April 19, 2022
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カテゴリ: 気になるTV番組
2022年NHK大河ドラマ 『鎌倉殿の13人』 の感想です。

この回は上総広常を演じる佐藤浩市さんが最初から随所で
視聴者を引き付け、特にラストの文字を書くシーンでは
「この回を全部持っていった」と言っても過言ではないと
思うほど、視聴者の感動を呼びました。

ドラマに登場した頃の広常は、上総での一大勢力を誇って
ふてぶてしい感じだったのですが、回を追うごとに、実は
頼られるとつい面倒を見てしまう優しさとか、第12回で

いるとかで、その人間像を視聴者に焼き付けていきました。

そして「身内しか信用できない」と身近な者の前で平気で
言う源 頼朝(大泉 洋さん)だけど、そんな頼朝を「武衛」
と呼んで心から慕い、絶命する間際まで頼朝の本心に気が
付かなかったという、広常の悲しい最期でした。

ラストの広常が文字を書くシーン。
書き慣れない文字を書いて手を汚して、間違えないように
文字の形を手本で確認して、子供の字かと間違われるような
つたない字だけど、頼朝への忠誠を一生懸命に書いていた
その姿は、本当に多くの視聴者の感動を呼び、TV画面の
前で涙し、感想ツイートではこのシーンが文字で、画像で、


さらには #上総介を偲ぶ会 というのもありました。
 ⇒ ⇒  こちら

上総広常に関する歴史的な逸話を、こんなにも感動を呼ぶ
話にする脚本の三谷幸喜さん、人間味あふれる上総広常を
演じた佐藤浩市さん、本当にお見事です。


 ⇒ ⇒  #鎌倉殿の13人

大河ドラマ館、伊豆の国市でオープンしました。
 ⇒ ⇒  こちら

大河ドラマ館、鎌倉市にオープンしました。
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各地のNHK放送局で順次開催する 全国巡回展 が開催
されています。 ⇒ ⇒  こちら


寿永2年(1183)11月、木曽義仲を討つために源頼朝の命により鎌倉を出陣した
弟の源義経の軍勢は近江まで進軍、その知らせを聞いた義仲は後白河法皇を拘束し、
自軍を守ろうとしました。
しかしそのころ鎌倉では、頼朝のやり方に不満を持つ御家人たちが集まって頼朝を
鎌倉から追放する計画を進めていました。
千葉常胤(岡本信人さん)は頼朝の命をとるべきと主張しましたが、皆をまとめる
上総広常(佐藤浩市さん)はそれを退け、三浦義澄(佐藤B作さん)の案で頼朝の
嫡男の万寿を捕らえ、万寿と引き換えに頼朝を追い出すことになりました。
そしてこのことを頼朝に報告しようとした梶原景時(中村獅童さん)は捕らえられ
ましたが、「そいつも坂東武者だから」と広常の情けで馬屋に監禁となりました。



しかし大江広元(栗原英雄さん)でさえ聞いたことがない「五百日の儀式」で万寿が
御所から外に出る日に、御家人たちの間で大掛かりな鹿狩りが行われると聞いた
北条義時(小栗 旬さん)は、鹿狩りであれば武具を持って外にいても不思議はない
ことを怪しみ、御家人たちの間で何か不穏な動きがあるのではと直感しました。
そこで義時は姉で御台所の政子と万寿がいる鶴岡八幡宮に行くことにし、比企能員
(佐藤二朗さん)は三浦館の様子を見に行くことにしました。



能員が三浦館に着き、大掛かりな装備でどちらに鹿狩りに行くのかと訊いたとき
皆は返答ができず、能員に反乱が知られることとなりました。
能員に刀を突き付ける和田義盛(横田栄司さん)を広常が制し、自分たちの仲間に
なれば助けるとして、御所に戻って謀反の気配がなかったと伝えることと、義時に
鹿狩りは自分が仕切るから案ずるなと伝えるよう、能員に言って帰らせました。



文覚の様子からも何かおかしいと感じている義時は、能員から三浦館から土肥実平
だけが急に帰ったという話を聞き、実平と話をして謀反があると確信しました。
鶴岡八幡宮では文覚が考え出したニセの儀式が終わって政子たちが庭に出てきたら、
和田義盛と畠山重忠の手勢が襲ってきました。
源 範頼(迫田孝也さん)が攻撃してきた一人を斬り、源 義高(市川染五郎さん)が
抜刀して義盛と対峙したとき、義時が手勢を連れてやってきました。



義時は義盛たちに「すでに企みは暴かれて御所は守りを固めている。同士討ちは
無駄なこと、御家人たちが力を合わせて平家を倒そう。」と訴えました。
すると畠山重忠(中川大志さん)が進み出て「源氏の棟梁が誰かは我らに関わりない。
詭弁である!」と言いますが、義盛は義時の説得に納得してしまい、家人たちに刀を
収めるよう命じたので、政子たちの危険は去りました。
重忠の発言は、義盛がいつも自分の意見に異を唱えるからそれを予測し、自分の考え
とはあえて逆のことを言っていたのでした。
(でも常に反対のことを言う人であっても、相手の言葉を都合よく利用するだけの
人もいます。「あなたがそう言った」的に言うこともあるのでご注意を。)



