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先日、いまいちばん新譜が楽しみなバンドと言及したDeadletterの1stアルバム「Hysterical Strength」がやっと届きました。火事場の馬鹿力って日本語にしてしまうと変な感じがするので、そこは考えないようにしたいです。やっぱり、何度でも聴きたくなる一枚です。キャッチーとかポップとかとは無縁なんですが、この不穏さ無限大のリズミカルな音は、中毒性たっぷり。そして、サックスが本当にいい仕事をしています。これまで担当していたPoppyはおそらくバンドを離れてしまっているんですが、今は別のメンバーがいるみたいですね。VoのZacの声がまたいい響きをしています。冷たいのに熱を秘めた感じもあって、吐き捨てるように投げやりなときもあれば、力強く朗々と歌い上げるときもある。Talking Headsも引き合いに出されていますけど、アルバムに入ってない「Binge」とかそんな感じ。なんでアルバムに入っていないんでしょう。アルバムの話に戻りますが、1曲目の「Credit To Treason」からして、もう穏やかじゃない。踊るようなベースラインに寄り添うサックス、これだけでもうDeadletterの音。ホントにカッコいいんです、この曲。で、吐き出すようなヴォーカルですよ。暗さと艶を併せ持った、何とも言えず魅力的な声。最高。「It Flies」も暴れまくるサックスがカッコ良すぎます。そしてやはりMere Mortalが私的にはいちばん好きなトラック。冒頭のギターのカッティングからやられます。サックスが入ってきて、リズムセクションの跳ねまくる感じに不遜なヴォーカル。こんなにダークにワクワクさせてくれる曲、なかなか出会えません。それにしても、詞が非常に抽象的です。正直、わかんないとこの方が多いです。こう、何というか、うまく言葉で説明できないふわっとした感じでしかわかりません。ただ、いろんなことを突き付けられたような気がします。Mere Mortalとしての私、何をしたいんだい?
2024.09.28
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Fairground Attractionの36年ぶり(!)の新譜「Beautiful Happening」がついにリリースされました。先日の来日公演の際にBeautiful Happeningの4曲入りEPを手に入れていましたが、もちろんそこに収録されている曲も今回のアルバムには入っていますし、もちろん海外配信されてた「What's Wrong With The World?」もちゃんと入っています。そして冒頭を飾るのが「Beautiful Happening」。私がライヴで泣いた曲です。今回もまた泣いた(笑)。で、次の「Sing Anyway」に本当に泣かされるわけです。これはライヴでもやってましたが、詞を読むと、シンプルなのになんだか心に刺さるんです。エディの強さと優しさがまっすぐに伝わってきて、私もこういうふうになりたいって思いました。私は歌えないけれど、自分が誰なのか、自分がどこに行きたいのか、自分の意思をしっかり持っていたいな、と。いつ明けるかもわからない夜の暗闇の中は本当に不安だけれど、それでも、何とか頑張りたい。基本超ネガティヴな私にそう思わせてくれた、素敵な一曲です。そんなポジティヴなイメージを続けてくれるのが、「Learning To Swim」。とてもポップで、一度聴いたら耳に残る可愛らしいメロディです。「泳ぎを覚えるなら飛び込まなくちゃ」という歌詞に、ためらいばっかりじゃダメだなと思わされました。「Hey Little Brother」からのラスト4曲の流れは私的に最高。穏やかで、牧歌的で、心にじんわりとしみいるメロディしかありません。聴いていてこれほど心安らかになる音は、ここ最近出会っていません。EPにも入っていた「Lullaby For Irish Triplets」のメロディは、一日の終わりに聴いて、そのまま眠りに落ちていきたい。……でも、泣きそうになっちゃうので眠れないんですが。アルバム全体を通して感じるのは、穏やかで大きな愛です。この境地にたどり着けたらいいなと思います。難しいですが、それを目指して生きていきたいなと、分不相応な願いを抱いてしまいました。でも、少しだけでもそんな私の背中を押してくれる、素晴らしい一枚だと思います。
2024.09.22
