛び込んで来た。 トルコでの停戦協議 日本時間の16時。トルコのイスタンブールで対面方式でロシアとウクライナが4回目の停戦合意が持たれるとのことで、世界各国の報道陣が参集した。協議内容は明白ではないが、双方ともかなり前進があったと認識しているようだ。協議内容は今後両国の外相へ報告され、大統領へ伝えられる。対面での協議後さらにリモートでの協議が長時間続いた模様。 さらに事態は動いた。バイデン大統領が両国の停戦協議に関してイギリス、フランス、ドイツ、イタリアの首脳と電話会談すると発表。その後はフランスのマクロン大統領がプーチン大統領に電話で協議する運びになった由。ロシア軍はキエフ付近から軍を撤退すると表明。たった1日で事態が大きく動き出した感があるが、果たしてその裏に何があったのか。 アブラモビッチ氏はロシアの新興財閥「オルガルヒ」の一員でプーチン大統領の信頼も厚い人物。つい先日まで英国のサッカーチーム「チェルシー」のCOEを務めていた。その彼が今回のイスタンブールでの対面会議を実現させた黒幕との話に驚く。彼は先ずウクライナに赴き、ゼレンスキー大統領の親書を受け取ってプーチンに届け、次いでトルコに赴いた。すべて個人ジェットでの移動だった由。 ウクライナの主張の要点だが、1)ウクライナがNATOに加わらない代わりに、米ロ、中国、トルコ、カナダ、イスラエルなどがウクライナの安全を保障する新たな体制を作ること。2)クリミア半島の統治に関しては今後15年かけて協議を継続すること。ドンバス地方も含め、現在侵攻している地域から2月24日以前の状態にロシア軍が撤退することなどだ。 これに関してアメリカは、キエフからの撤退はごくわずかで、依然としてキエフを陥落させる野望を捨てていないと見ているようだ。また米国空軍Eー4B「ナイトウォッチ」機がイギリスに到着している。この機は核戦争時に空中指揮所となる特殊装置を保有する。大統領や重要閣僚が乗り込むのは当然だ。アメリカが事態を楽観していないことが分かる。 しかしあれほど強硬だったプーチンが変化した原因は何なのだろう。一説によればウクライナ軍によって人的物的に大きな痛手を被った軍の内部で混乱が生じていると疑われること。オルガルヒなどこれまでプーチンを支持して来たグループからの離反やクーデターの噂もある。経済制裁の打撃は予想以上だったようで、このままだとロシア経済の破綻は目に見えており、さらに制裁が強まるはず。 その一方でプーチンはチェチェンからロシア軍を呼び戻して東部ドネツク州の侵攻に当たらせたり、民間軍事会社「ワグネル」のゲリラ兵を投入したとも言われる。ロシア側にとってより有利な停戦条件を相手に飲ませるため、総攻撃を考えている節がある。生物化学兵器部隊の出番の有無も明確ではない。ただNATO側もロシア軍の生物化学兵器使用に対する断固たる意志を示しており、予断は許さない。 一番の心配はウクライナ南部の都市マリウポリ市の戦況だ。ロシア軍による見境のない攻撃で建物の9割が破壊され、子供を含む4千人の死者を出し、数万人がロシアに連行され、未だに17万人余が餓死寸前の状態で瓦礫に身を潜めている。一刻も早い市民の救出が望まれる。ロシアの思惑に反して、世界中の人々が今回の戦争の実態を知ってしまった。ウクライナへの連帯の輪が広がってゆくのが唯一の救いだ。さて明日から4月。新たな展望が開けると良いのだが。
2022.03.31
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~残酷な罠~ 区の施設からハガキが届いた。来年度の「俳句教室」当選の返事だ。コロナが終息し出したことと、講師の体調が講義に耐えられると言うことだろう。私は今年度で5年目に入る。ウクライナ戦争が始まって以降、どうしても句を詠む気持ちになれなかったが、思い直して休会になった3月の宿題「紅梅や」に手をつけてみた。 紅梅や戦火止まざる国ありと 停戦交渉再開へ 3月28日(月)のBS-TBS報道1930を観た。資料や写真はそこから借用させていただいた。今回の停戦交渉はトルコ大統領の肝いりで実現したもので、イスタンブールにおいて対面で行われるとされる。交渉の内容は16項目あるとされている。そのうちの2項目が上図だが、両国の言い分にはかなりの開きがありそうだ。まだ戦争中で、ロシアは何とか自国の影響が及ぶ範囲を拡大しようとし、ウクライナは自国領の割譲を基本的に認めていない。 今懸念されているのがロシアが生物兵器や化学兵器を使用する危険性だ。上は両兵器の具体的な内容。 化学兵器使用に関するイギリス情報部の見解(左)とそれに対するロシアの見解(偽旗作戦)。ウクライナには生物兵器も化学兵器も存在しないが、ロシアには存在の可能性がある。ロシア派化学兵器禁止条例を批准した後も、保存している疑いがある。 これはシリア内戦でロシアの化学兵器使用が疑われる事項。2013年のグータ地区ではサリンの使用が、2016年のアレッポ地区では塩素ガスが使用されたとされる。右はサリンによる被害者。ロケット弾で打ち込まれたサリンで350人以上が死亡し、3千人以上の負傷者を出したと言われる。「オウム真理教」によるサリン事件が思い出される。サリンは殺人以外に使い道のない猛毒だ。 上はかつてロシア政府が公開した化学兵器対応部隊のプロモーションビデオの映像。 ロシア軍化学兵器対応部隊の実態。 化学兵器禁止条約には「防護研究」と言う例外規定がある。いわば抜け道だ。そしてロシアにおいては過去に自国内で使用例があるのが怖いところ。プーチンが盛んに「ウクライナにはアメリカと共同で開発した生物化学兵器がある」と主張するのは、ロシアが使用する口実の「偽旗作戦」。そしてKGB出身のプーチンは政権反対者をこれまで何人も毒物などで殺害して来た。こんな危険なロシアが要求する「停戦条件」は何なのか。今後の交渉に注目だ。
2022.03.30
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~わが暮らしとウクライナ戦争~ 写真は庭の花と畑の野菜など バラの新芽 月曜日の朝目覚める。どうやらまだ生きているようだ。洗濯機を回し、布団を上げ、洗濯物を干し、朝ドラを観ながら朝食を食べ、ブロ友にコメントを書き、コーヒーを飲みながら新聞を読んだ後、おもむろに翌日用のブログの原稿を書き始める。ロシアがウクライナに侵攻してから1か月以上が経ち、私もブログでその戦争を取り上げない日はなかった。 春キャベツ そんな生活だと出来ないこともある。大掃除は10日ほどしていないが、それで死ぬことはあるまい。雨が降り気温が上がり出すと、庭や畑の雑草の伸び方が凄い。でも腰痛があるため庭仕事は休止中。昨秋はタマネギの苗を植えず、今月はジャガイモを植えなかった。畑仕事はもう無理かも知れない。草取りも生協か便利屋さんに頼むしかないかも。 白菜の花のつぼみ 冬の間放置していた白菜の残りはほとんどが凍結を繰り返して腐った。結球しなかった苗から花の蕾が芽吹いている。森保ジャパンは最終戦のオーストラリアを下して8連続のW杯出場を決めた、試合終了際に交代した三苫のシュートが光った。大相撲春場所は関脇若隆景の初優勝。祖父、父そして3人の息子がいずれも力士と言う大相撲一家。プロ野球が開幕し第2戦でようやくわが楽天が初白星を挙げた。 ホソバスイセン 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では凄まじい女の闘いを観た。知識としては知っていたが、なるほどそんな事情だったのかと納得。まあ史実を交えたドラマなので、演出過剰の気味があるが、それでも面白い。朝ドラ「カムカム」の最後は英語づくめと聞いたが、なるほどそう来たか。アメリカへ渡ったきり姿を消した安子とアニーとの関係が気になる。新聞の俳句欄はこのところまったく読まなくなった。 フキノトウ 裏庭に3、4個のフキノトウが出た。ウクライナ戦争の情報は、新聞やテレビのニュースだけでなく、ネットから様々な形で確認している。衛星放送の専門家による解説はほとんど聞いた。それらを合わせると、今回の戦争の実態がかなり正確に把握出来ると感じる。前回のアメリカの大統領選は酷かった。フェイクニュースのオンパレードで、一体何を信じたら良いか迷ったものだ。 ボケのつぼみ その点今回の戦争に関しては、ロシア政府機関の報道は大部分が捏造とプロパガンダだったが、欧米側およびウクライナ政府発表のニュースには信憑性を感じた。それに一般市民による情報提供や、ゼレンスキー大統領自らが発信したSNSがかなり有効だったのではないか。ただしそのことによる思わぬ被害も起きた。 キエフのショッピングセンター 一市民が投稿したキエフのショッピングセンターの画像には、入口の前に多連砲を積載したウクライナ軍の車両が停まっていた。それを観たのかロシア軍はミサイルでショッピングセンターを全壊した。ロシア軍のキエフ侵攻に備えて、ビルの屋上から多連砲で狙い撃ちする作戦だったのだろう。軍の機密を市民が漏らした失敗例だ。 ハナニラ 意外なことを知った。ウクライナ軍がキエフ市民に35時間の外出禁止令を2度出したことがあった。それはロシア側のスパイをあぶり出すための措置だったのだ。市民は忠実に命令に従った。だからその時間帯にキエフ市内を移動する人物を検問すれば、敵側の人間を見つけることが出来る。あの長い外出禁止令の裏には、そのような背景があったのだ。 チオノドクサ ロシア側に封じ込められた南部の都市マリウポリ市内から2週間ぶりに脱出したウクライナ人の実話をyoutubeで観た。途中14か所の関門でロシア兵に呼び止められたが、その都度「関門突破マニュアル」に従って冷静に対処し、無事ルーマニア国境付近に脱出出来た由。途中で彼らをチェックした若いロシア兵は、マリウポリ市を自軍が連日攻撃してることを知らなかったそうだ。これほどロシア軍内の情報が不徹底だったとは。 マリウポリ市内のロシア軍戦車 ロシア軍の兵士が上官の命令に逆らい、その上官を戦車で轢いたとの情報をネットで知って「ホンマかいな」と疑問を持ったが、真実だったようだ。キエフを包囲していた地域では最高で60数kmロシアの戦車や車両が一時長い隊列を組んでいた。あれではウクライナ軍の餌食になると自衛隊の元幹部が解説していた。食料や燃料もなく、指揮命令系統がバラバラな中での「事件」。骨折した上官は「名誉の帰還」をした後で、死んだようだ。 あの長い車列は結局、動けなくなったためと後に判明したが、車両と兵士の大半をウクライナの攻撃で失ったロシア軍は、大事なものを忘れて行った。左側は「クラスハ4A」と呼ばれるロシア軍の電子システムを搭載した車両で、右はそのコンテナを「擬装」して森の中に置いて逃げた状態。 こちらはウクライナ軍によって捕縛された「ポリソグレブスク2Bシステム」と呼ばれるロシア軍の電子システム。やむを得ない場合はデータを消去するのが通常だが、果たしてウクライナ軍の猛攻で戦死したり負傷したロシア軍にその暇があったかどうか。今回の戦争でロシア軍の将官7名が戦死したことが判明している。これらの装置がNATO軍によって解析された場合、ロシアの軍事情報は「丸裸」となる。 プーチンに対する主な反対者 しばらく姿を見せなかったショイグ国防相が先日久しぶりにテレビに映ったが、西側の分析では以前の映像を使ったと判明。重い心臓病と言うのはどうやら本当のようだ。行き詰まったプーチンは当初の「キエフ包囲」によるゼレンスキー追放を諦め、南部のマリウポリと東部2州の完全制圧作戦に切り替えた。今回の戦争に反対する幹部も出だした。だが軍部のクーデターが起きるかは不確実。 アメリカはこの度ロシアのIT企業「カスペルスキー」のウイルス対策ソフト使用禁止の検討を表明した。本社はモスクワにあるが世界各国に現地法人があり、事業の8割はロシア国外でのものだが、警戒するに越したことはない。両陣営のサイバー攻撃合戦は目下火花を上げている。またそれに乗じた「ネット犯罪」も多発していると聞く。 ウクライナ東部および南部におけるロシア軍の無差別的な攻撃は、常軌を逸している。多くの市民がロシアに拉致され、16万人がまだ逃げられずにいると聞く。追い詰められたプーチンが生物化学兵器や核兵器を使わない保証はどこにもない。ロシアには40万人の「プーチン親衛隊」がいるようだ。こうした中今日からトルコで対面での停戦協議があるとの情報。だが、かなり困難な状況に変わりはないだろう。
2022.03.29
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~戦争と表~ こんな無慈悲で無節操な戦争があるんだろうか。たとえ戦争と言うものが昔から残酷なものであったとしても。ロシアの経済学者で「ポスト工業化社会センター」所長だったイノゼムツェフ氏は「このままだとロシア経済は12月までに死ぬ」と忠告して、ロシアから去ったそうだ。 ロシア大統領特別代表で元第一副首相だったアナトリー・チュバイス氏は、今回のウクライナ侵攻に反対して辞職し、国外へ脱出したと言われる。またウクライナ国境に接するロシアの州の女性議長が、この戦争は間違ってると公然と反対したそうだ。いずれも勇気ある人ばかり。ロシア国内でも少しずつ何かが変化してるようだ。 ゼレンスキー大統領の要請を受けて、ルノーはモスクワ工場の操業を停止したそうだ。クラスター爆弾、燃料気化爆弾に次いで、ロシアが白リン爆弾を使用したとゼレンスキー大統領が発言。またドンバス地方に化学物質を積んだ特別部隊が入ったとの情報がある。化学物質積載のミサイル「イスカンダル」と言うのだが。 化学兵器使用に関するロシアとアメリカの観方。プーチンは例によって「偽旗作戦」のデマだが、バイデン大統領は明言しないものの、もしロシアが化学兵器を使用した場合はNATOとしても何らかの措置を取ると話したようだ。(表はBS-TBSの報道番組から借用。以下同じ) ウクライナとアメリカの立場の違い。アメリカはロシアとの直接的な戦いになることを避けている。もちろん核戦争や第三次世界大戦になることを避けるためだ。 ロシアが考える「核兵器を使用する条件」。4つ目の条件「通常兵器による侵略で国家存立の危機」が怖い。ロシアはウクライナの領土内に「独立した2つの共和国」を作った気でいるので最初の条件も該当するとも言える。いずれも一方的で自分勝手な論理だ。 24日開催のNATO首脳会議における主な合意事項。 NATO(軍事組織)とEU(政治と経済の連携)の立場の相違。戦争の内容と地域の変化で、EUの対応にも変化が窺える。 トルコの仲介で開催したロシアとウクライナの外相会談の際に話し合われた「停戦の条件」。黄色の4条件に関してはゼレンスキー大統領も譲歩する姿勢を見せている。ただし5)と6)に関しては「国民投票」によって自国民の意思を問う必要があると考えているようだ。プーチン大統領も一時は停戦に前向きな姿勢を見せた時期もあったが、ロシア軍の被害の大きさと、経済制裁の厳しさから考えを変えた可能性がある。 マリウポリ市への執拗な破壊活動、大量の市民のロシア拉致と極東への送還、地政学的な状況に鑑みると、この戦争は行き着くところまで行くように思える。プーチンが化学兵器や核兵器を使うか、その前にクーデターが起きて、プーチンが追放さるか暗殺されるか。それは多分プーチンしか決められないだろう。 こんな状況での中国の出番はないはず。習近平に対して「プーチンと早く手を切れ」と忠告した中国共産党幹部の論文が、その後削除された。そしてつい最近「国土統一法」制定の検討に入るみたいなニュースを聞いた。この人もプーチンに釣られて台湾をわがものにしたくなったか。狂ったプーチンは北朝鮮に命令して、アメリカやNATOの目を極東に向けさせたようにも思える。何でもありの陽動作戦だ。
2022.03.28
