2004年03月31日
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ここ数日、春のポカポカ陽気が続いていたモスクワ。

この時期の植物の生育速度は、不気味なほど速い。
土が見えた→草が生えた→つぼみがついて→花が満開。
日本だと3~4ヶ月分の成育経過を早回しで見るような感じだ。
さすが半年近く、雪の中でじっと耐えてきただけ生命体だけある。

そして、今日。
天気予報で、確かに雪マークはでていた。
実際に外に出ると相変わらず暖かく陽射しも強いのに。

それも、ひょうのような硬い粒。しかもものすごく大量。
バラエティ番組の罰ゲームで、発泡スチロールの粒が振ってくるような感じだ。
アスファルトの上を雪がパチパチはねるのを初めて見た。
友達の家でお昼をゴチになった私たち母子は、タクシーのガラスが割れるんじゃないかとヒヤヒヤしながら帰宅した。
車の窓越しの陽射しは相変わらず強く、日焼け止めを塗らなかったことを後悔するほど。
この抜けるような青空のどこから、どうすればこれだけ大量の雪が降るんだろう、と思いながら。

家に帰って、コドモの買い物で近くに出掛けた。
マルシェルートと呼ばれる、相乗り制のワゴンタクシーに乗る。
「渋谷ハチ公前~代官山」といった規定のルート上ならどこからでも乗降できる。
料金は1回10ルーブル(約40円)。
頻繁に走っているので、たまたま家のすぐ近くの大通りにルートがある私には、急いでいるなどとても便利だ。


夕方だったせいか、気温は昼と比べ物にならないほど低い。
つないだ手がかじかんできた。
「次来たマルシェに絶対乗り込もうね」
じりじりと増える待ち人を背に、コドモは言った。

そして、一台のマルシェルートタクシーが到着。

背後からロシア人恒例の割り込み乗車の気配。
「私たちや他の人が先でしょ?」
ババアじゃなかった、妙齢のオバサマにご遠慮いただく。
割り込みに正々堂々と文句を言うのも、もう慣れた。

このタクシー、ホントに乗れるの?と躊躇する私に、
「コドモ連れのアナタ、早く乗りなさい」
先に入ったコドモを見てか、中の乗客から声がかかる。
言われるがままに乗り込むが席はない。
タクシーに立ち乗り状態ではないか。こわっ。
「あんなとこで待ってたら寒いでしょ。乗らなきゃ」
自分のかばんをずらして、私たち母子を立ちやすくしてくれたおばさん。
つかまるところを探す私に「私の腕につかまりなさい」
隣りで立ち乗りしていた別のオバサンが自分の腕を差し出した。
「ほら、ここ座れるわよ」
若い女の子たちが3人掛けの席を詰めて、コドモをちょこんと座らせてくれた。

凍えそうな寒さも、時には悪くないな。
たった10ルーブル、所要時間数分の車内。
そんなことを思いながら、家路についた。
15人定員のところを5人オーバー。
重そうに走るのに、相変わらず運転は荒いところがロシアである。





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最終更新日  2004年04月02日 01時39分55秒
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