2010.09.20
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カテゴリ: 美術館・博物館

今は“仏像ガール”なる若い女の子がお寺に行く時代ですが、昔は仏像というとお年寄りの方のものーという概念がありまして辛気臭いイメージが強かったのです。それが会津八一の歌のせいで、ぐっと身近になりました、その歌が
“あめつちに われひとりゐて たつごとき このさびしさを きみはほほゑむ”
これは法隆寺夢殿の「救世観音」を見て詠んだそうです。
救世観音.jpg
この仏像は聖徳太子ゆかりの秘仏で明治時代フェノロサと岡倉天心によって世に出たそうで、現在は春と秋に期間限定でご開帳されます。
で、このような仏像が東京くんだりまで来ることはなく、代わりに?「夢違観音」(パンフレット画像)がお目見えです。こちらは悪夢をいい夢に変えてくれる獏のようなご利益のある仏像だそうな。
他にも会津八一の歌と奈良の古寺仏像がリンクして興味深い催事でした。
いつか会津八一の歌集とともに奈良を旅してみたいな。
ところで昔のインテリは和辻哲郎の「古寺巡礼」をバッグに入れて奈良を旅したというような事を聞いたことがあります。

miroku.jpg
“みほとけの あごとひじとに あまでらの あさのひかりの ともしきろかも” 
会津八一はこのように詠んでいます。そして
「たましひのほゝゑみを浮かべ~」と和辻哲郎には賞賛されています。
自分の感性に訴えられるがままの鑑賞もいいですが、碩学の方たちの視点を追うのも新たな発見がありそうですよね。





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最終更新日  2010.09.20 22:45:02
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