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~情報の精粗~ 私はこの男が嫌いだった。先の大統領選挙で不正をした民主党の候補者だったからだ。上院議員としての経歴が長く、20年間も副大統領を務めた。だがその割にほとんど実績を上げていない。民主党が彼を候補として選んだ理由は、共産主義や社会主義者が多いラディカルな左派では、トランプに勝てないと踏んだのだろう。あの大統領選は酷かった。認知症の疑いがあるこの人を勝たせるための数々の不正。 あの時のアメリカのマスコミや巨大IT企業の不公平で不実な行為は、トランプを勝たせないためのもの。そして不正な手段で勝った民主党はトランプを下院と上院で2度弾劾裁判を行った。大統領になったバイデンは、ウクライナの前政権や中国政府と結託して巨万の富を得た、息子ハンター・バイデンの犯罪的行為をもみ消した。しかし中国に強硬姿勢を貫いたトランプの方針を継承せざるを得なかった。 バイデン氏がこれまでの間大統領の職責を全う出来たのは、オバマ政権当時の優秀な閣僚が残っていたためだ。アフガニスタンでは功を焦ったバイデンが、米軍を引き上げるタイミングを見誤り、あっと言う間にアフガニスタンの政権を過激派に奪われた。プーチンは、バイデンが大統領に就任した当初、「あんな爺は俺が一ひねりしてやる」と公言していたものだ。 だがアメリカの情報機関は優秀で、昨年10月の段階でロシアのウクライナ侵攻の兆しを察知し、サイバー軍関係者がウクライナ入りして様々な対策を立てて来た。その勧告を受けてウクライナはIT軍創設を決定し、国内外のウクライナ人などに参戦を呼びかけた。その後も米国情報機関はロシアの動向を正確に把握して、ウクライナやNATOに伝えた。ウクライナは1か月間、ロシアの猛攻に耐えた。 今回のウクライナ侵攻で、この男の粗暴さと残虐性を改めて知った思いだ。今回の戦争には何の大義も必然性もない。プーチンが帝政ロシア時代の統治に心酔し、ウクライナを「ネオナチ」と呼んでいたことを初めて知った。ロシアはナポレオン戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦と3度もヨーロッパに侵略された歴史があることは知っているが、かと言って帝政ロシアや旧ソ連時代に戻ることは出来ない。 左がショイグ防衛大臣で、右がゲラシモフ参謀長。プーチン大統領を交えた3人がいわゆる「核のボタン」を持っているとされる。ところが最近どうも様子がおかしい。この二人がほとんど姿を見せないのだとか。以前観た映像では、広い会議室の20mもあるテーブルの先にこの2人が座り、ずっと離れてプーチンが眺めている不思議な光景。防衛大臣は心臓病や、解任されたとの噂もある。 この戦争はぷ-チンが始めた戦争で、彼が満足するまで戦争は終わらないようだ。この3人に2人を加えた5人がロシアの意思決定機関だが、誰もプーチンには逆らえない。従って本当のことを言えない。今回の戦争では3日でキエフが落ちると、プーチンは信じていたのだろう。だが実態は全く異なる。軍備にも大きな損害を受け、たくさんの兵士が死んだ。それを察したプーチンは逆上してさらに孤立する。 巡回中のウクライナ兵 キエフを包囲していたロシア軍がほとんど消えた。食料や燃料不足に加えて、寒さによる凍傷で動けないようだ。中には自分で自分の足を銃撃し、傷病兵となって祖国へ帰ろうとする兵士もいると聞く。わずか1か月の戦闘で、これだけの被害を出したのは今回が初めてのようだ。だが、その実態をプーチンもロシアの国民もまだ気づいていない感じがする。何とも不思議な戦争だ。 ロシア軍は作戦を変えたようだ。ミサイルで遠方から攻撃して味方の被害を抑えているようだ。南部のマリウポリ市では建物の8割が破壊され、市の機能を失った市長は退散したようだ。食料、水、医薬品がない中で避難出来ない市民が10万人近くおり、1万5千人がロシアに拉致され、中にはサハリン(樺太)に送還された市民もいると聞く。この残虐な戦争は果たしていつ終わるのだろう。<続く>
2022.03.27
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~私がウクライナ侵攻で感じたこと~ 3月24日の朝わたしはいつも通り目覚め、晴れて78歳の誕生日を迎えた。もち米入りのご飯。海藻のフノリと豆腐の味噌汁。塩サケの小片、コロッケ半分、イカのリング揚げ3個。ワカメと小松菜のお浸し、野菜のピクルスが朝食。それを食べて眼科へ向かった。その日は「視野検査」の予約が入っていた。眼圧も見える視野の範囲もいつも通りの老化現象。薬局で目薬2本をもらって帰宅。 眼科からの帰路、近所のスーパーに寄って「助六寿司」とラーメンを買った。昼食は買ったばかりの太巻き寿司と稲荷ずし。そして果物とヨーグルト。夜は大盛のミートソースを作った。太めのスパゲティを茹でるのに手間取った。ミートソースは予め購入していた「缶詰」を鍋に移して弱火で温めるだけ。薄い1杯の焼酎で誕生日を祝った。夜音がするので外へ出ると雷鳴だった。春先の星が寒そうに瞬いていた。 今回の戦争で死んだ1人の女性ジャーナリストのことを知った。まだ30代半ばの美人で祖国はロシア。プーチンの独裁体制に抵抗してバルト三国に逃れ、祖国のウクライナ侵攻を知ってキエフに取材に来ていたようだ。それが潜んでいた兵士に狙撃されての死亡。彼女を撃ったのはなんと母国ロシアの兵士だった。何と言う皮肉な巡り合わせだろう。言論統制を嫌って脱出した母国の兵に命を絶たれるとは。 2008年。ロシアが当時のグルジア(現ジョージア)に侵攻した際、わざわざポーランドから駆け付けたドウダ大統領(当時)が語った言葉がある。「今日のグルジアは明日のウクライナ、明後日のバルト三国になる。その次はポーランドだ」と。それが現実のものになった。ロシアはその後ウクライナ東部2州の一部を勝手に独立させ、クリミア半島も奪った。プーチンの野望は留まるところを知らない。 これはバルト海付近の地図。ドウダ元大統領が懸念した「バルト三国」がエストニア、ラトビア、リトアニア。いずれも旧ソ連邦の一部で、リトアニアでは第二次世界大戦中日本の大使館員が杉原千畝がナチスドイツの追及から逃れる大勢のユダヤ人に独断でパスポートを発行して救ったことで有名だ。その南にある赤い色の地区がロシアのカリーニングラード州の飛び地。NATOは今この地を心配している。 ロシアの軍事基地が2か所あり、ここからウクライナへミサイルを発射することを恐れ、ベラルーシがプーチンとの軍事同盟でポーランドとリトアニアの国境に攻め入ることを恐れているのだ。もしそこを塞がれるとバルト三国が孤立するからだ。今回のウクライナ侵攻を目の当たりにしたバルト海沿岸の国家がこぞってNATOの傘下に入ることを希望したのも頷ける。NATO軍をより東へと接近させたのはプーチンの愚行の結果だ。 3月24日。ロシアとウクライナがそれぞれの捕虜10人ずつを交換で引き渡した。侵攻後1か月で初めての出来事。またこれとは別にウクライナ側は黒海で沈没した船から救出したロシアの民間船員10名を、ロシアは黒海の小島で孤立した兵士を救助しようとして拘束されたウクライナの乗組員19人を互いに引き渡したようだ。今は膠着状態だが、この戦争はプーチンが満足しない限り終わらない。 これはあるTV番組から借用した画像でNATO軍高官の観方。ロシア軍の将軍20名中5名が戦死している。ロシア軍兵士の大量の遺体はクリミア半島で火葬されたようだ。遺体がそのままの形で帰国すれば、プーチンの嘘がばれてしまうためだ。それで火葬したまま置き去りにした。一方ウクライナ側の市民の遺体も埋葬出来ず、道端に掘った穴に仮埋葬している由。<続く>
2022.03.26
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~祖国を愛するひとびと~ <大部分の写真はウクライナ国歌のyoutubeより借用> ロシアのウクライナ侵攻から昨日で1か月が過ぎた。私もあらん限りの力を尽くして、この戦争のことをブログで取り上げている。私のブログを読んで、「あまりにも無力」とコメントしたブロ友がいる。彼女の気持ちが痛いほど良く理解出来る。連日あれだけ残酷で無慈悲な映像を観たら、誰しもが自らの無力や非力を感じることだろう。 普通の人ならそれも分かる。だが一部の知識人に「ウクライナはなぜ早く降参しないのだろう」と言った人がいると聞いて呆れ果てた。命が大事なことは分かる。だがウクライナ人は正当な理由もなく隣国に侵攻されたのだ。そして旧ソ連時代からウクライナは隣国に苦しめられて来た。東部の2州はプーチンの身勝手な理屈で独立国とされ、クリミア半島は偽の「住民投票」でロシアに併合された。 ウクライナ人がウクライナを思うのは当然だ。ウクライナが祖国だからだ。それを事情も知らない他国の人間が、さっさとロシアに降参しろと言えるのか。あれだけ残虐な戦争を仕掛けられても、まだウクライナは戦い続けている。もう70年も戦争を体験していない平和な日本人には、ウクライナの人々の悲痛な叫びがきっと聞こえないのだろう。ウクライナにどんな罪があると言うのだろう。 今回の戦争で私は1人のウクライナの少女を知った。名前はアメリア・アニソビッチちゃん7歳。彼女はキエフの地下シェルターで、避難した人々を慰めるために「アナと雪の女王」の主題歌let it goを歌った。その映像がネットに流れ、世界中に広まった。左がその姿。彼女はその後家族と共にポーランドに逃れた。優しい隣国は、彼女にステージを用意した。そこで彼女はウクライナ国歌を歌った。 右の画像がそれだ。私も彼女の歌声を聞いた。まるで天使のような美しい声だった。アメリアちゃんは歌が好きで、戦火の中でも朝昼夜と3回の練習を欠かさなかった由。因みにウクライナ国歌は「ウクライナは滅びず」と言う。7歳の少女が祖国の栄光と復活を信じて異国で歌う国歌。決して無力でもなければ、簡単に降参するのでもないウクライナの魂が、私の心を揺さぶった。 ゼレンスキー大統領 ウクライナのゼレンスキー大統領が23日の夕方6時から、日本に対してリモートで演説した。1か月にも及ぶ長い戦いで、表情は少し疲れているように感じた。だが物静かで論理的な12分間の演説だった。「日本はアジアで初めてロシアに圧力をかけてくれた国。ウクライナの安定と平和な明日のため、さらなる協力をお願いしたいこと。機能していない国連の改革を、日本が中心になって進めて欲しいこと。 ウクライナカラーの山東参議院議長 ロシアに攻撃された原発の話もしたし、「侵略の津波」と日本人の心に響く言葉を選んだ。そして日本とは価値観が共通するとも語った。ロシア軍による「アンモニアガス」の使用や猛毒の「サリン」使用の可能性について語ったことに驚いた。岸田総理はウクライナに対するさらなる支援とロシアへの制裁継続」を口にして、ブリュッセルでのG7に向けて旅立った。 ウクライナ南部の都市マリウポリ市では、建物の80%がロシア軍によって破壊されたと言う。地上軍ではなくアゾフ海に浮かぶ艦船からのミサイルによる攻撃のようだ。水も食料も薬品も尽き、電気もない中で身を潜める市民。何百人もの人が瓦礫に閉じ込められ、10万人の市民が避難出来ないまま取り残され、一部の人はロシアに連行されたようだ。それでも決して敗北を口にしない人々。わたしは彼らの戦いを見続けるつもりだ。歴史の生き証人として。<続く>
2022.03.25
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~誕生日と戦争の思い出~ 東京電力と東北電力管内に節電警報が出た日の仙台は、日中の温度が1度の寒い1日になった。冬に逆戻りしたみたいで、空調機を入れっ放しにしていた私。日が差さないどころか時々雪が舞う荒れ模様の一日。つくば勤務時代の後輩で埼玉に住むK君から地震見舞いのメールが届いた。今回の地震の被害の大きさが日を追って増して来る。すっかり疲れ果て、時々よだれを垂らしながらつい居眠りしてしまう。 空襲後の仙台市中心部 私の戦争の記憶を辿ってみる。戦中に生まれた私は戦争そのものの実感はない。だが幼少期や少年時代の仙台の風景をまだ覚えている。空襲の残骸や、「防空壕」の跡を市内の数か所で見た。「米穀通帳」の存在や「食糧の配給制度」も良く覚えている。飢えをしのぐことが出来たのは、「学校給食」があったため。だが父の夜逃げで、給食費が払えないほどの貧乏も体験した。 進駐軍の戦車 次の思い出は進駐軍。家の近所にテニスコートがあり、アメリカ人がテニスに興じていた。進駐軍の本部は川内地区にあり、ゲートの前には2人の兵士が立哨していた。現在東北大学の川内地区には、木造平屋で白いペンキで塗られた宿舎があった。朝鮮戦争が始まると家の近所を進駐軍の戦車が、大衡村の射撃訓練場へ向かった。兵士がガムやチョコレートを投げたが、コーヒーは飲み方を知らず、不味かった。 裸で逃げる少女 次の思い出はベトナム戦争。私は「アメリカはベトナムから出て行け」と書いたプラカードを持ってメーデーへ行った。カメラを持った人事係長が後から着いて来た。公務員の政治運動が禁止されていたのだ。写真は1973年のピューリッツアァー賞受賞作品。米軍が大量に撒いた「枯葉剤」のダイオキシンで多くの奇形児が生まれた。腹部が癒着した双生児ベトちゃんドクちゃんの分離手術が日本で行われた。 ひめゆり学徒隊が医療奉仕した洞窟 平成元年4月。私は沖縄に転勤した。ひめゆりの塔が建てられ、地下に資料館が整備され「語り部」のオバーが沖縄戦の悲惨さを訴えていた。長女は語り部たちが学んだ女学校の後輩に当たる首里高校に転校した。ひめゆりの塔の東にある「摩文仁の丘平和公園」には、大戦で亡くなった兵士の慰霊碑が各県ごとに整備されているが、沖縄県民の慰霊碑の前で毎年「慰霊の日」の式典が挙行されている。 普天間飛行場 私の勤務先は那覇市の北隣の西原町にあるが、職場の数km西方にあるのが普天間飛行場。建設後に増加した人口により、住宅地に取り囲まれた超危険な空港。沖縄の海兵隊がここからベトナム戦争に参加したのだろう。私が勤務した当時は「湾岸戦争」の時で、米軍機が職場の上空を旋回しながら「タッチアンドゴー」の訓練をしていた。距離が近くて物凄い爆音だ。基地周辺の住民の苦しみが初めて分かった。 オーストラリア戦争記念館の展示物 博物館に転勤した際は、いくつもの博物館や美術館を見学する機会を得た。オーストラリアの首都キャンベラにある「オーストラリア戦争記念館」もそのうちの一つ。記念館の一角に日本コーナーがあった。第一次世界大戦で日本軍は友軍だったが、第二次世界大戦では敵国となり、オーストラリア本土を爆撃して死者も出た。だが展示は実に客観的で、事実を冷静に伝える内容だったことに感動を受けた。 旅順郊外203高地の戦い 3年前の1月。私はツアーで中国の大連と旅順へ旅した。明治時代の「日露戦争」の際の激戦地。堅固なトーチカからの砲撃で、数万の歩兵が犠牲になった。戦争後勝利した日本軍の乃木大将と敗北したロシアのステッセル将軍が会見した「水師営の会見所」も見学したが、展示された写真の説明板に「偽満州」とあったのが印象的。司馬遼太郎の歴史小説「坂の上の雲」のドラマが懐かしく思い出された。 3月24日。私は78歳の誕生日を迎える。寒さが厳しかったこの冬。新型コロナ感染症の蔓延もあり、ロシアによるウクライナ侵攻と言う暴虐にも遭遇した。そしてかなり大きな地震の被害。私は疲労困憊状態でブログを書いていた。この冬に咲いたシンビジュームの1本目は向かいのKさんに上げ、3本目は裏のSさんに上げた。今は少し草臥れた2本目の花が居間の窓辺で咲いている。<続く>
2022.03.24
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~大阪へ行きたい理由・続編(2)~ 国立民族学博物館(みんぱく) 大阪へ行きたい理由のその2は、かつての職場から案内状が来たことだ。そこから転勤して25年になるのに、辞めてからも「特別展」を開催する都度、招待を兼ねた案内状が送付される。私も転勤後の様子を知りたいのだ。展示場があれからどう変わったのか。私が勤めた頃に国内で初めて実施した「マルチメディア展示」がどんな風に進展したのかを。 常設展示場の一部 国立民族学博物館は大阪府吹田市の「万博公園」内にある。「民族学」は昔風の呼称で、今なら「文化人類学」の方が馴染みやすいかも知れない。世界各地の文化や風俗を調査し、収集した標本を展示しているが、それらのほとんどが直接手で触れることが可能な稀有の存在。おまけに大学院まで持つ研究博物館。研究者は世界各地で学術的なフィールド調査をし、映像を撮影し、標本を収集して来る。 今回の特別展は「日本・モンゴル外交関係50周年記念特別展」であり、~邂逅(かいこう)する写真たちモンゴルの100年前と今~のサブタイトルが付いている。招待状と共にパンフレットが送付されて来たので、パンフに載っていた写真を中心に紹介することにしたい。大学図書館が本職の私が博物館に転勤したのは異例だが、博物館も文化人類学も大好きな私にとっては幸運な人事異動だったかも。 鳥居龍蔵 パンフレットには書かれてないが、モンゴルの古い写真を撮ったのは鳥居龍蔵(1870-1953)だろうと私は推理した。鳥居龍蔵は徳島県徳島市出身の人類学者、考古学者、民族学者、かつ民俗学者。生家は煙草の卸商。勉強が嫌いだった彼は尋常小学校しか出ていない。だが独学で人類学を学び、東京大学人類学教室の坪井教授に標本整理係として採用された。 鳥居記念館(徳島県鳴門市) 坪井教授の下で学術研究に目覚めた彼は、沖縄、朝鮮、中国、満州などで学術調査を重ね、1896年(明治29年)の台湾調査時に初めて持参したカメラで初めて映像資料を残した。1906年(明治39年)には蒙古(現在のモンゴル)カラチン王府女学堂の教師として招かれた妻きみ子を追って同国に渡り、同男子堂教授となった。当然カメラ持参で、多数の映像を撮影したことだろう。徳島県立鳥居龍蔵記念博物館(徳島市) 彼が撮影した学術的な写真の大半が後に「国立民族学博物館」に寄付されたことを私は知っていた。鳴門市でも勤務したため、「鳥居記念館」を観たこともある。東大時代の鳥居は助教授で終わった。小学校しか卒業してなかったためだ。フランス政府から彼に与えられた賞を東大の事務局が紛失したらしい。それだけの名誉があれば、教授にもなれたはず。彼は当時まだ専門学校だった「上智」を大学に格上げするよう文部省に進言し、上智大学が誕生。後に彼は文学部長として迎えられる。 蒙古族の女 しかし不思議な縁だ。たまたま鳴門へ転勤希望を出したため、鳥居記念館を訪ねて鳥居龍蔵を知った。彼は当時の軍部の依頼で外地の調査をした際も、国益よりも学術的な見地からのフィールド調査に徹したようだ。そのことも東大で教授になれなかった理由なのかも知れない。 古いモンゴルの写真(2) 不思議な縁だが、私は鳴門から沖縄に転勤した。鳥居龍蔵は沖縄でも詳細な学術調査を行って日本と沖縄の文化、風俗、言語、信仰の類似点や変異に気づいたことだろう。それはド素人の私も直ぐに察知し、沖縄には日本の古い形がたくさん残っていることに気づいた。それは私が貧しい東北の生まれだったからかも知れない。東北と遠く離れた沖縄に、言葉の類似点を見つけたのだ。そして私は詩を書いた。 古いモンゴルの写真(3) しかし大学図書館勤務の私が国立の、しかも民族学と言う専門的な博物館に転勤するとは意外だった。だが考古学、人類学、日本の古代史、言語学、民俗学などに興味を抱いて専門書を読んでいた私にとって、国立民族学博物館は厳しく、かつ楽しい職場だった。国内外の博物館や美術館を一体どれだけ見学したことだろう。それらが全部生きた学問となって、自分なりの歴史観、、世界観、文化観を養ったことか。 古い写真 パオと自転車 蒙古族は元々遊牧民族で、家畜を追いながら移動を繰り返している。彼らの家パオ(後ろのテント)は自由な持ち運び出来るように分解して組み立て可能。簡単だが寒さにも強い。だが長い遊牧生活も現在ではウランバートルなどの都会での定住生活も増えたと聞く。自転車に乗る蒙古族の姿を、私は今回初めて見た。 古い写真(5) 男だけが持つY染色体だが、世界で一番多いY染色体はチンギスハンの孫のフビライハンのもの。彼は戦いを止めた後、中国に「元」王国を興して王となったが、モンゴル族が東アジアから中央アジア、東ヨーロッパまで征服した結果、現地の男はほとんど殺されフビライハンの血を引くモンゴルの男たちが現地の女性を妻にした結果、4千万人がフビライと同じY染色体を持つと言われる。ロシアが最も恐れたのはモンゴル族だった由。 古い写真(6) モノクロではあるが、後ろには現代風の建物が建っている。そして道端に座っているのは「物売り」のようだ。第二次世界大戦後、かつての蒙古はソビエト社会主義人民共和国の影響を強く受けた。モンゴル共和国の文字もロシアの「キリル文字」を使用していたように記憶している。だがモンゴルと日本の国交樹立は50年と言うので、1970年代。私が知ってる一番古いモンゴル人は力士の旭鷲山だった。 さてここからは全てカラー写真。恐らくは民博(みんぱく)の研究者達が撮ったモンゴル共和国の現況なのだろう。 私が知ってるモンゴルのことと言えば、作家井上靖の「蒼き狼」。勇者チンギスハンの一生を描いた心奮える歴史小説だった。そのチンギスハンの都の跡を発掘調査している話。それから馬乳酒に馬頭琴にモンゴル相撲。裸馬に乗って草原を走る勇壮な競馬のこと。 モンゴルに「ホーミー」と言う歌唱法がある。高音と重低音を同時に出す歌い方。一人で高音と重低音を歌いこなすのには驚く。その独特の旋律がモンゴルの草原に響く光景は圧巻だ。モンゴルと日本の友好関係を切に祈ってこのシリーズを終えたい。懐かしい大阪を今後訪ねることが出来るかは不明。何しろツーリストから届くパンフレットの類は、全て「資源ごみ」になっている現状なので。 ずっと以前に予約していたこの原稿だが、ロシアによるウクライナ急襲が起きたため、先送りしていた。これがいつまで続くか不明だが、遅まきながら公開することにした。果たしてキエフの包囲網と、ウクライナ国民の行方が心配だ。
