能登の手染め日記

能登の手染め日記

Nov 20, 2008
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知人が「この町に居ても仕様がないので金沢へ行く」という。
どうやら本気らしい。
「あんた、何でこんな所に居るんや?」と。

うぅ・・・そう言われても困るが(^^;
「生まれた所やし、長男やったし」と、こんな答えしか出ないが(笑
私の住んでいるところは町外れだから、いつも言うように救急車を呼んでも病院に着くのに雪でも積もっていれば1時間掛かるような所だ。

その病院も赤字で田舎の公立病院の例に漏れず、なおかつ石川県内でも最悪の経営状態だ。能登半島地震からの復興と言いながら町自体も石川県内で最悪の財政状況となり、そう報道されても町役場は特に新たな財政改革の取り組みをしようとしないし、病院建て直しの抜本的方針も出そうとしない。

ある意味、凄い町だと思う(--;

過日、町の人口が一万人を切ってしまったと報道されたが、これまでは公立の幼稚園から高校、短大があって、これは田舎暮らしとしては売りにできる教育環境だったが、その幼稚園も来春には募集停止になり高校も2,3年後には募集停止になり更に2年後は廃校になるだろうし、雇用促進事業団の短大も5年持たないだろうと言われている。

ふるさと定住などという呼びかけもあり別荘などが紹介されているが、教育環境と医療環境の悪い町には人は暮せない。特に若い人は絶対に帰ってこないし、この地区から町の中心部へ引っ越す人も多いし金沢方面へ転出する人も多い。

高校の一年先輩は
「ここは帰りたくても帰って来られん。この家が別荘みたいなもんや」
と酒を飲むと何時も言う。
「定年になっても戻ってこんけど、祭りくらいは一緒に飲もうな」と。
この町を出て行く人々に、ただ頷いてしまう私が居る。

隣町の高校の同級生は
「おまえ、おら町に来いや」という。
「空いている家、貸すぞ」と。
・・・いや、空いている家ならばイッパイ知っているからイイ(笑

従兄弟は「こっちの町であんたの草木染め、広めてくれたらいい」と誘う。私の家からは隣町の役場や病院も近いし、母も妻も隣町の生まれだから親戚も多い。小さなときから隣町へ行くことの方が多かったし、実は私も隣町の高校を卒業したのだった(^^;

う~む。
隣町の財政状況も悪いが、病院もあるし高校はなくなることはないし小学校も近い。この町よりも暮しやすい度合いは高い。私のまちづくりの案も、この町より実現できるかもしれない(^^ゞ
こうして誘われると本気で隣町へ行ったほうが良いような気がしてきた。

ま、この町で色々と提案しても無駄なことも分かっているが、今のところはやるだけやって、どこかで見切りをつける時期が来るような気もするから、その時は、私も先輩のようにココを別荘とでも思って暮しやすい町を探すことにしようか(^^ゞ
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Last updated  Nov 20, 2008 11:01:58 PM
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