天使の降りた家

天使の降りた家

2019.12.02
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カテゴリ: 介護のこと
腰の中心を7センチ切ったお陰で、数日限定だけど日頃は出来ない体験が出来た。

自分で体幹を動かす事が出来ない。

これは体幹をコントロール出来ない弦人と、少なからず似たような状況になれた。
厳密に言うと、弦人は痛みで動かせない訳ではないし、手足や首だって私は動くけど、弦人はそれらも不自由なので別次元なんだけど。

それでも、寝返りが自力で出来ない、という点では模擬体験をしている様だった。

同じ姿勢でいると、人間の体はどうなるか。

私も一応弦人を育てている中で、リハビリであったり整形であったりの基本的な考え方を学ぶ機会がゴロゴロとありました。
体には常に自分の体重と重力がかかっていて、同じ姿勢を続けていると圧がかかり水分や血液、皮膚や細胞まで不具合が起こってくる。
それが褥瘡や痛み、骨の変形に繋がり、連鎖して生活の質の悪化させる。



それ位の予備知識はありました。
でも、本人はどの位苦痛なのか?
痛みはあるのか?

実際には弦人が「嫌だよー!」と訴えて来ない限り、そこまで気にしていなかったかもしれない。

車椅子に長時間乗らなくては行けない時、
夜中の2時間おきの体位交換、
手が離せない時などなど…

今考えたら、何時間も車椅子に乗ったまま移動する事もあったし
夜中なんかは私が疲れて起きれない時は、4、5時間同じ姿勢で気付かないで寝ていた時もあるし。

自分がこんな状況になって、初めて気付いたよ。
動かさない事が、こんなに辛いだなんて。


痛くてダルくて目が覚める。
このままじゃゆっくり眠れない位だ。

少し向きを換えて貰うだけで、圧がサーッと抜けて楽になる。
これが除圧かぁ…。

横向きの時は下になっている面が狭いので、痛くなるのも早い。

横向きは長いと辛いねー。

そんな時に有り難いのが、クッション。
背中とお腹にクッションがあると、かなり楽になる。
足の隙間にも薄いのがあると尚いいね。

この時、ちょっと隙間があったり、ズレてしまう素材だと逆に辛い。
腰の下からしっかりと体に密着させないと、あまり意味がない。

これは弦人にはあまり意識していなかったから、いい勉強になった。


それからもう一つ。
寝ている姿勢で横のテレビを見る時。
これも結構キツイんだなぁ。
自分は横向きなのに、テレビは真っ直ぐの状態だから、脳みそがすごく疲れるのね。
顔の方向と体が捻れていると、首も辛くなってくる。

これは弦人が自宅ソファーでテレビを見ている時に起こりがちだから、意識しよう。


ヘルニアの手術は出来ればしたくなかったけど、手術して経験出来る事もある。
特に弦人の気持ちをかじるだけでも感じられた事は大きな収穫だったかな。

入院生活。
大分歩くのもスムーズになって来て、毎日リハビリに勤しんでいます。
整形外科の病棟なので、腰や足の骨折手術の方が多く、皆さん気持ちは元気です。
おばちゃん6人病棟、朝から賑やかですよ〜(笑)
ここでしか出会えない一期一会あり。
夜勤に日勤に頼もしく支えて下さる看護師さん。
清掃のおばちゃんに、栄養バランス抜群のご飯作ってくれる栄養士さん。
退院したくて毎日歩き続ける骨折のお兄ちゃん。
本当に、本が書けるほどここには物語がありますよ〜。

私も頑張ろうっと!





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Last updated  2019.12.03 07:47:44
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