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超わたくしごとなので、記すかどうか迷ったのですが…。ブログも長くやっていると、どうしても「人生」の重要場面と交差しなければならないようなので。正直なところを書きます。実はさきごろ、父が遠い星の彼方に旅立っていってしまいました。ほとんど睡眠の延長線上で、いかにも似つかわしい穏やかな顔をしておりました。父については「DNAの底~」(1)、(2)で少し触れてあります。「我慢強さ」と「柔和」をまっすぐに具現化した人でした。自分にとっては「私を全肯定してくれる、地球上で唯一無二の人」といったイメージがあります。私が何かしようとすると、いつも強力にサポートしてくれました。他人が勝手なことを言っても、それにはまったく耳を貸さず、私を応援し続けてくれました。その口もとからは、私に対するほめ言葉しか聞いたことがありません。ある意味、特殊な親子(関係)だったのかも知れません。本人たち二人にしか分からない、濃厚な場面がたくさん思い出されます。「心が折れる」というのはなかなかうまい表現だと、この立場になってみて、はじめて痛いくらいに実感しました。けっこうきついものがあります。ブログをどうするのか。今まで通りにやっていくのか、風向きを変えて続けていくのか、それとも小ざっぱりきれいにフェードアウトするのか。この際なので、少し考えてみたいと思います。猶予の時間をいただけたら幸いです<m(__)m>
2009.03.31
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久しぶりに「ベルクール」に寄らせてもらう。雰囲気や味わいなど、前回と同様のレベルをしっかり保持していた。ごく健全に経験値を積んできているのか、接客に余裕のようなものが感じられた。肩肘を張らねばならないフランス料理のそれではなく、あくまで洋食店としてのプチ高雅な方向である。コース内のデザートには、チーズケーキが供された。きわめて清純で清楚。うつむくことしかできない前時代の少女のように控え目で目立たずおとなしい。要するに、本当に本格的に小柄で体積が小さい。これには少し苦笑的な表情をするしかなかった。実際ほぼ一口ですんなりきれいに納まってしまう。価格のしわよせがこのあたりに表出しているのかもしれない。CPとしては依然として高いレベルにある。頑張ってもらいたい。フランス料理屋「レストラン ベルクール」(2008年4月27日OPEN)住 所:市原市西広6-4-4アクセス:市役所通り 297号に突き当たる手前 P(約5台)電話番号:0436-98-4699/営業時間:11:00-14:00/18:00-20:30(LO)/定 休:水曜日/第2、第5火曜日のディナー/客 席:テーブル10卓(可変)/2階に個室あり/利用種別:個人向き/少人数向き/女性向き/グループ向き/料金支払:あと払い/カード対応/メニュー:【ランチ】 コース1260(前菜、メイン、デザート、飲物) コース1380(前菜、スープ、メイン、デザート、飲物) デザート4種盛+400/ おまかせコース2900(前菜、スープ、魚、肉、デザート盛、飲物) 【ディナー】 コース/2100/3500/5200/ 【単品】【前菜】(日によって可変) 若鶏のガランティヌ1260/鰆マリネ1260/サーモンマリネ1260/ 茸のテリーヌ1260/フォアグラの前菜1890/ 【メイン】 鴨もも肉のロースト2100/子羊のロースト2100/本日の魚2100/ 牛サーロインのポワレ2100/イベリコ豚のグリエ2520/ 【飲物】 プレミアムモルツ600/ファインブリュー550/ジントニック550/ ジンバック550/ウオッカトニック550/カシスソーダ550/ ウイスキーソーダ550/コーラ380/ウーロン380/オレンジ380/ ジンジャエール380/ペリエ450/エビアン450/ 【シャンパン】 カステル・ブランデ・ブリュット・ゼロ3500/ロラン・ペリエ3500/ 【ワイン】 ハウスワイン(グラス)350/同(デカンタ)950/ サンタベル・ブルゴーニュ・シャルドネ・レミレイユ2700/ ウィリアム・フェーブル・シャブリ3900/ マルク・ムノー・ブルゴーニュ・ヴェズレー・ブラン4200/ ムルソーレ・ビドゼ・プリュール(2002)14500/シャンボール・ ミュジニィ・レゾビエール・フィリップ・ルクレール(2002)15000/ 評 価:☆☆☆☆☆ (味4.5/量4/サービス4/雰囲気4/CP4.5/駐車場3.5)前掲の「ベルクール」~シャルル・リーズナブル~(2008年4月29日)前掲の「ベルクール」~料理屋の心意気~【再訪】(2008年8月9日)
