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最低1か月に一度は何か書きたいと思ってるうちに、あさって、あっという間の5月という事で、何か書こう!いいことを書きたいのだが、相変わらずいい事は余り無い。つい最近もギアーピン(地上で間違ってギアーを上げても上がらないようにするピン差し込むものだが、翌朝飛ばす前に整備さんが必ず抜いて操縦席にあるボックスにしまうもの)をしたまま離陸し、当然脚が上がらないから、ATB(エアーターンバックの略字)した事例があった。もう一つ、伊丹に向かって降下を開始しようとした飛行機が、他の指示が混ざっていたのだが内容を勘違いして、31000ftから降下を開始しちゃったという事例。こういった事例をインシデントと呼んでいるが、なかなか止まらない。これはこれで人間だからミスは必ずあると思うし、二つの事例でも特に大きな問題にはなっていないのだが、こと審査できちんとレベルを保っているかという事になると、我々にも大いにかかわってくる事なのだ。国としては、会社の安全の要である担当の査察がきちんと見際目を行い、少しでも疑義のある人間は絶対に通してはならないということをちゃんとやっているか?ということに疑問がもってかかってくる。確かにその通りだが、厳しい訓練を経て一人前になった後さまざまな状況で飛ばしている時に、ある条件が重なると、どんな優秀な人でもミスをする可能性があるということを石頭の運航課の審査官には、なかなか分かってもらえない。それは、その時の管制の混み具合、同じような便名だったり、チェックリストの不具合だったり、プロシージャーと呼ぶ手順だったり、AOMと呼ぶ各飛行機の手引きの表現方法だったり、何か訳がある。アメリカでは、次に同じミスを起こさないよう、徹底的に原因追求が行われ、改善されるが、日本では相変わらず、個人のミスを追及するという手法がとられることが多い。航空局が合格レベルに無い人を選別しきれていないという目で我々査察を見ているというのが分かる時に、この仕事をしている辛さを味わう。
2011.04.29
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