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「無敵看板娘」は少年チャンピオンに掲載された漫画です。全17巻完結後すぐに「無敵看板娘N」として現在も連載中。今や週刊チャンピオンの看板作品のひとつです。この作品、現在深夜枠でアニメ化され放送中です。(作品の内容が全く判らない(暗黒ファンタジーにみえる)OPが面白い。)主人公はラーメン屋の出前持ちである鬼丸美輝。彼女が「鬼丸流葬兵術」を駆使し周囲に住む困った連中と拳で決着をつけていく・・格闘ドタバタコメディ漫画です。本作品は2002年からの連載で5年目なのですがこの世界では現実とは異なる戦隊番組が放送されています。順に2002「環境戦隊エコレンジャー」2003「侍戦隊ブシレンジャー」2004「超空戦隊スターレンジャー」2005「神聖戦隊ブツレンジャー」2006「海洋戦隊シーレンジャー」の5作品。毎年作品の特徴が違い年に何回かは戦隊をねたにしたエピソードが描かれます。作品各々がエコレンジャーはリーダーが緑とかシーレンジャーは全員青とか結構面白い特徴づけをされています。美輝の隣りの八百屋である太田さんは作品中数少ない常識人のツッコミ役として登場しながら重度の戦隊マニアでしばしば(というか毎年なんどか)戦隊にからむ尋常ならぬ騒ぎを起こすことになります。今回のアニメの中では「スターレンジャー」が放送中。これはOPにも出ている月光将軍ヘルズバニーが登場する戦隊です。第15話「確かに奴は最強に見えた」において太田は正義の戦隊よりもこの魅力的な悪の権化ヘルズバニーが好きになり正義を愛する心と悪に魅かれる心の中で引き裂かれ二重人格者になってしまいます。・・・・でも敵の怪人の方を好きになるというのはそんなに異常なことなんでしょうかね・・。また第16話「悪者がやってきた」においては美樹の向かいのパン屋めぐみが客寄せでヘルズバニーのコスプレをしていて手術前の子供を勇気づけるため病院に行くはめになります。そこに本物のヘルズバニーを演じているアクション俳優秋吉冬美が絡んでというお話です。ヘルズバニーは作中どんどん人気を増してゆき最後には・・・なのですがアニメはそこまで描いてくれるのか?期待しつつ見守りたいと思います。各戦隊絡みのエピソードは・・全17巻のコミックを読んでいただきたいなあということで・・。最近の原作では太田はシーレンジャーカードのコンプリのためシーレンジャースナックの箱買いを繰り返しています・・。この辺・・・人のことはいえないなあ・・。↓「無敵看板娘」はBIGLOBEストリームで無料配信中です。毎週火曜更新なので要チェックかと。http://broadband.biglobe.ne.jp/program/index_onimaru.html
2006.09.02
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幻のヒーローが復活、で話題のDVD「昭和の情景」を観た。昭和30-40年の仙台のさまざまな記録映像集で仙台という街に思い入れのある人は楽しめるDVDだと思う。音楽・冬木透、ナレーション・矢島正明、という昭和40年代的に豪華作りは作り手の趣味が色濃く感じられる。せんだいCM特捜隊による分厚いブックレットはウルトラセブンの話(蒸発都市は仙台の卸町・・・とか)に脱線する少々偏った内容になっていて好感がもてるようなそうでないような・・・。噴水ジュース販売機オアシスの図面が載ってたり東北大博覧会の怪獣ブリゴンの写真もみられるのでそれはそれでイイ。さて問題の「突撃!ヒューマン!!」の映像。バリハイセンター及び百貨店エンドーチェーンにおけるふたつの「突撃!ヒューマン!!」ショーの映像が収録されている。映像そのものはヒューマンが戦闘員や怪獣と戦っている幾つかのシーンをたまたまそこにいた方が8ミリで録画していたものなのでヒューマンサインを回したりヒューマンが飛んできたりするわけではない(いや、百貨店の屋上なのでもとからないと思う)。エンドーチェーン版では・フラッシャーブラックマスク(後期の戦闘員、ですな)・メガヘルツ・インパルスが登場する。特異なデザインであるインパルスの背中の形状がはっきりわかるのとボリュームある最後の怪獣インパルスのまだ綺麗な姿が確認出来るのは貴重。ヒューマンの怪獣たちはのちに「行け!グリーンマン」に登場しているのだけれどすっかり形状がかわってしまったものが多い。思うにこういう怪獣ショーを巡業してグリーンマンで再登場、みたいな流れなんだろうね・・・。なので番組終了直後の綺麗な状態の2怪獣が確認できるのは素晴らしい。誰かヒューマン怪獣とグリーンマン怪獣のBEFOR AFTERを比較してくれないかなあ・・凄く読みたい・・。問題はバリハイセンター版。まずヒューマンがベルトをなくしている。・・・ベルトがないライダーは変身不可だがヒューマンのはなくて大丈夫なのか?登場する敵はレッドアイフラッシャーが3人程。こちらはたすきをしていない。フラッシャーは青とか赤とかクィーンとかたすきの色違いとかがあるけど決めごとあったのかなあ・・。まあ、ベルトはいいのだけど(よくないような気もするけど)一番の問題は敵の怪獣・・・どうみてもキノコな他所の悪の怪人な方が紛れこんでおられます・・。このヒューマン対キノコの人の異作品間交流対決がこのDVD一番の見どころかもしれない。このDVDまだ他に八木山ベニーランドの「宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン」ショーなどの映像も収録されている。モッグス(だよね・・自信がない)、ギラギンド、サタンキング(注:見直したら白いひげとかあるのでテングドン)が登場。仲良く並んでなぜかタイガーマスクらしい虎の絵が描かれた色紙にサインするゴリとスペクトルマン、というのが牧歌的でいい光景だ。以下、追記再度確認したところエンドテロップにもあるのだがこのアトラク8ミリ映像には上記の3つ以外に以下のものも収録されている。・南光団地でのスペクトルマンショーゴリ、赤い鎧のラー、クルマニクラス、ダストマン、オロチっぽい人(誰か教えてください)・西花苑の帰ってきたウルトラマンショーレッドキラー(本編流用か?)、サドラ、ウー、エレキングいずれも短いがちょっと興趣がわく映像である。こういう昔の怪獣ショーの映像集がとても観たくなった。ウルトラ関係のやつはニュース映像みたいのをオマケDVDなどで見かけるけれど他の作品の分もないのかしらん・・・。
2010.01.22
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嘘つきやっちゃんと呼ばれるやすお少年は超獣キングガッパーが屋敷のプールになるのを見るも信じてもらえない。北斗はやすおのいったことが本当ならプールへ飛び込むと約束する・・。評判の悪いTACと信用してもらえないやすお少年「プールで泳いだ友達やお姉ちゃんのへそがなくなったんだ」その言葉にやすおの姉(中学生くらい?)のへそを確認する羽目になった北斗。その話を聞いて山中は「そんなことばかりやってるからTACは評判がわるくなるんだ」と怒鳴りさらに「子供に甘すぎる」と追い討ちをかける。前からいってますが・・・もし一般に評判が悪いならその原因はあんただ、あんた。信じてもらえない少年に気持ちをはせる北斗の悲しそうな顔が印象的です。ヤプールの作戦へそをとられるとヤプールの命令をきくカッパ人間(何なんでしょう?)になるとか家に住んでいた老夫婦がアンドロイドで・・とかなんとかがあって、約束だからとプールに飛び込む北斗。北斗が中学の頃山で遭難した時に約束を守って自分たちを何日間も捜してくれた人の話をするのですがここは北斗の優しさの原点となったであろういい話です。今回唯一の見所でしょう。しかし・・嘘じゃなかったらプールに飛び込むという意味不明な約束をするのは・・分別がないぞ北斗。しかし全てそれは北斗をプールへもぐらせるためのヤプールの企みだった。(えーつ!)プールを頭に持つキングガッパーが登場、北斗は人質になってしまう。なんて回りくどい上に意味不明の作戦なんだ!!勿論、当然のように夕子が水中へ、ウルトラタッチが行われエースが登場です。だから・・意味ねえだろう、ヤプール・・。ヤプールは侵略開始から初めての日本の夏の暑さで頭をやられていたのかもしれません。キングガッパー頭にプールがある河童・・。キワモノ超獣キングガッパー、もう今回のヤプールの作戦同様、まともにつきあっていられない馬鹿馬鹿しい超獣です。頭の水を吸い上げられバーチカルギロチンで真っ二つ。敢ていうならこのみごとな真っ二つぶりが見所でしょうかね・・。作り手もヤプールも暑気あたりな大変困った河童騒動の一幕はこれにて・・。
2006.09.26
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「サンダー2段変身」はサンダーマスクが一度等身大に変身してそれから再び巨大化する、という変身方法である。 二段階の変身というと『イナズマン』のサナギマン→イナズマンのような姿かたちが異なるものが思い浮かぶが等身大と40mへの2段階の変身というのは何故設定されたのであろうか。 当時の『TVガイド』に掲載された日本テレビ側の森田義一プロデューサーの発言を読むとその理由がよくわかる。 『サンダーマスク』が企画された当時は第二期怪獣ブームのまっ只中にあった。『スペクトルマン』、『帰ってきたウルトラマン』に始まった怪獣ブームは『仮面ライダー』の登場によって等身大ヒーローを中心とした「変身ブーム」へと変質しつつある。 森田の言葉によると「アッと驚くような奇抜なアイディア、奇妙奇天烈な怪獣、高等化した変身を考え出さなければしょぼくれた番組になってしまう」とある。 『サンダーマスク』の企画そのものは72年の3月に始まっている。「亜流でないこと」を合言葉にアイディアが練られ、例えば高速道路にタイヤを転がすという発想から奇抜なフォルムを持つタイヤーマが生まれるなどの試行錯誤が繰り返された。 二段変身は当時の特撮番組が巨大ヒーローから等身大ヒーローへのシフトしつつある状況から生まれたものである。 等身大ヒーローと巨大ヒーローの問題点を森田は以下のように分析している。 1.「等身大だとスピード感はあるが迫力に欠ける」2.「巨大化すると迫力はあってもスピード感に乏しい」 『仮面ライダー』には路線変更でライダーが巨大化する話があったというのを聞いたことがあるがこの企画の時点で『仮面ライダー』は丁度2号編の終わりであり劇場版『仮面ライダー対ショッカー』がヒットしている時期にあたる。 サンダーマスクは二段階の変身をすることで等身大のスピードあるアクションと巨大ヒーローの迫力を両立させようとした試行錯誤の中で生まれたものなのである。 そのような思惑からうまれた2段変身だが劇中では効果的に使われたのだろうか? 魔王デカンダという等身大の幹部やその分身を出すことで等身大→巨大化の流れは一応あったもののサンダーマスクはやはり巨大ヒーローの印象が強い(現在見られない話数ではどうなのだろう。第11話「魔獣たちの待ち伏せだ」などは等身大の魔獣が登場するので見せ場も多いようだが・・)。しかしながらこの二段変身の段階を追った流れは最終回のトカゲラス・デカンダ(と分身)→鉄人13号・ベムキングの後半Bパートだけで等身大怪人・巨大怪獣を合わせて4体倒す展開まで貫徹されているようにも見受けられる。 後半、デカンダの分身が戦闘員よろしく登場するのもこの設定を強化するためだったと思われる。 この2段変身の発想は間違っていたか、いなかったか。それは『秘密戦隊ゴレンジャー』『ジャッカー電撃隊』を経て『スパイダーマン』を挟みつつ『バトルフィーバーJ』に始まる戦隊シリーズがその着眼点が正しかったことを証明しているのではないだろうか。スーパー戦隊シリーズが作品と玩具の商品展開において成功を収め2011年で35周年を迎える国内最大にして最長の特撮シリーズになったのは「等身大→巨大ロボ戦」という等身大特撮と巨大特撮の融合なしでは成立しなかった。『サンダーマスク』の目論みが早すぎた挑戦だったと思われて残念でならない。何故か大量に販売されたサンダーマスクの大小様々なパチモノソフビやグッズ展開、それに反して秀逸なデザインでありながら一切発売されなかった魔獣たちのソフビ、という商品展開も含めて。
2011.05.02
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↑押して下さい。ジャイアント仮面ですねー。昭和40年代の特撮が一望。渋い選曲がよいです。怪奇大作戦もいいですね「シルバー仮面」は71年11月28日-72年5月21日の間TBS系列で日曜夜7時から26回が放送された第二期怪獣ブームの作品です。当時は「帰ってきたウルトラマン」「仮面ライダー」とブームのメイン作品が既に放送中でした。フジテレビ系のミラーマンが同じ時間枠で1週遅れで始まることになります。シルバー仮面は以前、放送当時のおかしな宇宙人の性格設定を「シルバー仮面と美味しい宇宙人」 として紹介させていただきましたね。日曜7時の放送枠、スタッフがウルトラシリーズ関った実相寺、上原、佐々木、市川ら一癖ある豪華な面々がそろい、その円谷の「ミラーマン」の裏番組となった円谷・ウルトラと因縁深い作品です。父を宇宙人に殺された春日兄弟が残された光子ロケットのエンジンの秘密を求めて知り合いの科学者を尋ねて歩くというロードムービーな設定は当時のニューシネマの影響がつよく感じられますね。シルバー仮面は等身大で銀(灰色)のタイツに白いつなぎのタンクトップ姿で鉄仮面を被ったような容姿で口が露出しています。(うーん、説明文にすると変態っぽい姿だな、シルバー仮面) ↑悪くないよシルバー仮面全26話の内10話までがこの等身大編、11話以降がタイトルを「シルバー仮面ジャイアント」と変更して巨大ヒーローものになります。出演は春日5兄弟に亀石征一郎(33)、柴俊夫(23)、篠田三郎(22)、夏純子(21)、松尾ジーナ。(年齢は71年当時の俳優の実年齢です)亀石さんは東映の俳優でテレビ時代劇で悪役の印象の強い方ですね。柴さんは本作の前に「ゴジラ対ヘドラ」に出演されてました。篠田さんはいうまでもなくウルトラマンタロウですがもともと大映の俳優でガメラにも出てたりします。高林陽一監督の「金閣寺」で悩む主人公が印象的(柴俊夫も共演)。後の俳優活動も順調な「スーパーマン症候群」に罹らなかった方ですね。夏純子さんはアダルトな印象で「どてらい男」の転落の人生を辿る姿にどきどきした覚えがあります。松尾ジーナさんモデル出身で今見てもかわいい方ですね。シルバー仮面の途中降板以降消息不明だったりします。第1話「ふるさとは地球」(チグリス星人登場、監督:実相寺昭雄、脚本:佐々木守)はいきなり真っ暗闇で家が燃え、父を失うところから始まります。シルバー仮面はお父さんが次男の光二に与えた「銀の力」という設定なのですが・・息子を極秘に改造しちゃあかん・・お父さんを殺したのはロケットエンジンの秘密を狙ったチグリス星人(猫背の直立した豹のような姿インパクト強し)の仕業だったわけでシルバー仮面と対決。