2009.03.10
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陽当たりのよい窓辺を標準装備している喫茶風レストラン。いかにも南房総らしい大らかな雰囲気にあふれていて、椅子にすわっているにも関わらず、両手を上げて伸びをしたりしてしまう。空が高い。奥行があった。空気の濃厚さがちがう。光の粒子が細かく緻密なような気がする。注文したのはハンバーグ定食。最初に、冷奴、おから、香の物とサイドの品々がやってくる。このあたり、カジュアルで庶民的な店の立ち位置を明示してくれていて、なかなか興味深い。やや時間をおいてから、メイン&ライスがやってきた。ドミグラスは、こちらの想定した通りの艶っぽい濃厚ブラウン。見た目よりあっさりした仕立てで、万人向きに調製してあるかも。サラダがたっぷりと添えられているのは、ベジタブル派としてうれしい限り。バイパスの分岐点入口近くに、さわやか系ライトブルーの外観をさらしているので、けっこう目立つ。 * * * 「ハンバーグ」(思ったよりしっかりした作り。牛のパーセンテージが高いかもしれない。ドライタイプのソースとの相性が抜群だった)「カツカレー」(思ったよりボリュームがある。辛さ方向に振っておらずマイルドそのものな口当たり。じんわりこっくり味わうと、その奥深さにようやく気づく。洋食屋としてのプライドと品格がうかがえる一品)「くり乃木」(くりのき)住 所:南房総市富浦町多田良386アクセス:バイパス沿い 地図参照 P(約10台) 電話番号:0470-33-2987営業時間:11:30-14:30/17:00-19:30/定 休:水曜日/第3木曜日/座 席:カウンター3席/テーブル7卓/利用種別:個人向け/家族向け/グループ向け/料金支払:あと払い/メニュー:【定食】 チキン和風おろし定食950/チキンカツ定食1350/ 黒豚焼肉定食950/黒豚ロースカツ定食1350/ ハンバーグ定食950/和風ハンバーグ定食950/ 帆立貝柱のバター焼定食1850/3色セット1575/ 【カレー】 ポークカレー650/カツカレー850/海老フライカレー1250/ 【パスタ】 さっぱり味の茸スパゲティ850/茸クリームソース850/ 【その他】 ビーフシチュー1050/ビーフシチューライス1260/ ジャンボ海老フライ定食2400/ 【甘味】 モンブラン350/レアチーズケーキ350/ 【飲物】 ビール630/グラスワイン525/コーヒー400/オレンジジュース350/ レモンスカッシュ350/コーラフロ-ト450/コーラ350/ 評 価:☆☆☆☆ (味3.5/量4/サービス3.5/雰囲気4/CP4/駐車場4)
2009.03.06
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お昼どきに「弥塩道」に入った。手前のほうがボックス席で、奥が広間という明快な造り。ボックスは仕切りがしてあって、プライベート感を重視している。7、8種類用意されている昼膳から「鰻丼」をえらんだ。肝心のタレだが、どちらかというと淡白に寄った仕立て。「まったり」や「べったり」からは距離を置いている。蒲焼のほうは、関西風の焼きを思わせる。噛み心地優先のしっかりした焼き加減に調製されていた。米の表面がツヤツヤしている。焚き加減がちょうどよい。サイドに小鉢がいろいろついていて、味や食感のバリエを楽しめるのは、とてもありがたい。いつだったか、サッカーの羽生選手(現:FC東京)のブログを読んでいると、この店のことが記されていて、驚いてしまった。おかみさんとのやりとりも、活写されている。少しだけ入りづらい雰囲気(たぶん、入口の構造によるものではないか)をかもし出しているが。慣れてしまえば、存外敷居は高くない。普通にカジュアルで、適度に格式がある和食屋さんかと思う。メニューが豊富なので、選ぶのに一苦労する。この十数年来、折にふれて利用している。自分の中では、外れのメニューのない(あるいは、極めてすくない)お店として、鮮明に刻印されている。