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グレン・パウエル主演の「ヒットマン」を観てきました。韓国行きの飛行機の中で、一般公開よりも先に配信されていたんですが、なんせ行き先がソウルなのでとてもじゃないけどラストまで観るのが不可能。というわけでこの時は我慢したんです。大学で哲学を教えているゲイリーは、猫を愛するおひとり様エンジョイの「ちょっと冴えない」男。でも小銭を稼ぐために地元警察に協力していて、なんと裏の顔は「殺し屋」!殺し屋とはいっても、実際に殺してません。殺し屋の役を演じ、依頼者から明らかな殺人の意図を引き出したところで警察に引き渡す役なんです。見た目は冴えないし、何より顔立ちが人の印象に残らないという点で完璧なゲイリーは、様々な殺し屋に扮して次々と依頼者逮捕に貢献するのですが、夫に虐げられているマディソンという美女に出会ったことで彼の運命はとんでもない方向へ…。グレン・パウエルが演じるゲイリーの冴えなさは超一級品です。グレン・パウエルなのに超ダサい。髪型も変だし服も変。顔はグレン・パウエルなのに。でも、マディソンの依頼を受ける時の殺し屋「ロン」はまるで別人。超カッコいいし超セクシー。グレン・パウエルです。身体もめっちゃいい。何してもセクシーがダダ洩れ。俳優さんてほんとすごいんですね。こんなに変わっちゃうんですね。何が違うの?と友人と議論しましたが、つまりグレン・パウエルだからカッコいいってことだよね、と結論じゃない結論に至りました。でも、ラストは…そうなるの!?それでいいの!?まあ、そういうのもアリかもしれないけど…というところで、やや不完全燃焼というか、モヤモヤというか。友人の感想も同じでした。てか、猫は?猫は天寿を全うしたと思っていいんですよね?グレン・パウエルが演じる殺し屋の数はもっといまして、赤毛でかなり気持ち悪いサイコ野郎とか、南部のガラの悪さ全開な奴とか、ぱっと見超エリートビジネスマンとか、見るからに怪しい黒づくめの男とか、出てくるたびに笑っちゃうくらいハマっていました。
2024.09.17
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Starsailor、7年ぶりのアルバム「where the wild things grow」がリリースされました。もう出ないかなと思っていたところでのこういうニュースは、本当に嬉しい。プロデュースは前作に引き続き、Embraceのマクナマラ兄弟の弟・Richard McNamara。Starsailor+Embraceなんて、おいしすぎる組み合わせです。相変わらずのJames Walshの粘っこく歌い上げるヴォーカルが、何とも言えず激渋です。随所に差し込まれるファルセットも聞きほれます。期待にたがわぬStarsailorっぽさと、ライヴっぽいグルーヴ感のある曲(「heavyweight」とか「dead on the money」とか)がアクセントになっているように感じました。Embraceの初期を思わせる、ワイルドな音のような…?やはりプロデューサーの存在って音に出るのかななんて思っています。賛歌のようなコーラスが印象的なオープニングナンバー「into the wild」や、「after the rain」のあたたかい音も、どこかに野生や自然の雰囲気を感じさせてくれて、聴いていて本当に心地良い。「better times」とか、本当にベタでストレートに元気づけてくれる曲なんですが、このストレートな感じが最近なかなか見ない感じで胸に突き刺さりました。「顔をあげて、息をして。今よりずっといい時間が来るって希望が、そこにあるんだから」って。ありふれてると言われたらぐうの音も出ませんが、これを優しいメロディで歌い上げた直後に、まるで正反対のグルーヴィーなジャムセッションみたいなアウトロで終わるんです。だから普通じゃない。そこが良い。イギリスのバンドの中では少々地味目かなとも思いますが、夜にじっくりと浸りながら聴くのに最適。一瞬のインパクトはなくとも、聴き込んでいくほどにじわじわと味が出ます。凛とした佇まいを崩すことなく、彼ららしい説得力にあふれた美しいメロディの奔流に、内心「くうう~たまらん!」とニヤつく私です。
2024.09.16
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白状しますと、完全に参りました。恋をしました。大変です。一瞬の熱だと思って何度も何度も(エンドレス)聴いてみたんですが、やっぱり何度聴いても胸の奥底がキュッとするんです。ここ数年ロキノンからはまったく遠ざかっていましたが(だって過去インタビューの再録ばっかりだし新譜紹介は少ないしワクワク感ないし、ライヴレポも上っ面なぞっただけだし、すっかり骨抜かれた感じ)、何となく手に取ったときに、ちょっとだけ紹介されていたので、「Brigitte Calls Me Baby」というバンドの名前だけは覚えていました。で、先日タワレコ渋谷に行った際、お目当てのStarsailorの新譜をつかんで通り過ぎようとした試聴機の中にこのアルバム「THE FUTURE IS OUR WAY OUT」を見つけたのです。「Smithsの~」とか書いてあったキャプションに妙に目を引かれ、聴いてしまったのが運の尽き。久しぶりの、「なにこれ…好き…!!」の感覚でした。この甘くて切ないギター。そうですね、スミスっぽいですよね。それにこの朗々と歌い上げる芳醇なヴォーカルは何ですか?モズ様の薫りぷんぷんするじゃないですか。そして全体を通して漂う、どこか懐かしい雰囲気。一瞬、シナトラですか?プレスリーですか?