星人は腕から出す炎が自分に引火するというコントのような事態の末転げまわったあげく炎上します。わーぬいぐるみそのまま燃え上がってますね。このあとさらに炎上して爆発します。今回は燃える星人になんか食われた感じでした・・第2話地球人は宇宙の敵(キルギス星人登場監督:実相寺昭雄、脚本:佐々木守 )「地球人は国どうしで戦争し国を盗んだ今度は宇宙を盗もうとしている」と主張するギルギス星人が兄弟の行った村に毒ガスを撒き散らし、それがもとで兄弟は村人から文字通り石もて追われる・・。シルバー仮面らしいシリアスな話なのですが、ギルギス星人の行動がどうも・・。地球人に化けて笑いながらガスを撒き、追いかけられて村のはずれに宙吊りになることで兄弟をおびき出すというまわりくどい作戦もどうかと思いますが ひょひょよーんと叫びながら走り回りガスを撒いて鶏やお地蔵様を原色に染めるという愉快犯的な行動が理解できない・・。ギルギス星人が載っている文献(宇宙人図鑑だよこれ)欲しいなあ。第3話父は炎の中に(シャイン星人登場、監督:山際永三、脚本:上原正三 )また真っ暗な画面が続きます。自宅に戻った兄弟をまちうける星人・・。氷っぽいシャイン星人は火を体中から噴出しながら死にます。第4話はてしなき旅(ピューマ星人登場監督:山際永三、脚本:市川森一 )兄弟愛に飢えてホームドラマを観るあの星人 登場です(勿論そんな描写はない)父を尊敬していたという湯浅博士を訪れた兄弟。しかし博士の幼い娘が星人にさらわれてしまう。兄弟は娘を助け出すも博士は資料を全て燃やし兄弟への助力を拒む・・。ピューマ星人のドジっぷりは兎も角シリアスで重厚なそして救われない話になっています。第5話明日のひとみは・・・・・(ジュリー星人登場監督:樋口弘美、脚本:市川森一 )はるかを好きになり兄弟に協力したばかりに星人の犠牲になる三浦(東野英心、ZATの副隊長というかあばれはっちゃくの親父というか・・)の悲劇。三浦の恋情が切なくその最期も哀しい。ジュリー星人は胸に目があるというか女の人が裸にボディペィンティングしたかのようなデザインが面白いなあ。第6話さすらいびとの荒野(ゴルゴン星人登場監督:樋口弘美、脚本:上原正三 )「莫大な金を払えば」とロケットを金の力で買おうとするゴルゴン星人というのが宇宙人らしくなくて凄い。博士が佐々木いさおで妹が南沙織。なぜか妹は「私東京へ出て歌手を目指します」と言って歌を歌うシーンが・・。と書いたらと異様にシュールですが人気アイドルが出演したサービスなのですよね。第7話青春の輝き(キマイラ星人登場、監督:大木淳、脚本:上原正三 )キマイラ星人によりひとみが失明・・責任を感じた光三は単身キマイラ星人と対決する。キマイラ星人とシルバー仮面が商店街でジロジロみられながら小さくなって地味におっかけをする部分ばかり印象に残ります。第8話冷血星人の呼び声(ソロモン星人登場、監督:大木淳、脚本:石堂淑郎 )兄弟に関ったために恋人が宇宙人と同化してしまう悲劇(こればっかり・・)。博士役に特撮ではエースの「三億年超獣出現」の栗虫太郎の怪演が印象的な清水紘治。ソロモン星人は子どもが着ぐるみにはいってなおかつチャックがあいてるのですが凍っている設定のアイスクリームみたいな姿は見た感じ怖いですね。第9話見知らぬ街に追われて(ドミノ星人登場、監督:佐藤静夫、脚本:市川森一 )余り辛い旅に兄弟がとうとうキレてしまった?ギャングみたいに行く先々で機関銃をぶっ放し殺しまくる姿が妙に爽快ですね。もちろんドミノ星人の陰謀なのですが兄弟は警察に追い詰められていきます。ラストに登場するドミノ星人の姿に刑事は自分で見たことを否定するという・・通常の怪獣ものには無い不条理な面白さがあります。↑なんか水を得た魚というか活き活きしてるひとみさんですが・・。第10話燃える地平線(タイタン星人登場、監督:佐藤静夫、脚本:上原正三)前作に続くアクションの多い話で宇宙人軍団(人間の姿ですが)と兄弟の応酬で面白くみせます。でこの話のラストで突然エンジンが見つかってしまいます・・。ああ兄弟に今までの苦難の旅は・・それより今まで犠牲になった人のこと考えると・・。お父さんのバカーと叫びたくなるのは私だけでしょうか。次回から旗をアポロ月面着陸の如く立てるヘンなジャンボ星人とジャイアンツ仮面(野球ファンの森山周一郎はナレーションを読み間違えたか?ジャイアント仮面ですね)の対決する「シルバー仮面ジャイアント」になってゆくのです・・。巨大ヒーローものへ路線変更されたわけですね・・。と等身大編を各話を駆け足で紹介してきましたが初期のシルバー仮面の兄弟が行く先々で出会う人々とのふれあいや迫害を描いたロードムービーとしてみるとこれらの話は今見ても結構面白いですね。不条理な「見知らぬ街に追われて」や人間関係がこわれてゆく「はてしなき旅」、恋愛を絡めた悲劇「明日のひとみは」や「冷血星人の叫び声」などがお薦めです。しかしこの作品ヒーローものとして「ミラーマン」の裏番組としてはどうなのでしょうか。毎回毎回が暗い画面、暗いドラマでは日曜のお茶の間には不適だったでしょう。たとえるなら毎週が「ノンマルトの使者」とか「呪いの壺」なウルトラマンシリーズは辛かろうて、なわけですよね。シルバー仮面の地味で口が露出した姿はやはり当時でもアナクロであり、シルバー仮面の必殺技が敵を倒すという(スペシューム光線とかライダーキックとか)ヒーローものの決まりごとが抜けているのも問題だったでしょう。実際作り手による路線変更後はサブタイトルまで必殺技のオンパレード(これはこれでやりすぎ・・)になります。リアルタイムで見ていた子どもとしてはシルバー仮面のジャイアント化は歓迎でした。路線変更したとはいえ口が銀になりカッコよくなったし怪獣はちょっとマニアックで個性的な感じがあり面白いというのが実感で最終回まで見てしまいましたね。最終回では完成した光子ロケットで兄弟は30年かかるアンドロメダへの旅にでます。30年・・2001年ですからアンドロメダには数年前に着いてるんですね・・。ただ、今にして思えば、悪夢のような地獄巡りの行き着く果てもみたかったような気もしています。あのまま旅が続いていたらどうなっていたのでしょうか・・。ファミリー劇場で放送開始なので興味のある方は是非ともごらんになってくださいね。
2006.05.14
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「Dororonえん魔くん メ~ラめら」のアニメ化に際し角川から発売された「ドロロンえん魔くん(完全愛蔵版)」。 全1巻で558ページの極厚B6判サイズ、1400円。 若木書房コミックメイトから何回も単行本化されたえん魔くんだが帯にある通り「永井豪渾身の完全版・激大幅加筆修正」が今回の売りだ。 どこが激大幅加筆修正されたのか個人的に興味があるので以下に検証してみよう。 今回比較に使うのは若木書房コミックメイト版のカバー変更版(以下若木版)。タイトル前には今回の単行本の収録順に番号を付した。 他の版が手元にないので完全な比較にはなっていない。MF版が扉絵も多く再現してあるらしいので本来そちらで比較すべきなのかもしれない。 また見落としもあると思うのでお気づきの方はご教示、ご指摘いただければ嬉しいです。 表紙カバー 若木版3巻のP204に掲載の絵。おそらく表紙画のひとつと思われるが詳細不明。3P 「1.えん魔くん出陣の巻」。扉絵は若木版と同じ。10P 閻魔大王が叫ぶ顔のアップに続くコマ、 足のついた食台の画が集合する妖怪のアップ2コマに変更。 合わせて「南こうせつ風に叫ぶ」のキャプションがなくなる。12P 妖怪6匹が大王の前に控える1ページ大ゴマ描きおろし37P 地上に向かうえん魔、雪子姫、カパエルの1P大コマ、えん魔、雪子姫の顔を修正。38P 閻魔大王がえん魔を見送る2コマ、1Pを追加。未収録か描き下ろしか迷うところ。39P 「2.妖怪ヘビ壺の巻」、単行品未収録の扉絵のえん魔、雪子姫の顔を修正。49P ダラキュラと対峙する妖怪パトロール3人のうち雪子姫のみ顔を修正。55P 「ゆくぞカパエル!!雪子姫!!」「はいな あんさん!!」「おっけー!!」の一枚画のえん魔くん、雪子姫の顔描き直し、足の裏にトーン 「はいな あんさん!!」は当時まだ連載中だった「男ドアホウ甲子園」の甲子園の恋女房、豆タンの台詞から・・・だよね。66-67P ヘビ壺の蛇に苦戦する雪子姫の顔をそれぞれ修正。83P 氷を溶かすえん魔くんに続くコマ、従来は第3話「そうはとんやがイカの足の巻」のタイトルがはいっていたのを削除。 悲鳴と雪子姫の「いやーん えん魔くんのエッチ-!!ダメーツ!」の台詞を追加84P えん魔くんを凍った蛇で殴る雪子姫の1P大ゴマ、描き下ろし85P 「3.そうはとんやがイカの足の巻」扉絵。若木版2巻巻末、P203にイカを口に咥えていない画が収録87-88P 地獄へ変えるえん魔くんを追う雪子姫、のあと2P描き下ろし。ゲソーにスカートをめくられ襲われる雪子姫97P ワルターゲソーと対峙するえん魔くん。ゲソーの目の周りを墨塗り。えん魔くんの顔3コマ修正98P えん魔くんの顔修正、ゲソーの顔にトーン99-101P えん魔妖力火炎車でゲソーを倒すくだり従来の2Pを完全に描き下ろして3Pに。103P 「4.眠りが誘う妖魔の宴の宴」、扉絵を収録、えん魔くんのみ顔を修正。(何故か雪子姫は直してない)139P 雪子姫が氷の妖術で妖怪を倒す1P大ゴマ描き下ろし143P 「5.妖怪面食いの巻」の扉絵を収録。修正はない159P 「6.妖怪ハチの巣入道の巻」の扉絵を収録(若木版では2巻巻末に元の絵を掲載)。 シャポ爺を被りマントとステッキを装備した雪子姫、顔や手などを描き直し(個人的には昔の顔が好きなんだケド)。166P 地獄別荘に向かうツトム、この1Pは若木版では未収録。187P 裸で仁王立ちする雪子姫の顔を修正190P ハチに胸を刺される雪子姫の顔を修正208P 「7.妖怪マタサ鬼の巻」の扉絵、雪子姫の顔を修正222P 「8.妖怪でた妖が来たようの巻」は修正はない。239P 「9.妖怪ふくらし子の巻」の扉絵(?)がカット。これについては後述268-270P 「10.ふしだら妖怪けっとばーしの巻」冒頭の3Pを2Pに圧縮。えん魔くんと雪子姫のアップ、トバッチリ先生が蹴られて止まるコマの3コマを削除。 それに伴いトバッチリの台詞を変更318-319P 「11.妖怪猫夢の巻」猫夢に襲われる雪子姫、2P4コマ(1P大ゴマあり)を描きおろし333P 「12.妖怪なだれ小僧」の巻には修正がない348P 「13.妖怪すってん童子の巻」にも修正はないようだ。この回は扉絵もなく若木版そのまま。363P 「14.寒天狗炎天狗」。若木2版ではアイキャッチに使われていた扉絵のえん魔と雪子姫の顔を修正 凧あげの絵なので小学三年生正月号の画じゃなかったか。368P 炎天狗の顔にトーン369P 炎天狗の顔にトーン382-383P 寒天狗と炎天狗、地獄別荘上空で対決の見開き画を描き下ろし392P 炎天狗の顔にトーン453P 「15~20.大妖怪怒黒」その1からその6は大きな修正はない。その3の扉絵、えん魔の顔を修正のみか。527P 「妖怪ふくらし子の巻」の扉絵(単行本ではアイキャッチ的に台詞変更していた…はず)をさらに台詞変更にしてあとがきページに。雪子姫の顔を修正。 尚サンワイドや中公版、MF版に併録された「炎魔地獄」や石川賢版、小山田つとむ版は未収録。「シュルルン雪子姫ちゃん」の出典でもあるわけで石川版は完全収録で単行本化してほしかった・・・。 小山田版+石川版+テレビランドの平松版に後年のハガネ功一版も加えて「ドロロンえん魔くん外伝」、今のタイミングなら出せたんじゃないかしらん。一年生版の真樹村正版も気になるし。 お気づきと思うが今回の完全愛蔵版、何故か従来と収録順が大きく異なっている。 従来は1~6→15~21→7→10→8→11→9→13→12→14の順で収録されていた。今回は記載番号順の収録に変更となり最大の長編「大妖怪怒黒の巻」6話分が最後に置かれている。 もともと少年サンデー版と小学三年生5話分の混載で雑誌掲載分と単行本時の収録が合致しているのか(不勉強なためわかりません・・・こちらもご指摘いただければ) ティストの異なる続編「炎魔地獄」、バイオレンスジャックのエピソード「炎の魔人編」、一応正統な続編の「鬼公子炎魔」(そしてその頭の痛い続編「ケルベロス」・・・あとは短編、永井豪以外によるもの、けっこう仮面のテイストが入った「どろろん艶靡ちゃん」・・・)と続いたえん魔くんだが やはり最初の妖怪退治をしないで雪子姫とHなことばかりしているのがえん魔くんらしい、と今回読み直して再認識。「妖怪猫夢」の回でのえん魔くんのサディストぶりは特筆に値する。 (ただ第3話で百手が「人間を妖怪に変えてどうするつもりだった?」と問われて「今にわかる・・・仲間たちがまたいつの日か」と言い残した伏線はその後返りみらる事はない。 この辺りはアニメ版や「鬼公子炎魔」に活かされていないとはいえないが・・・・。) 今回のアニメ版メ~ラめらは原作(もともとはアニメ企画先行だが)の肝心要な「基本的に無駄で役に立たない」部分(そのままでは映像化出来ない部分であるが)を巧く活かして映像化している点が好ましい。
2011.06.14