御食事処「弥塩道」(やしおじ)住 所:市原市白塚147-10アクセス:旧道 「小梅」斜向かい P(20台以上)電話番号:0436-21-8402営業時間:11:00-14:00/17:00-21:00/定 休:水曜日/第3木曜日/客 席:テーブル7卓/座敷あり/喫煙自由/利用種別:個人向き/家族向き/グループ向き/宴会向き/料金支払:あと払い/メニュー:【サービスランチ】各1050(日によって可変) 鯵と鮪の刺身/ロースカツ/ハンバーグ/海老フライ/サーモン/ 鶏もも肉のデミグラスソース/ほっけの塩焼/鰻丼/ ※(ライス、味噌汁、小付、果物付) 【昼・夜】【重もの】 鰻重2835/天重1260/ひれかつ重1155/かつ重1050/ 【丼もの】 ロースかつ丼840/ソースかつ丼840/玉子丼630/ 天丼1155/かき揚げ丼892/とろろ丼840/づけ丼997/ いくら丼1155/石狩丼1575/ 【カレー】 カレーライス735/かつカレー892/ハンバーグカレー892/ 海老フライカレー1050/ 【そば・うどん】 かけ525/たぬき556/月見577/山菜630/力735/ 天ぷら1050/鴨南蛮1365/もり525/ざる525/ ごまだれ1050/冷やし天ぷらおろし1050/ 【単品】 刺身盛2100/天ぷら盛1575/かき揚げ892/とんかつ945/ しょうが焼892/ハンバーグ714/海老フライ1050/唐揚840/ さばの塩焼735/まぐろ山かけ714/ライス210/味噌汁210/ おにぎり(3個)525/ちらし寿司2100/ 【飲物】 生ビール577/びんビール525/エビス630/コーラ315/ ジュース315/ウーロン315/ウーロンハイ420/評 価:☆☆☆☆ (味4/量4/サービス4/雰囲気4/CP4/駐車場4)
2009.03.05
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さまざまな試練、紆余曲折を経てきましたが。当ブログも、どうにか無事に50万ヒットを迎えることができました。これは、自分一人ではどうすることもできない数字です。日々の堆積の結果です。訪問してくださったすべての方に、衷心からの感謝を捧げます。「本当に、どうもありがとうございました」子供のころ、クラスで壁新聞を作ったことがあります。それぞれが記事を持ち寄り、ワイワイやりながら何とかまとめていきます。できあがった大判紙を貼りおえたときの達成感や喜びときたら、それは格別なものがありました。その延長線で、ノートを雑誌に見立てて、いろいろなことを書き記すようになりました。日々の雑感、小説もどき、詩、クイズ、4コマ風漫画、小ネタに懸賞などなど。身の回り品をピックアップして、広告にチャレンジしたりしました。企画も執筆も編集も校正も、すべて自分の手でやります。いま思うと、あり得ないくらい幼稚で、ただの落書以下の代物でしかないのですが。雑誌作りのまねごとをして自由に遊んでいました。あのころは本当に楽しかった。もしかするとこのブログも、ノート雑誌をやっていたあのころの幼い夢の切れ端と結びついているのかも知れません。書くことが好きです。苦手ですが、好きです。書くことを筆頭として、とにかく表現することが好きでたまらないのです。食べることより好きなのかも知れません。ごく普通の一般的な「食べ歩き」を期待している方には、素直に頭を下げるしかありません。正直私の視線の先は、そちらに向っていません。「ごめんなさい」この先どうなるのか、自分でもよくわかりませんが。最近では、あまり細かいことにこだわらず、自分の好きなようにやっていくのがベストだと開き直った気持ちでいます。できることなら、この先も今まで通りつきあっていただけたら幸いです。「どうもありがとうございました」<m(__)m>
2009.03.04
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ニューオータニの「ザ・ラウンジ」では、通年で「サンドイッチ&デザートブッフェ」を行っている。月ごとにテーマがあり、それに沿って実施しているのだが、今までは特に意識してこなかった。料理系のテーマが多く、甘味のほうはいつも似たような顔ぶれに落ち着いていた。しかし今回はちがう。イチゴをメインキャストに据え、サブタイトルのほうも妙に力が入っていた。いわく「ホテルdeいちご狩り」。実際に足を運んでみると、たしかにそうやって銘打つだけのことはある。スマッシュヒットと言っていいだろう。スイーツコーナーはあちこちにイチゴが満載に咲き、それこそあふれ返らんばかり。次にあげる品々が、春色を絢爛に演出しあっていた。・ナポレオンパイ・苺プリン・パンナコッタいちごソース・いちご寒天・ムース・ド・フレイズ・苺ショートケーキ・いちごタルト・イチゴジュレ・バジル・ラ・フレイズ・苺ロール・いちごレアチーズケーキ・苺ギモーブ・いちごスムージー・苺プロフィットロール・フレジェおなじみのチョコレートファウンテンの前には、生のいちご粒が用意されていた。これは、好きな人には本当にたまらない品だろう。そのままではもちろん。後付けでケーキに足したり、好きなものにトッピングしたりと。いくらでも自分好みにアレンジできる。