発達障がいな息子たちとの日常

発達障がいな息子たちとの日常

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2007.03.07
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カテゴリ: 子供たちのハナシ
今日はmisaの学年で

学年サポーターに参加の呼びかけがありました。
私は本来は出勤日なのですが
misaのクラスに顔を出すのはこれが最後の機会なので
勤務を交代してもらって参加しました。

体育館で、4~5人ずつのグループに分かれ
1枚ずつ読み手を交代して行われました。
「オレかるたなんて全然楽しくない」と言っていた割に

ズルやふざけが過ぎるのでなかなか進みません

そのうちに、男の子が1人、
misaのズルがイヤだとと言って
抜けてしまいました。
結局misaも抜け、私が読み手になって女の子2人でやりました。

初めに抜けた男の子C君は
misaが今一番好きなお友達。
misaはふざけていても、C君も一緒に喜んでいると思い込んでいて
まさか嫌がっているなどとは夢にも思わなかったようで
さすがに謝っていましたが
大会の感想を一言ずつ述べる時になると、

その後misaに
「あなたは『楽しかった』と言ったけど、C君はどうだったと思う?あなたの感想を聞いた時のC君の気持ちはどうだと思う?あなたとC君が抜けてしまって、たった2人でかるた取りをやった女の子たちも、楽しかったと思う?」と聞くと
「・・・・・」

そんなやり取りを横で見ていた担任。
「今日お時間ありますか?教務主任がもう一度お母様とお話したいそうなのですが」


今度は何を言われるのかと心配しながら職員室へ行くと
「どうぞこちらへ」と
校長室へ通されました…

こ、校長室・・・


担任と教務主任、校長先生が顔を揃え
日頃のmisaの様子を代わる代わる、
これでもかこれでもか、という感じで報告を受け
我々はこれほど困っている、
どうしてくれるんだ、という気持ちが
痛いほど伝わってきて
まるで拷問でした。

ついに耐え切れなくなって
「私だってなんとかしたいと思っているんです!だからカウンセラーの先生にご相談したんです!」
と叫んでしまいました。

しーんとなった校長室。
しばらくして
「カウンセラーの先生はなんとおっしゃったんですか?」と教務主任。
そこで初めて
私とカウンセラーとの間の話が先生に何も伝わっていないことが分かりました。
私1人が接し方を変えて頑張っていても
学校側が今までと同じじゃmisaも変わるわけがないのでは…?
どうしてカウンセラーの先生はお話してくれなかったのでしょう??

misaが赤ちゃん返りしていることや
家でのmisaの落ち着きぶりや異常なまでの甘え方、
学校で先生やお友達に甘えていること、
学校は好きで、休みたくないと言ったこと、
書写と図工の先生を極度に恐れていること、
misaへの接し方や約束、罰などカウンセラーの先生に言われたアドバイスなど
たくさん話しました。

それらを聞いてまた先生方はう~んと黙り込んでしまいました。

学校に幼児が来てしまっている、ということですから
学校側にしてみれば
「幼児なら来るな」と言いたいところなのでしょう…
それが分かるだけに、私も辛いです

沈黙を破って口を開いたのは校長先生。

「今の授業はもうまとめだよね?」と担任に確認してから
「じゃあこうしよう」と
担任と教務主任に向かって話し始めました。

「misaくんに限っては、算数だろうが国語だろうが、折り紙やお絵かきでもいいとしよう。今までは授業中だからとやめさせてきたことだけど、それを取り上げるから居場所がなくなるんだから、好きなことをさせておこう。幼児に遊ぶなと言う方がムリなんだから。その代わり座っていなさいと。または必要となれば別室でもいい。保健室でもいい。でも本人が勉強すると言えばそれにこしたことはないけどね。」

校長先生の潔さに驚きましたが、担任はもっと驚いていました。

校長先生は続けました。
「あなたももっと遊びなさい。一緒に遊ばないと子供の心は掴めないよ」
「遊ぶと言っても・・・」と言いかけて
担任は言葉が詰まらせ泣いてしまいました
今までこらえてきたものが一気にあふれ出した感じでした
横に座っていた教務主任までがもらい泣きしてしまいました

