2010.10.04
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カテゴリ: 美術館・博物館

その中で、ロダン作「グスタフ・マーラー」に目が行ってしまいました。
もちろん撮禁!で画像を見つけました。
ロダン作マーラー.jpg
何か元気のないマーラーですが、この時病を得ていたそうです。
十数年前にクラシックにしてはヒットしたCDでカラヤン指揮のアダージョばかり集めた“癒し”のハシリのようなのがありました。
アダージョカラヤン.jpg
このCDのトップがマーラーの交響曲第5番4楽章「アダージェット」です。
なんともいえない味わいがある曲なのですよ。清涼感、瑞々しさ、健全なる意志とかの前向き爽やか系の部分が微塵もない、爛熟、濃厚、官能的とでも言うのでしょうか?
一見アートのような繊細そうな見てくれのケーキを食べたら何とかチーズとか使ってあってくどくて辟易した感じーとでもいうのかな?
昔見たTVドラマで、不治の病の暗そうなお医者さんを美人の看護師さんが慕うというのがありました(名前がどうしても思い出せない)、このBGMに上記のアダージェットが盛んに使われていたもですが、ちょっと違うんじゃない?というのが正直の感想でした。

ピョルン・アンドレセン.jpg
かつて映画評論家の故淀川長治氏は「映画のことがよく分かるようになるには“ベニスに死す”のようないい映画を何回も観ることです」と言われていたそうです。
老いた音楽家(マーラー自身とも言われている)がベニスに静養に行き、そこでギリシャ彫刻のような美少年に目を奪われ、虜になっていくのだが、勿論アプローチ出来るわけもなく、関心を引くため、妙な化粧をしたり、ひたすら姿を追う(キモいっ)、おまけに当時ベニスではコレラが蔓延し、人々があわてて去っていくのに、美少年の存在のためにベニスを去れず、(多分)コレラに罹ってしまったところで終わるのですが、執着というのか、無償の愛というのか、人間の悲しさ、愚かさを芸術作品に仕上げたのは、マーラーのアダージェットの力もかなりあるのではないかーと思いました。
と、美術館から、彫刻、音楽、名作映画と連想してしまいました。
秋ですもの。





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最終更新日  2010.10.04 23:02:28
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