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新型コロナウィルスは、いままで普通だった生活を、根本から見直さざるを得ない状況に、私たちを追い込んでいる。
それは個人だけの問題から、家庭や社会、そして今や国の先の世界規模にまで広がって行った。
様々な経済が滞っている今、今回「ガイヤの夜明け」では、鉄道会社を取り上げていた。
移動が制限され、出張や観光が大幅に減っている。JR東日本社長の深澤さんによると、コロナによって初めての赤字だと言う。
しかも4,500億円という規模の赤字である。社員を5万人かかえている‥なんらかの手を打たなければならない。
でも、社長はやたらと元気だった。
「みんなが元気になれるように頑張りたい。」と笑顔で応える。
社長は逆境のなか、実に前向きだった。
その赤字を黒字に変える経営の一つとして、逆転の発想を取り上げていた。
いままで新幹線を使って地方から新鮮な魚を仕入れていたのだが、コロナ以降、駅に人が集まらないから、仕入れても売り上げに結びつかない。
駅は閑散としていた。飲食店もお土産屋さんも、なすすべが無い状態である。
コロナ以前は、どこのお店も行列が出来ていたというのに、
今や行列どころか、人自体が歩いていないのである。
そこで考えたのが、地方の駅に東京の名物を持っていくことだった。
新幹線に荷物を乗せて、3時間かけ地方へ運ぶ。降ろした先には「出前!グランスタ東京in仙台」の文字が有った。
東京から仙台へ、東京の名物の出来たてを、直送したのである。東京で売れないのなら、仙台へ出前しようという考えだ。
今までは、東京の「出来たて」は、東京でしか食べられなかったが、新幹線を使って、地方でも東京の出来たてを食べられるというわけだ。
しかも、東京で売る1.4倍の量の商品を仙台駅に並べる。販売商品は62種類で、何と!3,600個にも及んだ。
そんなに持ってきて大丈夫か?売りさばけるのか??仙台の人は、沢山買っていってくれるのだろうか‥。
するとオープン1時間前から、ちらしを持ったお客様が、商品を並べているケースを覗き込んでくる。
お客様は「普通東京へ行かないと食べられないし、今はコロナで行けない。」
と言い、何を買おうかとケースの中まで覗き込んできたのである。
どうやら「仙台へ持って来てくれて、ありがとう」という想いのようだ。
するとそこから数分後には、おーっ!行列が出来たではないか。そこで密を避けるために、入場整理券を配布した。
さて、お昼12時に販売を開始!すると次々に売れていく商品‥。
なかには同じ商品を13箱も買っている人が居た。
親戚にも分けるつもりだと言う‥正に大人買いである。
「1万円買う予定だったが、2万5千円になっちゃった。」と言っている顔は、とても笑顔だった。
過去に東京に行ってお土産として買ってきた物の美味しさを、しっかり記憶しているから、今回大人買いをしたのだと思う。
モノによっては、1時間で完売してしまったお土産も有った。
東京で売れないなら地方で売ろうという発想。
考え方を変えると、新たな道が出来るのだと思った。
社長曰く「鉄道の利用は元には戻らない。100%元に戻ることはない。だから次のステップを考えていかなければならない。」
更に「鉄道会社は、単に人を運ぶというだけでなく、
別のビジネスストーリーを考えるべきだ。」
社長は、笑顔の中にも固い信念をもっているのが汲み取れた。
他にもJR東日本は、幾つかの新しいビジネスを展開していた。
山手線の駅ビル内は、全く新しい取り組みに入っていたし、
東京のローカル線の無人駅には、変ったホテルが出来ていた。
無人駅がホテルのフロントの役割をしていて、
そこから古民家の宿へと案内される‥道中沢山の自然を満喫しながら‥。
更に、地元で取れる野菜等で、おもてなしを受けるのだ。
苦境にたっても、何か方法は無いのかと、最後まで諦めない姿勢は、新たなアイデアが浮かび、その先には希望が待っている。
単に悪い現状を嘆くのではなく、周りに居る沢山の人の知恵を借りて、苦境を脱出していきたいものだ。
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