こうして内乱は収束し、千葉常胤は自分が首謀者として自害しようとしましたが、
上総広常と三浦義村が止め、兵を引いて皆は解散となりました。
その夜、源 頼朝(大泉 洋さん)は広常を呼び、御家人たちをまとめて反乱を未然に
防いだことへの礼を述べました。
広常は頼朝を親し気に「武衛」と呼び、「お前は自分勝手な男だ。でもそれでいい。
このご時世、お前さんは己の道を行けばいい。御家人どもがまた騒ぎだしたら、俺が
なんとかするよ。」と頼朝を励ましました。
(ネタバレではありますが、このとき頼朝は「これからも頼む」と言いながら、実は
広常を乱の首謀者として後で殺す気でした。ならばこのようなもてなしなんかせず
最初から冷たくしていればと思ったのですが、逆に心底疑い深くて冷酷な人だから、
広常には自分に一切疑いを持たせぬよう振舞っていたのだと感じました。)



三浦義澄と岡崎義実(たかお鷹さん)の宿老の二人は御台所の政子(小池栄子さん)の
ところに行き、詫びて自分たちがなぜこのような行動を起こしてしまったのかを語り、
皆の思いを知らぬままであったことを政子は詫びました。
自分たち御家人は頼朝の傍にいてお役に立ちたい、でも頼朝は御家人をちっとも見て
くれない、それが悔しかったと義実は語りました。
これまで命をかけて戦ってくれた者たちがいたからこそ今の鎌倉がある、これからは
頼朝に言えないことは自分に話して欲しい、自分ができることはなんでもやる、と
政子は二人に言い、「御台所そう言ってもらえるだけでも」と二人は感涙しました。
(政子と御家人たちの絆。ドラマで今年の冬を迎えるころに起こるであろう歴史上の
出来事を想像すると、これが大きな力になるのかとワクワクします。)



乱に加わった御家人たちの処分をどうするか、話し合いがもたれました。
これまでの功績に免じて頼朝には寛大な処分を望む政子と義時でしたが、比企能員と
大江広元は一切お咎め無しでは示しがつかないと主張、さらに広元は二度と謀反が
起こらぬよう誰か一人に罪を負わせて見せしめにするのがいいと言い、頼朝と広元が
示し合わせてその一人を上総広常と言ったときに、義時はこれは最初から仕組まれた
ことであったことを理解しました。
広常の命と引き換えに皆を許すと頼朝から言われ、義時は何も言えませんでした。



頼朝の策略と冷酷さを知った義時は頼朝が心底恐ろしくなり、広常の件を従兄弟の
三浦義村(山本耕史さん)に密かに語りました。
しかし思いつめた義時が広常に知らせて今夜のうちに逃げてもらうと言ったとき、
義村は「やめろ。あいつ一人が死ぬことで皆が助かる。(お前だって)わかっている
くせに。ここに来たのは自分が広常を救いに行かなくて済む口実が欲しかっただけ。」
と言い、さらに「お前は少しずつ頼朝に似てきている。」とまで言いました。



そして寿永2年(1183)12月22日、御家人たちが集められた中で、頼朝に
命じられた梶原景時によって上総広常は斬殺されました。
事情を知らないほとんどの御家人たちはただ驚き、事情を知る義時と義村は広常の
運命を黙って見守るしかなく、とどめを刺され絶命する瞬間に頼朝の本心を知った
広常の悲しい最期でした。
広常の絶命後に膝をついて礼をとる御家人たち一同に、頼朝は「謀反人を成敗した。
上総の所領は一同に分け与える。義仲を討ち、平家を討ち、西の所領を己の力で
わが物にせよ。」と言い、さらに語気を強めて「わしに逆らう者は何人も許さぬ。
肝に銘じよ!」と言い、頼朝に畏怖した御家人たちはただ従うのみでした。



上総広常の館の明け渡しが終わり、広常の鎧にあった文を安達盛長が頼朝に渡した
のですが、頼朝はそれを字が下手で読めないと義時に渡しました。
それは戦に明け暮れ字の読み書きができなかった広常が京に上る前にと一生懸命に
稽古して書いた文字で、そこには
「これから3年のうちにやるべきこと。明神様のための田んぼを作る。社も作る。
 流鏑馬を幾たびもやる。これ全て鎌倉殿の大願成就と東国の太平のため。」

とありました。
頼朝は広常が心から自分を慕ってくれていたと知ってもなお、広常の文を受け入れる
ことはなく丸めてほかり、あれは謀反人じゃと言って退出していきました。
(慣れぬ文字書きで手に墨を付けながら、字に自信がなくて手本を何度も見ながら、
我が思いを必死で書く広常の姿に、多くの視聴者が感動で泣きました。)



この一件で頼朝という人間の本質が多少はわかった義時は傷心していました。
でも多忙な間、父・北条時政に預かってもらっていた妻の八重(新垣結衣さん)は
男子を出産していて(後の北条泰時)、愛する妻が産んだ初めての我が子を抱いた
義時は、無垢な赤子に心が救われる思いでした。
(こうして考えると、頼朝を利用すると言った義時の亡き兄・宗時は、頼朝は心から
仕える相手ではないと最初からわかっていた、ということですね)






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Last updated  April 19, 2022 04:20:33 PM


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