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コロコロコミックはゴジラ(84)を含む平成VSシリーズの全てをコミカライズしている。 「ゴジラVSキングギドラ」以降の5作品を手掛けたのが坂井孝行。 坂井の描くコミカライズは最初のキングギドラこそ比較的映画に近いものであったがモスラを恋愛ものにアレンジしたことを皮切りに以降の作品をいずれも大幅なアレンジを加えてコミカライズ化している。 それらはいずれもストーリーについていうならば「映画よりも面白い」作品になっていたと思う。 最早主人公すら別の人物になった「ゴジラVSデストロイア」(95)を最後にゴジラシリーズは一旦終息する。 あまり知られていないがその後の「モスラ」3部作も引き続き坂井孝行の手でコミカライズ化されている。 コロコロコミックの平成ゴジラのコミカライズ作品は全て単行本になっているがこのモスラは何故か単行本化されていない。(注1) 内容的にゴジラ5部作に比べて内容的にひけをとるかとうと決してそんなことはない。このままうもれさせておくのは勿体ない怪獣ジュブナイル漫画の傑作といってよいと思う。 以下に「モスラ3部作」のコミカライズを映画と比較しつつ簡単に紹介してみたい。「モスラ」(96) コロコロコミックSPECIAL96年10月号、12月号掲載 ともに65ページの合計130ページ 6500万年前モスラ軍団対宇宙怪獣デスギドラの凄絶極まる戦いから始まる。 モスラ軍団はデスギドラを封印するがデスギドラは最後に6500万年後の復活を宣言。 デスギドラの不敵な預言が響く地上は勇敢に戦い斃れたモスラたちの数えきれないほどの死体、死体、死体。 1997年、東京。正義漢の少年後藤大樹はエリアス族の妖精モルとロラに出会う。 同じく妖精のベルベラは封印を破壊され復活したデスギドラを家来にして地球を支配しようと企むのだった。 映画版の親子・兄妹の愛情をモスラ母子の愛情、に重ねる展開をあえて外しており登場する人間は大樹少年だけ。 親モスラの眼が見えなくなりそれでも子の幼虫を守るために戦い最後にはデスギドラを蒔き込んで爆死してしまう。デスギドラは冒頭でしゃべるように高い知能を有していて自分を子分扱いにして利用しようとしたベルベラを逆に裏切り使い捨てる狡猾さをみせたりする。そのようなコミカライズの一番の楽しみどころというべきアレンジが多く楽しい。最も大きな違いは北海道がデスギドラのために沈没してしまいドロの海になっているという点であろう。 デスギドラを牛耳るためのエリアスの楯が件のドロの海に沈んでしまったのを大樹が潜ってさがしに行くのが大詰めの見せ場。この後に映画とはさらに異なる展開の壮大なラストが待っている。 大幅なアレンジをゴジラシリーズで見せた坂井にしてはアレンジは控えめだがデスギドラを巡る導入部とラストは むしろ漫画の方が映像以上に派手な見せ場である。特にラストでのデスギドラの最期の描写は映像での封印ではなくデスギドラそのものが巨大な樹木と化してしまう。これは映画のテーマである自然再生を描いた優れた表現になっているのではないだろうか。 「モスラ2 海底の大決戦」 コロコロコミックSPECIAL97年12月号、98年2月号掲載 前篇表紙扉込み64ページ、後編63ページの合計127ページ 映画の「モスラ2」は石垣島の少女・汐里(今をときめく映画女優である満島ひかりがまだ子役時代に出演)と少年達の3人が 海底から浮上したピラミッドの中でニライカナイの秘宝を探す、という冒険活劇もの。ベルベラに唆された密漁者2人(というところがちょっと貧弱だね)に追いかけながらの大冒険とニライカナイを滅ぼしたダガーラとモスラの戦いが絡んでいく。 コミカライズは前作ではアレンジが大人しめだったのに対して色んな点で大幅なアレンジが加えられている。 子供の主人公は汐里が登場せず劇中ではメガネをかけていてやや地味ないたずら好きな渡久地航平が明るくふるまいながらも心の隙間を埋められない少年として主人公に。また密漁者の長瀬淳一は海上警備のバイトをしている大学生に変更されている。 大きな改変は「ニライカナイの秘宝」を巡る少年の叶えたい望みの存在、であろう。映画では子供たちは別に叶えたい願いがあるわけでもなくニライカナイの使い、ゴーゴを巡って事件に巻き込まれていく様とゴーゴへの親愛の情に主眼がおかれているが漫画では航平の願いにこそ主眼がおかれている。 航平の切なく激しい願い。友情を交わしたモスラが傷つき倒れる中で少年は何を願うのか、が物語の肝、であるが未読の方のためにあえて書かないでおこう。 またもうひとつが坂井孝行がゴジラシリーズでも描いていた怪獣に対して人間が抱く感情である。ベルベラが人間を信用しないという理由は映画では明らかにされていない。 しかしコミカライズではダガーラは何故そう呼ばれているかで激しい感情をみせる。映画では3部作を通して明らかにならないベルベラの真意だがここでの彼女の心情は怪獣への慈しみの情に溢れていて哀しい。 かくしてベルベラと航平、どちらが正しかったのかはここでは書かないでおきたい。映画「モスラ2」はどちらかというと傑作とは言い難い作品 であるがコミック版「モスラ2」は傑作揃いの坂井孝行の東宝怪獣コミカライズの中で最も胸を打つ作品であることは間違いないだろう。 ニライカナイがみせる心優しい秘宝の奇跡には誰もが涙するのではないか。機会があれば是非手にして頂きたい少年向けコミカライズの傑作である。 「モスラ3 キングギドラ来襲」 コロコロコミックSPECIAL98年12月号、99年2月号掲載 前篇表紙扉込み63ページ、後編63ページの合計126ページ モスラ3部作の完結編。映画は3人きょうだいと両親、5人家族の長男で登校拒否の少年翔太とエリアスたちの関わり、そして2億年生きて強大な力を得たキングギドラ(子供をエネルギー体に変えてドームに集め食糧としてストックする能力を持つ)との戦いを描いたもの。モスラが強大でかなわないキングギドラを倒すため1億3千年前の白亜紀まで時間遡行しまだ若いキングギドラを倒しに行く、とうアイディアは「ゴジラVSキングギドラ」を思わせるもだがタイムパラドックスの生む歴史変革の描写がアバウトで弱い。モスラの前作までとは違う着ぐるみの表現やシャープな鎧モスラには一見の価値があるかもしれない。 「モスラ3」のコミカライズはどうかというとここでも大きな改変が加えられている。弱虫の少年・翔太は二人暮らしの父親の命が残り僅かであることを知る。翔太は白亜紀へタイムリープして視力を喪ったモスラの眼の代わりになり戦う。映画ではキングギドラが過去の戦いの進行状況で現代で苦しんだり果ては目の前で消滅するというやや問題のある描写なのだがコミカライズ版は並行描写をなくし矛盾を解消している。これによるエリアス三姉妹の劇的な変化がみられてここは特に面白い。「モスラ2」の面白さや感動には及ばないがオリジナルな描写である少年と父親の絆をきっちり描いている部分はとても好ましい。 坂井版「モスラ」3部作がこのまま日の目をみないままなのは勿体なくてならない。何らかの形で読めるような状況にしてほしいのだが・・。 注1)コロコロコミックの単行本としては98年になぜかてんとう虫コミックスから「とんでもとんでモスラ」(ひかわ博一)が発売されている。発売時期は「モスラ3」公開の98年12月。こちらは1~3の期間に相当する3年分のギャグ漫画作品が収録されている。
2011.06.19
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ヤプールは砕け散ったが世界中に降り注いだその破片は新たな厄災を呼ぶことに。赤い雨にうたれたヤプール老人が復活し少年の母親は超獣マザリュースを生む。「大地は母なり。母は創造主なり」超獣の母前回に続き真船禎が監督(脚本は平野一夫と共同)したシュールな映像が連続。赤い雨、青白い夜の画面に象のからあげ、くじらのめざし、蛇を持った鬼女不気味な踊り、噴火する富士山、赤い空。夢か現実か、母親が悪魔に憑かれてしまうという子供にとって最大の悪夢を上手くみせている。母親(岩本多代)が「ケンちゃんは甘えん坊ね」「甘ったれケン坊」というくだりと超獣マザリュースを「なんてかわいいお手手・・」というくだり、母親の優しさと変心が対照をなし恐怖感が強く感じられます。マザリュースは鳴き声が赤ん坊・・、こういうのは生理的にこわいものがあります。「大きくなって地球をふっとばせ」も深く考えると怖い台詞。マザロン人とは何者か?ギロン人(こいつはエージェントらしい)もそうだがヤプールとの関係が今ひとつ不明瞭なマザロン。前回で滅ばなかったヤプール人の一部なのか?この辺は非常に曖昧ですね。ラストであれだけ不安感を盛り上げ確かに不気味ではあるものの、マザロン(ヤプール)の真の目的ははっきりしないままに終わります(ゆえに余計に不気味な話になってるのですが)「ウルトラマン超闘士激伝」における怪僧マザロンはかなりの強敵(さらに饒舌)として描かれておりバキシムを眼力で金縛りにしエースキラーを「昔のオモチャ」と呼ぶところからするとマザロンもまたヤプールであるという解釈がここではされているようです。しかし実際のところはどうなんでしょう。バキシムももとはヤプール人だしなこれ以降の超獣って・・・?マザロンが敗れ老人も泡と化した・・。ここで長き(3年以上)にわたるヤプールとの戦いが終わった・・。ナレーションでも「ヤプールの最後の願いも潰えた」といってます。ヤプールが死んでも超獣は・・・という台詞がありましたががヤプールの侵略のためでなくなお出現し続ける超獣たち・・怪獣と違うのか?1.赤い破片が超獣に。生体兵器から怨念の遺産へ超獣は変質した2.既に誕生していた超獣がヤプールの死後野良超獣と化して勝手なことをし始めた3.とりあえずエースにででくる宇宙人以外の新怪獣は全部超獣だ、文句あるか出現が過去であるルナチクスを超獣と呼ぶなら2・・・なんだけど・・。・・・赤い破片、あれが最後の一個とは思えない・・。
2006.10.24
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グドン復活を受けて巷では(いやな巷だな)グドンを食った怪獣がいるらしい、という噂で持ちきり・・なのでそこんとこ検証してみたいと思います。問題の作品は1973年3月4日放送の「ファイヤーマン」第9話「深海からの挑戦」です。グドンの登場は1971年4月30日ですので既に2年が経過。円谷作品としては「ウルトラマンタロウ」と「ジャンボーグA」が放送中の時期です。お話なのですが海底ケーブルが破損の修理と原因調査のため地球科学特捜隊SAFが海底に向かいます。そこでSAFがみつけたものはケーブルでぐるぐる巻きになった巨大な・・。女性隊員の葉山マリ子が叫びます「あ、怪獣だわ」 ・・・・・・・・。いや、言いたいことはわかります・・。超獣じゃないのか? ガマスの死体だよなあ、どうみても。じゃあ何かい、グドンを食った奴というのは超獣よりも強い・・・海野隊長(睦五郎)が低い声で応じます「ジュラ紀のロドグロスらしいな・・」えええええ。ロドグロスって一体・・。でこのあとロドグロスは出てきません・・。さらに海底でなにやらもみ合う姿が ネロ・ギラスとステゴラスです。というか既にステゴラスはお亡くなりのようですね・・。首ないし・・。 で後日です。会場に赤い血のようなものが浮かんできます。その頃海底ではグドンとネロ・ギラスが戦っていました。・・・非常に判り難いですがグドン?身体からすると確かにグドンっぽい・・。 どうなんでしょうかグドン?目も違うような・・アトラク用?とにかくグドン?アトラク用?は一方的にやられて胸の生皮をはがされます・・。 気持ち悪いというか美味しそうというか・・(え?) で海上に浮かぶ死体。胸の部分から骨が露出してますが・・これ食われてるんでしょうか・・喰い散らかしたというか生皮はがしただけじゃないのか?という以前に・・・似てねえな、おい。もうグドンなのやらそうでないのやら・・。でこんな危険な海に行ってしまうファイヤーマン=岬大介の育ての親田所博士。真船博士ではありません。フィアヤーマンの世界で恐竜生存説を唱えても学会を追放されたりしないし・・。 田所博士をも餌食にしたネロ・ギラスに怒りの挑戦です。岬大介「この手で奴を・・ネロ・ギラスを殺してやる」凄い台詞です。私怨で戦う正義のヒーローもありなんでしょうか・・。ネロ・ギラスの腹が減ると共食いまでしてしまうという習性を利用したスピーカーでネロ・ギラスの声を流しておびき寄せる作戦はまんまと成功です。舌が非常に長いためアホ面にみえてしまうネロ・ギラスですが赤い目が凶暴そうでいい感じです。ファイヤーマン苦戦の中ネロギラスをファイヤーダッシュで粉砕します ドサッ、という感じでしょうか。怒りのあまり思いっきり殺してしまった・・んでしょうか。 グドンを倒した怪獣の最期です。合掌・・。んーで結局のところネロ・ギラスはロドグロス(どうみても超獣ガマス)ステゴラス(首なし死体)グドン(海底で動き悪し。海底で判り難いが目も身体もなんとなく別人<アトラク?>ぽい)殺し屋怪獣の名にふさわしく三体を圧倒的な強さで殺しているようですが食べたかどうかは判然としませんねー。あのグドン、確かに胸の生皮は剥がれているのですが食うシーンはないし上がった死体もあまり食べられた感じしないしなあ・・。劇中では共食いするのなんのいわれてますが・・。・・・というよりロドグロスが恐竜なのか超獣なのかの方が気になる・・。ともかくそんなこんなで観た「ファイヤーマン」は結構面白いので何話かまた観てみることにします・・。↑グドンとロドグロスの勇姿?を確認したい人は2巻をチェック
2006.06.20
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「ゴジラVSメカゴジラ」は93年のゴジラ映画40周年記念の第20作目、「ゴジラ」(84)を含めての平成VSシリーズ5作目の作品。映画版は海底から回収したメカキングギドラの頭部から23世紀のテクノロジーを使い対ゴジラ用の戦闘マシンを作るという導入から始まる。伊福部昭の音楽にのってのドッグに横たわるメカゴジラの姿が印象的な冒頭、青木一馬のGフォースへの転属、アドノア島の調査、ラドンVSゴジラ、ベビーの誕生、MG対ゴジラ最初の対決と機能停止、Gクラッシャー構想、ラドン復活、ベビーによるゴジラ誘導、最終決戦とほぼ怪獣に絡む戦いを中心に話が進む構成になっている。今回再見したのだがテンポよく進むストーリーは飽きさせず、VSシリーズではかなり面白い作品だと思う。今さらいうこともないが伊福部昭の音楽がまた素晴らしい(ラドンのテーマが好きなのです)。役者でいうと中尾明演じるGフォース司令官・麻生が迫力のある演技でゴジラ以上の圧倒的存在感を示しているのがこの映画の一番の見所だろう。また佐々木隊長を中心とするGフォースもプロフェッショナルな戦闘チームとして描かれ三枝未希の戦いも一応の決着をみることになる。坂井孝行版コミカライズの「ゴジラVSメカゴジラ」は怪獣バトルに特化した非常に漫画にしづらい題材に対し伏線を引きクライマックスを映画的な二転三転する展開に脚色しで映画とは違った面白さのある作品に仕上げている。まず登場人物から。 主人公は青木一馬(高嶋政宏)ヒロインは生物学者の五条梓(佐野量子) Gフォース隊長佐々木(原田大二郎)Gフォース隊員のキャサリン(S・スゥィニー)坂井漫画ではお馴染みの黒木翔特佐が自衛隊からGフォースに出向というかたちで前作から引き続き登場している。映画の主要人物である麻生司令官、三枝未希、Gフォースの曽根崎(宮川一郎太)、大前博士(川津佑介)は登場しない。映画と同じくメカキングギドラの頭部から始まる。メカゴジラのお披露目パーティから原因不明の暴走、と冒頭からぐいぐい引き込む演出。「ゴジラ×メカゴジラ」における機龍の暴走はここが案外ルーツかもしれない。転属になった青木一馬はスパルタな佐々木隊長(隻眼のたたき上げのプロの戦士。意外に人情家)にシゴかれる。青木の初任務はガルーダに搭乗しての五条梓博士のアドノア島恐竜化石調査への随行。梓は坂井版ではじゃじゃ馬の天才生物学者で大前博士不在の役割も負っている。アドノア島では本来ガルーダも青木も登場しないのがゴジラVSラドンにガルーダが絡みガルーダでゴジラを持ち上げるというシーンが前半の見せ場として付加されていて連載時の第1回のクライマックスになっている。重要なシーンはラドンの自己再生能力の描写だろう。(映画版では描かれていない為ラストのゴジラ復活が不自然に感じられる。)また 梓と卵の精神的結びつき、前作に通じる「怪獣と母性愛」がコミカルではあるものの丁寧に描写されている点にも注目したい。卵が梓がいなくなると光るという現象が起こる件り。青木と梓の関係が近づくきっかけにもなっており卵にもたれる梓の姿が大ゴマで描かれ印象的である。1回目の対ゴジラ出撃時、映画では青木はMGに乗りそびれ(て配属を変更にな)るが坂井版では海底で戦闘になる展開。