能登の手染め日記

能登の手染め日記

Sep 8, 2008
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昨日は地方の医療環境に詳しいD先生のお話を伺う機会に恵まれた。

地方公共団体の公立病院は全国どこでも経営難が多いし、閉鎖する病院もニュースで報道されたりしている。
石川県は奥能登の4公立病院を2つにまとめて機能分担させるという方針を出している。しかし、この方針は住民の気持ちや行動とかけ離れている。患者は奥にある病院よりも県中央の方の病院へ行くのが現実だ。

私が倒れて家から救急車を呼んで病院へ付くのには早くて40分。
冬、雪道ならば1時間掛かると何度も言っているが、これはジョークではない。
そして地元病院に搬送されても処置できなくて更に七尾や金沢へ搬送される場合もある。ほとんど・・・死んでると思う。

救急病院.jpg

仲間とともに能登半島北部のほぼ中央にある能登空港付近に救命救急病院を建ててもらい、奥能登のどこに暮らしていても同じように緊急の治療を受けられるような案を出していた。

この案は私の仲間のアイディアを元に資料を集めて絵にまとめたものだが、おそらく県はこのような基幹病院を建設する費用はないというだろう。命の格差が少しでも縮められるようにという希望でもあり夢のような話でもある。

命を守るのが夢の話というのも切ないが(--;

私が医療の専門家の意見を伺いたいと言っていたら紹介してくださった方がいて、D先生は「基幹病院のサテライト方式を説明するつもりでいたから、こういう感じになるだろう」とおっしゃって下さった。

またD先生によれば基幹病院は急性期の救命病院であれば良いのであって、病床数は50床もあれば十分であるという。緊急の手術後、容態が安定したら地元の病院に入院加療すれば良いのだから。4自治体の首長が自分の町の病院だけを良くしようという気持ちを捨ててもらうことが先決だが・・・と笑った。

そして病院は公立である必要はない。公立病院が経営難で機能や病床を縮小する中で『社会医療法人』という存在がクローズアップされている。石川県でも七尾市の医療法人が7月に 『社会医療法人』 の申請を行い、この秋には認可されるようだ。過疎地や僻地の医療環境を改善できるのであれば公立でも民間でも良い。緊急救命の設備のある病院が欲しいという願いが実現して欲しい。

この資料を作ったのが2年前。こんな絵空事は無理だと諦めたこともあった。だからデータも古くなったままだが、仲間とともに考えていたことは間違いではなかったことをD先生の話で確信できた。

医療に詳しくない私たちでも、望みだけは捨てないで夢や希望を言い続けることが必要なのだと思う。
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Last updated  Sep 8, 2008 11:30:13 PM
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