「遊ぶというのは授業中のことじゃない。放課にあなたも外に出て遊べと言ってるんだ。
ドッジボールでも鬼ごっこでも何でもいいから、思いっきり体を使って子供たちと本気で遊んでごらんなさい。
遊ぶ時は遊ぶ、でも勉強時間には勉強する。そういうことを体で教えるんだ。
『先生いっぱい遊んでくれたから言うこときこうかな』と思うかもしれないしね。
あと2週間で終わっちゃうんだ。
このまま先生にもmisaくんにも、お互いに嫌な思いばかりを残すのはイヤなものだろう?
最後ぐらいいい思い出を作ろうじゃないか。
子供はみんながみんないい子ばかりじゃない。
優秀な子ばかりのクラスを持ったって、何も勉強にはならない。
どんな子でも、子供は絶対に悪くない。悪いのは大人。
悪い子だから面倒みないなんて間違ってる。子供はそういうところもちゃんと見抜いちゃうんだ。
misaくんをふくめて、このクラスの今の現状は、あなたの1年間の仕事の答えだ。
答えが間違っているということは、あなたの1年間のどこかに間違いがあったということだよ。
お母さんだってこうして頑張ってるんだから、我々も何か彼のためにできることをしていかなくちゃ。
ダメだダメだと言ってるだけじゃ何も解決しないよ。とにかくできることをやってみよう」

深い深い言葉でした
ありがたいと心から思いました
まさか校長先生にそこまで考えていただけるとは思ってもみませんでした。
やっぱり校長になるだけの人なんだなと
改めて頭が下がりました。

校長先生は
「せっかくだからお母さんに言いたいことがあるなら言いなさいよ」と
担任に促しました。
一瞬困った顔をした担任はこちらに向き直って
「一番心配なことは・・・」
と言いかけてまた泣き出してしまいました。
そして泣きながら
「同じ班の子たちが本当に困っているんです!その子たちも可哀相で…号泣

「misaくんが今一番仲良くしているC君も、仲良くしているようで、実はとてもガマンしているです。misaくんは知らないでしょうけど、とても困っているです。C君は優しいので、自分の気持ちを言えないでいるんです。毎日いろんな子からmisaくんへの苦情が寄せられていて、このままでは本当にmisaくんが孤立してしまいます」

痛い言葉でした・・・
私も心配していてことだけに、ショックでした。
担任には
「班での活動に支障がありそうなら、misaを抜いてください。本人にも話しておきますから」
とお伝えして
「本当に申し訳ありません。ありがとうございます。よろしくお願いします」と
頭の上がらないまま校長室を退室しました。

夜になってからmisaと話しました。

担任も教務主任も泣いたことや
C君やお友達の苦情の話などして
「もしかすると今のクラスの子に『4年生でもmisaくんと同じクラスになりたい子は?』と聞いても誰も手を挙げないかもしれないんだよ」
と言うと
さすがにショックが大きかったようで
目を見開いたまましばらく絶句していました。

そして改めて
暴力をふるわないことと人に迷惑をかけないことを再確認し
罰も新しく考え直しました。

何かを感じてくれたでしょうか。
心に留めてくれるでしょうか。
いつもそう期待しては裏切られ
それも本人に悪気がないだけに
なんとも切ない気持ちになるのだけれど
また同じ気持ちを味わうのでしょうか。

misaに言いました。
「あなたは可愛いよ。小さい時から可愛くて、可愛いまんま何も変わらない。そういうあなたが大好きだよ。だけどね、周りをよく見て。あなたのいるところは保育園ではなくて、学校なの。あなたは変わらないんだけど、周りは変わっているということをわかってね」
misaは黙ってうなずきました。





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Last updated  2007.03.08 11:10:14
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まりこ@ ブログを読ませていただいて お母さま・お義母さまが相次いで旅立たれ …
どんどこ母さん @ kazuyorちゃん >認めたくなくて子供に向き合わない親御…
どんどこ母さん @ haruharu318さん >おつかれさまでした。ついこの間、前の…
どんどこ母さん @ Re[1]:学童最後の日(09/29) 温かいメッセージありがとうございます。 …
kazuyo@ よいことだネ すごくいいことだよ。私達家族の救いの神…

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