MGは光線兵器主体なので海底の戦闘は不利なのだが映画ではみられないマニピュレーターモードによる戦闘(ジャンボーグAか9か)が見せ場に。「メカゴジラはゴジラとの格闘戦を前提に設計されています」引っこ抜かれた左腕からのミサイル発射、ミサイルを主体にオールレンジ攻撃でダメージを与える描写が盛り上がる。しかし何かの目的に取り付かれたかのようなゴジラの前に敗退する。青木は独房入りに。独房でで描いたスーパーメカゴジラ案が隊長の手で実行に移されることになる(映画では配車係の立場を利用してアシモフ博士に直談判してましたね)。ゴジラが卵を目的にしていると判断した黒木は卵(映画と違いベビーは生まれていない。あくまで翼竜の卵と思われている)を囮にと考えるが当然梓は逆上して反対する。言いまかされると黒木の予想通り卵を盗みだそうとする(この辺がじゃじゃ馬たる所以)も失敗。結局、卵と一緒にコンテナに乗ることを希望するのだった・・。梓と卵の載ったコンテナはラドンに奪われ、幕張のビルの上に。ラドンは攻撃で傷ついた身体で卵を孵化させようとする・・。青木の乗ったガルーダは梓を確保するもラドンをMGの攻撃から庇い墜落。そこにゴジラが出現してしまう。ゴジラの進撃をとめられず瓦礫に沈むMG。ガルーダはプラズマニードルでゴジラの両目を潰す。鮮血が飛び散り視力を失うゴジラ。かなり過激な描写。ゴジラはラドンと卵に近づいてゆく。梓はラドンと卵を救うためゴジラを殺す方法を佐々木隊長に伝える。「本当は・・こんなゴジラを殺す方法なんて教えたくなかった・・」※ここからは映画の結末を書きますので注意してください※映画版ではベビーゴジラの生体研究からゴジラの下半身の動きをつかさどる第二の脳が確認されその破壊の方法としてGクラッシャーが発案、三枝未希の超能力が第二の脳の場所を特定する眼になる。シリーズを観てきたものなら美希の苦悩の程がご理解頂けるはずだ。斃れたゴジラ。瀕死のラドンがMGに撃墜されゴジラの死体に覆い被さる。風化するラドンの身体。ゴジラの第二の脳が復活してゆく。ゴジラの眼に光が戻る。MGは計器に異常が発生。ゴジラ最強の赤い熱線でMGは完膚なきまでに破壊され大炎上する・・。美希のテレパシーを受け去ってゆくゴジラとベビー。映画はここで終わる。「やはり五条博士はアレが何だか知っていたのだ。わが自衛隊の膨大なゴジラデータをもってしても解らなかった唯一の器官、それは」「ゴジラ第二の脳」※※ここからは漫画のクライマックスです。全190ページの残り70ページ。未読の方はなるべく漫画を読んでからお読みになるのをお薦めします。MG頭部からのプラズマスパーク攻撃で第二の脳が破壊され動けなくなったゴジラ・・・。その時卵が孵化した・・・。卵からは四足の恐竜が・・ゴジラザウルス・・。この時点でベビーのデザインが上がってないなんてことが・・あったのだろうか。この辺は謎です。「じゃあゴジラは・・生まれてくるこの子の所にかけつけてきていたのか・・たった一匹に減っちまった、仲間を求めて!」「隊長、聞きましたか!ゴジラに 害意はないしそれに下半身の死んだゴジラは人類の手にあまる獣でもありません。絶滅させず保護しましょう」「わかっとる!戦意を喪失した敵は敵ではない!」佐々木隊長の意外な優しさが伝わるシーン。MGはゴジラの保護に目的を切り替える・・「ゴジラ、もういい、それ以上動くな」コントロールを失うMG。パネルは全て同じ文字が「ゴジラニ死ヲ」その瞬間「メカキングギドラの亡霊」が目覚めた。メカキングギドラのブラックボックス、「ゴジラ抹殺」のプログラム(最初の暴走が伏線)が。全てのコントロールを受け付けずゴジラ抹殺を遂行し始めるMG。光線を浴びせ背ビレを引き裂くMG。そして・・二匹目のゴジラ(ベビー)を認識するMG・・。ゴジラはベビーの盾になりマトモに砲撃を受けて首が・・・千切れます。怪獣王ゴジラここに死す・・・。このあたりの描写、容赦がない。瀕死のラドンもまたMGの攻撃で墜落、ゴジラの死体に覆い被さる。ラドンには周囲の生き物を使って自己再生する力がある・・。「あのラドンの同化作用・・・今度はゴジラの身体を吸収して復活をはかっていると思われます」「その逆だ!ラドンの方が溶けている・・・ラドンが自分の命を与えている・・。ベビーを守るために」映画でもこれ位の説明はあっても良かった気がする・・。ゴジラ復活!メカゴジラは搭乗員を脱出させる。放出される佐々木とキャサリン。「メカゴジラを侵しているメカキングギドラのプログラムは人命優先のはず。それがパイロットを降ろしたということは・・・」「相討ち覚悟で戦う気だ!」このあたりの最終バトルは迫力十分、追い討ちに次ぐ追い討ち。映画のあっさりした結末をおぎなってあまりある展開。しかもガルーダに乗っている青木と梓はまだ脱出できていない・・。オールレンジ攻撃、手首を発射してゴジラを固定、頭部からのプラズマスパーク用のニードルで再び第二の脳を攻撃!その瞬間、ゴジラがニードルを叩き落とす。「やったあ」とキャサリンが思わず言うのがいい。ゴジラの放射熱線を避けたMGはワイヤーがそのままでビルに頭から垂直に激突。ゴジラが後ろからメカゴジラの首をねじ切るという昭和ゴジラのリスペクトはまさに燃える展開。首をねじ切られたMG。終わりかと思われた瞬間、ワイヤーを放出ゴジラをぐるぐる巻きに拘束。 (「GMM東京SOS」に似てるかも・・)「ゴジラニ死ヲ」あと30秒「ゴジラニ死ヲ」あと10秒「いやーここから出して」「もうダメだーっ」間一髪、の脱出・・。そして・・・爆発の臨界「ゴジラ!早く逃げて!」「メ、メカゴジラ・・」MGの最期に涙する青木。この辺りの描写もいい。ゴジラは・・・その爆発にも耐えて生き残る・・。ゴジラの咆哮・・。「なんて生命力だ・・」「あたり前よ・・・。彼には守るべき仲間ができたんだもの・・。」ラストは海に向かい背を向けて去るゴジラとベビー・・・。前作でストーリーそのものを変えてしまった坂井孝行は今回、大筋は追いつつまるで違う作品を生み出している。映画版の面白さは麻生司令官の人を引きずり回すような存在感に美希の物語の終息(実際はそうならなかったが)派手な光線の応酬である特撮の極み、GフォースMGの非情さ、ベビーゴジラの愛らしさとラドンの献身・・・。にある。一方、そんな実際の映画の面白さと別の所で坂井版は伏線をきちんと引きたたみかける展開の面白さでこういう怪獣映画が観たいと思わせてくれる作品を作り上げている。いや本当にこの映画が観たかった・・。
2006.08.27
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↑全195話プラス旧作フィルムの新規編集による新作を収録。DVDの「ウルトラファイトスーパーアルティメットBOX」の限定BOXにはご存知とは思いますが「ウルトラファイト」怪獣オリジナルソフビ14体がついてきます。へなちょこな怪獣ファンとしてはこれは買わないわけにはいかんと半年前から無理して予約していたDVDBOXがようやく届いたのですが・・。 まず大きさをバンダイのウルトラ怪獣シリーズのグドンとシーボーズを並べてみました。うーん、ソフビ道とかと同じ位なのかなあ・・。壮絶な造形のグドンと並ぶとへたれたシーボーズがいっそうひきたつ感じがしますね。骨の色は暗い灰色ですが印象では土で汚れた銀だったんですけどね。 続いて主人公とその子分、そしてセブンに勝ったへなへなエレキングです。エレキングとアギラはへなちょこ感がよくでてるなあ。垂れ角がもっと立体的で身体が砂ぼこりで汚れてたらもっとよかったのに。セブンは・・・綺麗過ぎ?もっと汚して欲しかったなあ。首が黒くないのも減点対象かも。 宇宙人(じゃないんだっけかこの話の中では・・)たちです。非常によくできているのだけどセブン同様よごれ具合がもの足りない・・。あとゴドラの色はちょっと違うかも。 うーん、な二匹。ゴーロンは悩める顔が宇宙猿人ゴリっぽいしウーは顔がはっきり見え過ぎで(いつも顔隠れていた印象強し)ちょっとちがいますね・。 で今回のお薦めがこの怪獣たち。やっぱり綺麗すぎですがヘタヘタ感が溢れた造形がいいですね。キーラーはこの黄色のラインの鮮やかさが駄目さを引き立てていい感じです。またテレスドンはよーく見ると口先がヘタってきていて、ちょうどオリジナルテレスドンとデットンの中間という感じがよく出ています。 そしてスペシャルゲストがこの方。「怪獣死体置場」に登場したウルトラファイト版ゴモラです。アトラク用のかわいい感じのゴモラを再現していて見事・・といいたいところですがそんなの忠実に再現されてもなあー。この話以外で見たことないし。次は・・以前キャラエッグでラインナップされたへたへたな再生怪獣軍団(改造エレキング、改造ベムスター、ゼットン二代目、メフィラス星人二代目、メトロン星人Jr、改造ベロクロン二世、改造ヤプール、ゴモラつう、ハヌマーン版ゴモラ←絶対ムリ! などなど)が同スケールででないかなあ・・。
2006.06.30
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「ドラえもん」の最初の頃の単行本でドラミちゃんしかでてこない作品が何篇かあります。これは「オバケのQ太郎」の「オバケのP子日記」(1966年女学生の友)みたいなスピンオフの「ドラミちゃん」(1974年1月号~9月号、小学館BOOK→小学生BOOK)なのですが残念ながら独立した単行本にはなっていません。単行本が手元にないので対応作品全部がわからないのですが 「テレビ局を始めたよ」 「ウラシマキャンデー」 「地底の国探検」 「海底ハイキング」 「ネッシーが来る」 「とう明人間目ぐすり」 「山おく村の怪事件」 がそれにあたります。 連載期間から考えて第1話とあと一話が単行本(FFランド)未収録のようですね。単行本でこれらの話には違和感があります。1ドラえもんが出てこない2パパの顔が違う3ママの体型が太り気味4スネ夫が出てこない。ズル木というキャラが出てくる5しずちゃんとジャイアンをのび太が別の名前で呼ぶ6ドラミちゃんのエピソードは科学ネタが多い・・海底、恐竜、地球の核などでしょうか。勿体ぶってもしょうがないのですがこれはドラミちゃんが住んでいるのはのび太の家ではない ことに起因しています。実はのび太のいとこ(のび太のママと姉妹)の関係にある のび太郎の家なのです。単行本未収録の話にのび太郎がのび太の家に来る話(「小学館BOOK」)がありドラミちゃんはその最後で「私、のび太郎さんのうちに行くことにきいめた、きいめた!」というセリフがあります。以後ドラミちゃんの出てくる話はのび太ではなくのび太郎とその家族友達の話となりのび太やドラえもんは出てこないわけですね。当然ながら、単行本におけるスィッチを切って横になったドラえもんの変わりにドラミがのび太の世話をするという「ケロロ軍曹」でパロディ化されていたページは単行本時の追加描き足しになります。単行本化の際、のび太郎のママ(顔は別人)、カバ太(だったっけ)などは顔だけをのび太のママやジャイアンに描き直しています。故にのび太のママがやけに太ってたりします。でも姉妹なのにあまりにてないんですよねこのふたり。パパの方はそのままになっています。しずちゃんにあたるみよちゃんも同様にそのままですね。ズル木はさすがにスネ夫にかきなおすには体型が違いすぎたため書き直されていません。そのためズル木が残りスネ夫がでてこなくなりました。科学ねたが多いのは掲載誌が小学館BOOK(今のてれびくん的な雑誌)がリニューアルして小学生BOOKになり内容がウルトラマンやキカイダーなどのキャラクター中心から当時の子供の興味のひとつであったUFOや宇宙人、ネッシーなどUMAねたの多い内容になったためです。(科学もUMAもごちゃ混ぜかいという突っ込みはさておき)漫画はドラミちゃん以外記憶にないですね。後の「ワンダーライフ」(小学館版のムーですね)に繋がるには早過ぎたのか6ヶ月で廃刊になりました・・・。描き直す前の原稿はのこってないのか気になるオリジナル版「ドラミちゃん」は今、凄く読みたい一冊であります。
2006.03.17
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「2つの改造人間 怒りのライダーブレイク」は「仮面ライダー(スカイライダー)」の第4話である。放映は80年10月26日、脚本は23話までの17話をメインライターとして手掛けた伊上勝。監督は田口勝彦。ネオショッカーによりサソランジンに改造されてしまった女子大生、上村美也(演:里見和香)は今までの改造人間と異なり意識をもたずゼネラルモンスターによって使役される操り人形、ロボットのような怪人である。科学者の暗殺を繰り返していたサソランジンだったがライダーとの戦いで遠隔操縦機であるペンダントを壊され人間としての意識を取り戻す。彼女が思い出したのは手術台での忌まわしい改造の記憶だった。改造シーン、というのは人が人でなくなるのを描いているわけで見ていて気が滅入るのだがましてやそれが若い女性であるため痛ましい。ゼネラルモンスターの命令で彼女が改造される様は性的な凌辱を連想させる。本話で特筆すべきシーンは人間でなくなったことを嘆く美也の前で筑波洋がスカイライダーへと変身するシーンだろう。改造人間の悲しみという仮面ライダーの大きなテーマがここでは改めてリフレインされる。「仮面ライダー(新)」は第三期怪獣ブームにあってタイトルの通り一作目の「仮面ライダー」を再生することを目的にした作品であり、新人の村上弘明の演技は巧いわけではないがとてもいい。第一話で自分を改造した志度博士の前で大空を飛ぶスカイライダー、のシーン(「仮面ライダースピリッツ」においても効果的に使われていた名シーン)に匹敵する筑波洋という男の優しさがあふれていると同時に怒りと哀しみが錯綜する名場面といってよいだろう。幼い妹と再会し束の間の安らぎを覚える美也だったが一定時間が過ぎると再びサソランジンへと変貌してしまい醜い姿となった彼女は妹の前から遁走する。サソランジンは美也の記憶を残したままでゼネラルモンスターに立ち向かい殺されてしまう。怒ったスカイライダーはゼネラルモンスターの潜むアジトへと潜入するが大幹部は逃走し基地は自爆する。昭和「仮面ライダー」の中で異色の秀編であるのは間違いないので機会があれば是非観ていただきたいのだがあえてここで残念だと思ったことを付け加えておきたい。・ペンダントを壊されてしまい人間に戻った美也が再び怪人となる運命にあるのをゼネラルモンスターが首領にあらかじめ話してしまう。画で表現した方が悲劇性や驚きが増すであろう事を口頭で説明してしまっているのだ。手術台のシーンや洋の変身シーンは名場面だと思うが美也が改造人間になったことを苦しむシーンがもう少しあればもっと深みが増したかもしれない。・サソランジンの声が最初はカムフラージュとしては八代駿の声でもいいのだが一矢報いようとするシーンは美也の声の方がよかったと思う。・美也が殺されて怒る洋が最終的にはゼネラルモンスターを追いつめるとはいえ戦闘員と戦うのが怪人と戦う代わり、というのは怒りのぶつけ場所としては弱い。おそらくここは(無理なのを承知で言わせてもらうが)別な怪人がサソランジンを殺しそれをスカイライダーが倒すというのが正しいあり方だろう・・・。昭和の東映特撮の名作「イナズマンF」(田口監督も4本参加している)あたりの作り手の熱気があれば同じ題材でももっと優れたエピソードになったのではないかと思われそういう意味ではとても残念な気がする。