みたいな伸びやかな部分もあって、もう私に買わない選択肢はありませんでした。しかしこのバンド、シカゴ出身なんですよね。それもまた驚きでした。なんでそこから出てきたの?しかも佇まいまで80’sっぽくて、もうツボでした。ジャケットデザインも最高。アルバムタイトルにもなっている「The Future Is Our Way Out」の出だしがいきなり「Now the end is here」という時点で、嫌いなわけがありません。No more life / dreams / seeing/ hearing/ hope と歌い上げながらも「Oh such a joke, such a cruel joke」で締める。たまりません。ひとりで悶えるくらいにはたまりません。私がどうしようもないほど好きでたまらない一曲が「I Wanna Die In The Suburbs」なんですが、「きみのガレージで死にたい」のに「ひとりで死にたくない」。つまりは「死ななきゃならないなら、きみと一緒に死にたい」んですって。試聴機でこれを聴いた瞬間にスミスの「There is a light~」が頭をよぎってしまって、ここからもう彼らの音に魅了されてしまったのです。一曲解説してたら日が暮れそうな勢いなのでやめておこうと思いますが、どの曲もポップで耳に残るメロディなのに、描かれる世界は微妙に捻じれて歪んだ愛の有り様。こういう重たい愛、大好きなんです。こういうので夢見ていたころがありました。それを想起させるから、余計に彼らの音が刺さるのかもしれません。歌詞がついていないのですが、ネットを漁り、自前で歌詞カード作りました。そんなことしたのSuede以来です。そしてアナログも欲しい。そして来日を切に求む。
2024.09.14
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今日はNTLiveで「Nye(ナイ~国民保健サービスの父)」を観てきました。イギリスの国民保健サービス「NHS」の設立に貢献した保健大臣・アナイリン・ベヴァンこと「ナイ」が主人公です。演じたのはマイケル・シーン。グッド・オーメンズのアジラフェルとかステージドの面白いおじさんだってことしか知らなかった私は、当然ですが、ずいぶん違う印象を受けました。声の出し方からすでに違うんですね…!手術を受けた後(たぶんガンなのかな?)、意識が朦朧とする中、ナイは幼少時からNHS設立までの自分の記憶を夢に見続けます。吃音がひどくて先生に折檻を受けたり、組合活動に奔走するせいで病気の父をかえりみることもせず、妹になじられたり。その後議員になるも、だいぶユニークなキャラクタのせい(あまりにも左なのです)で孤立したり。挙句の果てにはチャーチルにまでケンカを売る始末。NHSの構想も当初はまったく受け入れられず、また孤立しそうになりますが、起死回生の一手「妥協(compromise!!)」によって、大逆転でNHS設立が成功したのでした。しかし、夢から覚めた彼が見たのは、枕元で最期のお別れを告げて涙する親友と妻の姿。もうすでに彼の魂は肉体から抜け出る直前で、彼らに何の言葉も返すことはできません。そんな中、彼が最後に亡き父の手を取り、「ぼくはみんなを救えたかな?」と問いかけて終幕します。ここがね、不覚にも涙ぐみました。そんな予定はまったくなかったんですが、ここからカーテンコールまでずっとウルウルしたままでした。あの子犬みたいな目で言われたら泣くでしょう!ちょいちょい挟んでくる、くすりと笑えるジョークが場を和ませてくれますが、テーマは至って重いです。NHSがない時代、貧困層はろくな医療も受けられずに死んでいくだけ。それはナイの父もそうでした。そんなのはおかしい、という一念で立ち上がったナイの意思の強さ、というかとんでもない頑固さには感嘆の一言です。しかもそのエキセントリックなキャラを貫く。本当に信念を曲げない人です。妥協なんてものを一切しなかった彼が、最後の最後でついに「妥協」をしたおかげでNHSは船出することができたわけですが、ある意味、チャーチルとさんざん罵り合ったのは無駄ではなかったのかも。この舞台の上では。「compromise!」の連呼がものすごく印象的でした。嫌でもこの単語は覚える。笑
2024.09.10
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英語も完璧に読めないくせに買ったのがこちらです。Brett Anderson / Coal Black MorningsBrett Anderson / Afternoons with the Blinds Drawnブレ兄さんの自伝です。Coal Black Morningsは幼少時からSuedeがなんとか滑り出したころまで。Afternoons with the Blinds DrawnはSuedeがブレイクしてから解散までが綴られています。もちろん完全に意味を把握できているわけではありませんが、Coal Black Morningsはすごく興味深く、いかに彼の幼少時の環境がSuedeの世界観に影響しているのかがよくわかりました。