能登の手染め日記

能登の手染め日記

Aug 2, 2007
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過疎地に暮らす人の「人間の権利は?」どこまで認めてもらえるのか?

私の日記の中で度々話題にすることだが。
●選挙の投票権利●教育を受ける権利●医療を受ける権利
この3つの大きな権利を手に入れるために、同じ日本人でありながら過疎地に暮らす人々は時間を惜しむことなく、出費を多くしてでも、自ら努力しなければならない、という話。

毎日新聞大阪本社版7月28日のトップ紙面に、「限界集落 投票所消えた」という記事が載っていた。

石川県では投票所の数が04年の参院選から27箇所減った。宝達志水町(ほうだつしみずちょう)の富山県との境にある沢川(そうご)地区も4月の県議選で地区の投票所が無くなり、車で25分かかる場所に変更された。そこは沢川地区からバス路線が無い場所だ。在住の90歳の男性は27日に1時間近く費やして隣の富山県の高岡市で期日前投票を行った。

我が家の隣町の猪平(いのひら)地区は32世帯。住民は68人で平均年齢は68歳。05年から地区の投票所は無くなり4km離れた場所になった。そこへ行くにはバス路線も無く、高齢者家庭で車の無い家が7軒。住民から集めた区費でバスを借りて投票所へ行くのだという。

能登の言葉に「土地貧乏」というのがある(土地転がしで貧乏になった意味ではない)。
「生活に都合の悪い土地に暮らしていること自体が貧乏」という意味。


過疎地に暮らす人の宿命なのかもしれないが、単に地域格差という言葉だけで済まされないような気がする。最近の10年間くらいか、いや市町村合併、三位一体、地方交付税の見直しで、自治体の財政難から、こうした住民サービスの経費が削減されていく。

過疎地の小さな集落は【限界集落】と呼ばれているけれど、自治体の努力が足りない部分はあるけれど、こういうことって、果たして自治体(役場)と住民の努力だけで解決できるのだろうか?

【限界集落】自治体総人口の過半数を65歳以上が占める状態を「限界自治体」。この割合の「限界集落」は急激に増えている。
国土交通省の「過疎地域等における集落の状況に関するアンケート調査」調査基準2006年4月、2007年1月中間報告では、
全国62,271集落のうち高齢者(65歳以上)が半数以上の集落が7873地区(12.6%)
10年以内に消滅の可能性のある集落が422集落
いずれ消滅の可能性のある集落が2219集落、合計で2641集落と言われる。 参考

「努力しても限界が来てしまった集落」という意味か?
「限界集落」、その先は「消滅する集落」となる(--;
我が家から救急車を呼んで病院へ入るのに1時間必要で、学校が統合されて通学にも不便。私の暮らす集落も、そろそろ限界集落・・・。

●選挙の投票権●教育を受ける権利●医療を受ける権利


などと、選挙の度に思うのだった。

そして、こちら、毎日新聞 石川版「能登町猪平地区」について詳しい記事が載っている。
能登・過疎に生きる:第2部・交通/1 バス路線、提案も白紙 /石川

実は能登町猪平地区は私のお婆さんの生まれ育った地区なのだ(^^;






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Last updated  Aug 2, 2007 07:53:48 PM
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