2012.02.14
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ヤプールによって破滅した未来に運ばれたミライ、アヤ、ヒルカワ。月では破壊すべき石柱を前にGUYSの面々が途方にくれていた・・。メビウスの敗北、ヤプールの勝利荒廃した世界でヒルカワは自分たちを救わなかったGUYSに憎しみと呪詛の言葉を吐きミライを何度も殴る。命と引き換えにミライを殺せと条件をだされたとき躊躇いなく引き金を引く・・。ヤプールは人間の醜さを見せてメビウスを悪の道へと誘う。実にヤプールらしいやり方ではないか。「こんな下等な人間どもをお前は守ってきたのだ」「あんなひどい仕打ちを受けて人間のために戦うというのか」「そんなヤツをまだ守ろうというのか」「人間に失望したと・・人間を守る義務はお前にはないのだ」「貴様は何も守れん悔しがれ、絶望しろ」人間体(清水紘治)及び巨大ヤプールが身震いするほど悪辣で本当に素晴らしい。ミライはアヤの愛の心に応えヤプールを倒すがヒルカワの心をかえることはできない。ヤプールの言葉は故に重いのだ。エースの願いよりもヤプールの言葉の方に強く魅かれるのは何故なのだろう・・・。「ウルトラ」シリーズ全作品を通して観てもこれ以上ない位人間の悪と醜さを体現したヒルカワ。彼が改心することがない結末はむしろ清清しい。次回以降ヒルカワの心は・・変わることがあるのだろうか?予告でGUYSに詰め寄る人々の姿は第二期ウルトラでしばしば描かれた人間の愚かさ、醜さをさらに強調したものになりそうでミライの心はさらに揺らぎそうだ・・。故に登場するのも帰ってきたウルトラマン・・・郷秀樹というのはまさに適役なのかもしれない。南夕子、再び「さらば夕子よ月の妹よ」は突然の路線変更を受けた非常に混乱したエピソードである。予想もしなかった展開ゆえに唐突かつ説得力に欠ける話であり、北斗が南夕子を「妹」として扱うのは仕方ないとはいえそれまで夕子の恋愛感情を少しずつ描いていただけに不満であり納得がいかなかった。今回描かれた再会では夕子の思いが吐露されていてこの不満を僅かではあるが解消していて好感が持てる。残念ながら二人の変身は描かれなかったが最終決戦ではふたりが変身するエースを期待したい。巨大ヤプールとルナチクスメビウスを絶望の底に叩き込み一度は倒した巨大ヤプール。「ウルトラマンA」のときよりもその強さ、悪辣さともに強調されていて素晴らしい。優れた悪は善よりも魅力的であることを見事に体現したといえる。悪を説き絶望を誘う巧みな言葉での嬲りいたぶり、玄田哲章の熱演を大いに賞揚したい。「破滅の未来でまってるぞ」は「ウルトラマンライブステージ2006」に続く断末魔の呪詛の台詞再現となった。ルナチクスは月が場所だからの登場に留まって因縁の深い夕子との確執が描かれるのではという期待があったのでその分だけ残念。しかしあの尋常ではない攻撃である目からのミサイル(目からビームか?)がきちんと再現されており思わず笑ってしまった。「それが私のかわらぬ願いだ・・・」人の心につけこむ戦い・・・ミライには辛い戦いになりそうだ・・・。どうでもいい追伸ピンチのときにミライの名前を呼ぶリュウってつくづくヒロイン・・・・。
2007.02.18
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70年代前半の第二期怪獣ブーム(変身ブーム)の作品のひとつ「サンダーマスク」は手塚治虫がコミカライズした(原作ではない)ということで非常に有名でありながら何故かDVD化されない作品です。さて今回の本題は「サンダーマスク発狂」です。なんて危険なタイトルなんでしょうか。しかしサンダーマスクが本当に発狂するわけでなく最初から最後までシンナーマンが一人でらりっているだけなんですけどね。場面は公園。昼日中、シンナーを吸って必要以上にトリップして騒いでいる若者たち。(あまりこんなことはないと思うけど・・)そんな彼らを美人婦警がパトカーでシンナー中毒を治すと称して連行するも婦警の正体は魔王デカンダで・・。「 シンナーに侵された狂った人間の脳味噌がお前には何より必要なのだ。吸うがよい、食べるがよい」シンナー中毒の若者たちは シンナー漬けの脳味噌をシンナーマンによってチュウチュウ吸われてしまうのでした・・。このときのシンナーマンが頭に刺すのがコントみたいな巨大なストローで全然怖くない・・・。いろいろと極めて不自然な展開を経てサンダーマスクはシンナーマンと脳味交換手術をされてしまいます。なんの意味があるのかはよくわかりません。婦警デカンダの「まあ、きれいこれがサンダー星人の脳味噌なのですね」というセリフもいかがなものかと思うのですが手術が3秒で終わるところがまたすごい。でこのあと町に出たシンナーマンの脳味噌の入った命光一はうーうーとうなりながらごみばこを蹴り道行く女につかみかかりラーメンの出前をひっくり返す・・わけですが・・・・。一方デカンダは光一の脳の入ったシンナーマンに襲われ「しまったあ」と間抜けさ全開です。いろいろあってシンナーマンと光一の脳は元通り(やはり3秒)。シンナーマンはこれまで食べたシンナー脳味噌の力で巨大化します(なんだかなあ)。支離滅裂にシンナーガスを吐き散らすシンナーマンの攻撃はシンナー中毒の怪獣がまともな攻撃できるわけないよなあなわけで巨大な脳がサンダーシュートでぱっくりわれるというイヤな結末に。飛び散った脳を執拗に焼くサンダーマスクの姿に「人類は自分で自分を滅ぼすようなシンンナーをあやまってついかってはならない。それは人類自らが魔王デカンダに味方することのいなるのだ・・・。」シンナーとデカンダの因果関係がよくわからないナレーションの流れる中フェイドアウトしてゆきます。サンダーマスクと怪獣の脳と替えるという意味不明の展開と手がかかるわりにただのシンナー中毒で役に立たないシンナーマンの姿が泣かせる困ったお話なのでした・・。でもかなり面白いですね・・いろんな意味で。
2006.04.25
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特撮番組的には「ウルトラマン」の「故郷は地球」や「空の贈り物」「怪獣墓場」など実相寺昭雄監督と組んで変化球な名作の脚本を書いていらっしゃった佐々木守さんが亡くなりました。ご冥福をお祈りします。「怪奇大作戦」や「アイアンキング」、「シルバー仮面」などの昭和40年代の特撮番組で異彩を放つ名作を残していらっしゃる佐々木さんですが、映画では不条理喜劇の世界的な名作「絞死刑」など昭和40年代の大島渚監督の脚本を多くてがけられています。それがもとで「夏の妹」ではシルバー仮面の主題歌「故郷は地球」が使われたりしてました。テレビでも「お荷物小荷物」など「日本原住民」に関る問題作を多くのこされてますがその延長上にある作品「三日月情話」が私としては印象に残る作品です。旦那さんが「竜宮城に行ってくる」、と言い残して失踪、奥さんが浦島伝説の残る地を探して旅に出るというお話で子供のころCMで何故かやたらと観た、「あなたーぁ!!」と絶叫する奥さん(藤田弓子)が強烈な印象でした。先ごろファミリー劇場で放映されておりましたので何回か観たのですが毎回アクの強い登場人物の、特に先代乙姫・・・とはとても思えないトメばあさんの強烈な芝居に圧倒されっぱなしです。(「克子しゃーん」「許してくだされー」)大和朝廷VS日本原住民族という佐々木さんが描き続けたテーマが色濃く出た作品です。凄いなあ、今ないよなあーこんなドラマ・・。ラスト1回前突然ナレーターの渡辺美佐子さんが素で物語の中に登場したのも驚きました・・・で、この後どうなるよと思ってたら最終回見損ねた・・(泣)。
2006.02.27
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パチモン怪獣約50匹。約6-8cmの小型サイズですが集めるのならこういうものもいいのではないでしょうか。今回はかたどりできたキットをいくつか販売しようと思います。モーリスとハイタワゴン・・・あと幾つか。陳列はなるだけたくさんする予定なのでパチ怪獣好きな方は是非ご覧になっていただきたいなあ、と思います。
2009.07.24
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あしゅら男爵は「マジンガーZ」の悪役の中では一番有名ではないでしょうか。Drヘルが古代ミケーネ人の夫婦ミイラの半身ずつをくっつけて生き返らしたという何故そんなことをという非常に理解に苦しむ存在です。そんな複雑な手術なのにあまり利点がない過程の末誕生したあしゅら男爵は状況判断が悪くミスが多い悪役で(てゆうか、ドジっ娘?)光子力研究所占領作戦の際、自分だけ捕らえたマジンガーZの監視という役割に我慢できずに研究所に自分もむかい作戦を失敗させた(57話「Drヘル日本占領!!」)のが特に印象が強いです。アニメ版でのあしゅら男爵の最期(78話「あしゅら男爵太平洋に散る」)は自分の駄目さ加減に絶望し思いつめた末(鬱病だったのでしょうか?)単独の作戦を行い最期には海底要塞ごとマジンガーZに特攻するというものでした。マジンガーの死を確信しつつ死んで行く姿は涙をさそいます。このときのゴーゴンやヘルのあしゅらの勇壮な死を悼む姿が結構泣かせます。(とはいえ、すぐつぎの週にあしゅら男爵型の機械獣を作るのはやりすぎと思いますが・・)コミック版では「マジンガーZ]の方ではブロッケンの項で述べたとおりですが後に「Zマジンガー」では機械の身体で登場したり「マジンサーガ」では後ろ前に顔があったり果ては「マジンカイザー」において「いいあしゅら男爵」などというわけのわからないやつまでが登場したりしています。そんな中やはり印象的なのは桜多吾作版です。限りない失敗と侮辱の連続に耐えられなくなったあしゅら男爵は地下帝国の資金や資材をを横領します。横領を知ったブロッケンは処刑を主張しますがヘルはあきれて愛想つきたからほっとけ、みたいな感じで突き放しさらに悲壮感漂います・・。このときのあしゅらのコンプレックスに満ちた台詞がいいです。「いまに見ておれ人をいつもいつも小ばかにしくさるくそじじいと首なし野郎め」(※手元に資料がないので記憶で描いてます。いいですね。)いつも失敗するはずのあしゅらとは思えない非常に理知的な姿が描かれ地球の自転を停止する「RI計画」は全人類の命をもって世界を脅迫するという史上最大規模の作戦として敢行されてゆきます。さらにマジンガーZと兜甲児をも手中にするのです。この際、あしゅらの成功にすりりマジンガーを機械獣にして日本製服を説くヘルに「うるさい、じじい、私は日本征服じゃなく世界を相手にするのだ」とあしゅらマジンガーがロケットパンチを食らわすシーンはいままでが今までだけに爽快です。この後のあしゅらが甲児を仲間にひきいれようとする件り、何の特にもならない正義と日本をお前にやろうという言葉に揺らぐ甲児の図がリアリティがあって面白いです。(日本をもらって女の子をはべらす、というのが卑近でいいなあ。)結局、一文の特にもならない正義を選んだ甲児により計画を阻まれたあしゅらはすべてを失います。次のエピソードにおいて甲児への復讐のため火傷にただれた姿で登場するあしゅらでしたが一太刀をあびせることも出来ず顔を砕かれ誰にも看取られず誰にも悲しまれずに死んでいくのでした・・。切ない・・。↑この方までフィギュアになってます。
2006.03.17
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↑「ドロロンえん魔くん」のリメイクOVA「鬼公子 炎魔」です!!今更ながら「マガジンZ」をみたら「ドロロンえん魔くん」の続編が載っていました。題して「鬼公子炎魔」短期集中連載の2回目です。ああ前回を見逃しちゃいましたよ。この「鬼公子炎魔」、73-74年の漫画版「ドロロンえん魔くん」の完全な続編として描かれています。「ドロロンえん魔くん」を念のため説明しておきますと永井豪原作の漫画で1973-74年にかけてアニメ放映およびコミック連載された作品です。人間界で悪事を働く妖怪を閻魔大王の甥であるえん魔くん、雪女の雪子姫、河童のカパエル、えん魔くんのお目付け役で年寄りの帽子シャポーら妖怪パトロール隊が退治もしくは地獄送りにするという物語です。もとは東映からの「ゲゲゲの鬼太郎」のような妖怪ものをという要請を受けて生まれた作品でまずはアニメの企画ありきのようですね。この頃の永井豪はそのような成り立ちの経緯をもつ作品が多いです。でこのアニメ版は鬼太郎をややコミカルにし、アクション増量した感じに公害などのシリアスな社会問題を盛り込んだこの頃の東映動画らしい作品になっています。中山千夏のOPとEDも印象的でしたね。一方、小学館の雑誌に掲載の原作漫画の方ははっきりいって完全に別の方向に話がいってます。雪子姫のふんどし姿を覗くとか夢魔を退治する名目で裸の雪子姫を鞭打つとか(これは完全にSMです)雪子姫の裸をどんな理由でみせるかの話ばっかりだったりします。(特に少年サンデー版ね)子どもの頃アニメを観てから漫画を買い求めた小学生にはよくわからないけれど凄くエロなものだと感じていた覚えがありますね。その後漫画としては青年になったえん魔くんが今度は人間を地獄に送る番外編「炎魔地獄」(78年読みきり)、「バイオレンスジャック」のラスト前に強敵の魔族としてえん魔たちが登場する「炎の魔人編」(89年)、主人公を全裸の女の子にした怪作「どろろん艶靡ちゃん」(00-01年)があります。珍しい例としてコロコロコミックに掲載されたリメイク「ドキドキえん魔くん」(作画は永井豪ではない)がありこれは当時のアニメリメイク企画があったのだと思いますが定かではありません。長くなってしまいましたが今回の続編もOVAのアニメ企画ありきのようで、こちらの方は昔の原作とは別の完全な新作のようです。昨今の風潮のJホラー度が高そうな感じですね漫画版の方はどうやらカパエルが敵役のようで「メモリーグラス」のマスターまででてきてます。短期集中連載のようですがもう少し読んでみたい作品ですね。リメイク漫画ではいずれも怖かったヒロイン雪ちゃん(艶靡ちゃんでは男=雪子ヒゲだったしなあ)は今回かわいいのでファンの方は必見。単行本になるのかなあ・・。「マガジンZ」はもとからそうといえばそうなのですがこのえん魔くんに「仮面ライダーSPIRITS」、[ウルトラマンSTORY0」、「マジンガーエンジェル」に「8マン インフィニティ」まで加えるとさながら昭和40-50年代みたいな感じですね・・。
2006.05.09
