2004年02月23日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
ロシアの3連休最終日。

余韻にふけるのもつかの間、明日はピアノのレッスンという現実を思い出し、ピアノに向かう。
後期は課題曲が倍増している(涙)
ヘタウマな肖像画が表紙に描かれたプロコフィエフのエチュードを練習する。
この曲、指があっちゃこっちゃに飛ぶので、気分は山下洋輔である。

午後になり夫が一旦帰宅したので、小一時間外出することに。
以前は近所で安全な場所になら、私一人でも問題なくバスで行き来していたが、最近は移動はすべてタクシーに変えている。
外国人はもちろん、ロシア人でもメトロの利用を躊躇する人が増えたと聞く。

大使館情報で指摘されるいわゆるいわくつきの場所へは行かないなど、外出先も限定される。

ドーム近くの大きな通りにバス停があるので、そこでタクシーを拾おうとする。
流しのタクシー(見るからにタクシーっぽい、白タクとは違うほうね)も、ロシアでは乗る前に料金交渉が必要。
これを忘れて乗ると、目的地に着いて法外な料金を請求されても文句は言えないのだ。
以前、メトロで行けば2駅4分の距離を交渉せずにタクシーに乗った出張者が、1500руб(約6000円)を請求されたことがあった。
タクシー代1500руб。ちなみにメトロだと5рубで済んだ。
割高な予約タクシーでも、これだけ払ったら7~8時間貸切で乗れるはず。
そんなこともあって、流しのタクシーの交渉はもっぱら夫(男性)に任せている。

バス停近くの路上に出て、タクシーを待つ夫。
遅れて後を着いてきた私とコドモに、なぜか夫は「あっちを見るな」とジェスチャー。
あっち、とは、バス停のあたり。

しかし、それは甘かった。

そこにあったのは、明らかに息をしていない男性の死体だった。

作業着のような服装の、がっちりした体格の男性。
袖口からのぞく、汚れではなくどす黒く変色した手の甲。
見るに見かねて誰かがかけたのだろう、顔には所帯じみたタオルが。

よく見ると警察もいるのだが、現場検証をするわけでもなく、若い警官が「どうしたもんかねー」とでも言いたげに、指示待ち状態。

確かにそこはバス停。
驚いたことに、死体の転がっている脇で、フツーにバスを待つ人がいる。
「冬場に生き倒れて凍死した人を見慣れてマヒしてるんだろ」
こいつら信じられねー、と言いたげな表情で夫が答える。
あまりに何気なく倒れていらっしゃるので、コドモも状況をつかめない。
乗ったタクシーの車内で、ようやく状況を把握。
「殺人事件のドラマみたい…」と気味悪そうに言う。

重苦しい気分で買い物(しかも楽しいイベントのチケット…)を済ませ、約30分後に戻ってくる。
なんと驚いたことに、まだ死体が転がったままである。
しかも、さっきまであったパトカーもない。
相変わらずバス停にはバス待ちの人(さすがに死体を遠巻きにしてはいたが)。

ガクガクブルブル…。

何とも言い表せない重く暗い気分。
フツフツした気持ちを、近所でのソリ遊びで忘れることに(笑)。
子連れのロシア生活では、MYソリを持つのはお約束だ。
ソリ滑りに最適な坂のある空き地には、子ども達が作るソリコースがいくつもできている。
ほっぺたを真っ赤にしながら歓声を上げて滑走するコドモの姿に、ちょっとホッとする。












お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004年02月24日 23時38分32秒
コメント(9) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

mosmossugar

mosmossugar

お気に入りブログ

マドレボニータ(美し… マドレボニータさん
ま~るい地球 ロシアン・カフェさん
沢木遥の「幸せ力を… 沢木遥さん
【こぶたラボ】結婚… ライチ@こぶたラボさん
やっほーブラジル ぱさりーにょさん

コメント新着

腰痛アドバイザー@ 腰が痛いのは、辛いですね。 腰が痛いのは辛いものです。 私も14…
真さゑ@ Re:卒業式に思う(03/13) 私は長い事現地にいたので、卒業式を迎え…
真さえ@ Re:帰国子女に関する大いなる誤解(03/04) よくぞいってくださいました。 私はアメ…

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: