旨いお酒をもとめてあちらこちら日記
2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
「ここを右みたいですね」と言う 祝いたいしの声。 おぉ!ここを右ですか?というあちらこちらの心の声・・・まったくぶどう畑も見えない細い道をナビにしたがって右折。カーナビでは住所が検索できなかったため、同じ通りの他の番地を仮に入力しての道中です。(ワイナリーの多くはナビに登録されていないようで、このような方法で探り探りの訪問となります。直前訪問のライテラーも同様に訪問しました)ほどなく丘陵地にさしかかり、一面のぶどう畑の中の一本道を進むと、右側にマリア&セップ・ムスターの看板を発見!レンタカーを止めると右側の大きな家から少女が飛び出してきました。ところがあちらこちら一行を見ると、両手で口を覆い、ひどく驚いた様子で家の中に駆け戻っていきました。あれは、きっと 「お父さん大変!超イケメンがやって来たよ!」と言っていたに違いない。 うん、間違いない。ところが、出てきたお父さんはまった驚いた様子ももなく穏やかな表情。その人がセップ・ムスター氏。「こんな遠いところまでいらしていただき有り難う。それでは先ず畑をご覧ください」まるで以前から訪問の予約を取り付けて訪問したかのような言葉です。しかし、このとき実際はアポなし訪問です。ワイナリーと畑だけでもちょっと見れれば良いなという軽い気持ちでの訪問でしたが、ムスター氏の懐の深さに感無量です。ワイナリーからすぐ近くの畑を歩きながら 「どこから来たの」 「日本からか、ナカハマ(中濱)は知っているか?一週間後にここに来る予定だよ」 「この前もメキシコから来た人がいたよ。こんな辺鄙なところだけど、 世界中から人が来てくれるなんて嬉しいね」畑の右側に積み重ねてある木材を指さし 「この木は森の中で多くの恵みをもたらし数十年を生き、 その後支柱としてぶどうの枝を数十年支え、 最後は暖炉の中で僕らを暖めてくれるんだ」畑ではちょうど除草の作業中。トラクター(?)に除草用アタッチメントを取り付けたような作業車で斜面を登り降りしながら草刈りをしています。 「斜面が急なので特殊なタイヤを使用し、さらに空気圧を下げて使っているんだ」 「時々すごい音がするだろう?あれは刃がオポックと言う岩にあたっているんだ」 「草は全部刈ってしまわずにこのくらい(数センチ)残すことが重要だ、そこからまた芽が出るので」さらには、畑の土を掘って見せてくれるという。自宅に戻りスコップを持って戻ってきて、畑の土に突き刺した。スッと入るスコップ。力を入れるとポコッと土が持ち上がった。 「このようにいろいろな草が共生していることが重要だ」 「土の中にはミミズが見えるだろう、これも重要なことだ」 「ほらこれがオポックという岩だ」表土を取り除いた穴の中からスレートのような石を数個取り出した。オポックは昔の海に体積した泥が圧搾されて層状になったもろい岩の事で、この地域に特有の土壌。 「オポックは畑の斜面の上の方に多く存在している。 そのため私は畑の上部のみのブドウ使用したワイン(フォン・オポーク)を造っている。 そのワインからは独特なミネラル感が感じられる」 「オポックは太陽の熱をためてくれる。この後天気予報では寒い雨が続く予報だが、 そんな時にためこんだ熱で畑を暖めてくれるんだ」掘り起こした土を大事そうにもとに戻し、その後はワイナリーを案内してくれた。ワイナリーの庭でこれから畑作業に向かう一団を遭遇。この時期はぶどうの枝の誘因作業で忙しいらしい。その中の一人の女性を「私の妻です」と紹介してくれた。握手したその細い手は、温かった。ムスターでは醸造にステンレスタンクは使わないという、自然な素材である木の樽を使用し、その中でワインが育つのを待ち、ワインが良い状態になった時に樽から出す。そのタイミングは樽の中のワイン次第とのこと。最後はワインのテイステイング。残念ながら土の中で熟成し陶器の容器に入った「エルデ」というワインは在庫がないとのことで試飲することが出来なかったが、他のワインをいろいろ試飲。が、旅の疲れなのか、それとも試飲という飲み方では本質が分かりずらいのか、あちらこちらは超不調。味わいが取れないこと甚だしい。祝いたいしが、せっかくなので何か買っていきましょうと言うが、すごく悩んであちらこちらが選んだ1本がこちら。◆オーストリア・シュタイヤーの赤ワインロートヴァイン[2008]セップ・ムスターRotwein/Weingut Sepp & Maria Muster【ワイン 通販 シーザーワインカンパニー】ムスター氏、少し驚いた表情を見せた。彼の造るワインは、独特の自然派らしい少しくぐもった質感と旨み感がある白ワイン、オレンジワインのような手法で作られたワイン、土中熟成のワインなどが有名なのであった。ムスター氏はあちらこちらが選んだワインをセラーから持ってきてこう言った。 「これは私のワインの中で一番好きなワインなんだ」一週間後ウィーンで行われたワインイベントVieVinumでもあちらこちらが選んだワインの事を覚えていてくれて、同じことを言っていたので、多分本心なのだと思う。「Rotwein」(赤ワイン)というそっけないその名前後で気づいたのだが、品種はブラウフレンキッシュ、ブラウアーヴィルトバッハー、ツヴァイゲルトの3種類。オーストリアの赤ワイン品種としてどこにでも顔を出すツヴァイゲルトは良いとして、ブラウアーヴィルトバッハーはムスターのある南シュタイヤーマルクではなく西シュタイヤーマルクのロゼ品種として知られるブドウ。ブラウフレンキッシュはほとんどブルゲンラントとカルヌントゥム地方だけで栽培されている品種であり、この3種のブレンドは極めて珍しい(というか他に知らない)なぜこの3種類でワインを造っているのだろう。次に会う機会があればぜひ聞いてみたいと思う。 次回は、ブッシェンシャンク「ドライジーベナー・シュタムハウス」に宿泊したもようなどを書く予定。こうご期待!
December 31, 2014
コメント(0)