Laub🍃

Laub🍃

2010.06.03
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カテゴリ: 🌾7種2次表
「恨まれ役」ってのは、いつまで、誰に続ければいいんだろうな。

いつまでも続ける必要があるのなら、それであいつらが団結出来るのなら―
俺自身、堕落した方が楽なのかもな。


*******

餌兎・弐

*******


同僚の一人がテレビを持ち込んだ。
同僚の一人が英語を教え始めた。

本に出て来る単語、勉強する時の効率アップ、あとは要の流す曲繋がりで若者言葉やら横文字やら、外の文化は持ち込まれていく。


俺はそれを中断する役目だったが。

俺としては単に選ばれたガキ共が気楽に遊んでるのにイラついただけだが、縛ればゲームと同様欲求が募るからちょうどいいなんて笑われた。

しかし直接管理する役目というのは存外気持ちのいいものだ。
喩え監視の役目を担うあいつらの手先扱いでも。

「茂は崖登りの練習で…」
「くどい」

特に、監視役の要ー奴のお気に入りの安居が持ち前の青い正義感を振りかざしてきたら打てる、この瞬間が堪らない。
睨み返されても無視してやる。
茂を喪わない為に必死なんだか、俺に立ち向かうことに燃えているんだか分からんが、苦みを知って大人になれ、少年。

ー少年。
正しく、安居という子供は少年らしい少年だった。


生徒リストの一ページ目、一番下に載っていた安居の強い目は生徒リストを見る度に俺達を射抜いてくる。
こいつの顔にも×をつける時がその内来るのだろうか。
案外来なくても面白いかもな。
いつまでもその青さが保てるのか、それともその素直過ぎる気質と成長性から澱むのか。まったく見物だ。







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最終更新日  2018.01.02 14:48:55
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