おぢさんの覚え書き

おぢさんの覚え書き

2018.04.13
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カテゴリ: 近代
財務省が公文書を改竄したり、
財務省近畿財務局が国土交通省大阪航空局にごみの撤去費用の増額を依頼したり、
佐川氏が「価格を提示したことはない」「交渉記録はない」と国会で虚偽答弁をしたり、
森友学園側の建設業者が虚偽の報告書を作成したり、
愛知県や今治市の職員、加計学園関係者と会っていないはずの首相秘書官の面会記録が、愛知県や農水省から見つかったり、
菅官房長官が「怪文書」と言って存在を否定していた文書が存在したり、
存在しないはずの陸上自衛隊のイラク派遣時の日報が見つかったり、
破棄したはずの南スーダン国連平和維持活動の日報が見つかったり、
麻生氏が新聞のTPP報道に関して「1行も載っていなかった」と虚偽の発言をしたり、


誰の為に、何のためにみんな嘘をついているのか?
まあ、いずれにしても愛国の至情からみんな嘘をついているのだろう。

「愛国の安倍総理は何を行なっても善である」というのが、嘘をつく方々の考えかも知れない。

 昭和という時代が満州事変(昭和六年)を機に「変調」をきたしていくとき、阿南は天皇の懊悩を間近で見ていたことになる。昭和七年には血盟団事件や五・一五事件といったテロ事件も起きており、軍人のなかには「動機が正しければいかなる行為も是認される」といった独善的な言説が力を持っていたときでもあった。
 軍首脳らはともすれば独自の行動をとるし、さらには「大善」と称して既成事実を積み上げていく。そうした姿勢に対して天皇は強い不満を示している。
p.177-178 保坂正康『太平洋戦争を考えるヒント』

愛国であればなんでも良い、というのは結局のところ国を亡ぼすのではないでしょうか。

​安倍政権も長くはないと官僚も本当のことをしゃべりだした。

そろそろ、80年前に戻ろう。

『近きより』一周年記念号掲載のアンケートから、興味深い回答を​ 「その28」 ​で紹介したが、今回はその続き。
弁護士  秋根 久太
   わたくしが最も感心した著述
易経に「動静有 常」と、然り平和の裡にも闘争があり、闘争の中にも平和があって、宇宙の事物は悉くこの矛盾した二つの方面を有《も》っている。そして此のことは永久に絶えないのである。
 わたくし共は敢て闘争を好むものではないが、闘争が目的達成の為に已むことを得ざる手段として用いられることは、必然的の現われとして認められる。国家としても、社会に於いても、家庭に在ってもそうである。
 そして、此の最高度のものは、何と言っても戦闘である。
 戦闘というものに関する著述は多々あるであろうが、其の一つとして、軍令陸第一号「戦闘綱要」というのがある。其の収むる所は大部隊の戦闘原則であって、綱領十一ケ条総則其の他の三百三十五ケ条から
成っている。数に於ては決して多い条項ではない。ところが其の示すものは戦闘の原理原則であるから、幾百万、幾千万の流血の賜として金科玉条に現わされている所に、わたくし共は是れ程貴重なものは恐らく他にあるまいと思う。実に立派なのである。
 此の金科玉条から成る綱要は、専ら戦闘原則としての記述であるが、其の教うるところは単に戦闘に於ける指揮官に限らず、凡ゆる事象に応用して妙なるものがある。敬白。
p.266-267 昭和13(1938)年「(ハガキ問答)」『近きより』第2巻第4号​

秋根久太 (1903~2001) 弁護士


光と闇では、やや善と悪の価値判断が入ってしまうので語弊があるが、政治も達成されるものではなく、常に現在進行形の闘いで、闘い続けなければこの世は闇に包まれてしまう。
光に包まれれば、光は闇へと変わる。そこから新たな闘いが始まる。「永久に絶えない」無限の闘いであるという点も肯ける。
後半の軍令陸第一号「戦闘綱要」は1929年に施行されたもので、1938年11月に「作戦要務令」に改版される。

 成武堂編纂部 編 (1938) 『作戦要務令陣中要務令・戦闘綱要対照研究. 第1部』
  (国立国会図書館デジタルコレクション)


日本軍の組織論的研究『失敗の本質』では、この「作戦要務令」や「歩兵操典」「統帥綱領」について触れた箇所があり、その弊害が指摘されている。

日本陸軍の「必勝の信念」は、精神主義・歩兵主兵主義・白兵主義の具体的表現と考えられるが、「歩兵操典」の綱領に「必勝の信念は主として軍の光輝ある歴史に根源し周到なる訓練を以って之を培養し卓越なる指揮統帥を以て之を充実す」と明記されている。また、師団以下の戦闘方針について定めた「作戦要務令」では「軍の主とするところは戦闘なり」とし、「而して戦闘一般の目的は敵を圧倒殲滅して迅速に戦捷を獲得するに在り」と戦闘重視、短期決戦志向を明確に打ち出している。
p.296 戸部良一 他『失敗の本質』

こうした一連の綱領類が存在し、それが聖典化する過程で、視野の狭小化、想像力の貧困化、思考の硬直化という病理現象が進行し、ひいては戦略の進化を阻害し、戦略オプションの幅と深みを著しく制約することにつながったといえよう。
p.297 戸部良一 他『失敗の本質』

​「必勝の信念」では退却も許されない。作戦上の失敗、兵站の問題、諜報の不備、あらゆる問題は精神で克服可能なものとして見過ごされてしまう。人命を顧みない無謀な突撃は人的資源を浪費させた。生きて帰ることを恥とする思考は、失敗から学ぶことさえ困難にした。
80年経ち日本は、過度の精神論という欠点を克服しただろうか。過労死、過労自殺、職場鬱、犠牲者を量産する日本社会の病理は、あまり変わっていない。

評論家  西村 鎮彦
 心の糧として忘れ難き言葉のうちから。
一、中に誠あれば外に形《あら》わる。(大学)
一、神が人間を多数に分かちたるは、相互に助け合わしめんが為である。(セネカ)
一、若し君が清き人であるならば、君の不幸もまた清きものである。(マァテルリンク)
一、生きんが為に死を敢てする時――それは生である。(メレディス)
p.265 昭和13(1938)年「(ハガキ問答)」『近きより』第2巻第4号

最後メレディスの言葉は、手塚治虫氏の訴えるところとも関連する。生の本質は命(天命)である。それは個人的なもので他人や国家に干渉されるものではない。生は命のための手段である。決していのちを軽視するわけではない。生そのものよりもそれによって達成されるものの方が重要であるという考えだ。だからこそ、生を大切にしようという考えも生まれる。

早大教授の上井磯吉氏は「感心した著述」ならぬ諺を紹介していて、之がまた面白い。このポリシーで人と交わりたい。
早大教授  上井 磯吉
《前略》序ながら、アラビヤのに諺に左記の如きもののある事を知りましたから、付記して一粲《いっさん》に供し度いと思います。
 知らずしてその知らざるを知る者は単純なり。
                 教ゆべし
 知らずしてその知らざるを知らざる者は愚かなり。
                 避くべし
 知りてその知るを知らざる者は眠れるなり。
                 目覚めしむべし。
 知りてその知るを知る者は賢明なり。
                 最後迄交わるべし。
p.268 昭和13(1938)年「(ハガキ問答)」『近きより』第2巻第4号​

上井磯吉(1887~1968) 早稲田大学の英語、英文学教授


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Last updated  2018.05.13 19:24:31
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