森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

Profile

森の声

森の声

2008.09.23
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
日本語には感覚的にニュアンスが異なるけど、何か似ている言葉がいくつかあります。
「きく」という言葉には「聞く」「聴く」「効く」「利く」「訊く」という漢字が充てられます。それぞれ使い方、使う場面が違いますが、でもそれぞれの言葉の源流は一つのような気がします。もともと日本には文字も漢字も存在していなかったのですから、漢字が入ってくる前にはこれらの言葉の間に違いはなかったのではないでしょうか。古代の人は「きく」という音で表される根元的な働きを感じていたのだと思います。

また、「みる」にも「見る」「観る」「看る」「視る」「診る」などの漢字が充てられます。これらの言葉も古代の人は区別しないでみんな「みる」で済ませていたのでしょう。

これらの言葉を見ていると、古代の人たちの言葉とからだに対する鋭い感覚に驚きます。
これは私の推測ですが、古代の人達は「きく」という言葉に「響くという現象を通して何かに働きかける力」を感じていたのではないでしょうか。そう考えると「聞く」「聴く」「効く」「利く」「訊く」という四つの別々の漢字の意味が一つにつながるのです。

夏の暑い時にググッとビールを飲んで「きくー!」と言うことがありますが、それも自分の深いところに働きかけてくる何かを感じたということなのでしょう。

日本人はあまり分析的に考えずに、感覚的に言葉を使っていたのではないかと思われます。ですから、日本語は非常に素直に感覚とつながっているのです。だから分かりにくいのですが、だから微妙なニュアンスを伝えることが出来るのです。

ところが漢字を作った中国の人たちは非常に分析的に物事を考えたようです。日本人は同じ感覚に響くものには同じ音を充ててしまったのに対して、中国の人は意味によって違う字と音を割り当てたのです。これは全く私の推測ですが、日本人は感覚によって言葉を作り、中国の人たちは意味によって言葉を作ったのではないでしょうか。(ちなみに英語は音で言葉を作ったのではないでしょうか。)

それは一つ一つの漢字が一つ一つの意味に対応していることからもうかがい知ることが出来ます。漢字は意味を表しているのです。


「聞く」は普通に「耳で聞く」ことだろうと思います。そして、反応が予想されています。子どもを叱っているお母さんが“ちゃんと聞いているの!”と言いますが、それは反応がないからでしょう。「言うことを聞かせる」という時もただ聞くだけでなく、聞いたことをちゃんと行動することまで求めています。
「聞く」ことは理解や行動とつながっている言葉なのだろうと思います。

それに対して、「聴く」は音楽を聴く時のように「心に働きかける」時に使うのでしょう。ですから耳では聞こえない音を心で「きく」時にも「聴く」を使うのでしょう。

そして「効く」は状態が変化するように働きかけることで、「利く」は思い通りに操作することが出来ることで、「訊く」は答えを求めて働きかけることなんでしょう。
このように見ていくと、全部「働きかける」というイメージでつながってしまうのです。

「みる」という言葉は「知る」ということとつながっている言葉だと思います。
外見を知るために見る時には「見る」、目では見ることが出来ないつながりを知るためにみる時には「観る」、相手に付きそう気持ちでみることが「看る」、注意して知ろうとする時「視る」、相手の心や体の状態を知るためにみるのが「診る」なのでしょう。

目で見る時、意識でみる時、心でみる時、感覚でみる時、また、どういう気持ちや状態で見るのかということで使われる漢字が違うのです。でも、そのいずれにも「知る」という働きが流れていると思います。
「味見」という言葉は味について知るという目的がありますよね。

ただしこれらは素人考えですから学術的な根拠はありません。
でも、子育てや教育の場では、ここに書いたような「みる」「きく」の全ての働きが必要なことは間違いないと思うのです。




************************

ちょっと追加です。
古武道をやっている友人がお母さん達にも読んで欲しいことをブログに書いたと、連絡してきました。

彼は難病を抱えており、本来なら普通の生活すら出来ない状態なのに古武道の鍛錬に励み生き生きと生きています。
ですから、彼の言葉には体験から出た真実があります。

友人のブログ も覗いてみてください。


また、以下は1月にやる「セルフケアワーク」のために書いた文章です。
子育て関係のある会に頼まれたワークですが、私もこんなことを(こんなことも?)やっています、というお知らせです。

グループを作ってお呼び下されば行きますよ。



心がほぐれると心にゆとりが生まれます。
心にゆとりが生まれると笑顔と安心が生まれます。
そうすると、子どもと一緒の時間を楽しむことが出来るようになります。

私の「セルフケア」のワークではからだが心とつながっていることを想い出し
からだをケアすることが心をケアすることにつながるということをお話しし、体
験してもらいます。
今回ケアする部分は主に胸と腰と背中、つまり「胴体」です。その胴体に意識を
向け、呼吸に合わせてゆっくりと普段やらないような動きをやってもらいます。

その時自分のからだと対話が出来ない人は、自分の感情とも対話が出来ない人で
す。逆に言えば、からだとの対話を学ぶことで自分の感情との対話を学ぶことが
出来るということです。

私のワークは「からだとの対話」が主な主題です。単なるフィジカルエクササイ
ズではありません。一回だけのワークではそれほど深くは入れませんがそういう
ことに気付くきっかけにはなると思います。是非ご参加下さい。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.09.23 13:22:11
コメント(2) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:「みることと・きくこと」(子育てに必要なこと)(09/23)  
今日9729  さん
漢字が入ってくる前にはこれらの言葉の間に違いはなかったのではないでしょうか。古代の人は「きく」という音で表される根元的な働きを感じていたのだと思います。・・・・・・

* そうだったのでしょうね。
(2008.09.23 23:54:49)

Re[1]:「みることと・きくこと」(子育てに必要なこと)(09/23)  
森の声  さん
今日9729さん
>漢字が入ってくる前にはこれらの言葉の間に違いはなかったのではないでしょうか。古代の人は「きく」という音で表される根元的な働きを感じていたのだと思います。・・・・・・

>* そうだったのでしょうね。
-----
言葉の始まりを考えてみると色々なことが見えてきますよね。
(2008.09.24 08:23:15)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: