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十二 ノア
いつもうつ伏せになって祈り、神様の前に祭祀を捧げるために全身全霊を込め、この上ない精誠を尽くします。この方の服装は、まるで田植えをする農夫のように、いつも腕も足もすっかりまくり上げて働く姿です。どんな仕事をそんなに熱心にするのかと眺めてみました。
神様に祭物を捧げるために、祭壇を造っていました。箱舟を造っていた腕前を発揮しながら、あちこちを調べていました。すべての精誠を尽くしていました。自分の手、足の届く所は、すべてそのように造りました。自分のものだけではなく、周囲の人たちのものまでも造ってあげながら、ここで祈れ、あそこで精誠を捧げなさいと言っていました。顔がとても慈愛に満ちていて、まるで何の計算もない人のように、善良な姿でした。
私がノアに「百二十年間、山の上で心が変わったことはありませんでしたか」と尋ねると、ノアは次のように答えました。
「神様の命令に従って箱舟を造るのに、途中で心が変わり得ないでしょう。変わるなら、神様の命令ではなかったと疑うべきでしょう。私は百二十年という歳月を覚えていません。精誠を尽くして造るのが、おもしろかったからです。
子供たちも妻もたくさん協助してくれましたが、一〇〇パーセント協助したのではありません。人々は、いつも目に見えるものだけ追いかけるでしょう。目に見えない神様には、顔を背けることが多いです。それで、彼らは熱心に箱舟を造っていた私の心を何度も揺さぶりました。『洪水が起きればみな死ぬのに、我々だけどうして生きるのでしょう』、『神様が何のために我々だけ生かしてくださるのか。雨が降り始めれば、そのとき神様に再び尋ねてみて、確実ならまた始めましょう』、『神様が人間をみな滅ぼされれば、人間の後孫がいなくなるのに、そんなことをなさる方ではないでしょう』などと言われ、あらゆる誘惑がありましたが、私はただみ言に従順に従うこと以外、知りませんでした。それでも子供たちや妻が、背を向けなかったのは有り難いことでした。
我々が地上で暮らす間、神様に仕えることに心を尽くして、神様のみ言に従って生きていくことが、最も大きな幸福の条件でした。そのために、この良い所でも、多くの人たちに神様に仕える方法を教えてあげています。その時が、私の最も楽しい時間です。ところで僣越ですが、先生はどうして神様の恩恵を大きく受けているのですか。地上でどれほど神様に仕えましたか」。
この方は、真の御父母様をはっきり知らないでいました。しばらく説明をしてあげると、深い考えに浸ったと思ったら、「先生は良い時に生まれついた人のようだ」と言いました。「いつかは、すべての人が神様の近くに行くことができます」と説明すると、「ここでも感謝です。自分が積んだ功績によって生きるのではないでしょう」と言い、真の御父母様について多くのことを聞きたがりました。
その次は、洪水審判のことが気になって、「その時のあなたの心情を知りたいです」と言いました。するとノアは答え始めました。
「神様が、ある日、自分に切迫した命令を下されました。『ノアよ、急げ、急げ、早く急げ。そして、箱舟の中にみな入れ』と命令されると、七日が過ぎて雨が降り始めました。すべての家族たちは、その時になって初めて父を信じ始めました。七日間閉じ込められているとき、獣たちも家族たちも、扉を開けてくれと大騒ぎでした。その時の私は懇切に祈祷して、ただ神様に頼る心情だけでした。『洪水審判をしてください。この地に神の国を建設なさってください』というのが、私の一貫した祈りでした。雨が降り注ぐと、箱舟の中は静かになり、家族たちは私の一挙手一投足を注視しました。
四十日間降り注いだ雨は、それこそ大暴風雨でした。その雨のために、世の中は真っ暗でした。渓谷に沿って流れあふれる水流によって、山も崩れ、木も折れました。雷と稲妻は休むことがありませんでした。本当に神様の刑罰であることを悟って、気が気でなく、祈りを捧げました。家族たちは、ただうつ伏せになって祈る私の表情だけを見つめていました。いつ神様の怒りが終わるだろうかという切なる心情だけでした。
四十日になると、神様が、『ノアよ、お前の信仰が神の怒りを抑えた』とおっしゃいました。一筋の光が窓際をかすめると、暴雨はやみ始めました。その後、箱舟から出てきた家族たちは、私を信じ、頼り、従いました。とても幸福なころでした。全家族が、心を合わせて生きる道を開き始めました」。
次に「ハムの失敗について伺ってもいいですか」と私が尋ねると、ノアはまた次のように答えました。
「その年は、家族が熱心に働きました。特にぶどう畑の仕事は豊作でした。全家族が至誠と精誠を捧げたので、すべてが豊かであり、心も平安でした。横たわると、本当に幸福な感じでした。ところが、しばらく働くと疲れて、ぶどう酒を一杯飲んでみると、居眠りしたようです。体から熱が出たのか、私は着ていた服をみな脱ぎ捨てたまま寝ていたようです。裸体になりました。
平素、次男は、親の意に従っていました。私が寝ているとき、楽に眠れるようにしてあげようとして、私の部屋に入ってきたようです。すると真っ裸になった私の姿を見て、びっくり仰天したようです。家族たちが集まってきて、騒ぎを起こし、特に妻はとても私を恨みました。神様に仕える方が、自分の体一つ保つことができないのかと言いました。自分の体を保てなかった罪が、神様に大きな迷惑をかけました。一生を懸けて神様に仕えてきましたが、洪水審判以後、私は謙遜よりは驕慢になったので、神様が私の家族を戒め、罰を下されました。神様には、いつも謙遜な姿勢が第一だと思います。自分の失敗を思うたびに、神様に申し訳なくて、面目がありません」。
ノアは、一生の間、神様に仕えました。二番目の息子の失敗くらいは、神様がお許しになることができるはずなのに、神様は薄情にもハムの失敗を許されませんでした。これは、人間の堕落のためであり、神様がお許しになればサタンの侵犯の条件になるので、お許しになることができなかったのです。これが霊界であるこの国の法です。
天法は峻厳なものです。それゆえ、神様の前に手厚くもてなされようとする者は、霊界の法を通過して、合格することができる人生を生きなければなりません。それでこそ、神様の前にもてなされる者になるのです。地上の暮らしを反省しながら、神様の前に合格し得る者になることを、心から願うものです。(一九九七年八月十九日)
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