2022.03.23
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~まるで悪夢のような~ 強い風の音が聞こえる。時々余震で家がミシミシと揺れる。救急車が近くの道を病院に急ぐ。そんな時にロシア軍に攻撃されているウクライナの映像を目にすると、まるで戦争の現場にいるような錯覚に陥る。これは私が目の当たりにした初めての戦争。ほぼリアルタイムで私たちはロシアの残虐な戦争を連日見ている。それを正義のためと主張する独裁者がいることが信じられない。彼の精神は正常なのだろうか。 先日兄嫁から電話が来た。お彼岸に父の実家の墓参りに行く予定が、肩が痛むため運転が出来ないとのこと。彼女は40年近く兄を介抱し続けてくれた。そのせいで腰が変形し、肩にも強い負荷がかかり続けていたのだろう。互いに地震の被害と体調の近況報告。暖かくなって体調が戻ってから行くことにした。父の実家の墓参りは、多分それが最後になるはず。もしまだ父が生きていれば103歳だ。 岡山のHさんが先日電話をくれた。彼はつくば勤務代の後輩だが、仙台勤務の経験もある。それで地震被害の有無を心配してくれたのだ。私がつくばから転勤してもう40年近くなる。退職後も時々顔を合わせて会合を開いた当時の悪友。その中でも一番の情報通が彼。今回も若くして死んだ後輩のことを尋ねた。彼女とは最後の職場で1年だけ一緒に勤務した。人生は本当に不思議な縁で結ばれている。 本物と偽物 ウクライナ情勢が気がかりで、ニュースに注目する日々が続く。先日観たのはゼレンスキー大統領の偽画像。右が本物で左がAIで作成したフェイク映像。ロシアは偽画像で「皆さん武器を捨てて投降してください」と呼びかけたようだ。西側の分析によれば、本物よりも首が太く、あまり首を振らないのが特徴の由。ロシアの偽画像やフェイクニュースはたくさん見聞した。事実を知らないロシア国民が気の毒だ。 マリウポリの爆撃された劇場 残酷な映像に心が痛む。南部のマリウポリ市では300人が避難した劇場、千人以上避難した芸術学校が爆破され、多くの死者を出した。地下のシェルターにはまだ多くの人が閉じ込められている由。ロシア軍の攻撃で避難出来ない市民が35万人いるとも言われる。4千人以上の市民がロシアに拉致された。彼らを使ってウクライナの酷さとロシアの正義をアピールする宣伝材料にするのだろう。実に人迷惑な話だ。 逃げる市民 南部の市長2人がロシア軍に拘束された。1人はロシア軍の捕虜6人と交換に解放されたが、ロシアへの服従を拒否したもう一人の市長は、近く公開の絞死刑にされるとの噂がある由。21世紀になっても他国の市民を暴力で屈服させる国家があるとは。歴史都市キエフは京都市と姉妹都市だが、わが仙台市の姉妹都市はベラルーシの首都ミンスク市。今回の侵攻で、さすがに市長も交流を見合わせるようだ。 砲撃で燃える市街 先日ある報道番組でベラルーシのルカセシェンコ大統領との単独インタビューを観た。プーチンと同様に旧ソ連時代の統治を懐かしむ独裁者で、国民への情報統制もロシアと一緒。広場には今でも「スターリン像」が建っていたことに驚いた。それでも密かにネットを通じてウクライナ情勢を知り、隣国を応援している良心的な国民もいたのが救いだ。独裁者による恐怖政治の怖さは今回の侵攻で思い知った。 キンジャル つい先日ロシアは極超音速ミサイル「キンジャル」の映像を初公開した。これでウクライナ西部の兵器貯蔵庫を爆破したと発表したが、欧米の情報機関がグーグルアースで着弾地点を分析したところ、東部の農村地帯と判明。ミサイルで「軍事訓練所」破壊のニュースにも動転。外国からの義勇兵200名が犠牲になったと言われるが、3人の日本人が義勇軍に参加したと聞いていた。彼らの安否が気がかりだ。 マドリードのタクシー 侵攻間もないころ。スペインマドリードのタクシー30台がポーランドへ援助物資を届け、その帰路ウクライナの避難民133人を乗せて無事マドリードに帰国したことを知った。3日間で往復5千キロを運転し続けたマドリードのタクシードライバーたち。ゴールには「私たちは皆さんを歓迎します」とウクライナ語で書かれた横断幕が待っていたそうだ。嬉しいですね。ウクライナ支援の輪が世界に広がるのは。 ボクダンさん ボグダンさんは少年時代と青年時代を日本で過ごした経験があるウクライナ人。今も流ちょうな日本語で、ウクライナへの支援とロシアからの完全な自由を訴える。日本の政治家に対しては「もっと勇気を持って決断して欲しい」と。ゼレンスキー大統領の国会での演説が23日午後6時からに決まった。イギリス、アメリカ、ドイツ、カナダ、イスラエルに次いで6番目。政治家と日本国民は大統領の演説から何を学ぶか。 ウクライナ軍の戦車 ウォレス英国国防相およびパテール内相に対して、ウクライナの首相と称する人物からの電子メールと国際電話があった由。だが10分ほど話してみて、どうも内容がおかしいと気づいて電話を切ったとか。ロシア側の諜報作戦は様々な形で行われている。キエフの地下シェルターでは誰とも口を利かない女性を怪しんでウクライナの軍に報知したところ、ロシアの女スパイでキエフ市内の写真を撮っていた模様。 絵入りの案内状 さて、近所の歯科医から予約日が近いことを知らせる案内状が届いた。これにはビックリ。1月に亡くなったドクターの奥様がいつもよこしてくれていた絵手紙だった。だが奥様の字とは違う。きっと奥様が描き残していた絵をコピーし、事務職員が文章を書いたのだと思う。懐かしい思い出の案内状。天国に行っても、きっと奥様は下界を観ているのだろう。ありがとうね、奥さんそして優しいドクター。
2022.03.22
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詩 わたしたちはいま ~ウクライナの平和を祈って~ わたしは見てしまった 罪のないたくさんの人々が 次々と倒れ死んでゆくのを わたしは聞いてしまった 隣国が攻撃するミサイルの音を 泣き叫ぶお年寄りやこどもたちの声を わたしは知ってしまった 狂った独裁者の恐ろしさを 国民を守るために立ち上がった男たちの雄々しさを ミサイルは打ち砕く 集合住宅や病院や学校やたくさんの人が避難した劇場 そしてなによりも国を愛する人々のこころを 歴史を欺き真実を捻じ曲げる男よ いまお前の目は何を見 お前の耳はいったい何を聞いているのか 地下シェルターの暗闇で 光もなく水もなく食べ物もないまま 身を横たえる力尽きた人々 美しい祖国から命懸けで逃げ出した女や子供たち 国を護るために銃を持って祖国に残った男たち 元は親戚同士だったという民族が戦う愚かしさ 国家や民族や言語や文化 人類の歴史は戦いの歴史 二度の世界大戦を経た後も人はこうして血を流す 罪もなく原爆を落とされたヒロシマとナガサキ 抵抗することもかなわずに敵の艦砲射撃を浴びつづけたオキナワ いま日本は何ができるのか そしていま日本人は何をなしうるのか いまわたしは死を目前にして拙い詩を書き拙いブログを書く そして自らに問いかける お前はそれしか出来ないのか そしてそれが今生かされているお前の務めかと いつか人は問われることだろう 2022年2月24日にヨーロッパの片隅で始まった 無慈悲な戦争とその意義とを 人は問われることだろう民主主義と全体主義の概念を いつの日にか改めて 黙って花は咲いている 黙って地球は回っている そして神は愚かな人間の行為を見ている 広い 宇宙の彼方から 今日も明日もそしてその先も ああ外では冷たい霙が降り始めた いま3月 人はいったい何をなしうるのか 地球はいったい何をなしうるのか 一人の独裁者をすら罰することも出来ないままに
2022.03.21
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~プーチンとロシアが犯した過ち~ 写真は本文と関係ありません。 英国国防省が17日に発表した分析によれば、太平洋戦争の「硫黄島の戦い」で米国海兵隊が36日間で失った兵士は7千人なのに対し、今回のウクライナ侵攻でロシア軍は20日間で8千人(ウクライナ側の発表では1万2千人)の兵士を失い、装備の10%を失ったと。別の情報によれば、ロシア軍内の通信、ラジオ及び携帯電話の内容は全てウクライナ側に筒抜けで、戦死した4人の高級将官も狙い撃ちされたようだ。 以下は3月16日の夕刊フジ電子版「ZAKZAK」に寄せた、元自衛隊東部方面総監渡辺悦和氏が考える「プーチンとロシア軍の誤算」に関するレポートを、筆者の責任で取りまとめたもの。① ロシアは「全領域戦」で敗北している。つまり陸軍、海軍、空軍に加えて情報戦、サイバー戦、メディア戦、経済戦の総力を上げて戦うのが現代戦争だが、ウクライナはゼレンスキー大統領自らが連日国民を勇気づけ、世界にロシアの暴挙を訴えるメッセージを発信し続けている。これに対してロシアは「嘘」や「陰謀論」で固めた粗雑な情報を発信した。 ② ロシアは侵攻を開始した2月24日から20日経っても、首都キエフを陥落させていない。それどころか武器の供与や経済的な支援を中国に要請していると伝えられるほど。一方ウクライナ軍の士気の高さと欧米が供与した兵器の性能の高さ、ロシア軍の侵攻計画の杜撰さが、ロシア軍の苦境を招いた。 ➂ ロシア軍の現兵力で戦力を分散させる多方向への侵攻作戦は間違い。昨年11月からウクライナ国境付近でロシア軍は軍事演習をしていて疲れている。第一線の部隊は数日間程度の燃料や食料しか携行しておらず、兵站線(食料や燃料を補給するための部隊)が長距離になっている。そして制空権も取ってないため空輸も出来ない。加えて西側諸国のロシア侵攻に対する反発や軍事支援の「見積」が甘く、多くのミスが重なった。 ④ 欧米諸国がウクライナに供与した武器の中でも、トルコが提供した偵察型攻撃ドローン。米国が提供した対戦車ミサイル「ジャベリン、携帯型地対空ミサイル「スティンガー」などが特に効果を発揮した。しかしこれまでロシアが発射したミサイルは千発を超え、市民が避難するビルなどを砲撃する非人道的行為は日を増すごとに激しくなっている。プーチンの焦りが深刻だ。 ⑤ 通常戦争では攻撃側5,防御側1の割合で戦うのが普通。ロシアがウクライナに勝つためにはウクライナの5倍の兵力が必要。ところがウクライナ軍は正規軍が16万人、国家親衛隊が6万人、市民の義勇軍である領土防衛隊が13万人の合計35万人がいる。この5倍だとロシア軍は175万人必要なことになるが、侵攻に参加した正規兵は15万人から19万人。しかもこれが分散したため1正面は4万人ちょっとにしかならない。 ⑥ 独裁政権の情報機関で分析官は、トップが喜ぶような情報しか出さない。ロシア連邦保安庁(FSB=KGBの後継組織)自体が「侵攻は完全に失敗した」との内部文書を出していることを西側の情報機関が確認している。 ⑦ 米国の情報機関はロシア側の軍事機密を完全に掌握しており、それを開示することで敵を動揺させる作戦を取った。欧米諸国は今後ロシア国内の反政府運動を拡大させる戦略を考え、プーチン政権は倒れることになる。 <追補> 元軍人の渡辺氏は軍事的な要素からの敗因を述べたが、ロシアを困窮に追い詰めたのは欧米日などが徹底して行った経済制裁やSWIFTのような国際的な決済手段から排除したのが大きかったように思う。ルーブルの価値は半分以下に下がり、外貨建てによる決済不能いわゆるデフォルトが、今後利払いの度に困窮するはず。4月には元本支払いが待っている。欧米は今後電子マネーによる決済にも制限をかける模様だ。 しかし「経済制裁」はそれを受けるロシアのみならず、制裁する欧米日側にとっても厳しい側面がある。いわゆる「両刃の刃だ。経済の減速、株価と通貨の下落、商品流通の停滞などを伴うためだ。円は弱いが「戦時のドル買い」でドルは強い。このまま行けばロシア経済は5月には破綻すると言われる。ロシアの中国への支払いは「人民元」になるかも。停戦の行方と戦争終結後の世界の変化が懸念される。 行き詰まったロシアが、生物化学兵器や核兵器を使うのを懸念する。プーチンはウクライナのみならず国際関係を破壊した。機能不全の国連の存在意義を問いたい。国際司法裁判所が出した裁決を、ロシアは無視すると表明。中国も東シナ海や南シナ海を自国の領海と宣言して同裁判所から不法と裁定されたが無視した。世界には国際法を守らない「ならず者国家」が存在することを忘れてはならない。<続く>
2022.03.20
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~わたしとウクライナ情勢~ 近所の老犬 3月16日(水)の23時30分過ぎ。既に床に就いていた私は物凄い揺れで目が覚めた。軽量鉄骨造りの家がギシギシ音を立てている。これはヤバい。家が崩れるかもそう思いながら、深い眠りに落ちた。ウクライナ侵攻に関する「共感疲労」でクタクタだったのだ。翌朝カーテンとシャッターを開けると心配した近所の人が、家の被害と断水してないか尋ねた。大至急飛び起きて布団を上げ、活動開始。 畑のキャベツ キッチンには棚から落ちた軽いものが散乱。2階の2部屋では50冊ほどの本が散乱。朝ドラを観ながらの朝食。布団と洗濯物を干して居間に戻ると九州の弟からの電話。地震を心配しての確認。後で知ったのだが、東北新幹線が止まり、3人の死者も出ていた。家の様子と最近の体調を手短に話す。早く施設に入ったらと彼。だがそのためには家を売り引っ越すことになるが、まだそれは出来ないと伝える。 白菜の花の蕾 続いて四国から電話。娘婿のお母さんが地震を心配してかけてくれたのだ。そこで近況を尋ねる。長女から何の連絡もないためだ。娘婿は単身赴任で東京へ転勤とのこと。上の孫は岡山理科大の4年生。下の孫は大阪教育大で声楽を専攻。恐らくは音楽教育コースのはず。長女と一緒に住んでる認知症の前妻は、元気だがいつも愚痴を聞かされて怖いと言う。孫の様子が分かって嬉しかった。互いに元気でいましょうと言って受話器を置いた。 水仙の蕾 16日の朝心配なことがあって内科を訪ねた。ドクターへのメモを受付に渡すと名前を呼ばれて、処置室で採血。ドクターも気になることがあったのだろう。ドクターには会わず、隣の薬局で薬を受け取って帰った。血液検査の結果は数日後に判明し、重大な異常があれば郵便で送るとのこと。地震の翌朝、ガレージに出して置いた、粗大ごみを業者が引き取りに来た。揺れで散らばった物は20分で片付いた。 カポックの地味な花 生命保険会社の「生存確認」は担当者が急病のため、「健康保険証」のコピーと必要事項を書き込んだ「申請書」を郵送することで済んだ。振込先の銀行からも「生存確認」が済んでから口座に振り込まれるとの通知。年齢が平均寿命に近づいているのと、昨今のコロナのために「生存確認」が必要なのだろう。火災保険の更新手続きは直接窓口に出向いて行った。わがブログも「生存証明」みたいなもの。九州の弟が毎日観てくれている。 ロシアルーブル ロシアのデフォルト(債務不履行)が近づいている。ドル建ての利払い期限を過ぎても欧米日のSWIFT排除で支払えないためだ。価値が下落したルーブルでの決済は拒否されるはず。3月16日の分は何とか支払えたそうだ。だがその後も約1週間おきに支払い義務が生じる。弾丸が尽きたロシアは中国に武器と経済的支援を要請してるようだが、アメリカが中国を強くけん制している。中国がどんな選択に出るか。5月にはロシア経済が破綻するようなので、目下オンラインで継続開催中の停戦協議がどうなるか。 3月16日。ハーグの国際司法裁判所(ICJ)は、ロシアに対してウクライナ侵攻を即時停止させる「仮保全措置」を求めた。命令には法的拘束力があり、ロシアへの強い圧力となる。またロシアが主張していたウクライナ側の「ジェノサイド」を否定した。プーチンが命令を受け入れずに攻撃を続ければ、国際的な圧力はさらに強まるだろう。プーチンの妄想と勝手な主張は、国際司法によって打ち砕かれた。 それと呼応するように、ロシアが「欧州評議会」からの脱退を表明した。評議会は「欧州人権宣言」制定のため、共産主義圏の崩壊後に東欧諸国の民主化などを支援して来た国際機関。今回のロシアの脱退によって、ロシアとヨーロッパとの亀裂がさらに深まる恐れが出だした。ウクライナとの停戦交渉はロシアの時間稼ぎだが、果たして体制を立て直すことが出来るのだろうか。 チオノドクサの小さな花芽 15日。激しい戦火の中、ポーランドのモラウィエツキ首相、チェコのフィアラ首相、スロベニアのヤンシャ首相が列車に乗ってキエフを訪ね、ゼレンスキー大統領と会談を持った。ロシアによるウクライナ侵攻は、かつてソ連の影響下にあった3国にとっても他人事ではないのだ。このままロシアの暴虐を許せば、「明日は我が身」。危険を冒してまでわざわざ遠路駆けつけ「連帯」を示した勇気ある行動。 GDP(国民総生産)が韓国(12位)より劣るロシア(13位)が起こした今回の無謀な戦争で、ロシアは手痛い敗北を喫した。軍事力に優るロシアは、計画性もなく、勝手な歴史観だけを根拠に隣国に侵入した。国際社会から完全に孤立したロシア。ロシア国民もようやく独裁者の危険性に気づき始めた。それでも彼は美しいウクライナの国土を破壊し続けるのだろうか。プーチンの表情は日を増すごとに厳しくなる。