世には「何とかフェア」といいながら、実地に赴いてみると名前ばかりで、その主役が主役になってないケースが見受けられる。算盤勘定ばかりが先に立ち、肝心なことをすっかり見失っていたりする。その点このフェアは、全面的にメインを押しだしている。これなら、百人が百人とも満足できるに違いない。逆に、料理系やスナック系が弱くなってしまっているのは、致し方ないところか。ここは一つ、苺とそれらを駆使したスイーツを満喫することで、帳消しにしていただくことにしよう。実際私も、イチゴを味わいつくすことだけに傾注した。イヤというほど味わった。そして味わい尽くした。最初に掲げたタイトルは伊達ではない。そのベリー境に必要不可欠なコンデンスミルクまで、きちっと用意してある。この一例を見ても、下手なイチゴ園以上の「いちご狩り」スポットであることは、疑いようがなかった。 * * *食べ物系3種「オムライス」「菜の花のキッシュ」「クラシックかつサンド」グラスデザート3種「パンナコッタいちごソース」「ムース・ド・フレイズ」「苺プリン」「苺粒」(とちおとめ、紅ほっぺ、ゆめのか、あまおう等。何種類かの銘柄いちごが粒で置いてある。そばにはコーティング用に、チョコレートファウンテンと練乳が用意されていた)「ザ・ラウンジ」住 所:千葉市美浜区ひび野2-2アクセス:ホテルニューオータニ幕張1階 P(約300台/3時間無料) 電話番号:043-299-1847営業時間:10:00-21:00(イベントは15:00-16:30)定 休:無休客 席:テーブル24卓(可変)/利用種別:個人向き/少人数向き/ファミリー向き/女性向き/グループ向き/メニュー:【昼】 サンドイッチ&デザートビュッフェ2800/小学生1575/ (4歳以上)840/ (土日祝は大人3200/小学生1890/4歳以上1050) (※税・サービス料込)評 価:☆☆☆☆ (味4/量5/サービス4/雰囲気4.5/CP4/駐車場5)前掲の「ザ・ラウンジ」~ディスプレイ型のひとつの到達点~ (2006年8月4日)前掲の「ザ・ラウンジ」~ワゴン供出される「スイーツ」という名の小組曲~ (2007年7月30日)前掲の「ザ・ラウンジ」~究極の・あるいは至高の圧巻~ (2008年7月1日)前掲の「ザ・ラウンジ」~ゆったりと・圧巻を味わう~ (2008年8月7日)
2009.03.03
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一つ告白してしまおう。「ハムカツ」というのが、けっこう好きである。「けっこう」というのは、その中にかなりハニカミの気持ちが混入しているのであって、本音のところ「そうとう」と言い切ってしまっても間違いではない。自分の中の「フライ好感度選手権」では常に上位を占め、年に何度かはトップの座についたりする。ごくまれだが、猛烈に食べたくて仕方ないときがある。見た目いかにも貧相。「カツ」といっても名ばかりで、その面影すら見えない。薄さが必須のミラノ風カツレツの更に上をいく。ワイド感や量感などみじんもないし、厚みもない。揚げの下手なものは、クラゲが浮遊するがごとくに波打っていたりする。存在自体マイナーそのもので、裏料理界でしか認知されていない。料理本に載ってない。載っているわけがない。TVの料理番組で登場することも皆無。しかし確かに実存する。スーパーの揚物コーナーでは、アジフライ、イカフライ、メンチカツあたりと同等の価格設定、キャラ設定で並べられていたりする。マイナー王でいながら、今一つ冴えが感じられない。「ハムエッグフライ」や「茄子のひき肉はさみフライ」あたりの格上の超レアものがとなりにくると、たちまち人気を横取りされ、見向きもされなくなる。現に「ハムカツ」好きの私でさえ、簡単にそちらに浮気してしまう。食欲界においては「そそる」「そそられる」というのが重要なムーブメントだと思うが。残念ながら、その方面が決定的に弱い。「ハムカツ」という字を見て、口のなかによだれがジュワーとたまることは難しい。「茄子のひき肉はさみフライ」あたりは、そのへんのポイントをしっかり押さえている。ナスのパフ感、サンドされた挽肉のやわい食感、その間からみっちり沁み出してくるだろう適度な肉汁、口に入れたときの独特のぬめりやらを、きちんとイメージすることができる。正味のところ、そそられる。「カツ」という名称で救われている部分がある。正直その世界の盟主である「トンカツ」氏から言わせれば、これは「カツ」とは呼べない。単なる「ハムフライ」でたくさんだと思われているに違いない。あらゆる局面において、存在感の微弱さが際立っている。それは外食の世界においても例外でなく、これをメニューに入れているお店は本当に数少ない。