ちょっと不思議な、エキセントリックな環境で育った兄さん、よくグレなかったね。笑 兄さんのパパは、ちょっと…あれですなあ…。イケメンではありましたが。でも、お母さんとの思い出とかお別れのパートは読んでて涙ぐんでしまいました。あの別れがあってのShe Still Leads Me Onなんだなとか。マットやサイモン、ジャスティーン、もちろんバーニーとの出会いとかも、知らないことが多かったので、それは食い入るように読みました。バンドがだんだんと勢いづいていくところは胸をワクワクさせてくれますし、あの頃は兄さんとバーニーも蜜月でしたねえ。ジャスティーンが抜けてからの方がより距離が縮まった、みたいなことが書いてあったような。(追記)a new morningの国内盤ボートラに入ってる「simon」ですが、これを読んでそのsimonが誰だったのかがようやくわかりました。ドラムのサイモンなわけないし…と思っていましたが、兄さんのお友達だったんですね。若くして自殺した?んだと思います。兄さんがお父さんの肩を借りてわんわん泣いたみたいな描写があって、ここも胸が痛かった…。Afternoons with the Blinds Drawnは現在進行中で読んでいるので、だいたい読んだらまた感想を書きたいと思います。でも先にニール加入のとこと脱退のとこだけ読んじゃった。悶えました。この2冊とSuedeがリリースしたDVD「The Insatiables Ones」を合わせると、Suedeのすべてがわかります。たぶん。さて、こちらはJane Savidgeという人が書いたSuedeのルポというのでしょうか。「Here They Come With Their Make Up On: Suede, Coming Up...And More Tales From Beyond The Wild Frontiers」と言う本。タイトル長い。主にcoming upに主に焦点を当てたものになっています。1曲ごとにどんなエピソードがあったのかとかが書いてあって、これがとても面白い。ただ、著者の個人的な出来事とかは、私には要らない(苦笑)。なので最初と中間はだいぶすっ飛ばしました。兄さんのパーティー三昧が垣間見られます。やりたい放題じゃん。笑しかし、兄さんの書いた方は単語が難しい。なので読みにくい。でも、これがブレット・アンダーソン節なんだろうなと妙に納得しながら読んでいます。
2024.09.07
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私は片付けというものが本当に苦手な人間なので、他人に部屋を見せることなどとてもできません。白状しますと、あまりにも散らかっているので少しは整理しようかと思ってごそごそしていたところ、記憶にない箱を発見。開けてみたら…なんと!Suedeのシングルがどっさり入っていました。そういえば、ちょこちょこ通販したり中古で買ったりしてたかも…。いやはや、宝の山でした。写真のシングルはほんの一部。これらはすべて日本盤で、帯付きのものもあります。このころはシングルもリリースされてたんだなあと、懐かしくもあり、現状に悲しくなったりもしました。何が良かったって、Electricityのシングルかな。B-sidesも収録されていて、ニール作詞作曲しかも歌ってるWaterlooが聴けます。そして、謎曲との誉れ高いImplement Yeah!も入ってる。Stay Togetherも日本盤あったんですね。いつ買ったのか思い出せない。実は密かに好きなinstant sunshine epもここにしまい込んでいました。他にも輸入盤いろいろありまして、北欧限定?のLet Goも買ってました。忘れてた。あと、Trashの紙ジャケみたいなやつも。兄さんの手書きプリントと思しき歌詞カードが入っていますが、どうやっても読めない。笑London Suede名義のcoming upもあって、映像コンテンツが入っているようなのですが、古すぎて今のPCには対応してない(泣)。その上、new morningツアーのパンフみたいなものまで発見し、掃除はそっちのけになりました。このパンフもなかなか面白くて、当時のみなさんのバンド・オブ・ザ・イヤーに軒並みThe Vinesが挙げられてるところも懐かしい。でもみんな字がお綺麗では、ない。読めない。そして兄さんの「What's your obsession?」の答えが「Pornographic Etchings」ですって。なに言ってるんでしょう。最近だと「息子!」って言ってるのに。マットが「朝起きていちばんにすることは?」の質問に「ネコをどかすこと」って答えてて笑いました。ちょっとだけ在籍してくれたアレックスの横顔が妙にキレイで、こりゃあニールのそっくりさんって言われるのもわかるかも、と思ったり。掃除は進みませんでしたが、収穫は十二分にあったお休みの午後でした。
2024.09.03
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