ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 19, 2023
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「安心してください弾いてますから」


第1バイオリン Cさん
第2バイオリン Jさん
第3バイオリン ぼく
第4バイオリン Bさん
第1ビオラ Nさん
第2ビオラ Bさん
第1チェロ Eさん
第2チェロ Mさん


 ぼくはサードバイオリン担当。なにげに超おいしいパートです。いろんな人と次々絡むわりにそんなに難しくないし目立ちすぎないから緊張しない。ぼくの最も好きなパート。

 楽しく弾けました。
 てか、弦楽八重奏って、全般にわたり似たような音色の楽器が八声も同時に弾くことになるわけで、とにかくただでさえ混沌としててタイヘン。メリハリをつけるのがコツなのはわかってるのだけれど、あんまし重要じゃない動きをしててもビミョーにかっこよく弾き甲斐あることが多いもんだからで思わずガン弾きしちゃいがち。そこをぐっと抑えて控えめに弾くことのできるオトナ奏者こそがこの曲には求められる。

 今回ぼくらが特にてこずったのは終楽章、あちこちに出てくる八分音符の弾きかた。
 冒頭はフォルテ。その後も音量や音型、手を変え品を変え次々と八分音符が出没し、スタッカートと表記されてたり(主にファーストバイオリン)、コン・フオコ(炎立つ)との表記があったり。要は飛ばすのか飛ばさないのか(ベタ弾きするのか)解釈が分かれるところ。楽器の事情、特にチェロはある程度ごりごり弾かないと聞こえにくいから、飛ばすとこでも飛ばしすぎはよろしくないかもしれないわけだし。
 四分音符や二分音符すら、音の「弾力性」の程度についてぼくらのあいだで意見が割れた。場所によってレガートに弾きたがる人もいた。

 ほんと、弓づかいって難しい。ぼくはこの曲はもう何回も弾いたことがあるけど、弓関連のネタで毎回必ず揉める。第三楽章もそう。ぶちぶち切っていいのか、律儀に記譜どおりスラーつきスタッカートで強引に一弓で弾くのかとか。
 次回この曲を弾くのがいつになるのかわかんないけど、次回も揉めるだろうと思ふ。

 なお以下は個人的な備忘録。
 ぼくがこの曲にはまったきっかけは、十代の頃に東京サントリーホールで聴いた音楽会なのだけど、そしたらそのときの動画をユーチューブで発掘。1989年、ぼくはこの会場のどこかにおりました。そして、ただひたすら圧倒されてたのでありました。

www.youtube.com/watch?v=p0rWLEgjbY0





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最終更新日  Jul 31, 2023 08:38:34 PM
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