2022.03.19
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~風土・戦争・歴史・文化~ ウクライナの麦畑 青と黄色のウクライナ国旗のような風景。どんな国にも歴史があり、文化があり、言語があり、民族がいる。島国の日本民族はほぼ単一のままで、文化も歴史も長く続いて来た。だが大陸は別。最大のユーラシア大陸では、古来幾つもの民族が移動し、殺し合い、干渉し合い、文化も言語も入り組んでいる。人類の歴史は戦いの歴史とも言えよう。しかしロシアのウクライナ侵攻を、一体どう考えたら良いのだろう。 美しいウクライナの風景(以下同じ) ロシア人もウクライナ人もスラブ民族だと言う。それにベラルーシを加えたのが東スラブ人で、スロバキアやポーランド人が西スラブ人。そしてかつてのユーゴスラビア周辺の民族を南スラブ人と呼ぶらしい。ベラルーシの「ルーシ」はロシアのこと。ウクライナも「キエフルーシ」と呼んだ時代があった由。スロバキアにもユーゴスラビアにも「スラブ」の意味が含まれている。 かつて現在のウクライナを中心とした「キエフ大公国」と言う国があった。いわゆるキエフルーシだ。それ以前にはバイキングが定住した時代があり、その前後には東ローマ帝国の一部だったり、オスマントルコと国境を接したり、東から攻めて来たモンゴルに滅ぼされたりもした。キエフ大公国からは後年ロシア帝国が生まれ、革命で倒されてソ連となり、ソ連崩壊後に現在のロシアとなった。 古来、人は移動し、民族は戦ったり交わったりした。そして宗教も変容した。野蛮なバイキングも遠征先に定着してキリスト教に改宗し、新しい文化を受け入れた。アメリカ大陸を最初に発見したのも彼らだ。殺戮し尽くしたモンゴルによって、民族は分散と定住を繰り返し、ウイグル民族のトルコも東アジアから現在地に長い年月をかけて移動し、20世紀のクリミア戦争では、領土を巡ってロシアと戦った。 古代エジプト、古代ギリシャに古代ローマ帝国の興亡。アレキサンダーの東征のように世界制覇を目指す者が現れ、その結果文化の交流が行われたりもする。古代ペルシャも版図を広げた。だが産業革命以降の機械化によって、戦争の形も変化して行く。投石器が鉄砲や大砲へ。陸軍のみならず海軍が誕生し、飛行機の発明によって空軍が生まれ、現在では宇宙軍まで存在する。 キエフ市街(以下同じ) ウクライナは今ロシア軍に侵攻され、連日砲火にさらされている。かつては兄弟同様だった両国。同じスラブ系民族で文法も一緒。ソビエト連邦時代、ウクライナはその一部だった。そしてウクライナ東部のドネツク炭田には、職を求めてたくさんの労働者がロシアやソ連各地からやって来た。ロシア人とウクライナ人の結婚が増え、親戚が両国にもいる人も多い。だが、プーチンの歴史観がその関係を破壊した。 第二次世界大戦で、ナチスドイツはヨーロッパ各地へ戦線を広げた。ポーランドも侵攻され、ウクライナやロシアも危うかったのだ。クリミア半島のヤルタで戦後処理に関する会談が持たれた。いわゆる「ヤルタ会談」だ。参加したのはイギリスのチャーチル、アメリカのルーズベルト、そしてソ連のスターリン。彼らによって東欧の境界線が決められ、ウクライナはソ連の一員となった。 しかし独裁者のスターリンは、意図的にウクライナを飢餓に陥れ、数百万人のウクライナ人が餓死したこともあった。豊かなウクライナはソ連の食糧倉庫であり、石炭の産地であり、ロシア人の良き僕だったのだろう。ソ連が崩壊して独立した後も、何度か反ロシア政権が蜂起する度に、抑圧を繰り返して来たロシア。特にロシア人が多い東部2州ではロシアに迎合する動きが出た。それもプーチンの策謀だ。 ドンバス地域の戦闘を治めるための協議が、2014年の「ミンスク合意」。調停の一員だったドイツのメルケル元首相は、仲が良かったプーチンに甘い処断をしたようで、その後も続いた紛争が今回のウクライナ侵攻の端緒になった。また同年黒海に通じ不凍港があるクリミア半島をウクライナから奪った。プーチンはEUに向かう第6代ゼレンスキー大統領を失職させ、傀儡政権を作るために侵攻した。 ベラルーシ国内でも合同演習を行った上での侵攻だからたちが悪い。使用したミサイルは250発。当初の戦費は1日2兆円規模だった由。だがウクライナ側の反撃で、多くの兵器と兵士を失った。2日間で陥落するはずの首都キエフは、未だに落ちない。ロシア軍は4人の高級将官が戦死し、ロケット砲弾が尽きた。焦ったロシアの見境のない爆撃で、国外へ脱出したウクライナ人は360万人以上。 ロシアの国教はギリシャ正教から変化したロシア正教。一方のウクライナはカトリック教からウクライナ正教へ改宗。文法は同じでも語彙が異なるロシア語とウクライナ語。だが双方の国出身の両親を持つ家族も多い。プーチンはその「兄弟国」に戦争を仕掛け、核兵器や化学生物兵器の使用をちらつかせて威嚇する。まさにジェノサイドそのもの。ヒットラーやスターリン並みの独裁者だ。 美しいウクライナの国土を徹底的に破壊した結果、プーチンは理不尽な戦争を世界から非難され、厳しい経済制裁を受けた。世界は破壊される都市や、逃げ惑う国民を連日目の当たりにしている。休戦交渉が成立する保証はないが、ウクライナ兵の士気は衰えていない。拙い私の歴史認識だが、プーチンの歴史観よりは真っ当なはず。悪魔の所業のような戦争を呪い、ウクライナの平和と栄光を切に祈る。<続く>
2022.03.18
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~春よ来い~ スノードロップの芽 久しぶりに仙台にも雨が降り、一気に気温が上がった。カラカラに乾いていた空気が湿り気を帯び、少し春が近づいたように感じた。少し心にも余裕が出て来、幾つかの用件を済ませた。生命保険の手続き、火災保険の更新、生活資金を下ろして何度かの買い物。いつの間にかパラリンピックが終わっていた。気持ちがウクライナにばかり向いていたのだ。そのウクライナ関係の嬉しいニュースがあった。 カテリーナさん 以前にも書いたウクライナの民族楽器バンドーラ奏者で歌手のカテリーナさんの話。キエフにいるお母さんのことが心配で、早くウクライナを脱出してと電話で話していた。だがお母さんは暗い地下室で、「一体どこへ逃げろと言うの。逃げる方法もないのに」。「ポーランドよ。後は私が何とかするから」。そんな親子の会話を聞いたのは、もう10日以上前だったと思う。彼女は来日して16年になる。 カテリーナさんのお母さん 67歳のお母さんが日本のテレビに映った。場所はポーランド。キエフから電車に乗って西部の都市リビウへ。そこからバスで国境へ。国境からは歩いてポーランドへ入った。持って来たトランクが心配で、シャワーもトイレも気が気ではなかった由。ポーランドで待っていたのはカテリーナさんのご主人の日本人。国境では若い人が重たいトランクを持ってくれたと言う。何日か後には日本に到着出来るだろう。渡航費用一部は夫妻が出し、残りは日本のボランティアが協力してくれたそうだ。日本の男もやるねえ。 羽田で再会した3人 こちらは別の話。日本に滞在中の弟を頼ってウクライナから逃げて来た姉と姪。キエフから列車でリビウへ。そこからポーランドに入国しワルシャワの日本大使館へ。祈るような気持ちでビザ申請すると、即座に発行してくれた由。ポーランドからロンドンに飛び、そこから羽田へ向かった。羽田空港で待つ弟の前に2人が現れ、固く抱き合っていた3人。大好きな叔父さんと久しぶりに会えた姪が泣いていた。 ロシアでも異変が起きている。ロシアでは既に数千人が外国へ「頭脳流出」してるそうだ。不自由な祖国を見限ったのだろう。(左)そして国営放送の第1TVの放送中に、アナウンサーの背後に近づいた女性(編集局員)が予め用意した英語とロシア語で書かれた「戦争反対」のプラカードを掲げた。その後彼女は当局に拘束。長時間の取り調べを受けたが、3万円ほどの罰金刑で済んだ由。 3度に亘る両国の協議に少し灯が見えかかったと伝えられているが、依然見通しはつかない。プーチンが翻意しない限り妥結は無理だ。ローマでの米中による交渉も徒労に終わった。米国高官は中国がロシアに軍事と経済両面で支援する動きがあるとEUとアジアの同盟国に喚起を促した。プーチンと習近平が今後どう出るか。ゼレンスキー大統領の意思は堅固。祖国を守ろうとする愛国心に心が打たれる。 隣家の白梅 風が強いせいか、何か大きな物音が聞こえた。その音源を捜しに2階に上がった。特段異常はない。近所で火事があり人が亡くなっている。念のため北側の部屋のカーテンを開けると、無人の家の庭に満開の白梅。こんな近くに見事な梅の木があったのだ。そうそう大横綱大鵬の父親は白系ロシア人と聞いていたが、何とウクライナ人であることを一昨日知った。ウクライナに一日も早く平和をと祈る。
2022.03.17
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~ウラジーミル・プーチンと言う男~ キエフ包囲網 私たちは今、ロシア軍の残虐性を目の当たりにし、死に瀕したウクライナ国民の苦しみを連日目にしている。こんな理不尽なことが21世紀に起きた。ユーラシア大陸に跨る巨大な国家が、隣の主権国家に大量の兵器と共に侵攻して理不尽な戦争となった。こんな暴挙を許して良いのだろうか。今回は歴史を逆転させようとしている一人の独裁者の話をしたい。 若き日のプーチン 1952年10月7日。彼は旧ソ連邦のレニングラード(現在のサンクトペテルブルク)に生まれた。レニングラード国立大学で法律を学び、1975年に卒業。対外情報部(KGB)の部員として16年間勤務した。 KGB時代 ドイツ語語が堪能で旧東ドイツのドレスデンで対外情報活動に従事し、当時は分裂都市だった西ベルリン側にも潜入し、西側国家の内情を探ったこともあった。彼の劣等感は身長が低いことだったようだ。そして身分が中佐で終わったことも。1991年に辞任後は政治活動に従事し、サンクトペテルブルク市の副市長となる。1996年活躍の場をモスクワに移し、エリツィン大統領政権に参加。連邦保安長官、連邦安全保障会議事務局長を務めた後、首相に就任する。 <ベルリンの壁崩壊=左と旧ソ連邦の崩壊=右> 彼の運命を変えたものの一つが1989年に起きたベルリンの壁崩壊で、2つ目が1991年に起きた共産主義国家旧ソ連の崩壊だった。エリツィン辞任後大統領代行となり、4か月足らずで大統領に初当選。第2次チェチェン戦争、グルジア(当時)の南オセチア戦争を指揮して勝利。ロシアの経済回復を実現した。2014年ウクライナ東部に軍事介入し、クリミア半島を併合してG8から外された。 1983年客室乗務員だったリュトミラ夫人と結婚し、2子を得た。長女のマリアさんは1985年生まれで生物学を学んだ後医学に転じ、「小人症」の研究に従事している。次女のカリーナさんは1986年生まれでモスクワ大学の研究者兼ダンサー。古い写真で観たら3人とも大変な美女だった。2013年に離婚。原因はプーチンのDVとのこと。 プーチンの愛人とされているのが元新体操の選手でオリンピックで金メダルを取ったカリーナ・カバエワさん。8年間国会議員を務めた後、国営メディアの経営者に就任。2015年スイスで双子の女児を出産。その後2人の男児を出産。いずれもプーチンの子と伝わる。今回のロシアによるウクライナ侵攻の前日2月23日に4人の子供と共にスイスに退避した。その他プーチンは清掃婦との間に30代の女児をもうけている。 プーチンを支える政治体制が「シロビキ集団」と呼ばれる5人で、旧KGB仲間が多いが独裁者プーチンの叱責が怖くて本音が言えない。また経済的側面から支えて来たのが「オルガルヒ」(右)で、旧ソ連時代の国家企業を手に入れた新興財閥。ただし今回の侵攻による欧米の経済制裁による損失が著しく、中にはプーチン氏を見限る者が出だした模様。 黒海付近にあるプーチンの別荘はオルガルヒなどから提供された賄賂19億円で建てられた。敷地は山手線の内側に相当し、専用の劇場、ワイン工場などがある。プーチンの個人資産は113兆円と言われる。オルガルヒの一部はロシア侵攻前日に大量の現金と金塊を持って国外に脱出。その日は60機の自家用ジェット機がモスクワから飛び立った由。無論彼らの国外資産の大半は、目下凍結されている。 ブリゴシン(写真)は「プーチンの料理番」と呼ばれた悪友。こねを利用して巨万の富を築き、プーチンに貢ぐ一方民間軍事会社「ワグネル」を経営。アフリカなどの国内紛争に関与している。今回のウクライナ侵攻ではアフリカから精鋭400名をベラルーシ経由で帰国させ、そのうち200名を工作兵としてウクライナ国内に潜り込ませた。ウクライナ東部2州の独立運動にも加担している。 引退したメルケリ元ドイツ首相は東ドイツ出身でロシア語が話せた。ドイツ語を話せるプーチンとは自由な意思疎通が出来たと言われる。だが独裁者プーチンを怖がる側近は真実のことが話せず、今回のウクライナ侵攻でもキエフは数日で陥落すると報告。だが侵攻計画の失敗と過酷な経済制裁を知った今、情報部門の長や軍事部門上層部に命令して、さらなる攻撃を加速させるのだろうか。 側近がコロナに感染して以来、プーチンは人を寄せ付けなくなったそうだ。長さが6mもある楕円形のテーブルはイタリアの特製。左がプーチンで右端がフランスのマクロン大統領。コロナと暗殺を恐れるプーチンはすっかり臆病になった。1日2兆円を費やす戦費。ルーブルの価値は下がり、困窮する国民。ウクライナとの協議もそう簡単に結論は出ないはず。私の目は悪魔の戦争を見続ける。<未完>
2022.03.16
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~共感疲労そしてわが闘い~ 連日連夜、残酷極まりない映像を見続け、ウクライナの人々が苦しみ逃げ惑うニュースを聞き、ロシアへの抗議を書き続けていると、深い疲労感に苛まれる。どうやら専門用語で「共感疲労」というようだ。先日は朝起きたら洗面所から水道が流れっ放し状態。トイレに起きた際電気も点けずに水を飲んだ時に止めるのを忘れたようだ。無駄になった水量を考え、間を置いて風呂を2回休んだ。 最近食料品の急激な値上げとも戦っている。先日は思いついて「パンケーキ」を作ってみた。賞味期限がとっくに過ぎた強力粉を水で溶き、生卵、餡子、黄粉を混ぜたのをフライパンで焼いた。(左側)もっちりして旨かった。野菜不足を感じて塩もみ(右)を作った。材料は新キャベツ、キュウリ、千切りのニンジン。これにゆずポンと出汁の素を加えた。やもめ男の簡単手料理。 ウクライナ侵攻に夢中になり普通のニュースを忘れた。藤井五冠のA級入りの話、プロ野球のオープン戦やパラリンピックのことなど。朝ドラや1週間ぶりに観た大河ドラマが新鮮。そして2か月ぶりの大相撲。そんな平和な世界を、すっかり忘れていた。新聞を読むのが息抜きだったが、新聞休刊日でその楽しみも奪われた日。だがウクライナ人の地獄の苦しみに比べたら、そんなもの屁でもない。 先日、中国政治研究家興梠(こうろき)一郎さんのyoutubeを観て驚いた。習近平の顧問(恐らくは経済専攻の大学教授か)を務める人の意見。ロシアは現在の戦争に必ず負ける。たとえ勝ったとしても、ウクライナを屈服させることは不能。そしてロシア経済は2年以内に崩壊する。もしも中国が仲介に乗り出すとしたら今しかない。だがそれで戦争が終結するかは不明。 オオイヌノフグリ 今回の無謀な戦争でロシアは国際社会から孤立した。欧米やG7サイドは一致してロシアに厳しい制裁を下した。その制裁は今後さらに強まる。だからロシアを支援すれば中国も同じ道を辿る。この紛争が治まった後の世界は、欧米が主導権を握り中国が孤立する恐れがある。世界の現状を冷静に分析してるだけでなく、近未来をも見据えている。しかしこの助言を習近平が聞き入れ、どう行動するかは不明。 福寿草 今回の戦争で世界はプーチンの残虐性と独裁者に振り回されるロシア社会の実態を目の当たりにした。だが中国の少数民族への激しい人権抑圧と中国化政策は、ロシア以上の恐怖政治でもある。世界は専制国家の閉鎖性と怖さを知った。言論統制と変則的で不自由な経済活動。富が権力者に集中する異常な国家。それは北朝鮮も同様だ。世界は今後も専制国家と戦い続け、結束を深めるだろう。 ロシア軍によって破壊され尽くした美しいウクライナの国土。平和を愛するウクライナ国民が再び祖国に帰れる日を願う。だがその日まで、一体どれだけの血が流されるのだろう。そしてロシアと中国の国民がいつ真実を知るのだろう。自由主義国家にいる私たちは、真実を目にし耳にすることが出来るが、言論と情報の統制下にある彼らは、歪められた「事実」や「独裁者の偏見」しか知らない。 私は昨日大量の「煮物」を作った。味見はまだしていないが、多分美味しいはず。私は初めて残酷な映像のない抗議のブログを書いた。これから布団を干し、自転車で買い物に行く。17度はこの冬一番の高温だ。防寒着も手袋も不要。少しゆったりとして気分を和らげ、出来れば少し昼寝をしたい。 ウクライナに栄光と平和を。世界に良識を。ではでは。
