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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2022.01.04
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カテゴリ: カテゴリ未分類
次に「言葉」や「物語」との出会いも必要です。

言葉や物語の世界を楽しむことが出来ない子は、例えば「木」を見ても、「物質としての木」しか見ることが出来ません。そのため、心が動きません。心が動かなければ意識も、感覚も、からだも動きません。
命が活性化しないのです。

そういう状態の子に、木についての何かを体験させようとしても無理なんです。体験したことが頭の中にも、心の中にも、からだの中にも入って行かないからです。

結局、何も発見出来ず、何も学べず、ただ疲れるだけになります。そして、「もうやりたくない」という学びだけが残ります。

「言葉や物語との出会い」には「人そのものとの出会い」に近いものがあり、意識や感覚を開かせ、心とからだを動かす力があるのです。

でも、本に書いてあるだけの「知識」にはその力がありません。むしろ、物語とつながらない知識は、子どもの頭や、感覚や、心や、からだを固めてしまい、子どもを身動きが出来ない状態にしてしまうのです。

体験とつながらない知識を頭の中にいっぱい詰め込んだだけの子は、「自分は何でも知っている」と思い込んでしまいます。さらに「何でも知っている自分は何でも出来る」と思い込んでしまいます。

例えばですが、「自転車の乗り方」という本を読んだだけなのに、「自分は簡単に自転車が乗れる」と思い込んでしまうようなものです。


そして実際、今、そういう状態の子が非常に多いのです。テレビやネットや本などを通して、知識や情報はいっぱい持っています。で、動画の中の人は簡単にやっているので、自分も簡単に出来ると錯覚してしまっているのです。

これは大人でも同じです。
私は楽器を作るのが好きでインディアン・フルート」なるものを何本も作りましたが「これは私が作りました」とその作ったものを見せると、いとも簡単に「私も作りたいので、作り方を教えて下さい。」と聞いてくる人がいっぱいいるのです。

でも、簡単に「作り方を教えて下さい」と聞いてくるような人に教えても、絶対に作れません。
それが分かっているので「作り方」も適当にしか教えません。
またそういう人は、実際にやらせてみても、「リアルな世界」が「自分の想像」と違うことに気付くと簡単に諦めます。リアルな体験から学ぼうとはしないのです。

でも、「木の種類は何がいいのですか」「どうやって木の中をくりぬくのですか」「音程の穴はどうやって決めるのですか」「どういう仕組みで音が出るのですか」などと聞いて来るような人には教えます。

そのような質問が出来る人は、それなりの体験をしてきて、リアルな世界を知っている人だからです。どういう質問が出来るのかで、その人がどういう意識の人で、どういう生き方をしているのかが分かるのです。

これは子育ての質問でも同じです。質問の内容を聞けば、その人がどういう子育てをしているのかが大体想像出来るのです。

いきなり、「こういう時はどうしたらいいのでしょうか?」と聞いてくるような人は、あまり子どもを観察していない人です。子育てもマニュアルに従ってやっている人です。子どもとの対話も少ないと思います。

それに対して、「子どものこういう行動にはどういう意味があるのでしょうか?」とか「何遍言っても子どもが言われた通りにしないのは何でしょうか?」と聞いてくるよう人は、子どもと共に成長したいという意識がある人です。




と言われてもよく分からない人は、子どもに物語をいっぱい読んであげて下さい。子どもは「物語の言葉」と出会うことでも、言葉の使い方や心やからだの使い方を学ぶことが出来るからです。


ただし、子どもに読ませるのではないですからね、大人が読んであげるのですからね。





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Last updated  2022.01.04 16:22:55
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