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ヤプールが前回で滅んだエースの新しい展開の始まり。果たして敵は超獣なのか?その1回目です。小学校に発生したタマネギのような匂いのする赤い噴煙。と同時に校庭を突き破って出現するピラミッド。小学生たちは次々に倒れる中、煙の中からセブンで御馴染みの怪しい音楽とともに若い女性みちるが現れるのを北斗と夕子は目撃する。オリオン星人みちるはドジっ娘?1.「よけいなおせっかいだわ」「あなたの血なんかもらったらあたし死んじゃうわ」思いっきり自分で正体バレしそうな疑わしいことを言っている脇が甘いみちる。毒ガス治療の輸血を拒むみちるに夕子は疑いの目を向け北斗と激しくいい争う(夕子がここまでエキサイトするのも珍しい)。しかし北斗はそんな(輸血されたら死ぬって・・)みちるを「人を疑うのはよくない」とあくまで信じようとする。しかもあの今野の美人だからじゃないかという冷やかしに「ばかなことをいうな!」と激怒する。こんな北斗もレアじゃないか。・・・しかし北斗はどう思おうが言動怪しすぎだぞみちる。2.みちるはシンナー中毒のように赤い煙オリオンガスのつまったビニール袋を複数(笑)携帯し道端で取り出して吸う(みつかったら逮捕されると思う)。不良少年が間違ってそれを欲しがり吸って昏倒する姿もおかしい。3.破壊を指令されているV9のあるTAC基地へ向かう観光バスに乗ったはいいが車中でガスを吸い車中の人間を昏倒させバスは暴走、自ら死にかけるのである。ドジというか考えなしというか天然だ。そんなみちるだったがTACの新兵器V9の爆破にも失敗しオリオン星人のボス(声:辻村真人)に見捨てられる。「お前は心の底で地球人に好意をもち始めている」それが理由だった。北斗はみちるを救い夕子はどこにいったのかV9を破壊しようとしたのかを問い詰め、「ばかーっ!」と平手打ちを食わせる。その後北斗がスフィンクスに攻撃され負傷するとみちるは彼に駆け寄り許しを請うのである。「あなたには何度も助けられたのに私、嘘ばっかりオリオン星人ということも隠して・・お願い北斗、許すと言って・・」十字架にかけられた夕子と空から合体する北斗。優勢だったエースがスフィンクスによって危機に陥るとみちるはスフィンクスを操る笛(これも唐突だ)を吹く。激怒したボスの怒りの攻撃を受けみちるは命を落とす・・。みちるを演じているのは田所陽子。フィルモグラフィーでTV出演をみると「雑居時代」や「なんたって18歳」に出演している。どこかで観たようななのですが思い出せない・・。惜しい・・本作は他のエースのエピソードに比べても面白い方だと思う。それは1.謎の赤い煙(オリオンガス)を出すピラミッド2.オリオン星人は地球を植民地にしていたが大洪水のためピラミッドに1万3千年間冷凍睡眠していた(!)というとんでも設定3.行動スキだらけなドジっ娘みちるの言動と悲劇4.新たな超兵器V95.人を信じたいとする北斗6.北斗と対立する(嫉妬も含む)夕子と面白くなりそうな要素が沢山ある点に起因する。しかし逆に要素が多すぎて本来柱になるべき3番の物語を活かせていない。この3番だけでも十分面白くいい話になるはずなのだが残念なことに北斗とみちるの絡みがほとんど描かれておらず彼女が「好意を持ち始めている」部分が伝わってこず感動が薄れている。前述したが怪獣を操る笛(ハーモニカ?)は上手く使えば・・と残念でならない。またV9(V7は強力な超獣ホタルンガ撃退に有効だった)があればという話をしていながら最後までV9がでてこないのも問題があるだろう。星になったみちるスフィンクスとピラミッドを粉砕したエースはみちるをオリオン星にかえすことにし、空に新しい星が瞬く。山中が「彼女の・・みちるの星かもしれんぞ」というのは最高に似つかわしくない。次々回のラストも同じように父さんの星、次は夕子の帰る月、さらにダン少年がウルトラの星がみえる・・の話があるわけでこの天体ねた絡みが続くのはちょっと疑問が残る。スフィンクスとオリオン星人スフィンクスはピラミッドの中から出現するオリオン星人の侵略のための兵器である。1万3千年前の植民星だったこからの地球にいたという設定からはとても超獣とは認定できない。エースを追い詰めながらみちるの笛に操られ(「駄目よあばれちゃ・・おとなしくするのよ、おとなしく・・」)戦意喪失、みちるの死後は再び戦う意志をみせるもエースブレードで首をはねられる。身体だけでエースに向かうもタイマーショットで粉砕、逃げた頭もピラミッド毎メタリウム光線で吹き飛ばされる。オリオン星人は反転したネガっぽい姿で登場するが猿の軍団みたいな顔であった。オリオン星本隊の命令が・とか言っていたがエースは最後、みちるをオリオン星まで届けているわけで・・気になる所だなあ・・。
2007.02.12
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遅くなりましたが先般のコミケで頒布した「ゴジマガ004」通販開始しています。坂井孝行版の新作ゴジラ漫画、完結です。↓以下で販売中http://ekizo.mandarake.co.jp/shop/ja/item_s-1985459.html特集は中川安奈さんの追悼です。フィルモグラフィーでみる映画女優中川安奈、エミー・カノー画報、中川安奈に関する漫画などで構成しています。坂井さんの新作漫画「特黒 ゴジラVSデストロイア」にもエミーが出ているのでエミー尽くしの1冊になっています。興味のある方は是非一読を。
2015.02.16
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ホビー雑誌で紹介され始めてますが電人ザボーガーの劇場版ソフビの発売が決定です。ブルマァクの旧ザボーガーとは一味違う21世紀ザボーガーのソフビ化です。怪獣軒はシルバー仮面、レッドバロン、絵本ティストのウルトラ怪獣を立体化してきましたがリアルかつレトロな本格ザボーガーの登場となりました。写真は原型なので完成品とはまた異なってくるとは思いますが詳しくはこちらまで。 電人ザボーガー製作記パチ怪獣ヒーロー漫画「ロイヤリティーマン」のあびおんせん、入魂の一作、怪獣軒のHPで現在予約受付中です。 怪獣軒ザボーガー通販ページ
2011.11.01
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本放送から実に35年ぶりに観ました。ありがとう、ファミリー劇場。怪獣はナックル星人含め都合4匹登場するわ恋人と恩人を殺されるわ、2対1のハンディキャップマッチの末磔にされたるわさんざんなウルトラマンの運命やいかに・・なシリアスで異様に盛り上った前編「ウルトラマン夕日に死す」に続く後編・・。ですがなんか様子がおかしいのですよ。・MATはウルトラマンの弔い合戦を決意。しかしMATの制服、あれは隠密行動にはむきません。アッサリ男ども全てナックル星人の手におち操られます。でひとりマトモな丘隊員(女性)が襲われるんだけどこれがロマンポルノもかくやの「襲われるう!」 な描写。上野隊員の目は行っちゃってますよ。欲情ギラギラってな感じで。橋の下によつんばいで隠れた丘隊員の姿が妙に生めかしいです。なんかハアハアてな感じです。・一方はりつけのウルトラマンはナックル星での処刑なわけですがここで初代ウルトラマンのテーマ。続いて登場のウルトラセブンとここ素直に盛り上がります。しかしわざわざ、地球での姿にもどって握手、再び変身はよく考えると意味不明です。そんなことしてる場合か?で「ここは「ウルトラの星作戦」しかない」とハヤタ姿の初代ウルトラマンがおっしゃるのですがこの「ウルトラの星作戦」って・・・。交差しつつ飛びながらの体当たりで新ウルトラマンを助けるのがそれなのかの謎を残しつつ二人は救出を終え帰っていきます。ナックル星人円盤数機撃墜であれで全滅?なんか人口の少ない淋しい星です。・帰ってきた郷いきなり敵前逃亡のかどで銃殺刑しかも即・・っておとなしくうけいれるのか郷秀樹。丘隊員がいなかったら銃殺されてたのでしょうか。さて色々ありましたがクライマックスです。ブラックキングの重量感とナックルの軽快な動きのコンビネーションとウルトラマン、MATの対決は見応えあります。子供のころあっけなく感じたブラックキングとナックルの最期はやっぱりあっけなかったですが・・。まあ、いわずもがなのことをいって野望成就(東京壊滅爆弾!)できないナックルはお約束ですね・・。さて問題のラストですが、暗い前編の影を引きずらずこう収めたのはありだと思います。よかったよかった・・。でいいたいこといってきましたがこの前後編は結構お薦めだったりします。機会があれば一度または再度ごらんくださいませ。丘隊員がエロじゃないとかのクレームはうけつけませんので悪しからず。
2006.01.14
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怪獣少女は8/10、国際展示場で行われるコミックマーケット82に参加します。初日8/10(金)、西館1ホール ふ-07b怪獣少女までのお越しお待ちしております。新刊は「宇宙鉄人キョーダイン超画報」「電人ザボーガー超画報」と同じく「キョーダインのメカ&登場人物画報」、「白川エツ子&ヒロイン画報」「全ダダロイド地球侵略ロボット軍画報」「麗しのガブリンクイン画報(!)」を詳細な解説付きで掲載。ヒロインは白川エツ子(=堀江美都子)はもちろん、レギュラー、ゲストまでをイラスト入りで紹介。ダダロイドにも拘りの解説を附して読んで楽しいキョーダイン図鑑を目指しました。この他コミカライズ解説やエピソードガイドも合わせて収録しています。うるとらわいるど7の新作のコミカライズが2本「仮面ライダーフォーゼ対宇宙鉄人キョーダイン」「さよなら宇宙鉄人キョーダイン」新作劇場版を大幅にアレンジした映画とは一味違うもうひとつのキョーダイン2012!映画との違いを楽しんでいただきたい入魂の一作です。 もう一本はTV最終回のコミカライズ。オリジナルに忠実・・・な展開と思いきやあっと驚く趣向もあります。共にうるとらわいるど7の最新かきおろしです。もう一本、好評を戴いているちょんげら。の新作ギャグ。「お父さん、娘さんを妹にチョーダイン」・・・こちらもいつも通り限界まで振り切れたギャグが最高潮に達しています。乞うご期待。あと1冊、坂井孝行先生のゴジラ、というより黒木特佐愛に溢れた「隠し玉」を準備中です。こちらは当日のお楽しみ。限定冊数になるかもです。その他「電人ザボーガー超画報」「仮面ライダー激闘マガジン」シリーズ「ハナ超画報1-2」「仮面ライダー最終回マガジン」「ゴジラコミカライズクロニクル1-3」など既刊も用意しております。また8/10に来られなかった方には最終日8/12もサークル野戦憲兵さんのご厚意で新作ほかの頒布を予定しています。こちらは東館ヒ45-aでの頒布となります。暑い盛りとなりますが怪獣少女へのお立ち寄り、何卒よろしくお願いします。
2012.08.04
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「一人になるのがイヤなんだ・・怖いんだよ」ナオコは自分が同級生から金づるとしか思われていないと知った時宇宙植物ソリチュラの誘いに乗ってしまう・・・。「新世紀エヴァンゲリオン」「新世紀エヴァンゲリオン」や「地球幼年期の終わり」を思わせる個は全として生きるということを少女が否定する物語(と考えればエヴァンゲリオンの粗筋はこの1話で全部消化できてるじゃないか)は分かり易いがシンプルなその分だけ物足りない。本話はシリーズでは当たり前のごく普通の話だと思う。それは前回の「無敵のママ」でもそうなのだがレギュラー脚本家ではなくゲストがこの辺を書いてしまうところが「ウルトラマンメビウス」の面白いところなのかもしれない。「時をかける少女」ナオコを演じたのは仲里衣紗。「時をかける少女」アニメ版の真琴を元気に(ちゃらんぽらんに)演じた仲がそれとは逆の孤独を恐れる少女を好演。でも白衣の怪しい男を看病したり山中についていったりするのはどうかと思うぞ。「人類SOS」地球上の生物をすべて同化しようとした宇宙植物ソリチュラだがメビウスの敵ではなく瞬殺される。さっくりと上半身下半身泣き別れ・・最近多いぞ切り裂き攻撃。しかしながら・・もしメビウスがいなかったら・・・人類は全てを個とするソリチュラと同化してしまったのだろうか・・・。そういう怖さも孕んだ怪獣である。
2007.01.21
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ウルトラマンA第4話「三億年超獣出現」。ファミリー劇場はエースに突入してますがこれは非常に面白いエピソードです。TACの女性隊員美川は同窓会で人気漫画家九里虫太郎の住む洋館へ向かいます。美川隊員は泣き黒子が色っぽいですね。役柄上は20歳・・みえない。洋館・・こんなとこで同窓会なさそうですが・・。出迎えた九里虫太郎!(清水紘治)はもう全身で怪しさを表現してます。ちょっと暗い部屋に通されて漫画(しかめっ面でみなくても)みたり昔つき返されたラブレターをみせられたり(いや、それおかしいだろう。しかも中味は3日かけて描いた超獣の絵だしな)する美川隊員ですが2人きりの同窓会なんてこと言われて怒るも眠気が・・・。やっぱり・・志村後ろーな展開なのですがこのシーンの美川隊員の表情がちょっとエロだったりします。はっと気づくと縛られてます。しかも下着見えそうな姿勢で。際どいですね。このあたりのストーカー、監禁描写の面白さは中々で「コレクター」なんかの影響が伺えます。でも眠らせた後漫画描いてるのはどうかと思うぞ虫太郎。(いやそれだとロマンポルノだし・・)で登場するガランですが今回は九里虫太郎の漫画の描くとおりになるという設定で、ストーカーねたと合わせて2つのアイデアがありそれ故ストーリーは結構面白いのですがちょっともったいない気もしますね。九里がガランの暴れる漫画を描く描写も鬼気迫るものがありそれがエースにガランが腕を切断すると九里も悶絶するというまるでエヴァンゲリオン状態なのも凄い。さらにガランが炎上(よく燃えてます)すると九里も燃えついには館が爆発するという視覚的にもよく出来たエピソードになってました。ただ前半で美川脱出、後半ガランが・・という展開よりも美川が監禁されたままでなんとか九里を倒してエース劣勢からを救う・という流れの方が自然な気もしますね・・・。
2006.06.03