2022.03.15
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~戦争の行方~ ロシアのウクライナ侵攻が始まってから昨日で18日目。この間私たちは一体どれだけの残酷な映像を見せられ、プーチンとロシア側の詭弁を聞かされ続けて来ただろう。美しいウクライナの国土はめちゃくちゃに破壊され、兵士のみならず善良な市民や幼児児童までも無意味な戦争の犠牲になった。国外に脱出したウクライナの難民は251万人を超え、さらに増え続けている。 独裁者 だがこの男に戦争を止める意思はなさそうだ。21世紀に入ってから、まさかこんな理不尽な戦争が勃発し、大量の血が流される事態を一体誰が予想しただろうか。一人の男の幻想が生み出した戦争。習近平が毛沢東と肩を並べたように、この独裁者はレーニンに代わろうとしてるのだろうか。独裁国家は怖い。近辺に助言者を置かず。忠告も聞かない。もしもそうなら行き着く先は破滅しかないではないか。 ヒットラーの顔と合成したバルセロナのデモのプラカード ロシアはベラルーシに最新鋭兵器を供与することで合意した。ベラルーシの参戦を促すようだ。プーチンは対外諜報部門のトップらを自宅軟禁した。作戦が思い通り行かないための粛清。ザポロジエ原発をロシアの原子力企業が支配下に置いた。ウクライナ南部のメリトポリ市長が拘束され、ロシアに連行された。ロシアに妨害活動したと言うのが言い分。無法国家ロシアにとって理由などどうでも良いのだ。 ロシアはウクライナ西部の軍の空港2か所をミサイルで破壊した。キエフ近郊の空港も破壊された。共にEUからの物資補給を恐れてのこと。またベラルーシをウクライナが攻撃したと虚報。ウクライナは直ちに否定。いつもの「偽旗作戦」でウクライナに罪を擦り付けるためだろう。経済制裁でルーブルが80%下落した模様。今後ロシア経済は立ち直れないほど破綻すると言われる。 今回の侵攻前にタイのプーケット島に観光に行ったロシア人2500名ほどが、帰国出来ないでいる。カードでの支払いが不可能で帰国のあてはない。ロシアの航空会社の飛行機の大部分は外国からのレンタルらしい。怒ったプーチンは飛行機を没収すると言い始めたが、必要な整備員は不在。ロシア国内からかなりの外国企業が撤退し、営業を停止した。ロシア国民の不安はさらに強まるだろう。 プーチンはキエフ包囲網にシリア兵1万6千人を登用することを言明。ロシア兵は都市でのゲリラ戦を知らず、犠牲者が増えるための措置みたい。ロシア軍兵士1万2千人が戦死したとウクライナ側の発表。プーチンの怒りは絶頂に達し、何が何でもウクライナを屈服させようとしている。情報を遮断されたロシア国民は今回のロシアの暴挙も、ロシア兵大量死の事実も知らぬまま。 狭まる首都キエフ包囲網 キエフ市民400万人のうちほぼ半数が脱出した。兵士及び市民の義勇軍は市内各所に塹壕を掘り、土嚢を積み、近づく市街戦に備えている模様。3方向から迫るロシア軍の一部はキエフ市内に入ったが、中心部にまでは達しておらず、キエフ近郊で両軍の激しい戦いが続いている。水や食料が乏しい中でも、ウクライナ軍兵士と義勇軍の士気は衰えていないのが救い。 ゼレンスキー大統領 詭弁を弄するプーチンに対して、ウクライナ大統領の言葉は誠実で明瞭。祖国を愛し正義のためロシアの攻撃から国民を守り続け、欧米などの救援を得て、最後まで戦い続ける覚悟だ。国民は若い大統領を信じている。国外に脱出した人も国内に留まった人も。あれだけ国土を破壊されたら、心が折れてしまうのが普通。だがウクライナ人は実に我慢強い民族だと思う。それだけ抑圧された歴史が長いのだろう。 ウクライナ兵士の死者数は1300人ほど。勇者の命懸けの抵抗で、ロシア軍のロケット弾は底を尽き始めていると言う。黒海沿いの港町オデッサ市内では、市民に対する銃撃の訓練と「野戦病院」の準備が進む。ウクライナ側の避難路設定で脱出した市民は約7千名。ロシアによる侵攻以来誕生した新しい命は4311。また結婚したカップルは3973組。ウクライナに栄光と平和を。 国外に脱出したウクライナ国民は251万人。そのうち100万人が子供たち。中にはたった1人で逃れた子供がいた。また川を渡って国境を越えた中には凍傷になって、足の指を切断した気の毒な子供もいたと聞く。やむなく国内に留まった人々の中には停電で冷蔵庫が使えず、食料や牛乳が腐って食べ物や飲み物に事欠く人がたくさんいるようで気の毒だ。冷酷なプーチンはそれをあざ笑うのだろうか。 ロシアで暮らあう日本人の中には、帰国のめどがつかない人や、商売が出来ない人がいる。またロシア人とウクライナ人の両親を持つ人も多く、親戚が2つの国にいる。日本国内のロシア人も気の毒で、いじめや差別の対象になってる人も多いようだ。彼らには何の罪もないのに。ウクライナ人も同じで、きっと複雑な想いで暮らしていることだろう。政府は亡命ウクライナ人の受け入れを決めた。 バイデン大統領はロシアに与えていた「最恵国待遇」を解消した。これでロシアからの貿易品に係る関税が一層厳しくなる。またロシアの侵攻財閥オルガルヒ関係者の海岸資産を凍結した。彼らはプーチンを支えて来た連中だ。ウクライナ侵攻翌日の2月25日、ロシアから60機の自家用ジェット機が海外に向かった。資産凍結される前に、出来る限りのドルと金塊を運び出そうとの魂胆だ。追い詰められた彼らが、プーチンを見限る日が早く来ることを願る。 フランスとドイツの首脳、そしてプーチンとの電話での会談では、何の進展もなかった。プーチンが戦争を止める意思がないためだ。核大国かつ国連安保理常任理事国であるロシアは国連憲章を作った当事者だが、その当事国が自ら法を破った今回の戦争。これでは国連が機能するはずがない。中国も他山の石。今回のロシアと同様の行動をしないとの保証はない。 ロシアのISS プーチンが核の使用をちらつかせるのは、干渉して欲しくないため。ウクライナがどっち側に就くかで、世界の情勢が変化する。ロシアのISS(国際宇宙ステーション」は、欧米の援助が途絶えたことで落下する恐れがあるとロシアの宇宙企業。前澤友作氏が宇宙旅行した例のあれだ。だがそれはロシア自身が招いた災難。米英はロシアからの原油輸入禁止に踏み切った。ロシア経済はさらに深刻になるはずだ。一方ウクライナに対する支援の輪は世界に広がっている。<続く予定>
2022.03.14
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~プーチンの狂気とメディアによる情報(1)~ 我が家の椿 今日も私の戦いが始まった。翌日のブログの原稿書き。写真の整理だけでも1時間近くかかった。戦争の実態を、どの写真を使ってどんな内容を、どんな順番で書いてゆくか。それがまた凄まじいエネルギーを要し、腱鞘炎で痛む我が指が悲鳴を上げる。そんなことは些細な問題。キエフの包囲網が縮まり、ウクライナ国土が焦土化し、逃げ惑う市民たち。だが詭弁と猛攻撃を続けるロシア。プーチンは異常人格だ。 チェルノブイリ原発構内 ロシア軍に攻撃されたチェルノブイリ原発。使用済み核燃料の冷却用電源は落ちてないとIAEA(国際原子力機構)は言うが、同原発からの連絡は途絶えている。攻撃をうけた2月24日から2週間以上200名の職員がロシア軍の監禁状態にあり、暖房、寝具のない廊下で不眠状態、極度の緊張状態で勤務し、食事は1日1回のパンのみ。<BBC,CNN,読売> 事情はロシア軍の攻撃で被害を受けたザポリーリジャ原発(左)や国立物理技術研究(右)も同様だ。電源の確保はもとより、原発や小型原子炉の管理のためには常時勤務する監視のための職員が必要だが、彼らとIAEAの連絡が取れてないのだ。ロシアは「汚い原爆を作っている」とのプーチンの虚言は、自軍の核使用の言い訳か。4番目の南ウクライナ原発にもロシア軍が迫っている。一旦原子炉が爆発するとどんなことになるか、福島原発でもチェルノブイリ原発でも体験したはずなのに。 キエフへの包囲網 画像は11日のBS-TBSの番組から借用した。西北のルートは市内中心地から15km地点。もう市内に潜入したようだ。60km以上も滞っていた隊列を新たに組み替え、燃料補給も済ませたようだ。北東及び東北東からのルートは共に40km地点に迫り、ウクライナ軍が必死に抵抗をしてるようだ。ロシア軍の傭兵1600人は、シリアのISを相手にして戦ったプロのゲリラ兵。一方ウクライナ軍に参加した義勇兵は正義のために名乗り出たボランティアだ。 左はウクライナ軍の攻撃で爆撃中のロシア軍戦車隊。対戦車砲欧米が提供した「ジャベリン」などが効果を上げているようだ。右はトルコが提供した戦闘用ドローンが小型レーダーで捉えたロ軍の戦車。真上に弱点を持つ戦車をピンポイントで狙っている。ウクライナの発表によるロシア軍の死者数は1万2千人。プーチンが苛立っている原因の一つ。もし2万人を超えたら、ロシア国内に動揺が走るだろう。 焦ったロシアは液体気化爆弾(左)の使用を認めた。周囲の酸素を奪って窒息させる爆弾。中央は「無誘導爆弾」で破壊された建物。単価が安くコントロールが効かない。そのため目的物以外の建物や人間も巻き添えを食う。右は南部マリウポリの病院への攻撃で、産科小児科棟の被害者を救出する救助隊。ロシア軍は病院への爆撃を否定するが。映像は世界に流れる。国際法違反の殺人鬼がプーチンの実像だ。 ロシア語圏内の国々 プーチンの野望は「ロシア語を話し、ロシア正教を信じる国の統合」とソビエト連邦への帰旧にあるようだ。だからチェチェン、やグルジア(現在のジョージア)に進軍してロシア語族の国家を独立させ、クリミアをロシアに編入し、ウクライナ東部の親ロシア派住民を「独立」させてロシアに編入させようとした。それが今回の戦争の根源にある。法治国家を侵略する自分勝手な論理は、迷惑なだけの話。 プーチンの表情を読み解く ロシアの経済を立て直してG8メンバーに入った頃のプーチン(左)はにこやかだった。だが2014年の武力によるクリミア併合で欧米から非難を浴び、G8から追放された後のプーチンは厳しい表情に変わった。さらにコロナが蔓延するとテロやコロナを恐れて、側近とも距離を取り始めた。そして誰の意見も聞かなくなった。以前は多数の意見を聞き、バランスが良いと評価されたこともあったそうだ。 大統領と首相を交互に務め、もう20年も政権に居座っている独裁者プーチン。バイデン爺さんは副大統領時代からプーチンを信用出来ない人物と評していたようだ。その米国の世論調査で、「ウクライナ戦争」へのアメリカの参戦にイエスと答えたのは35%に過ぎない。ただロシアへの経済制裁強化への賛成者は80%を超えるそうだ。世界は今回のプーチンの目論見に「ノー」を突き付けた。 ハリコフ市内の惨状 「だが」と日本の識者は言う。「経済制裁は戦争の一種だ」と。G7の我が国は、欧米と共にロシアへの経済制裁を決めて実行した。それ自体が戦争行為と受け取られる由。そうなった以上は最後まで戦う以外ない。当然ロシアも国内の外国企業資産を差し抑えて、自国のものとするだろう。事実プーチンがそれを宣言した。アメリカはさらなる制裁案を発表。EU諸国のロシア離れが急速に進んだ。 夜間の無差別攻撃 ロシアルーブルは急激に下落し、ロシア国債の投げ売りが始まった。決済手段をほぼ失ったロシア経済はかなりの打撃を受け、ロシア国民のみならず世界各国の経済状況を悪化させるだろう。日本も円安、株安、物価上昇のトリプル安が始まった。だが国際法を破り非人道的な手段を使ったロシアを許してはいけない。中国もこの現状を観て欧米の本気度を知ったはず。今、習近平は黙って見過ごすしか方法はない。 ウクライナの妥協案 怒れるプーチンは何もかも破壊しようとしている。これに対してゼレンスキー大統領は冷静だ。国民の命を救うために「妥協案」すら示した。だがプーチンは主張を変えず、力で屈服させウクライナの領土を奪おうとしている。この戦争が果たしてどこまで行き着くのか。「核戦争」を避ける欧米の努力を、プーチンはせせら笑っているのだろうか。このシリーズと私の健康が果たしてどこまで持つか。 ウクライナに栄光あれ。一日も早く世界に平和が戻ることを祈る。専制主義国家ロシア、中国、北朝鮮の策謀を許してはいけない。日本はもっと勇気を持たなくては。<続く予定>
2022.03.13
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~あれから11年そして世界は今~ 花屋の店頭にて 昨日は3月11日。忘れもしない「東日本大震災」の当日。早くもあれから11年が経った。確かに国家予算を注ぎ込んで復興した部分もある。だが福島原発の事故などで、やむなく故郷を捨てた方々。亡くなられた方々。行方不明の方々。心の傷が癒えない方々。遺族の深い悲しみと嘆き。あれから我が家でも色んなことが起き、人生が変わった。出来たら何か有意義なことをしよう。そう思って朝起きた。 作業 先ずは燃えるごみを出しに行き、資源ごみをまとめ、ベランダで布団を干し、粗大ごみの古い布団を紐で括った。指定日に外に出して置くと取り扱い業者が引き取りに来る。これで400円。チケットはコンビニで取り扱っている。今回が初めて利用。2年前の断捨離では50リットルのゴミ袋60袋以上と、本を200冊以上廃棄処分した。あの作業で腰を傷め、今もまだ痛む。 お徳用ネギと散髪後のマックス爺 そうだ。歩いて床屋へ行こう。往復で3km弱。元気な頃だったら散歩にもならない距離。でもたちまち腰が悲鳴を上げた。デジカメ持参なので撮影しながら。結構客がいて私がもらった「札」は10。だがそこは15分ぐらいで仕上げる超安い店。帰り道生協の前で100円のネギを購入。待ち時間も含めて1時間30分かかった。腰も持ったが、トイレも良く我慢出来たもの。さっぱりした。 わが手料理 前日に購入した魚を捌いて干物にしていた。イワシが5匹とダツが4匹。塩を振り1日干しただけで、とても美味しい干物になった。合わせて320円くらいだったはず。右側は100円で買った「茎ワカメ」の半分を一旦茹でて塩分を抜き、佃煮にしたもの。煮汁の残りなどを使った超安物料理だが、歯応えもあって美味しい。ご飯のおかずにも、お酒の「お供」にもピッタリ。 腐った古株 トルコが仲介して実現したロシアとウクライナの外相会談。だが全くの期待外れだった。きっとロシアの外相は何の権限もないのだろう。ウクライナは妥協の余地まで示したのに。世界各国による経済制裁や、甚大な自軍の被害に苛立ったプーチンは、原発や核関係施設、病院、学校、集合住宅など見境なしにロケットで攻撃し、キエフ包囲網が急速に狭まった。それでもゼレンスキー大統領は音を上げない。 樹影 またしてもロシアはデマを言い始めた。「ウクライナは汚い原爆を作っている」に続き、今度は「アメリカはウクライナ国内で生物化学兵器を作っている」と。核兵器や生物化学兵器を使用したいロシアが反対のことを言うのはいつものこと。「燃料気化爆弾」の使用を初めて認めたようだ。クラスター爆弾や費用が安い「無誘導爆弾」で、住民ごと建物を破壊している。プーチンの焦りと狂気そのものだ。 ゴムの枯葉 チェルノブイリ原発や核物理学研究施設から原発などを監視する国際機関あてに、ここ数日間メールが届かないと言うのが気になる。廃炉も小型の実験炉も管理職員が常時コントロールしないと、いざと言う時に困るのだが、ロシア軍はむやみやたらに砲撃して後は見ぬふり知らぬふり。責任を全部ウクライナに押し付ける卑怯で無謀な集団だ。常識が通用しない為政者は、他国民だけでなく自国民も地獄に落とす。 孤独な水鳥 プーチンは孤独な水鳥だ。外国企業が次々とロシアから撤退するのも当然だ。全てはプーチンの妄想から始まったこと。盟友習近平もどうにも出来ないだろう。近付けばロシアの仲間と見なされ、西側諸国から同様の制裁を受ける。プーチンの「暴走」で、習近平の幻想と野望にも影が差したのではないか。バイデン爺さんが頑張れるのも、優れた閣僚たちが支えているからだろう。副大統領は何もしてないけど。 ウクライナのパラ選手団 北京冬季パラリンピックで、ウクライナの選手たちが自国に攻め入ったロシアに抗議している。本来なら政治的な問題には触れないのがオリンピック精神だが、今回はやむを得ない行動のように思え、逆に応援したい気持ちだ。彼らには帰る国が無くなる可能性すらあるのだ。スポ-ツすら政治の道具にしたプーチンとロシア政府を憎む。きっと良識あるロシア国民は心苦しく思っているはずだ。 ウクライナに平和を 当分ウクライナ情勢から目が離せない。ゼレンスキー大統領はじめウクライナ国民の皆さんには、ただただ何とか生き延び、戦争終了後の祖国の復興と明るい未来を信じて頑張って欲しいと願っている。国外に脱出した人々も慣れない土地だろうが、親切に甘え健康で過ごして欲しい。ウクライナに平和と栄光を。そして一日も早く、世界に正常と秩序の日々を。わが3.11は長い祈りの一日だった。
