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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2022.10.18
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カテゴリ: カテゴリ未分類
あと、幼い子どもの感覚は外側に向かって開いています。ですから、外の世界の事に関してはよく気付くのですが、自分自身のことに関しては気付きません。

そして常に自分中心の世界の中にいます。自分自身を見る目がないので、自分の感覚や考えを客観視することが出来ないからです。
そのため、客観的に物事を見たり、関係性の中で物事を見るようなことも苦手です。

119番通報で「火事です」と消防署に電話してくる人に、「火事はどこですか」と聞き返すと「ここです。ここが燃えているんです。」と答える人がいるそうです。

確かに通報した人にとっては、燃えているのは「ここ」なんでしょうが、消防署の人はその「ここ」がどこなのか知りたいのです。そんなこと当たり前のことなんですが、パニックになるとそれが分からなくなってしまうこともあるようです。

そして幼い子どもたちは常にそのような状態です。「自分に見える風景」は理解出来ても、「自分以外の人が見ている風景」は理解出来ないのです。そのため、他の人に自分がどう見えているのかも分かりません。
だから「はだかん坊」でも恥ずかしくないのです。

「かくれんぼ」をしていても、自分から相手が見えなければ、相手からも見えていないと思い込み、「頭隠して尻隠さず」ということを普通にやります。

円柱形のものを正面から見ると「○」です。横から見ると「□」です。大人は、その両方からの情報を合わせて「ああ、これは円柱形なんだ」と理解出来するのですが、幼い子どもは自分から「○」に見えたなら、他の人にも「○」に見えているはずだと思い込んでしまうのです。


だからイジメをしても、「悪いことをしている」という感覚がないのです。

「イジメは良くない」といくら言っても、相手の気持ちが分からない状態の子どもたちには「イジメ」の意味さえ分からないでしょう。

大人は、子どもがケンカすると、双方の話や目撃した子の話を聞いて「○○君の方が悪い」と勝手に「悪い方」を決めますが、当の本人は「僕は悪くない」と絶対に納得しません。

だからそういうときは、子どもの話を聞き、「太郎君はこう言ったんだね」「それに対して、次郎君はこう感じたんだね」と、太郎君には見えない情報を太郎君に教えてあげる必要があるのです。
その結果、太郎君は自分がやったことの意味が分かるようになるのです。
絵本や物語をいっぱい読んであげているとその辺の感覚が育ちます。

ゲームで遊んでいる時には、ゲームをやっている子の視点しかありませんが、物語の中には登場人物の全ての視点が出てきますから。

その際、大人が大人の視点だけで善悪のジャッジをしてしまうと、子どもは相手の気持ちを考えることが出来なくなります。
罰則を厳しくすることでイジメをなくそうとする人もいますが、そんなことをすると逆にイジメは増えます。目に見えない所で・・・。

善悪のジャッジをするのではなく、ただ「相手がどう感じたのか」ということをちゃんと伝えてあげるだけでいいのです。それが分からないからイジメをするのですから。そのためには大人が子ども一人一人の立場に立って、子どもの言葉に耳を傾ける必要があるのです。

それでも子どもは7才、9才とそういう状態から抜け出します。そして、「他者から見た自分」を意識することが出来るようになります。



そのため、「自分」にこだわるようになり、自分中心の世界から抜け出せなくなり、自分勝手に生きるようになります。

そのような人は相手の気持ちを考えずに発言したり、行動したりします。それを注意すると「僕は何も悪くないのに」と逆ギレします。

また、7才頃から、客観的に物事を見たり、考えたりする能力も目覚め始めるので、学問を勉強することも可能になります。
客観的に物事を見る能力が目覚めていない時期の子に勉強を教えても意味がないのです。早くから勉強を教えすぎると「暗記する勉強」は出来ても「理解する勉強」が出来なくなってしまうのです。
そういう状態の子は、中学校に入ってから急に勉強が分からなくなります。





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Last updated  2022.10.18 08:33:41
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