もしメニューにあれば頼む気満々でいるのだが。なかなかお目にかかれない。一つ情報が入った。「ハムカツカレー」を出しているお店があるという。これはもう飛んでいくしかない。場所はエアロビクスセンターの一画。ホテル「トリニティ」のとなりに位置していた。宿泊用のコテージを改装したお店で、玄関口には居酒屋風情たっぷりな提灯が揺れていたりする。さすがにコテージなので木目ふんだん。大らかといえばそうだし、大雑把といえばその通り。食堂でもレストランでもない。見た目そのままにコテージ居酒屋としか言いようがない。この取りとめのない雰囲気は、実際に行った人にしか分からないだろう。定食としてその名はないが、単品のほうで「ハムカツ」が用意されていた。それをメインにして「ハムカツ定食」を組むこともできるが。ここは初志貫徹で、カレーのほうを注文する。(1~10段階まで辛味を選ぶことができる。中間にしておいた)程なくしてやってきたのは、実際外見では何カレーかわからない、少し不思議な代物だった。サラダ、玉子、福神漬け以外の部分をルーが覆いつくしている。かわいそうに、フライが皮膚呼吸ができないくらいどっぷりと掛かっていた。さっそくド注目のハムカツに行かせてもらう。スーパー的な品物とはまったく異なり、うれしい厚みがある。ボローニャ風で身が赤いタイプ。存分にやわらかくて、普通に美味。ルー本体としてはそれほど辛さは感じなかった。なんともいい難いモンネリした辛さで、シャープさには欠ける。激辛好みの人は、度数を上げて頼まないときついかもしれない。スプーンを大鉈のようにふるい、上から下まで貫通させる。ルー、ハムカツ、ライスという構造的3層をそのままの形で口に投げこむ。…微妙といえば微妙。もったいないと言えばもったいない。とにかく、カツカレーを頬張るときのような(重厚系フライとカレールーが織りなす)スペシャルな充実感はない。カレーのインパクトが強すぎて、ハムカツの良さが削がれてしまっていた。素材そのものからは強烈なる旨味はやってこないながら、それでもどこか自分は肉なんだぞ、自分のルーツは確かに肉なんだぞと遠い彼方から悲しい自己主張してくる練物肉が、上位皇位である「トンカツ」と同様の衣装を身にまとい、ようやく成しとげた果ての理想の御姿。その庶民的な華美から導かれる、しみじみ系の素朴感。やや悲哀を帯びたB級感。ぜったいに噛みきれないということが起きない、安価で平滑なる噛み心地。同時に、肉質や厚みやボリュームでごまかせない、コロモの良し悪しがストレートに表出する切迫した現場。これを食するとき、自然にくりひろげられるだろうそういう美点や美状況が、何ひとつ叶えられていなかった。ほとんど自らは発汗しない、したとしても微弱で微量にしか絞りだすことができない「ハム」という素材の決定的な弱点が、そこにしかと表出されていた。一品として考えると、どうしてもプライス面で疑問符がついてしまう。CP的に感心できない。それでも勇気をもってこのメニューを出してくれていることは、どれだけ感謝してもしたりない。この点は素直に認めておこう。ふるさと茶屋「梵」(ぼん)住 所:長生郡長柄町上野526-8アクセス:「トリニティ書斎」となり 地図参照 P(無) 電話番号:0475-35-4283営業時間:10:00-22:00/定 休:不定休座 席:テーブル9卓以上/利用種別:個人向け/家族向け/グループ向け/仲間向け/料金支払:あと払い/メニュー:【カレー】 ビーフカレー870/チキンカレー800/コロッケカレー960/ ハムカツカレー960/いかかつカレー960/ドライカレー920/ スペシャルカツカレー1260/海老フライカレー1000/ カツカレー1100/ 【ラーメン類】 醤油ラーメン650/野菜ラーメン780/味噌ラーメン800/ 【そば類】 ざるそば600/ざるうどん600/煮込みそば800/山菜そば800/ 【その他】 炒飯920/特製焼きそば700/親子丼850/肉野菜炒め定食820/ 【おつまみ】 鶏の唐揚780/枝豆580/ゆで落花生600/ピリ辛ソーセージ780/ チーズ580/たこの唐揚700/ポテトフライ550/コロッケ500/ メンチカツ600/串かつ500/野菜サラダ500/手羽先550/ 【デザート】 あんみつ400/クリームあんみつ500/アイスクリーム400/ 【飲物】 生ビール550/びんビール600/冷酒700/コーヒー350/紅茶350/ コーラ400/オレンジジュース400/ウーロン茶350/評 価:☆☆☆☆ (味3/量4/サービス3.5/雰囲気3/CP3.5/駐車場1)
2009.03.02
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