2022.03.12
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~ウクライナに危機迫る~ キエフからの脱出者(ロイター) 私のブログは公開の前日に書き始めるため、どうしてもタイムラグが生じる。連日ウクライナ関係の情報をテレビのニュース、報道番組、新聞のネット版、youtubeなどで確認しているが、かなり深刻な状況に陥っていると感じる。ロシアの経済がジワジワ弱っている。情報統制で国民の不満を抑圧しているが、若者たちはウクライナ侵攻と世界の情勢を知り、反戦ムードは高まっているようだ。 BS-TBSの番組から借用 これはアメリカCIAのバーンズ長官の観方。プーチンは決して狂人ではなく、判断力を持っている。プーチンの目論見が外れた原因(左側)は、側近に異議を唱える者がいないこと。また誤算(右側)の1)は弱いと思ったウクライナが意外に強かったこと。2)はEUが今回の侵攻に関わらないと考えたこと。3)は世界各国による経済制裁を甘く見ていたこと。4)は近代的な装備のロシア軍は数日でウクライナを制圧出来ると判断したこと。 バーンズ長官はシナリオが全てが狂ったことでプーチンは苛立ち、今後は過激な攻撃でウクライナを制圧する恐れがあると言う。(9日)写真左上はシリアのアレッポで市街地を徹底的に破壊した作戦。右上はチェチェン紛争で、ロシアの特殊部隊がゲリラ作戦で街を制圧した。共にプーチンが指揮して勝利した。「人道回廊」は邪魔な市民を追い出す口実で、残った市民は「敵」と見なしてビルごと破壊すると。 ロシア兵士の死者数(BS-TBS)より借用 国連によるウクライナ市民の死者数は474名。ウクライナ側の発表によるロシア軍兵士の死者数は1万2千人。ロシアの発表は498人。CIAの観方はその中間で2千人~4千人。おそらく当初プーチンが予想しなかった数。ウクライナ軍の高級将校2人もウクライナ側の攻撃で戦死している。 ロシア軍による首都キエフへの侵攻ルート推定図。左側はNHKより、右側はBS-TBSの番組より借用。どちらも3方向からキエフに向かっている。キエフの西側に向かう車列は10日ほど停止中。今は北からキエフに向かうルートと東側からキエフに向かうルートで交戦しながらジワジワ前進している模様。キエフの人口は400万人。脱出した市民もいるが、逆に逃げ込んだ市民も多い。 ロシア軍のキエフ侵攻に備えるウクライナ兵(NHK) ウクライナ軍兵士の士気は高いが、連日の戦いで疲労し切っている。それに水も食料も乏しく、電気を止められて暖房もない状態。早ければ10日の早朝5時(日本時間)から13日の間にキエフへの総攻撃が開始される可能性があるとアメリカは見ている。車両で迫るとゲリラ戦法を受けるため、遠方から中距離ミサイルで攻撃する可能性がある由。長ければ10日間攻撃が続くとの見方も。 ウクライナ内務省高官も今後7日から10日間ロシア側の攻撃に耐える必要があると認識してる(上)のようだ。そのため空軍機の入手をEUに要望したが、戦線の拡大を恐れたアメリカとEUは断念した。対戦車砲などの武器は届いたはずだが、国内での戦線は広い。キエフ籠城戦も考えられる。ウクライナはその積もりで昨年から準備をしていたはず。 ウインクするゼレンスキー大統領 米国およびEUの首脳の中では、ゼレンスキー氏を国外に脱出させて「亡命政権」を樹立させる計画も準備されている。8日のタス(共同)によればロシアが求める「ウクライナの中立」に関して、欧米にロシアを加えた各国による安全の確約を条件に、NATOへの早期加盟を断念することも有り得る。ただしクリミア半島の領有権や東部2州の独立は受け入れないとの情報ありと。ただし、ゼレンスキー大統領自身は「自分は最後までキエフに残る」と断言している。 戦況は行き詰まっている。SWIFTからの除名や経済制裁、欧米企業のロシアからの撤退が急速に進んで、ロシアへの影響がかなり効き出した。焦ったこの人は今後徹底的にウクライナを破壊し焦土と化す作戦を取る可能性が高い。ウクライナも瀕死状態になるが、ロシアも衰弱するはずだ。そしてその影響は全世界に長期に及ぶと想定される。どこまで破滅が進むかは、この男の判断にかかっている。 ウクライナには各国から義勇軍が入っている。一方ロシアは経験豊富な外人部隊を金で集め、キエフ攻撃に参加させる予定でいる。恐らく既にキエフ市内にも潜り込んでいるはず。そして米英の情報部隊が大統領の身辺を常に警護してるはず。最後の決戦が迫っている。世界は歴史を塗り変えようとしているプーチンの残虐さを目の当たりにするはずだ。知らぬは情報統制されているロシアと中国の国民だけ。 破壊された街に残るウクライナの老婆。幸せに暮らしていた家族は、安全のためにキエフを離れて父親と別れて行く。ロシアは平和な暮らしをウクライナから奪った。ウクライナのジェノサイドを訴えたプーチンこそが世界史を書き換え、人類を滅亡の危機に陥れた張本人だ。 北京パラリンピックのウクライナ選手団は、14日の閉会式には参加する由。ただ終了後は祖国に帰れず、一旦隣国のポーランドに滞在して、状況判断するそうだ。習近平はこの事態をどう見てるのだろう。韓国の大統領選では野党候補者が勝った。パラリンピック期間中もウクライナの戦火は広まる一方。ロシアがこれ以上原発や原子核研究施設への攻撃をしないことを祈る。ヨーロッパもそしてロシア、世界中が放射能に汚染される危険性があるのだ。プーチンに判断力が残っていることを祈りたい。<続く> 2011年3月11日。震度7強マグニチュード9.0に揺れたわが東北。「東日本大震災」から今日で11年目。あの日の悲劇と、その後にも苦しみ続ける人々の映像を目にする東北の3県。行方不明者はまだ2千人以上もいる。あの大震災で亡くなられた方々のご冥福と、遺族の方々の悲しみを想い白菊の画像を奉げたい。安らかにお眠りください。合掌
2022.03.11
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~キエフ全面攻撃まであと何日?~ チェルノブイリ原発 恐れていたことが現実のものになった。ロシア軍が攻撃したチェルノブイリ原発で、昨日電源が喪失した。使用済み核燃料は冷却が必要だが、予備電源で冷却出来るのは最大48時間とのこと。それであれば明日中にメルトダウンする可能性がある。まだ制御する必要があったのだ。ロシア軍の無謀な原発や核物理学研究所攻撃。新たな放射能汚染発生の危機が高まった。ロシア軍の無知と無謀に驚く。 避難するウクライナの人々 幅50cmほどの傾いた「板」を伝って向こう岸に逃げるキエフ近郊の人々。8日ここから1万人が避難した模様。。キエフ西側からキエフに向かう3か所の橋はウクライナがロシア軍の侵攻を停めるために破壊した。ロシア軍が設定した5か所の「人道回廊」のうちウクライナが受け入れたのは2か所のみ。ルートには地雷が埋めてあったり、バスごと避難民を爆撃される恐れがあるためだ。その後ウクライナは国内の避難路を整備した模様。 南部の主要都市マリウポリのルートを已む無く受け入れたのは、脱水症の市民が出始めたため。ウクライナの補給隊をロシアが攻撃するため市民へ届けられないのだ。ロシアの「人道」は国際世論を欺く手段に過ぎない。8日現在の国外脱出者は200万人を超えた。国連難民高等弁務官事務所の予測だと難民の総数は400万人に上るだろうと。 驚くべきニュースが飛び込んで来た。ウクライナ側の停戦交渉メンバーの中にロシアのスパイがいたと言うのだ。デニス・キレフ氏はオシャドバンク取締役第一副代表。財務担当として交渉に臨んで来た。ところが情報機関が彼の通話記録を調査した結果、ロシアと通じていたことが判明。情報機関によって直ちに処刑された模様。(英国BBC)ロシアはゼレンスキー大統領を失脚させた後に傀儡政権を作る構想を持つとされているが、ひょっとしたら彼は候補者の一人だったのかも。 ロシア側の画像がでっち上げなのに対して、元喜劇俳優のゼレンスキー大統領はスマフォの自撮り画像で直接世界に訴えかける。左は大統領府隣の通称「怪物屋敷」。自分はキエフにいるとアピールするため、時々怪物屋敷の映像が入る。彼はそのスタイルで、先日英国下院議会の議員に支持をアピールした。議員らは全員起立してゼレンスキーの誠意に応えた。ロシアの情報操作作戦は大失敗だ。 ロシア軍のトラックに乗る親ロ派武装集団 7日国際司法裁判所の公聴会に、ロシア側は出席しなかった。ウクライナ東部ではロシアが派遣した軍事会社の工作員が親ロ派住民を煽っているのが実態。国連のグテレス事務総長はウクライナ東部の状況は「ジェノサイド」とは認定しないと言明し、国際法協会の有志会員は「親露派地域」は国家ではなくロシアは集団的自衛権を行使出来ず、国連憲章に違反して「侵略行為」を行っていると断定。国際司法裁判所は早期に判断を下す予定。(読売) ウクライナのパラリンピック選手 北京パラリンピックから追放されたロシアとベラルーシの選手だが、ウクライナ選手にも影響が出ている。左のアナスタシア・ラレチナ選手は父がロシア軍に拘束されたことで精神が不安定となり、選手村で待機中。右のリュドミラ・リアシェンコ選手はロシア軍に自宅が破壊されたことを知ってショックを受け、今大会を棄権したと言う。(読売) <ウクライナ軍に撃墜されたロシア機(左)とミサイルを発射するウクライナ兵> 私のブログは公開の前日に原稿を書いて予約する方法を取っている。公開は午前0時なので時差は14時間ほど。写真はBSーTBSやBSフジなどの報道番組から無断借用している。上はBSーTBSの8日夜放送のもの。グーグルの画像検索で得た写真だと追跡と妨害の恐れがあるためだ。デジカメで撮り編集すると時間がかかるが安全のため。メモを取り、シャッターを押し、パソコンでブログの原稿を作成すると指に腱鞘炎が出る。シャッターを何度も押すため、切り難くなった。 ロシア軍の攻撃で炎上する石油タンク 9日朝に自分のブログを見て驚いた。0時公開が7時前で800アクセス以上、11時過には1000アクセスを超えた。名も知らぬ読者諸氏に心から感謝したい。予約した画像は直ちに廃棄する。パソコンに負担を掛けないためだ。全くのアナログ派の爺だが、一人暮らしの生活も含めて奮闘している。キエフへの全面侵攻まで残り数日。ウクライナ国民には何とか耐えて首都を死守してほしいものだ。<続く>
2022.03.10
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~泥沼化する戦争の虚像と実像~ ロシア軍の原発攻撃に抗議する市民たち このシリーズを書き始めてから10回目に達した。その中で4回の妨害があった。本シリーズと無関係の「詐欺メール」も1件。何とか知恵を絞って妨害や犯罪の手から逃れている。水や食料、電気のない中で命懸けで戦っているウクライナの人々に比べたら小さな出来事だ。 ウクライナ戦線の拡大 左側は2月25日の戦況で、右は3月7日現在の戦況。ロシア軍の侵攻が確実に進んでいるのが一目瞭然だ。ウクライナ国境にいたロシア軍は100%ウクライナに入ったようだ。東部からクリミア半島にかけての海岸部は赤の帯に連なった。首都キエフへの総攻撃も近いと噂されている。これまで3回持たれた「停戦会議」は全て物別れに終わった。ロシアの要求は無条件でウクライナを引き渡すことに等しい。 ロシアは「人道回廊」を6か所設定したと言うが、砲撃がある中での避難は無理とウクライナは主張。それに避難先はロシアかベラルーシと言うのだから聞いて呆れる。かつてシリアでもロシアは「人道回廊」を作ったが、ただ難民を砂漠に放り出しただけ。彼らが去った後、都市は更地になるほどの猛爆を受けた。ウクライナの抵抗に手を焼いたロシアは口だけの「人道」を示しながら村や町を破壊した。 左側は今回ロシアが攻撃した「物理科学研究所」。ここには研究用の小型炉がある。構内の建物2か所を破壊したようだ。右はウクライナ国内の原発と。原子力関係の研究所。ロシアが執拗に攻撃する理由は「ウクライナは密かに核兵器を製造している」とのプーチンの主張を「でっち上げるため」。原発が停止すれば発電を原発に頼るウクライナは重要なライフラインを失う。さらにプーチンは「あり得ない原発攻撃すら辞さない」と、ウクライナや欧米に対して「恐怖心」を植え付けることだ。「核兵器も使うぞ」と脅すプーチンはまさに狂人。フランス、トルコ、中国の仲介など目にもかけない。 両国の兵力の差は一目瞭然だ。だがこれだけでウクライナが不利とは言えないと識者。士気の高さが違う。ロシアは前線まで軍の意向が伝わっていない。「お前たちがウクライナに向かえば、国民から歓迎される」と言われて来た兵士たち。ところが実態は地獄。いくら攻撃してウクライナ兵はひるまず、飢えているはずの市民たちはロシア兵が差し出す食料を受け取らない。2,3日で陥落する予定の首都キエフが2週間近く経ってもまだ落ちない。ここ20年の間に、ウクライナはゲリラ戦法を学んだのだ。 激しい戦火の中でウクライナの国土防衛隊員同士が結婚式を挙げた。祖国の危機を救うために、命を投げ出す覚悟だ。暗いシェルターや地下鉄の駅で、苦しみながら出産する妊婦たち。食料や医療品すら満足にない戦火の最中にだ。「ウクライナはロシアの一部になるべきだ」。そんなプーチンの勝手な論理が、長年虐げられて来たウクライナ国民の胸に、果たして響くだろうか。 家族で国外に脱出したウクライナ人もいれば、たった一人で逃げて来た少年もいる。隣国の人たちはそんなウクライナ難民に、出来る限りの親切を尽くす。脱出者の総計は確か126万人を超えたはずだが、最大で400万人の難民が誕生する可能性があると言う。 ゼレンスキー大統領 驚いたことには、米英政府は昨年からもしもの場合に備えて、ゼレンスキー大統領の亡命政権への準備もしていた由。これまで3度ゼレンスキー大統領は暗殺されかかった。それでも彼はなおキエフに留まると言う。現在彼の身辺を警護してるのはSAS(英国陸軍特殊空挺隊)のようだ。また、ロシアが放った暗殺団400名のうち200名はロシア国内のプーチン政権反対派に殺されたと言われる。 この度アメリカのクレジット会社がロシア国内でのサービス停止に踏み切った。ビザカード、マスターカード、アメリカンエキスプレスカードだ。日本のJCBもロシア国内でのサービス停止を発表。経済制裁と銀行決済システムからの排斥によるルーブル暴落とインフレ、外国との通商や貿易の激減で、国民総生産も低下に向かうだろう。プーチン政権への批判はますます強くなりそうだ。 プーチンは世界柔道連盟名誉会長の職を解かれた。EUの女性委員長は言う。「この戦争は歴史を変え、今後の世界を変える。中国も世界のロシアへの制裁の厳しさを認識したことだろう。日本の軍事評論家は言う。ロシア軍は準備不足だった。当初キエフは2,3日で陥落すると見ていたが、ウクライナは予想外に善戦している。 プーチンは当初東部2州の独立を擁護するための戦争と言っていたが、ゴールポストを動かしてウクライナ全土に戦線を拡大し、現在も完全な制空権を得ていない。焦ったプーチンは原発への攻撃や核兵器使用の可能性で脅しているが、軍部内では亀裂が出始めたようだ。また国内の経済界首脳の反発が強い。 欧米諸国からの武器供与が明らかになり、今後はポーランド経由でウクライナに持ち込まれることが予想されるため、西部の都市リビウに移転した欧米の大使館は国外に脱出。日本大使館も出国の予定。ロシア軍によるキエフ包囲作戦など戦線は拡大し、兵力が劣るウクライナ軍は、ゲリラ戦法を取ることになろう。それにしても食料や水の確保がより一層心配される。 バイデン大統領は昨年から習近平に対し、ロシア軍のウクライナ侵攻の可能性について情報提供していたが、彼は全く取り合わなかった。プーチンが仕掛けた戦争でロシアが経済制裁を受けたのを観、今頃になって「仲介」などと言い出した。だが利害が一致している両者は、今後難しい立ち位置に立つことが予想される。この戦争は長引きそうだ。そしてプーチンの悪名は歴史に残るだろう。<続く>
2022.03.09