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11「魔獣たちの待ち伏せだ」 監督 田中進 脚本 浪江志摩 第11話STORY&解説 東京神宮外苑の絵画館の地底に魔王デカンダの基地があった サンダーマスクに倒された魔獣が勢ぞろい。 大魔王からサンダーマスク抹殺を催促された魔王は必死に作戦を遂行する。 失敗すれば処分されることは明らかなのだ。 当時の定番、クールの終わりか最初における再生怪獣登場編。上記の粗筋以外では ・等身大で、魔獣が登場 ・何故かボーリングをする。タイヤーマは自分で転がった。 ・最後はザリバザーンとサンダーの巨大化しての一騎打ち という展開であるらしい。 再生怪獣登場は『仮面ライダー対ショッカー』を引くまでもなく当時の特撮番組では 情報を得てから放送までが一大イベント、最大の楽しみであった。 他の番組では 『仮面ライダー』第13話『トカゲロンと怪人大軍団』 『超人バロム1』第14話『魔人アリゲルゲと13のドルゲ魔人』 『人造人間キカイダー』第14話『大魔神ギンガメが三怪物を呼ぶ』 『変身忍者嵐』第14話『血ぐるま怪人集団! 総攻撃!!』 などがある。『キャプテンウルトラ』や『仮面の忍者赤影』、『スペクトルマン』 『流星人間ゾーン』などにも同じ再生怪人・怪獣のエピソードがあるがそれまでの全怪獣怪人が再生登場するということ、1クール目の終了、あるいは2クール目の頭、ということで上記の東映4作品と『魔獣たちの待ち伏せだ』は近い位置づけのエピソードと言ってよいだろう。 (未確認情報) ・この回でベムキングが初登場だったと思う(声だけ?) ・大魔王は再生魔獣を戦わせているデカンダに「魔獣はお前のおもちゃではないぞ」と怒鳴った。 ・ザリバザーンの他、中盤でドロドロン他2匹がサンダーと戦うが他の魔獣は戦わなかったのでは? ・魔獣たちはザリバザーン以外は巨大化しない? 甲冑魔獣 ザリバザーン 身長 51m 体重 1万9千t 出身 カムチャッカ沖 特徴・特殊能力 巨大なハサミと口からの濃硫酸の泡が武器。 固い毛ガニのような甲羅を脱皮を繰り返し巨大化する。 視界が10mと遠くまで見ることができない。 魔獣解説 再生魔獣軍団を指揮するリーダー的存在であり強敵のはずなのだがそうは見えない。 この辺りアリゲルゲやカブトギラーあたりの新怪獣が再生怪獣よりインパクトに欠ける、のと共通するものを感じるのだが如何だろう。 冒険王のコミカライズではザリバザーン(こちらはもっと蟹らしい風貌だ)の他サメラ、タイヤーマ、ドロドロン、ハカイダーが登場した。
2011.10.10
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↑DVDの表紙を飾る美川隊員です。写真は6巻目のもの。ちなみに第4話はDVD1巻に収録。4話目にして「ウルトラマンエース」最大の異色作。メイン脚本家の市川森一がこれを書いてしまうのが・・「ウルトラマンエース」らしいというか何というか・・・。人気漫画家九里虫太郎に同窓会ということで洋館に呼びだされた美川は監禁拘束されてしまう。九里はヤプールから「念じれば現実になる」力を授かっており超獣ガランは彼の描く漫画のままに暴れ始める・・。「監禁拘束・TACの女・のり子20歳」美川のり子隊員役の西恵子は泣き黒子が色っぽい、当時実年齢は24歳。役柄上は20歳で・・。TACというのはどういう組織なのでしょう。特殊任務につく人間、しかも頭脳明晰な女性である美川隊員が20歳で・・というのはどうも納得のいかないところです。洋館・・こんなとこで同窓会なさそうですが・・。出迎えた九里虫太郎!(清水紘治)はもう全身で怪しさを表現してます。ちょっと暗い部屋に通されて怪獣漫画をみせられたり昔見もせずにつき返されたラブレター(美川隊員気強かったんでしょうね目に浮かぶようだ)をみせられたりするのり子。好きな女の子に怪獣○タク丸出し・・・九里虫太郎・・駄目だよ・・(涙)。大体そのラブレターの中味は3日かけて描いた超獣ガランの絵だし・・。2人きりの同窓会なんてこと言われて異常に気づいたのり子でしたが眠気が・・・。この気を失う時ののり子の表情が見ようによってはかなりエロだったりします。はっと気づくと後ろ手に縛られころがされているのり子。それを脚からなめていくカメラ・・・しかも下着見えそうな際どさで・・・。そんな状態でのり子に結婚を迫る虫太郎・・。「結婚?冗談はやめてよ!」「強情を張り過ぎて・・前の人のようにならないようにね」はっとしたのり子が部屋の片隅に目をやると・・白骨化した女性の死体が・・。このあたりのストーカー、監禁描写の面白さは中々で明らかにテレンス・スタンプ主演の映画「コレクター」なんかの影響が伺えます。でもこんなフェロモン美女を眠らせた後・・・・漫画描いてるのはどうかと思うぞ虫太郎。それに・・・・「念じれば現実になる力」があるなら・・怪獣漫画じゃなくて官能劇画を描くべきではなかったか九里虫太郎・・。のり子は身につけていた爆弾ブローチ(同窓会にそんなものを)を使ってなんとか脱出をはかります。先回の起爆スィッチといい次回のアリブンタに投げつけたブローチといい・・第一話で秘密にされていた美川隊員の特殊能力・・それはペギー松山並みの爆弾のオーソリティ・といったところでしょうか・・。20歳で・・やはり只者ではないぞ美川のり子。気になったこと・・テレパシーって・・TACの隊員たちが美川から話を聞き九里の空想を現実にする超能力をテレパシーっていってますが・・どこがテレパシーなんだよ・・・・。3億年超獣ガラン空を割って登場・・はバキシムだけではない・・。このガランと次回のギロン人(の目)は空が割れて出現します。TACが輸送していた生きている化石(シーラカンスみたいなものか)が超獣化したガラン・・というか九里が昔描いた絵とそっくりなことからしてこの一連の出来事も九里による空想具現化のような気がします・・。九里がガランの暴れる漫画を描いている際の原稿が凄いスピードで描かれスローモーションで宙を乱舞します。エースにガランが腕を切断されると九里も腕を押さえて悶絶するというまるでエヴァンゲリオンのシンクロ状態・・・・そのあと結局その具現する力およばなかったのかガランが炎上(よく燃えてます)、すると九里の身体に火がつき燃え始め、ついには館が大爆発するという・・・この一連の流れはエース全体をみても忘れられない鬼気せまる名シーンといってよいかと思います。ガラン自体の戦いぶりについて・・吸引ガスと角の発光による怪光線しかないため吸引ガスを無効化されると意外に簡単にエースのペースになりタイマーショットで手が切断されパンチレーザーで炎上、メタリューム光線で爆散します・・。この4話まで見て・・あらためてベロクロンの強さが実感されます。作品総括本作は美川隊員の監禁話と描いた漫画が現実になる話という2つのアイデアを贅沢にも1本で使ってしまっています。故にストーリーは結構盛りだくさんで面白いのですがちょっともったいない気もします。前半でのり子が脱出し、後半ガランが暴れる・・という分断された展開が納得いきません。のり子が監禁から脱出して九里の漫画が燃え、漫画の通り苦戦していたエースがガランの突然炎上で救われる・・というような流れであったほうが納得がいくし凄い傑作が生まれていた・・ような気がします。異色であるがゆえに印象深く面白い作品だが惜しいなあ・・と思わせる残念な話・・それが「3億年超獣登場」という作品なのかなと・・・。でも・・・エッチな美川隊員が堪能できたのでこれはこれでいい・・のかな?
2006.09.20
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08 「ジャンボジェットを食いつくせ!!」監督 岡崎明脚本 浪江志摩 第8話STORY&解説 宇宙考古学研究所の六本と佐山とまゆみは宇宙語で書かれた書物を手に入れジャンボで 謎を解くため出発。 それはデカンダの罠でジャンボを落とすべくベンバーンが待ち受けていたのだ。 しかも悪いことにサンダーマスクもベンバーンに襲われ地下に深く埋められていたのだった。(「週刊TVガイド」より) 円盤のかたちをした魔獣ベンバーンがジャンボジェットを襲った。 ベンバーンがサンダーマスクを誘い出す罠だったのだ。サンダーマスクはベンバーンとの戦いの末、土の中に埋まってしまった。地球の危機は迫った。デカンダの勝ちなのか。 サンダーマスクは死んでしまったのか。 (「小学四年生」72年12月号より) 小学一年生1月号でベンバーン登場エピソードはコミカライズされている。ベンバーンがUFOを装い飛行機を爆破、怪獣の部分を引っ込めてふたつに分かれ攻撃するもダブルサンダーアローで倒される、というコンパクトにまとまった内容になっている。 また内容を確認できていないが少年画報社の絵本はベンバーンとの戦いを扱ったもののようだ。 情報求む! (未確認情報) ・ベンバーンは最初はUFOに化けている(後期のOPに出てるやつ) ・飛んで来たサンダーを上下に別れて挟み、熱線で焼いて敗退させるシーンがあった。 円盤魔獣 ベンバーン 身長 56m体重 4万8千t出身 天王星 特徴・特殊能力 宇宙合金製の円盤は一撃で高層ビルを崩しマッハ10で飛行する。テレパシーで身体と円盤を自由に分離して二段攻撃を行う。歯はジェット機を噛み砕く。 魔獣解説 いわゆるBEM、グレムリンのイメージに円盤を合成した宇宙生物イメージの集合体の魔獣がベンバーンである。 巨大な目、大きく裂けた口というのは怪獣というよりも海外映画のモンスター的な雰囲気がある。
2011.10.10
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「ウルトラマンレオ」は第二期ウルトラ最後の作品です。それは試行錯誤の連続でした。ブームの過ぎた(「サインはV」がリメイク、「エースをねらえ」のアニメ化があったとはいえ・・)衰退しつつあったスポ根路線を盛り込んだり、防衛チームをセブンごと葬ったり、ブーム?の空とぶ円盤を怪獣にしたり(今でも斬新すぎです)・・。最後とはいえ大変なことを色々やったなあという印象の作品です。セブン(変身できないのでダン)は「MAC全滅!円盤は生物だった!」においてMACの隊員たちと一緒に円盤生物シルバーブルーメに基地ごと食われてしまいました・・・。・・のはずだったのですが・・・。「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」では元気なセブンの姿をみることができます。これは「ウルトラセブン」のみの続編であった「ウルトラセブン太陽エネルギー作戦」以降のいわゆる平成セブンを別とすれば初めてMACステーション事件その後が描かれたことになるのですが・・・。レオ最終回ではセブンとレオが夢の中で会話するシーンがあります。これはゲンの夢とされてきましたが実はセブンとセブン上司の会話の如く実は現実だったのかもしれません・・・。まあ、これはさておき、セブンの安否は「ウルトラマンメビウス」よりも実はもっと早く描かれていたという話です。「コメットさん(新)」の第17話「私の親友ウルトラマン」がそれです。コメットさんは親友だからという理由で宿題をやらされたり、恋人にプレゼントするハンカチの刺繍をさせられたりして「親友ってそんなものじゃないだろう・・」と考えます。そんなこんなの中、親友とはどんなものかを見せるために自分の親友であるウルトラセブンを呼び出すのです・・。「コメットさん」は1978年の放送です。セブンが行方不明になったのは75年。つまり行方不明後セブンがウルトラシリーズではないとはいえ正規のドラマに登場したのがこの作品・・。何と「コメットさん」はあのウルトラセブンが実は生きていたことをいち早く知らしめた作品だったりするのです・・。まあ、これ1回なら遊びですませられるのでしょうがこの後の「初恋の人ウルトラマン」や「ウルトラマンと怪獣アカゴン」でタロウやレオのその後を描かれたとなると・・これも・・という気になってしまいますよね。で今回のウルトラセブンですが・コメットさんと友だちを手の平にのせて飛ぶ・崖から落ちたコメットさんたちを救うという非常に地味な活躍に終始しています。あと飛行シーンでは(ライブと思われますがどうなんでしょう)当然のように手の平を下にして飛ぶ飛び人形が登場し、親友、手から落ちてるやんという非常に嬉しいツッコミを入れさせていただけました。親友だからとこんなことで(M78星雲から?)呼び出すコメットさんもコメットさんですがやはりそれでも来てくれたウルトラセブンはコメットさんの大の親友なのかも。あなどれません、コメットさん・・・・、あんたいったい・・・。次回予告ウルトラマンレオの最終話「さようならレオ!太陽への出発!」ではレオ=おおとりゲンはブラックスター最強の円盤生物ブラックエンドを倒し、世話になった美山家にも別れを告げてヨットで旅立っていきます。タロウに続きレオも地球に残った・・ことになりますね。「コメットさん」はそんなレオの物語の最終章でもあるのです・・。次回『「ウルトラマンレオ」の真の最終話「ウルトラマンと怪獣アカゴン」』をみんなで読もう・・。
2006.08.17
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「死刑!ウルトラ5兄弟」の続きです。前回も微妙な展開でしたが今回はさらに・・・・です。前回の瓦礫に埋まったあと北斗と南が変な部屋にいれられてますが・・美川隊員曰く人工太陽光線・・ってTACじゃけが人に太陽光線あてるんでしょうか・・・うーん。ひやけサロンじゃないんだから・・回復する二人も二人ですが(まあ、ウルトラマンだしね、そういう点ではまちがってないそTAC)。高倉長官大暴れに竜隊長怒りの鉄拳。今回の話はエースキラー、バラバのほかに高倉長官(時代劇や企業ドラマの偉い悪役、山形勲)という困った方が登場します・・。マイナス宇宙にあるゴルゴダ星を超高速ミサイルでウルトラ兄弟毎爆破する・・・。いやいやそんなことをしても何の意味もありません・・。(というか脚本はゴルゴダ星の脅威を謳ってないし・・何じゃそりゃ!ですがな)ヤプールの無意味な恫喝「地球人たちよ耳あらば聞け最早これ以上の抵抗は無意味だ。降伏せよ地球人」にうっかり乗ったのでしょうか?まさかヤプールも地球人がこんな無意味な行動をするとは思ってなかったかも。エースキラーが死んだあとヤプール自身がゴルゴダ星を吹っ飛ばしているのでこの前半の作戦は破綻してます・・。というかこの回の話は問題が多いと思います。脚本は市川森一なんですけど・・。北斗の「ゾフィーもマンもセブンもウルトラマン二世も長年に渡りこの地球を侵略者の手から守ってきたM87星雲の平和の使者なんです!」いいぞ。でもまちがってる、自分の故郷の名前を。あとゾフィーは長年に渡って戦ってないよなー。この高倉長官、北斗に故障したミサイルで特攻しろ、と無茶をいって竜隊長に殴られ(いいのか?)隊員たちに帰れとか指の骨をならすとか(今野・・チンピラかお前は)されてすごすご帰ります・・。もう一度いますが司令官殴って追い返してホントに大丈夫なのか。普通こんなことしたら次回からTAC総入れ替えじゃないのかなあ・・。あとエースというか北斗が有人ミサイルの故障に最初から死ぬつもりでしたというのも・・ゴルゴダ星についてからも「兄さんたち・・私も兄さんたちと死のう」エース・・・なんて後ろ向きな奴なんだ・・。エースキラー有名なエースキラーによるエースロボット血祭りのシーン。そんな科学力あるならバラバと組ませてエースと戦わせればいいのにというのは禁句?光線の連打の中最後にエースロボットを粉みじんにしたM87光線の図抜けた破壊力が注意点です。ロケットと基地のTV画面を越えた不条理なウルトラタッチ(今回はとんでもが多い)のあとゴルゴダ星での対決です。エースキラーはスペシューム光線とエメリューム光線を放ちエースを追い詰めますが兄弟のカラータイマーからの光線を受けたA最強の技スペースQにあっけなく敗れます。・・・ああM87光線を早くうってれば・・・。バラバ今回のバラバは何故か放射能の雨にまもられていませんでした。(何でだよー。度忘れしたのかヤプール・・)守られていてもあまり強くなかったので押して知るべし、ゴルゴダ星からかえってきたばかりのエースにボコられます。目玉ボーン首ちょんぱー・・・悲しい。「ウルトラマン超闘士激伝」でゼットンにボコボコにされたのを思い出しました・・。南の勇気、北斗の鈍感七夕の星空をみあげる北斗と南。「一年に一度あの天の川で牽牛と織姫が会うんだね」「牽牛と織姫・・恋人同士ね・・」「うん」南は北斗の横顔をじっと見つめてから静かにいいます。「私たちは一体何なのかしら・・」「え?」北斗が横を向いたときただ南は星空を見上げているのでした・・。この北斗の鈍いアホ台詞がすばらしいですね・・。・・・悲しい。実はここだけで良かった(良くはないが)かもな今回のエースでありました・・。
