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森の声

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2025.05.04
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カテゴリ: カテゴリ未分類
ようやく戻ってきました。ということで普通に戻ります。

この世界には様々な束縛があります。自然界にも、人間界にも、また自分自身の中にも様々な「束縛」があります。そしてこの「束縛」が自然界、人間界、自分自身の秩序を守っています。この「束縛」をルールと言い換えることも出来るかも知れません。

ルールを守っているものはルールに守られますが、ルールを無視しようとするものにはルールは「束縛」として立ちはだかります。

物質界のルールを扱っているのが「物理学」という学問です。この宇宙にあるものは全て、この「物理学のルール」に従っています。というか、宇宙の始まりから存在しているそのルールを探求して分かったものが「物理学」としてまとめられているわけです。ですから、何人といえどもそのルールを無視するような行為をすることは出来ません。「夢の中のように空が飛びたい」と思って、ビルの屋上から飛んだら、落ちて死にます。固いものを思いっきり殴ったら痛いし、手が壊れます。だから不自由です。「現実の世界」では「ゲームの世界」の中のように、何でもできるわけではないのです。

でも、その「不自由」(束縛)の特性をよく理解することで、その「不自由」を逆利用して、「自由」を得ることも出来るのです。

ここ数日間、屋久島と鹿児島に行ってきましたが、当然その往復には飛行機を使いました。改めて「飛行機ってすごいな」と思いました。あんな重い鉄の塊が空を飛ぶのですから。どうしてそんなことが出来るのかと言うと空気が重くて固いからです。

日常生活の場で「空気が重くて固い」などということはあまり考えたことも感じたこともないかもしれませんが、実は空気は固くて重いのです。団扇を扇いだ時に手に感じる抵抗感が、空気の固さと重さです。飛行機はあれを利用しているのです。

でも、電車や自動車の場合は、その固さと重さが「スピードを阻害する束縛」になっているのです。だから、「真空チューブを作ってその中を走らせたらいいんじゃないか」なとどいうアイデアもあります。

ただし、真空チューブの中を普通に走らせたら、電車も自動車も動きが安定しなくなります。実は空気は電車や自動車のスピードに対しては「束縛」として働いていますが、その固さや重さをうまく利用することで、電車や自動車の動きを安定させる働きもしているのです。



そして、そのルールを知り、そのルールを「束縛」としてではなく「自由を得るための足場」として使えるようになるためには、「束縛の体験」(不自由の体験)が必要になるのです。ただし、子ども自身が感じ、考え、工夫し、努力することで乗り越えることが出来るような性質の「束縛」です。

人工的に管理された環境の中で、オモチャでもゲームでも何でも与えられて一人で遊んでいる子は一見自由ですが、その「自由」は、大人が「子どもの周囲に普通に存在している束縛」を排除していることによって人工的に作られた「不自然な自由」です。

でも、そこに他の子がいると一気に不自由が生まれます。他の子が自分の行動を束縛してくるかもしれないし、他の子が傍にいるだけで不自由を感じるかも知れません。そして今、そういう状態の子ども達が増えてきています。「子どもが苦手な子ども」です。

大人は、危険がない限り子どもの遊びに干渉はしてきませんが、子どもは普通に「他の子の遊び」に干渉してきます。大人は「子どものワガママ」に比較的寛大ですが、子どもは他の子のワガママに対してシビアです。ですから、一人で遊ぶことに慣れてしまっている子にとっては、「周囲に他の子がいる状況」自体が「束縛」になってしまうのです。

でも、小さい時から他の子と関わりながら育ってきた子にとっては、それが普通です。そして「仲間づくり」も得意になっているでしょう。そのような子は「他の子」を「束縛」ではなく、「自分の自由を広げる仲間」に変えることも出来ます。

「束縛」に囚われるのではなく、その「束縛」をうまく使うことで、逆に「自分一人ではできない自由」を得ることが出来るようになるのです。飛行機が飛ぶのと同じです。

人間にとって重力は「束縛」です。この重力があるから地球上のすべての物体は地球に束縛されているのです。でも、この束縛があるから私たちは自由に歩き、動くことが出来るのです。重力がなくなったらみんな宇宙に飛んで行ってしまうのです。

その「束縛」の特性をよく知り、その束縛との関わり方を学ぶことが出来た人はその束縛に囚われて不自由になるのではなく、逆にその「束縛」をうまく使って、自分がやりたいことを実現できるようになります。

そのような学びをするためには、「何でも自由になる仮想空間」の中で遊ぶのではなく、「不自由と束縛がいっぱいの現実世界」の中で遊ぶ必要があるのです。

公園にある遊具でも、昔の遊具は子どもに優しく作られていませんでした。ですから、子どもの方が自分でその遊具の特性(ルール)を学んで、それをうまく利用して遊ぶしかなかったのです。でも、それゆえに一つの遊具で多様な遊びをすることが出来ました。でも今では決められた遊び方以外の遊び方をすると叱られます。

昔は、木登りをしていて落ちたら「下手だから」と言われただけですが、今では、落ちた子どもが責められるのではなく、その木を管理している人が責められます。そして木が切られてしまうこともあります。






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Last updated  2025.05.04 06:50:02
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