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~1人の男の狂気が歴史と世界を破壊した~ 気化爆弾の閃光か ウクライナ第2の都市ハリコフ周辺での爆発の映像。広範囲に炎が広がっていることから「気化爆弾」と推察される由。空中の大量の酸素を奪って人を窒息させる危険な兵器だ。また「クラスター爆弾」も使用された形跡がある。こちらは爆弾の中から大量の「子爆弾」が飛散し、不発弾の処理も大変な危険を伴う。共に「非人道的武器」だが、ロシアはウクライナを壊滅させるため、非常手段を使った。 サポリージア原発を攻撃するロ軍 ウクライナに侵攻したロ軍は、先ずチェルノブイリ原発を抑えた。ウクライナが核兵器を製造してるとの「偽情報」を流すためだ。次にヨーロッパ最大のサポリージア原発を手中にした。電力を原発に頼るウクライナのインフラ破壊のためだが、運転員を追放し管理不能になった場合はメルトダウンの恐れがある。ロ軍は次に「南ウクライナ原発」に向かうようだ。「核使用」の脅しもかけているので極めて危険。 ロ軍の空爆で地下倉庫に身をひそめる家族。食料や水は確保出来ているのだろうか。キエフ近郊のある村では、女性市民がウクライナ軍に村の様子を連絡していた。彼女はもう5日間もパンを食べていないと言う。薄暗い部屋に隠れ、祖国防衛のために命がけでの行動。最前線の兵士たちにも水や食料は届いているのだろうか。ロ軍の侵攻から12日。兵士たちの疲労は極限に達しているはずだ。 犠牲者の遺影 ある女性の葬儀が執り行われた。写真は飾られていた遺影。彼女は救急救助隊員で、負傷者を救助中にロ軍の攻撃で亡くなったと言う。今私は翌日公開分のブログを編集中だが、初めて邪魔が入った。急に写真が取り込めなくなったのだ。一旦シャットダウンして再開したらいけた。これは妨害か。勇敢に戦うウクライナ国民は英雄だ。それを狙撃するロ軍は最低。この戦争には大義がない。 祖母と共にポーランドへ脱出中の子供。父は病気のため、母はその看病のため祖国に残った。祖母は幼い孫の手を引いて、必死に国外に脱出しようとしていた。涙なしでは見られない映像ばかりだ。右はウクライナ人の国外脱出者数とその脱出先。2つのTV番組から画像を借用した。ロ軍が攻撃の手を緩める気配がない。ウクライナ難民はまだまだ増えそうな気配だ。 不鮮明な画像だが、ロシアがここ20年ほどの間に武力で軍事介入した地域。グルジア(現ジョージア)の2つの地区はその後独立し、ロ軍が駐留している。ウクライナの西隣モルドバにも紛争地。そしてウクライナ東部の2州の一部とクリミア半島。いずれもロシア人保護を理由にロ軍が介入し、実質支配している。今回は東部への介入から一気にウクライナ全土の支配へとプーチンの野望が広まった。 仲介に来たイスラエルのベネット首相(左)と プーチンはフランスのマクロン大統領、トルコのエルドラン大統領、イスラエル首相らの進言を聞き入れなかった。逆に「経済制裁はロシアへの宣戦布告と一緒」と主張。「ウクライナは密かに核兵器を製造している」の妄想も変わらず、ウクライナに全面降伏と中立を要求。最後の仲介者は習近平との見方も。だが中国が果たして「火中の栗」を拾うだろうか。ロシア国内の蜂起を根気強く待つしかないのか。 3度目の「停戦交渉」は7日にある予定だがどうなるか。南部の都市マリウポリからの市民の脱出もまだ実現していない。ゼレンスキー大統領は国民に徹底抗戦を呼びかけ、市民も手作りのバリケードを作ってロ軍の侵攻を防ごうとしている。バリケードに書かれた言葉は「ようこそ地獄へ」。ウクライナの美しい国土はロシアの攻撃によって破壊され、さらに焦土と化す恐れが出だした。まさにジェノサイドだ。 ウクライナ避難民ら さすがにこの戦況を見てドイツもフランスもこれまでの考えを変えたようだ。両国とも軍事費を大幅に増強すると公表。EUの女性委員長は避難するウクライナ国民を励ます。プーチンの狂気が21世紀の歴史を変え、世界の平和と経済を破綻に追い込んだ。まあプーチンを支持し続けて来た中国と習近平の責任は重い。プーチンはオリンピックもパラリンピックも破壊した。世界は今後どこへ向かうのだろうか。8日朝に気づいた変換ミスを修正した。<続く>
2022.03.08
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~ウクライナの戦況と戦争反対の声~ 3月6日(日)の午前9時50分。仙台は小雪が降っている。これから7日公開分のブログを書き始める。ウクライナ情勢についてテレビや新聞などでたくさんの情報が流れるようになった今、私がブログを書く意義があるかは不明。それでも頭をひねって何とか書こうとする自分がいる。プーチンの非人道的な隣国への攻撃に抗議するためだ。読者の多寡は、大きな問題ではない。 カテリーナさんの故郷はウクライナ。チェルノブイリ原発事故で首都キエフへ移り、その後1人で日本に移住しウクライナの楽器と歌を披露している通称「ウクライナの歌姫」。その彼女が故国の母とスマフォで話す。何とかキエフから脱出してと。「どこへ逃げろと言うの。脱出の方法もないのに」と老母。「ポーランドへ逃げて、私が何とかして迎えに行くから」。その願いが叶うのは極めて困難だろう。今キエフはロシア軍に包囲され、ここ数日後には猛攻撃が始まるはずだ。 ルーマニア国境で抱き合う家族。外国へ脱出したウクライナ人は120万人を超えた。最大限400万人の難民が発生する恐れがあるとの意見もある。遅まきながら日本政府もウクライナ人の受け入れを表明した。カテリーナさんもお母さんを日本に呼びたいようだが。 地下シェルターの壁に絵を描くウクライナの子供たち。ウクライナにはまだ国外へ脱出出来ない市民がたくさんいる。一旦停戦が合意した南部の都市マリウポリではその後もロシアによる攻撃が続き、市民の脱出は6日以降にずれ込んだ。市民の死者数は2千人を超え、殺したロシア兵の数は9千人以上とウクライナ政府の発表。 3月5日。プーチンはウクライナの軍事施設の破壊は事実上完了し、作戦は予定通りと強調。(共同)停戦の条件はクリミアのロシアへの編入、東部のドネツク州ほか1州全体のロシアへの編入を認め、NATOへの非加盟と憲法に「中立」を盛り込むことと、要求がエスカレートしている。到底ウクライナが飲めるものではなく、ロシア軍によるジェノサイド、一斉攻撃の口実に過ぎない脅迫だ。 ロシア政府は「ウクライナ侵略」の実態と自軍の被害を一切伝えていない。政府側の報道しか許可せず、市民の反戦デモに対する規制は日々激化している。それでもモスクワ市民は公然と戦争反対を叫び続けているようだ。プーチンが恐れるのは反戦デモが政権転覆の原因となること。そのためにも情報統制が欠かせない。欧米の報道社は厳しいチェックのため、国外退避を余儀なくされた。 東京の駐日ロシア大使館前で戦争反対を唱えるロシア人たち。大使館前での抗議活動は勇気が必要だ。前を通りかかるロシア人が、運動家たちに「止めるよう」声をかける。中にはプーチンとロシア政府の主張を信じる人が結構いるのだ。「大義なき戦争」はロシア人の間にも分裂を生んでいる。 アンドレイ・ゾリン氏はモスクワ出身のロシア文学者。現在イギリスのオックスフォード大学教授。今回のロシアによるウクライナ侵略について、プーチンは過去の神話の時代に戻ろうとしていると分析。ロシア誕生の基盤となった8世紀の「キエフ大公国」。そこではロシア人は「大ロシア人」であり、ウクライナ人は「小ロシア人」。そしてベラルーシ人は「白ロシア人」だった。またプーチンの頭では帝政ロシア時代や旧ソ連時代の「強いロシア」がまだ生き続けているのではないかと分析。 北京冬季パラリンピックのバイアスロン男子スプリント立位で、ウクライナのグレゴリー・ポウチンスキー選手が金メダルをゲットした。同国選手団はバスでポーランドへ出国し、スロバキア~オーストリア経由でイタリアで合宿中の仲間と合流。20選手全員が出場出来た。これは奇跡と同国パラリンピック委員会会長の談話。バイアスロンでは7名がメダルを取る活躍だった。 NHKニュースによる4日現在のロシア軍による侵攻状況。左側はウクライナ全土で、中央はキエフ付近。首都キエフ北西約50kmにある町ボロシェンカではロシア軍の爆撃でビルが崩壊し、約100名が生き埋めになったとの情報がある。(写真右)ロシアは「停戦会議」で出した答えを自ら破り、執拗に攻撃を続けている。世界はウクライナを見殺しにするしかないのか。<続く>
2022.03.07
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~ロシアの詭弁・中国の思惑・ウクライナの善戦~ 畑から大根を掘り出し、やせた白菜を収穫し、雑草を抜き、キャベツに追肥。晴れた日は布団を干し、洗濯機を回し、時々おかずを作る。2月24日にロシアがウクライナに攻め入ってから10日になる。世界はその凶暴性に驚いて国連で非難決議をし、義援金や兵器などを送り、経済制裁を課すなどあらゆる手を使ってロシアの攻撃を停めようと必死だ。だが狂ったプーチンの行動はエスカレートする一方。 ザポロジエ原発へのロシアの攻撃 ロシアつがいに原発への攻撃を始めた。欧州でも最大規模の6基を持つサポロジエ原発。幸いにも消火されたが、ロシア軍が制圧中。運転を誤ると大事故の原因となる。爆発すればチェルノブイリの10倍の規模でロシアを含むヨーロッパ全体に被害が及ぶ。ここの原発でウクライナの20%分の電力を供給している由。だがロシアはウクライナの破壊工作と言い逃れしている。<写真はBSTBS報道1930より借用。以下特に注記したもの以外は同様> キエフに向かうロシア軍の隊列(アメリカの民間衛星写真) 2回目の「停戦会議」で「人道回廊」の設置が決まった。だがロシアはこの設置後数日間で国外に脱出しない人は敵と見なし、「爆撃」の対象とするようだ。文字通り「ジェノサイド」になるだろう。60km以上に及ぶロシアの隊列は、ウクライナの攻撃、燃料不足、雪解けにより身動きが取れず、アメリカはここ6日間動いておらず、国境に集結したロシア軍の9割がウクライナに侵入したと分析している模様。 ロシア軍の装甲車 国連の難民高等弁務官事務所によれば、ウクライナから国外に脱出した難民は120万人に達した。この週末に3回目の「停戦会議」が開かれる予定だが、プーチンは一切妥協案を示さず、彼が主張する停戦の条件は「全面降伏」に等しい。ゼレンスキー大統領とウクライナ国民の安全を切に祈るばかりだ。 これはプーチンの主張で、狂っているとしか思えない内容だ。つまりロシアが攻撃したのはヨーロッパ側の責任で、核兵器の使用も辞さないと主張してるのと一緒。「ロシアのない世界など、なぜ必要なのか」この主張が彼の狂気を物語っている。これが脅しで済めば良いが、「北海」に小規模の核ミサイルを発射する可能性があると識者の言。今ロ軍の原発攻撃に対しては、あの中国も懸念を表明したようだ。 リチャード・バロンズ氏は英国軍の元将校で、NATO軍の副将を務めた人。ロシア軍の原発攻撃などの行動を見て、ヨーロッパ全体が危険な状況下に置かれたと認識しているようだ。プーチンの予測不能の狂気。ヨーロッパの安全保障が新たな段階に入ったと危惧している。側近に彼を制止出来る人物がいないことも強い懸念材料だ。 もし戦略核が使われた場合。放出する「電子パルス」が、広範囲の電子機器(電気・電子)を破壊し、恐らくヨーロッパ中に影響が及ぶと専門家。 これはウクライナ空軍将校のフェイスブックへの投稿をTBSが編集したもの。ウクライナ軍は意気軒昂だ。オレンジ革命以降のウクライナは、常にロシアとの緊張関係の中にあった。ロシアが何かと言いがかりをつけて軍事介入をして来たのだ。その結果がクリミア半島の併合であり、今回のウクライナ東部ドネツク州などの併合。プーチンの歴史観にも基づく一方的な侵略行為。全て国際法違反の蛮行だ。 youtubeに載った「プーチンの懸賞金」広告。載せたのは元ロシアの資産家で、現在はアメリカ在住の人。プーチンを殺すか逮捕した者に100万ドル(1億1千500万円)提供するとある。アメリカはつい最近ロシアの資産家グループ「オルガルヒ」とその家族の資産凍結を表明した。莫大な資金でプーチンを支えて来た彼らも、今回の強力な経済制裁で、専制政治体制に危機感を感じ始めたようだ。 一方タイムズ社(英)によれば、ウクライナのゼレンスキー大統領もこの1週間に3度暗殺されかかり、双方に負傷者が出たが大統領は助かった由。狙ったのは「プーチンの料理人」ことブリゴシン(右)が経営する民間軍事会社の民兵。またチェチェンの特殊部隊による暗殺計画については、プーチン体制に不満を持つロシア報機関関係者がウクライナ側に通報したようだ。 世界からウクライナに集まった義勇軍(AP) ウクライナが募集した義勇軍に1万6千人が応募。条件は元軍人であること。日本人60名の希望者は、日本政府が駐日ウクライナ大使館に削除を要請した。国内法で日本人の参加は許されない。ただし自衛隊装備品の防弾チョッキ、ヘルメット、テント、携行食料品などをウクライナに提供するため、自衛隊機がポーランドへ輸送する予定。日本も変わった。北京冬季パラリンピックでは女子スキーの村岡桃佳選手が金メダルを取った。<続く>
2022.03.06
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~プーチンの幻想と虚偽の停戦交渉~ 第2回停戦協議<ヤフーニュースから> 3月3日。ベラルーシのポーランド国境近くで、第2回目の停戦協定が開かれた。前回もそうだがウクライナ側は一旦ポーランドに入ってからヘリで会場へ向かう方法を取っている。ロシアが派遣した「暗殺部隊」を避けるためだ。2回目で合意出来たのは、ウクライナの民間人を外国に避難させるための「人道回廊」を設置することだけ。ウクライナからの脱出者は既に100万人を超えた。 <写真はいずれもBS・TBS報道19:30より借用=以下同様> 協議中にもロシアからの砲撃が続いている。左は首都キエフ郊外での大爆発。かなりの規模だ。右は3月2日現在の戦況をアメリカの情報に基づいて作成したもの。停戦は名ばかりで、プーチンの主張は全く変化していない。再掲するのも嫌なので省く。ウクライナ北部の侵攻状況には大きな変化がないが、南部への侵攻が激しく、東部2州からクリミア半島にかけて「ロシア軍の回廊」が出来たようだ。ここを抑えられると、ウクライナへの補給がより困難となる。 (NHKの番組から借用) キエフに向かうロシア軍の60kmもの車列に大きな変化は見えない。燃料不足か、作戦再編のための休止かは不明。ただしキエフから30kmの位置にあるアントロフ空港はロシア軍の管制下にあるようだ。時々ロシア空軍機が爆撃のために飛び立っているような映像がある。 <ヤフーニュースから借用> ハーグの国際司法裁判所で、ウクライナから提出されたロシアの侵略についての審理が始まった模様。採決のためには現地に入っての状況確認が必要で、時間はまだかかりそうだ。その他小さなニュースはたくさんあるが割愛する。ロシアへの制裁(銀行、経済ほか)がかなり効き出して、プーチンはかなり焦っているようだ。そのために国内の報道と言論を統制。独立系のラジオ局とTV局も閉鎖に追い込まれた。 <画像はBS・TBS報道9:30より借用> プーチンを支える数名のグループが「シロビキ」ほとんどがプーチン同様に旧ソ連KGB(対外情報機関)の仲間で旧ソ連時代の「歴史観念」を持つ。「強国ロシアの復活」を妄想するプーチンに影響され、核兵器の使用意欲を停める力はない。プーチンはかなり前からウクライナ侵攻を計画していたようだ。 シロビキメンバーには防衛相ら2人が加わっているが、軍の最前線には彼らの「真意」が伝わらず、「兵站」(へいたん=軍備や燃料、食料などの補給体制)が整ってないことが、侵攻速度が急激に落ちた原因のようだ。 「オルガルヒ」はプーチンを経済的な側面から支える企業人だが、全世界からの銀行統制と経済制裁とで彼らの企業にも大きな影響が出ている。彼らは最側近ではなく、国家的なプロジェクトクトに加わる大物が他にいる模様。ロシアの内情はこんな感じで、中国の習近平体制の方がプーチンよりも自由に物申せるとする専門家の意見が意外だった。最近アメリカがプーチンの精神状況の分析に乗り出した。 NHKのニュースから ウクライナのザポリージャ原発にロシアの戦車が侵入し砲撃。火災が発生した訓練施設は消火され放射線量に変化はない。その後欧州一の規模を誇る同原発は、ロシア軍に制圧された。イギリスは国連安保理の常任理事国からロシアを追放する案を検討中。同調する国もあろうが、ロシアと中国の拒否権行使が目に見えている。プーチンの危険な野望がどこまで暴走するのか。 イギリスのCNNによれば、ロシアが発射したミサイルは450発。失った兵器は3~5%。一方ウクライナが失った兵器は全体の10%に達した模様とのこと。ICC(国際刑事裁判所)がロシアの戦争犯罪と人道に反する罪の疑いで調査活動を開始した。コルスキー駐日ウクライナ大使は「ジェノサイド」と判断されることを望んでいると語った。(後半は産経新聞) キエフではロシア軍が付けた「シェルターのある場所を示すサイン」を、ウクライナ軍の指示で片っ端から消している。たとえプーチンがウクライナの現政権を倒して「傀儡政権」を送り込んだとしても、ウクライナ国民は決して支持しないだろうと識者の見方。30年前の「オレンジ革命」以来ウクライナでは親ロと反ロの政権が交互に誕生し、現在の民主国家になった経緯があるためと。 EUはウクライナ難民に対して、パスポートやビザなしでも無償で1年間生活、教育、医療を提供保証することを表明した。期限は1年を超えることがあるとも。EUありがとう。そしてウクライナに栄光あれ。4日の夜北京冬季パラリンピックの開会式があり、間もなく競技が開始されるが、ロシアへの強い抗議を示すため、私はこのシリーズを続ける予定だ。<続く>
2022.03.05
