スコシフシギな世界-藤子・F・不二雄ブログ

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2009.11.09
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一度やってみたかった
藤子ファン(私)による企画
『A先生とF先生の短編対決』を発表します。
A&F、両先生の短編を読み比べて
共通のテーマを探ろうという試みです。
本日は 藤子A先生の短編『万年青』 を紹介します。

タイトルには、わざと「まんねんあお」と振り仮名がありますが
おそらく作品名を注目してもらうための技法でしょう。

万年青(おもと)
藤子A先生の短編「万年青(まんねんあお)」
< ストーリー >

 高校生の少年・清一は
 観賞用植物の万年青が大好きで
 深い愛情を注ぐという
 若者には似合わない趣味があった。
 そして、 近所に万年青を育てている
 おじさんと知り合いになる。

 おじさんの温室には
 ずらりと万年青が並べられていた。
 どれも同じように見えるが
 その中から、清一は
 迷うことなく、芸術品と
 されている万年青を
 見事にいい当てる。

 清一の夢は
 朝日のように八方に広がる
 一直線に伸びる万年青を育てることだった。
 そして「青春光」と
 名づけることを夢見ていた。

 そして、ある日
 夢にまで見た青春光が・・・!?


■ 本日の1コマ ■
少年の夢は「青春光」という万年青を育て上げることだった

青春光
 清一の顔は、どこか同情して
 しまうような弱々しさがあり
 話す時も、どもりがあり
 A先生の個性描写が光ります。

 勉強が大事だから
 「万年青なんか捨てろ」と
 いう厳しく冷たい父親と
 それに反対して
 温かく見守る母親の存在など
 実に見事な人物描写です。

そして、後半大きくストーリーが動き出します。
思わぬ展開の後、清一は青春光を目の前にして
本心とは裏腹に、あきらめてしまいます。
高校3年だから「受験勉強に専念します」と語り
うつむきながら、おじさんの元を去ってゆきます・・・

The End


私は受験勉強が全てとは思いません。
ですが、受験をほったらかしで、好きな趣味だけに
没頭していればいい、というのも正しいとは思えません。
おそらく清一も、心のどこかで
「勉強しなくてはいけない」と、思っていたことでしょう。
ラストには、なんともやりきれない切なさに包まれます。
本作品の根底に流れているものは
思春期に揺れ動く少年の心かもしれません。

 左は中学のときに読んだ「夢魔子」
 右は最高傑作と名高い表題作「ひっとらぁ伯父さん」を含む短篇集

藤子A先生の短篇集

写真の2冊の両方に、「万年青」が収録されてます。
やはり、はずせない名作なのかもしれません。
店頭では、中公文庫の 藤子不二雄Aブラックユーモア短篇集(2)
「万年青」が収録されてます





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Last updated  2009.11.11 00:06:50
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