2006.08.13
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『サンダーマスク』の魅力は登場人物の「ボケ」にある。『サンダーマスク』のほとんどの登場人物はひたすらボケまくる。しかしながらツッコミする人間がいない。なので観る方がツッコミを入れていかないと収拾がつかなくなっていく。そういう意味ではボケとツッコミの概念が一般にも広く理解された今でこそ『サンダーマスク』は観る価値があるのだ。今回紹介するのは第6話『東京砂漠だハカイダー』。脚本は上原正三、監督は田中進。タイトルからしてツッコミたい・・まるで内山田洋とクールファイブが歌いだしそうなムード歌謡を連想させる・・・しかもハカイダーって・・。(ただし『人造人間キカイダー』※注)の37話でハカイダーが初登場したのは73年3月24日。サンダーマスクの最終回の3日前。本話から5ヶ月先の話である・・念のため。)※注)考えて観るとキカイダーもハカイダーもビジンダーもワルダーも・・・魔獣ハカイダーのネーミングセンスと何らかわる所ないんだよね。魔王デカンダの命令でサンダーマスク抹殺と東京の砂漠化を使命として地球へむかった魔獣ハカイダー。原色怪獣怪人大百科(第2巻)によると出身地は鳥取砂丘なんだけども・・。手足頭を隠し卵状の金属の塊として地球に到着する。早速宇宙考古学研究所と科学パトロール隊が現場に急行する。何故このメンバーなのか・・はいってもしょうがない。ガイガーカウンターみたいな機械で金属塊を調べる命光一。地球上の物質ではない事を看破し爆破を進言する。この際、科学パトロール隊の藤隊長は光一のやりとり。「地球上の物質じゃない」「どうすりゃいいんだ」「爆破するしかないでしょう」「爆破か!」この会話、科学パトロールが専門分野の宇宙考古学研究所に意見を求めて従っているようにみえるが実は以降にも頻出するとおりこの藤隊長は基本的に主体性がなく人の意見にいいなりである。で変なところに依怙地で次回では状況を悪化させるのだがそれはまた別の話。ダイナマイトで爆破される金属塊。しかし金属塊は巨大化しハカイダーとなる・・・。・・・ってこの一連の金属塊偽装の流れ、良く考えると偽装の必要すらない。とっとと暴れたらよろしい。光一、ずっと手にしていた(置けばいいのに)機械を藤隊長に押し付けるように渡しちょっと前にすすんで変身・・・砂嵐の中とはいえ正体ばれそうなんだけど・・ハカイダーと対峙する。ハカイダーの第一形態はフットボール状の鉄塊の股間に顔があり脚だけが生えている姿。実は亀のように上部の頭と両手を隠しており油断したサンダーマスクの頭と脚両方に噛み付く。この噛まれているサンダーマスクの唸り声が痛くて痛くて堪らないという感じ。この件り噛み付かれ押されただけで倒されたようにみえて情けない。 サンダーマスクのいなくなった東京をハカイダーは蹂躙。噴出す砂とバリバリビルを食うことでで街は一夜にして砂漠と化していた。「やつはビルが好物なんだ」「冗談じゃない東京には何万というビルがあるんだ!」・・・・ビルが好物というのも微妙な表現だけどコンクリや鉄を食べて砂にするという所からすると妙に説得力のある会話だ。重傷を負った光一は病院に運ばれるが医師は「クスリが効かないので責任を負いかねる」と匙を投げる。サンダー星人にはクスリが効かないらしいのだがこの台詞、第一話で矢野警部が警護を放棄して責任を負いかねると言う件を思い出させる・・・上原正三は警察や医師の無責任ぶりを弾劾したかった・・・んだと思う・・どうだろ・・。光一は高瀬姉弟に頼んでタイムカプセルで傷を癒す事を選択する。「大分時間がかかりそうだ・・」という台詞がまた1万年位眠りそうで不安を掻きたてる。姉弟が宇宙考古学研究所に戻るとスクリーンにデカンダが映し出されてハカイダーの餌にちょうどいいからサンダーマスクの死体を差し出せ、さもないと東京を砂漠にする、と脅迫する。デカンダはこの後差し出された死体のはずのサンダーマスクが生き返ってたいそう驚く姿も描かれるのだが・・デカンダがいる限り地球征服が上手くいくとはとても思えないなあ。 「サンダーマスクでも敗れた相手だ。どうやってやっつけるんだ・・」相変わらず何も考えてない藤警部。研究所員であるお調子者の六本が考えた「ハカイダーに風船をつけて海にとばして爆破してしまう・・という作戦(といってよいのか悩む)」にとすぐさま賛同。「ひょっとするとうまくいくぞ」「旧日本軍は昔アメリカに風船爆弾をとばしたことがあるんだ」大分違う気がするのだけれど・・・。あっという間にハカイダーに5個ほどの大型気球をくくりつけるという作戦が実行されるのだった・・・ああ。おとなしく気球を括りつけられるハカイダーもハカイダーだが。空にプカプカ浮いた(ハカイダーの体重は前掲書によると6万1千トンで他の魔獣に比べて頭抜けて重いのだが・・)のも束の間大方の予想を裏切らずジェット推進で戻ってくるハカイダーなのだった。翌朝。サンダーマスクは死体のふりをしてデカンダを油断させ変身。ハカイダーと組み合うもその怪力に苦戦する。その戦いの最中藤隊長がひとこと「駄目だ、勝ち目がない・・」何てあきらめがいいというか役に立たないんだ、パトロール隊。せめて努力の跡をみせてほしいぞ。サンダーマスクも懸命に戦っているのに。苦闘の末等身大になったサンダーマスクはハカイダーの口に飛び込み体内で二段変身することで強敵を葬る。体内での巨大化で内側から弾けるハカイダーと出現するサンダーマスクという図が中々カッコいい描写になっている。発砲スチロールが舞ってる?それがいいんだって。最後に藤警部が光一に今までどこに行っていたのか尋ねるシーンがある。この騒ぎの最中、なおかつ死にかけていた人間が信州の山奥の温泉にいっていたという光一の答えもどうかと思うが「のんきだなー」で済ます警部も・・どっちもどっちだな・・。特撮ヒーロー作品において防衛組織は役に立たないものと相場が決まっているがせめて武器の強化とそれ以上にしっかりした人材の確保が急務ではないかと考えさせられる。やっぱり「パトロール」じゃ怪獣を相手には出来ないなあ・・・。次回「地球の油を吸いつくせ」では依怙地になった藤警部が大暴れ。ニトログリセリンで魔獣を吹き飛ばす「恐怖の報酬」ばりのサスペンスが展開・・しない・・・こいつはスゲエぜ。
2007.09.10
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怪獣少女はコミケ94に参加します。8/11(土)二日目 東舘 ネ-38a 怪獣少女です。坂井孝行の新刊ゴジコミ2冊目はゴジラVSビオランテ、権藤=峰岸徹特集です。恒例のゴジラ本特集、ゴジラコミカライズの紹介(映画テレビマガジン版『ゴジラの息子』もあります。この他坂井孝行版アメコミ同人誌、坂井マジンガーの新作漫画掲載同人誌と2018年コミケでは初頒布となる新刊が揃い踏みです。既刊も取り揃えておりますのでそちらも是非。英雄共闘館の委託同人誌『ボルテスV大激戦BOOK』も頒布。コミケにお越しの際は怪獣少女へ是非お立ち寄りください。
2018.08.09
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70年代前半の第二期怪獣ブーム(変身ブーム)の作品のひとつ「サンダーマスク」は手塚治虫がコミカライズした(原作ではない、TV特撮番組を漫画にしたものである)ということで非常に有名でありながら不遇な作品だ。漫画の「サンダーマスク」はTVとは登場人物の名前が一部共通するだけの別もの。決して出来の悪い作品とは思えないのだが手塚自身の述懐も一般の評価もあまり高くない。「白獅子仮面」や「魔人ハンターミツルギ」などの作品までがDVD化される時代にソフト化されない理由は「サンダーマスク発狂!」と「死の灰でくたばれ」の非常に危険なタイトルのエピソードが存在するせいだといわれていたけれどその真相に迫った「封印作品の謎2」を読むとそういう次元の話ではないように思われる。そんな不運な作品だが小学校低学年だった私には当時の怪獣番組の中でも「シルバー仮面ジャイアント」と並んで好きな作品だった。火曜夜の放送時間を心待ちにし冒険王とTV映画マガジンのコミカライズ連載を読み、秋田書店の「写真でみる世界シリーズサンダーマスク図鑑」も買ったしカバヤのココナツプリッツェル(他にない変わった甘さて好きなプリッツエルでした)のカードも収集していた。故に個人的にはウルトラやライダー以上に思い入れの強い作品なのだ。そんな「サンダーマスク」、実は幾つかのエピソードを視聴する事は可能である。ではその中から第一話「見よ!暁の二段変身」を紹介していこう。空とぶ怪物が旅客機を撃墜、街を破壊した。高瀬博士をはじめとする日本の「三大頭脳」は怪物は魔王デカンダ(黒目のいわゆるNG仕様ですね)の操る「魔獣」だと考える。その根拠は1万年前の書物に昨日のことが預言されていたからであった・・。・・まずここで魔獣は「生物と金属を合わせたもの」という定義がなされていて興味深いものがある。「スペクトルマン」では公害怪獣みたいな括りはあったがこの魔獣の定義は同時期の「ウルトラマンA」の超獣やアニメにおける機械獣(機械の獣)、メカザウルス(サイボーグの恐竜)に近いものがある。1万年前の書物・・・これが凄いのだが1万年前に昨日の事を予測した書物があって・・紙?粘土板とか壁画とかじゃないのか・・・とかはおいといて・・まあこの絵が・・小学生が描いた怪獣のラクガキのようなコンコルンだったりする ・・うーん・・。3人の博士は3つの「星」にこの災厄から地球を守るカギがあると科学パトロール隊の矢野警部に語り今魔王とのサンダーマスク復活を巡る戦いが始まるのだった・・。科学パトロール隊・・・そのネーミングから魔獣相手に役に立つのか否か不安な気持ちにさせられる。銀のヘルメットにグレーの制服(下級兵士は銀づくめ)、襟周りに赤のライン・・・「どっきりカメラ」の野呂圭介かブラックホール第3惑星人のような信用できない雰囲気が全身に漂っているけれど・・大丈夫なのか・・。科学パトロール隊の矢野警部はその管理能力のなさをすぐさま露呈。・護衛中他に気をとられて車に博士をひとりで放置・12時に自宅へ来るという予告の時間キッカリに博士をひとりで放置という常人には考えられないミス(?)で魔王デカンダに博士を殺されてしまうのだった。この辺は言葉もない・・・この防衛チームは以後の回もことごとくこの調子なので・・というかなんでこの人は警部なんだろう。警察の一機関なんだろうか?あと「宇宙の魔王」が自ら博士を殺しに来る、というのも人手不足というか凄い行動力というほかない。戦闘員みたいな部下いないし。あっというまに一人になった高瀬博士はとある山中にむかっていた。3大頭脳のうち二人を喪い焦った矢野警部は「パトロール隊は責任を負いかねる」ので、あろうことか「3つの星」を魔王に渡すよう高瀬博士に詰め寄ります(おいおい!)。逆らう高瀬博士の子供を突き飛ばす矢野警部(ひどすぎだよ)。キラリ!あったぞ!この下にサンダーマスクが・・・(えっ!えっ?あまりの急転直下の展開の連続についていけない・・・)。「少し痛いけど我慢しなさい」博士はやおら娘と息子の腕にナイフを・・え?博士自分の子供たちの腕に得体のしれない「星」を埋め込んでたのか?さらに自分の片方の目に手をやりそこから星を取り出す博士・・・。ぎ、義眼でしたか・・。地下のカプセルの周囲に3つの星を配置する博士。太陽光線に当てればサンダーマスクが復活する・・・日光写真みたいだな・・・そこに魔王デカンダが出現(ホントに腰が軽い人だ)。博士、魔王からカプセルを庇って死亡・・・。人間が守らないといけない位そんなやわなカプセルなのか??そんな中遂にサンダーマスク復活!「サンダーアアアアアア!」血管切れそうな叫びが木霊する・・・。二段変身。イナズマンがサナギマンに変身するとかいうわけでなく等身大から巨大化する二段である。情けない例えをすれば「ゴッドマン、拡大(かくうだあい)!」と同じものである。あと・・・暁じゃない真昼間である。「白昼の変身」あるいは「昼下がりの変身」が適当であろう。街を破壊するコンコルンの元へサンダーマスク急行。サンダーシュートでコンコルンの首を切断、初戦を飾るのだった・・・。さて野原に佇む高瀬姉弟。前になにやら3本の黒い棒が屹立しているのだけれど・・・3本・・博士たちの墓?日本の三大頭脳が何も無い野原にまるで金魚の墓のように並んで埋葬されている光景はシュールを通りこして不気味だ・・・。姉弟の前に現われる青年命光一。姉弟は彼がサンダーマスクだと見抜く。「その目でわかりました」・・・・どんな目だよ。赤いのか?光一は自分が1万年も早くきてしまったことを「一万年といっても宇宙時代(?)にはほんの1年の長さ」とよくわからない理屈で誤魔化す・・・納得するな姉弟。2人はサンダーの正体を「この腕の傷」に誓って秘密にすると誓う・・・よく見るとかなり深い傷だけど大丈夫なんだろうか・・・・。以上「サンダーマスク」の第一話でした。全編予測不可能な・・というかボケっぱなし突っ込みっぱなしの息もつかせぬ面白さ・・・。実際に昔の特撮番組で普通に面白くない作品が多い中、「サンダーマスク」は間違いなく面白い。冗談ではなくこの天然な展開を面白いと言わずして何が面白いというのか?そして・・もっとも驚くべき点は・・本話の監督・脚本が本多猪四郎・上原正三であるという事だ・・・・・。「サンダーマスク」の魅力の一端が伝わったかどうか心配だが・・いかがだっただろうか。誤解がないようにいっておくと私は「サンダーマスク」を貶めているわけではない。面白さには色々ある。「ウルトラセブン」や「イナズマンF」、「ミラーマン」のようなシリアスな作品は勿論すばらしいが「サンダーマスク」のような評価されていない作品がこれらとはまた別な視点で評価されるのは喜ばしいことではないだろうか。「サンダーマスク」は間違いなく面白い。天然ボケ特撮ドラマの名作、それが「サンダーマスク」なのだ。そして私は「サンダーマスク」がやはり大好きなのである。↓サンダーマスクのOP、EDhttp://jp.youtube.com/watch?v=2wSwAZ-RAx4またニコニコ動画で「サンダーマスク」の第一話が視聴可能である。百聞は一見に如かず、である。心してご覧になって頂きたい。
2007.08.29
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