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~プーチンの狂気と世界の良識~ 3月4日0時に公開するブログを前日3日の朝8時15分から書き始めている。連日の寝不足で頭痛がしている。それでも何とか書いてアピールしたい。それが私が出来る唯一の訴えだ。さて私は様々な媒体をニュースソースとしている。それらを見聞きしてると、急速にウクライナに危機が迫っていることを感じる。同国の市民の死者数は2千名に達したそうだ。早く救援が届くと良いのだが。 左は首都キエフのテレビ塔にロケットが命中した瞬間。放送の一部が麻痺したが、懸命に修復しているようだ。ロシアの狙いはウクライナ国民に真実を知られないため。右はキエフ市内のマーケットの棚。パンやケーキなどは全くない。昨日聞いたのはニンジンが棚に残っていたようだ。それでもウクライナ国民の戦う士気は下がっていない。兵器もだがウクライナに食料を届けて上げたいものだ。 国連の緊急特別会議では、ロシア軍の完全撤退などを要求する決議案が採択された。ロシアに忖度した国もあったが、世界の意思をロシアは知ったことだろう。ウクライナからの提訴を受けてオランダハーグの国際司法裁判所での審理が約1週間後から始まる見通しだ。拘束力はないが、国際法の精神は示せるはずだ。日本はウクライナ難民の受け入れを決めた。国外に出たウクライナ人は87万人を超えた。 米国の情報機関は、目下プーチンの精神状態の分析に追われている。明らかに異常な行動が続いているからだ。パーキンソン氏病の兆候が見られ、激怒を抑え切れず「核の使用」を示唆する彼の表情は正気とは思えない。そして周囲には彼を諫める者が不在。ウクライナへの侵攻を決めたのも、ソ連のKGB(秘密警察)時代の仲間数人との「密室会談」。「核の準備」を命令された軍上層部は表情が強張っていた。 米国防総省(ペンタゴン) アメリカの「戦争研究所」は、日本時間3月3日午前5時ころから24時間以内に、ロシア軍による「キエフ包囲作戦」が開始される恐れがあると公表した模様。ロシアが発表した2回目の「停戦会議」は行われなかった。ウクライナのゼレンスキー大統領が「戦争を停止しない中での協議は無意味」と蹴ったためだ。ロシア軍には思い通り運ばず、ウクライナの強い抵抗に戸惑っているようだ。 ロシアは当初、「エネルギー問題」で欧州はあっさり諦めるだろうと楽観していたようだ。ところが天然ガスの輸送も石油の開発も、EU及びイギリスの企業や事業体が全て撤退した。その上にSWIFTからロシアの7つの銀行が排除され、アメリカはロシア国立銀行との取引にも制限をかけた。ロシアも苦しいが、世界各国も食料や商品生産で苦しむ。それが分かった上での強固な制裁だった。 中露は共に専制主義、覇権主義国家で、情報統制と言論統制を行っている。中国国民は今回のウクライナ侵攻に関して、ロシア政府の情報しか知らされておらず、ロシアへの批判は少ないようだ。これに対してロシア国民は生活が急速に苦しくなるのを実感し、何らかの方法で「侵攻の実態」を知った人が多く、9千人近く拘束されても、未だに政権批判運動が継続しているようだ。彼らの良心に期待したい。 ウクライナでの被害が広がっている。ロシア軍による無差別的な攻撃で、病院、大学、幼稚園、アパート、テレビ局、献血センター、一般住居などが破壊され、87万人の女性、子供、老人が国外に脱出した。国内での死者数もこのところ急激に増加したようだ。食料は乏しく、地下シェルターは冷たく、堅く、かつ密室状態。健康状態も良くないはずだ。それでも国を守ろうとする意識は高い。 ウクライナにEU各国やアメリカから供与される武器は隣国ポーランドに送られ、列車でウクライナ国境へ。そこからはウクライナ軍が列車で国内各地に配備する計画のようだ。だがロシアの包囲網がどこまで進み、列車が爆破されないかが心配だ。ロシア軍は今後東部からウクライナ西部へ転戦するとも聞く。ここ2週間から3週間で事態が急変しそう。その先はきっとゲリラ戦になりそうだ。ウクライナに平和を。ウクライナに栄光あれ。 ウクライナのパラ選手団が無事北京に到着した。IPCはIOCと異なり、ロシア及びベラルーシのパラ選手団を個人資格で参加させることに同意した。だがこの決定は後に覆され、IOCと同様の措置を取ることになった。スポーツの世界にも政治が絡み、中国は盟友のロシアにメンツを潰された形になった。いよいよ今日から北京パラリンピックが始まるが、ウクライナ情勢が心配だ。<続く>
2022.03.04
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~世界の制裁とロシアの焦り~ 記事と直接関係のない写真があります。また著作権侵害をお許し願います。 雪の中を歩いてポーランド国境に向かうウクライナ国民 「停戦のための会合」は、結局ロシアの引き延ばしだったのだろう。その間にロシアはハリコフの州庁舎を爆破し、キエフのテレビ塔を爆破するなど、攻撃の手を緩めなかった。それどころか人道的な見地から使用を禁止されている「クラスター爆弾」や「燃料気化爆弾」でウクライナの国土を破壊し、子供の命まで奪った。プーチンが非難した東部地区でのジェノサイドは、詭弁でしかなかった。 国外へ逃げる途中に暖を取る難民 昨日載せた衛星から撮影したロシア軍車両の60kmにも及ぶ隊列は、キエフ侵攻を目指したものと言う見方がある一方、燃料不足で動けなくなったとも、首都キエフへの食糧や兵器の補給を妨げるための「包囲作戦」「兵糧攻め」との見方もある。だが制空権を奪われてもいないし、キエフから30km地点にあるアントロフ空港の機能はまだ損なわれていないとの見方がある。 トルコはボスポラス海峡及びダーダネルス海峡の軍艦通過を禁止した。定められた基地に戻る艦船は例外。これで黒海からの攻撃が少しは治まるかどうか。米国並びにヨーロッパ各国から提供が表明された武器輸送ルートが確保された気もする。中立国のフィンランドやスェーデンが武器提供と、NATOへの加盟を表明したことに驚いた。フィンランドはかつてロシア帝国に攻められた歴史があるのだ。 「全ロシア将校の会」会長イワショフ氏は言う。この戦争に大義はなく、NATOもロシアにとって脅威ではない。プーチンの周りには「常識を持った普通の人がいない。彼は秘密警察の出身で、軍のことは門外漢。今回の戦争はプーチンが自分の権力保持と国民から盗んだ富を守るため」と批判し、公開書簡でプーチンの辞任を求めた。プーチンはロシアを代表していない。6千人以上拘束されても戦争反対の抗議が続き、プーチンの暴挙に対する抗議が全世界に広がっている。 EUへの加盟申請書に署名したゼレンスキー大統領だが、EUへの加盟はNATOへの加盟よりもかなりハードルが高いと言う。国内の経済が安定してることが前提であり、戦争のさ中にあるウクライナが直ちに加盟することは困難。それは他の加盟国の「お荷物」にならないためで、EU側としても「ゆくゆくは」とコメントしている。 今回の事態を予測して、NATOは軍をより当方にシフトさせた。これはロシアが自ら招いたことによる。おまけに中立国としてロシアとNATOの緩衝地帯だったフィンランドとスェーデンが今回の事態を見てNATOへの加盟を表明した。それもロシアが火をつけた結果だ。EUはロシア民間機の域内上空通過を禁止する措置に出た。ロシアも対抗上EU諸国機のロシア上空通航を禁止した。 ドイツが「ノルドストリーム2」の発行手続きを停止し、EUの元首相がロシアの天然ガス機構の役職を辞職し、アメリカとイギリスが制裁発動を宣言したことで、ロシアの「ノルドストリーム2事業公社が破産手続きの検討に入り、今週内にスイスで破産手続き開始となるようだ。樺太の油田開発からイギリスシェル石油が撤退したことと併せて、ロシアは財源とヨーロッパを恐喝する手段を失うことになる。 今回のロシアの暴挙で微妙な立ち位置にいるのが中国。ウクライナとは「一対一路」でつながり、武漢からキエフまで専用の貨物鉄道路線があるのだ。そしてウクライナからは武器の提供も受けていた。2013年にはウクライナが核攻撃に遭う場合は中国が援助するとの取り決めが交わされているが、恐らく中国はウクライナを守らずに、ロシア側に立つはずだ。中露が互いに助け合わないと共に倒れるはずだ。 「国連緊急総会」の動きが急。国の名は出さないものの、今回の紛争に対する「強い遺憾の意」を表明することになりそうだ。ウクライナ国連大使の演説に心打たれた。彼はわざわざロシア語で、1人の若き兵士が母と交わした最後の言葉を伝えた。行き先も目的も告げられず前線に送られながら、愛する家族と別れた悲しみを。SNSで祖国の母へ発信した翌日、彼は死んだと。大義のない戦争。ロシアとウクライナは兄弟国だと言うのに。 プーチンは400人の刺客をウクライナに送った。刺客は「プーチンの料理人」と呼ばれる男が経営する民間軍事会社の傭兵。アフリカから2千人を呼び返し、そのうちの精鋭をベラルーシ経由で潜入させたと言う。ゼレンスキー大統領とその閣僚、ボクシングの元オリンピックチャンピオン(現キエフ市長)らが「斬首リスト」に載っている由。プーチンは魂を悪魔に売った。彼こそが暗殺者だ。<続く>
2022.03.03
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~世界のロシア包囲網強まる~ (注)画像の無断使用をお許し願います。「ウイルス追跡」の危険を恐れ、「素材」を自分のデジカメで撮影したものを転載しています。 軍への入隊手続きに並ぶウクライナ国民 プーチンが火を点けた「ウクライナ侵攻」の暴挙。国を挙げて戦っているウクライナの窮状を知った世界の国々は、ウクライナ支援とロシアへの制裁に乗り出した。世界史を書き換えかねない危機。事態は刻々と変化し、ブロガーを戸惑わせる。それでも関連するニュースを丹念に拾い集め、私なりの認識を記したいと思う。 プーチン(左)とルカシェンコ(右) プーチンは何を思ったか「戦略核」の準備を軍に命じた。ロシアに進撃基地を提供したベラルーシのルカシェンコ大統領は自国にロシアの核施設を置くため、かつ自らの任期を延ばすため急遽憲法を改正した。また、ベラルーシ軍によるウクライナへの侵攻にも同意したようだ。何という危険な思想だろう。世界は一斉にロシアとベラルーシに対する制裁へ動き始めた。 2月28日深夜。ベラルーシの一地方で、ロシア代表とウクライナ代表による停戦交渉が始まった。ウクライナの非武装化と中立化を主張するロシアに対して、ウクライナは拒否して物別れに終わった。次回は数日後ポーランドのウクライナ寄りの地区での開催が決定。ロシアに停戦する意思はない。初めから前提が違っているのだ。ウクライナ政府幹部の暗殺が心配されたが、ロシア代表の補佐官は「文化担当」で、弱弱しい人物だった。 欧米各国によるウクライナへの武器供与が明確になった。字が潰れて分かり難いが、ロシアにとっては脅威になる内容。トルコも軍事用ドローンの提供を申し出ている。問題はそれらの大量の武器を、どのような方法でウクライナ国内に輸送するかだが、何らかの方策を考え出すことだろう。業を煮やしたプーチンは援軍の増員と、暗殺部隊400名のキエフへの潜入を命令したようだ。 SWIFTからのロシアの主要銀行の締め出しが決定し、早速ロシアルーブルが急降下。アメリカの中央銀行に当たるFRBがロシア国立銀行との取引を中止した。EUはロシア航空機の域内航行の禁止を通告した。スイスもプーチンとラブロフ外相の資産を凍結し、ロシア機を領空から閉鎖した。ロシア国民は情報統制されて、ウクライナへの侵攻もロシアへの制裁も知らされていない。恐るべき独裁体制だ。 イギリスの石油大手「シェル」はロシアのサハリン(樺太)で展開してる石油掘削事業、及び他のプロジェクトからの撤退を表明した。ノルウェーの石油大手もロシア関連資産を売却し、合弁事業からの撤退を表明。フランスの元首相、フィンランドの元首相、オーストリアの元首相、イタリアの元首相らがロシア企業の役員を辞任した。日本もロシア及びベラルーシに対する制裁を明言した。 この2人は「北京冬季五輪」での会合などを通じて協議し、習近平はロシアの方針を支持。ヨーロッパが受け入れ停止を決めた天然ガスの大量購入と小麦の大量購入を約束した。窮地に陥ったロシアを救助するのが目的。いずれはロシアに助けてもらえると考えているのだろう。北朝鮮はこの混乱に乗じてミサイルを発射した。今ロシア、中国、北朝鮮、ベラルーシが「悪の枢軸国」として連帯するようだ。 IOCは全ての競技団体に対して、ロシアを追放するよう勧告した。ようやくバッハ会長も目が覚めたか。ロシア国内では通貨ルーブルの急激な低下によるインフレが発生。ルーブルとロシア国債を買い支えようとしても外貨が不足、海外資産も持ち出せない状況だ。ロシア国民は預金を引き出すためにATMに並んでも、お金は出て来ない。本来なら今後急速にプーチン批判が高まるはずなのだが。 国連では特別緊急会議が開催されている。議長はロシアに対してウクライナ侵攻を非難し、ケニアの国連大使は、堂々とロシアを非難した。今後ロシアに対する「非難決議」が採択されるまで、数日間討議が行われる模様。アメリカはロシアの国連代表部職員12名に対し、「好ましからざる人物」として8日以内に国外に出るよう宣言した。どうやら身分を利用して工作活動を行っていた模様。 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、正式にEU加盟申請書にサインした。ロシアとの停戦協議」を全く信用していない。この現状を、プーチンはどう認識しているのだろう。国民の支持率はガタ落ちだが権力で制圧し、世界を「核」で脅し続けるのだろうか。400人の暗殺団を送られたゼレンスキー大統領の生命が懸念される。プーチンは何と言う卑怯者。そんな男に「正義」を語る資格などない。 キエフに向かうロシア軍戦車の隊列 人工衛星から観た画像(CNN)。首都キエフに向かって約60km続くロシア軍の車両。だがウクライナ軍の抵抗で燃料や食料の補給が出来ず、士気が下がり逃亡する兵士も出ているようだ。ロシア兵はプーチンの「真の目的」を知らさせずに前線に送り出され、現状に違和感を抱いているようだ。兵力では圧倒的に不利なウクライナ軍が善戦してる理由が分かる。この混乱はいつまで続くのだろうか。狂った独裁者ほど危険なものはない。<続く>
2022.03.02
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~映像は雄弁だ~ 画像に関する著作権は大めに見てください。本来の所有者が不明なので。 ロシアの爆撃で炎上するエネルギー施設 地下シェルターに避難した少女の悲痛な叫び。 世界はたくさんの映像でロシアの大義なき侵略の実態を知ってしまった。情報が統制されたロシア国内ではロシア軍によるウクライナ侵攻のニュースは伝わらず、プーチンの詭弁を垂れ流している。だが何らかの方法で母国の不正義を知った多くの市民が、ロシア軍の暴挙に抗議し、大量の市民が拘束された。それでも大義なき戦争に反対する署名が、増え続けているという。 欧州通信社連盟はロシア政府の情報統制で自由な報道が出来ないとして、ロシア国営のタス通信の会員資格を即時停止した。カザフスタンのトカエフ大統領は、今回ロシアからウクライナ侵攻参加を求められていたが断った由。またルーマニア東部の2つの傀儡国家の独立も認めていない。楽天の三木谷社長はウクライナ1210億円の寄付を表明。 ポーランドやリトアニアではウクライナから脱出した避難民を助けるために、様々な形でのボランティア活動が展開されている。上記2国とルーマニアに脱出したウクライナ人は15万人以上。戦線が拡大すれば400万人の難民が発生するとの見方もある。ポーランドはウクライナまで医療列車を向かわせた。 左はキエフ市郊外で拘束されたロシア兵。右はロシア軍の装甲車(戦車)に素手で立ち向かうウクライナ国民。中にはロシア兵を説教するウクライナ婦人も居たりして、ロシア兵の士気は低い。装甲車の排気筒に火炎瓶を投げ入れたり、アメリカが供与した対戦車ミサイルで撃破されたロシアの車両が、累々と道端に転がっている。 ロシア軍によるウクライナ国内の被害状況(左)と、同国内に侵攻したロシア軍の被害状況(右)。上は28日のフジテレビ系ワイドショウ番組から借用。ロシアの被害は相当なものだ。 字が潰れてしまったが、ベルギー、オランダ、ドイツ(携帯式地対空ミサイル500発、対戦車砲千門)、イギリス、フランスへの武器供与の最新状況。同じくフジテレビ系ワイドショウ(28にち)の画面から借用したはず。このほかアメリカも対戦車用ミサイルなどを追加供与を表明した。ロシアは今回の大義なき戦争で、世界を敵に回してしまった。 SWIFTからのロシア国営銀行の排除対象と制裁開始は近く決定する予定。クリミア半島を奪った際の経済制裁ではロシアの国民総生産は半分に落ちた由。今回制裁を加える側にも経済的なリスクは少なくないが、不正義なロシアへの制裁を決めた。通貨のルーブルが不安定になって経済が破綻し、いずれ「中国の元」に頼らざるを得なくなる状況となることが予測される。 黙とうするウクライナ国連大使 2月の安保理の議長はロシア。そのロシアがウクライナに侵攻した。ウクライナの国連大使は出席者に黙とうを呼びかけ多数の国がウクライナのために祈った。また本日午前0時(日本時間)から緊急特別会合の開催が賛成多数で決定した。実に40年ぶりの出来事。世界はロシアの暴挙を許さない。狂ったプーチンが打った悪手は、自国民を苦しめることになるだろう。 この男と何度も交渉を重ねたフランスのマカロン大統領は、「プーチンは以前と変わった」と言った。なかなかウクライナを屈服させられない短気なこの男は、軍に「特別戦闘態勢」に入ることを命じた。「核」で脅かす戦法だ。ベラルーシは憲法を改正して、ロシアの核設備を受け入れる決定をしたようだ。そのベラルーシ国内での協議を、ウクライナに持ち掛け、ウクライナも受ける構えのようだ。 ゼレンスキー大統領の覚悟のほどは分かったが、彼が生きてウクライナに還れる保証はない。何せ相手は独断と偏見の狂人だ。恐らくは精神が病んでいるように感じる。彼の行動と最近書いた論文の論調があまりにも奇異過ぎるのだ。協議が本当に成立するかは不明。世界は協議の行方と国連の緊急特別会合の行方を見守っている。どちらもほぼ同時刻の開催予定。ゼレンスキー氏の無事とウクライナの平和を祈りたい。 つい最近、私のPCに異常発生。古いルーターからウイルス侵入のニュースを知ったばかり。画像取り込みソフトに出たエラー表示を無視ししていたら、保存した画像データが全て英語に書き換えられていた。慌てて異常をチェックして回復し、ウイルス対策ソフトを最新状態に更新。こんな爺のブログにも追跡の手が及ぶとは、恐ろしい時代だ。もしも命があればさらに続く予定でいる。ではまた。
2022.03.01
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